※人気投票開催中※
01/17(日)00:00-01/30(土)23:59
第二回鈴仙奮闘記キャラ人気投票
※新板できました※
ダイス創作物語板
ブログ
現行スレ
投票
最新20
板
1-
前
次
新
レス
【第七小隊】ファイアーモリブレム32【育成中】
[25]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/07/01(金) 22:29:09 ID:??? 森崎「そ、そうさ。あいつらは昔から自分の力を誇示して、俺みたいな立場の弱い者を鼻にかけては……」 マルス「でも、君が今後悔しているということは……君はその彼の良さを知っている。そうなんじゃないかな?」 森崎「あいつらの……良さ。翼や若林の……良さ……」 そうだ。若林は怪我で出られない自分の代わりに俺に熱心に指導してくれたし 翼はボールはトモダチだ。勇気を出してボールに飛びつくことを体を張って教えて…… 森崎「ち……違う!あいつらはそんなことはしてくれない!するものか!」 自分の理想と記憶の食い違いに頭が混乱してくる。 いや、どちらの姿が自分の理想なのか、記憶なのかすらも判断ができかねていた。 森崎「(翼や若林は……いつも自己中心的で俺たちを見下していた。そうじゃないのか! だから俺はあいつらを蹴落そうと……いや、俺でも蹴落せると思ったんじゃないか!)」 あの二人が性格的に歪んでいるからこそ。自分が彼らに成り代われるチャンスがあると信じた。 だってそうだろう?もしもサッカーの実力が高いだけじゃなく、性格まで綺麗なままだったら それこそ世界がひっくり返りでもしない限り、俺のような存在は対等に並べるわけ無いじゃないか。 森崎「え…?」 そこまで考えて森崎の思考は止まった。今の自分はいったい何を考えているのだろうか。 自分が人道に外れた裏工作をしてまでようやく掴んだキャプテンという座は 翼や若林が愚劣にまみれた、周囲から反感を呼ぶ性格という前提があってこそのものだというのか。 森崎「(そんなことない。俺は…俺はなるべくしてなったんだ。キャプテンに……キャプテン森崎に!)」 マルス「森崎……今さらだけど、自分の過去を僕に話してくれてありがとう。 たとえどんな過去を持っていようと、僕は今の森崎を見ている」
[26]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/07/01(金) 22:30:54 ID:??? 森崎「マルス……」 葛藤する森崎を心配するかのように、マルスは今度はしっかりと森崎と視線を合わせて語る。 マルス「今の森崎はアカネイア大陸にサッカーを運んできた伝道師。 アリティア騎士団の頼れる戦士、それに第七小隊を立派に指導する教官。 そしてなによりも……僕の胸をはって全力で誇れる友だ」 真正面からの恥ずかしい言葉のオンパレードを受け、森崎は顔を赤くして頬をぽりぽりと掻く。 森崎「……ったく。相変わらずくさいセリフをズケズケ言いやがって。 これじゃあセンチメンタルな気分に浸ることも出来やしねぇ」 どんな過去があろうとも、自分を受け入れてくれる存在が近くにいる。 今はそれで構わない。そう、今はただ自分に課せられた使命を一つずつ乗り越えていくだけでいい。 そう心の中で結論付けると、森崎は再び夜空に淡く輝く月を見上げるのだった。 ※マルスの評価が上がりました
[27]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/07/01(金) 22:32:27 ID:??? 月の光はどんな場所にも等しく注がれる。 とある山岳地帯の奥。森崎とマルスと時を同じくして、一人の青年が怪しく輝く月を見上げていた。 中山「(……なぁ森崎。俺はお前に対して取り返しの付かないことをしてしまった。 今の俺のこの状況は、そのことにたいしての罪滅しなんだと思っている)」 謎の仮面の集団に混じって生活することはや数日。 中山はあの日、冷たく光る斧を手渡され山賊の討伐を命じられた風景を思い返していた。 月下の回想→!card !とcardの間のスペースを消してカードを引いてください。カードで分岐します ダイヤ→「確かアイネって魔道士の女の子がすごい魔法で山賊を一掃したんだよな」 ハート→「確かクライネって弓を持った女の子が次々と山賊を射ぬいていったんだよな」 スペード→「確かローローって呼ばれる大男の集団が山賊たちを蹴散らしていったんだよな」 クラブ→「俺に『闇のオーブ』の力を授けてくれた医者がまた助けてくれたんだよな」 JOKER→「確かクライネって娘のピンチを助けてあげたんだよな」
[28]森崎名無しさん:2011/07/01(金) 22:36:26 ID:??? 月下の回想→ ハート4
[29]森崎名無しさん:2011/07/01(金) 22:36:43 ID:??? 月下の回想→ クラブ10
[30]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/07/01(金) 22:38:12 ID:??? 新スレおめでとうございます。 相変わらず人間ドラマがハンパないですね、ファイヤーモリブレムは。 森崎の苦悩とそれを聞いているマルス、キャプテン翼とキャプテン森崎のクロスオーバー。 どうにも引き込まれてしまいますよー。 私もモリブレムさんみたいなドラマを書けるよう頑張りたく思っちゃったりなんかして…!
[31]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/07/01(金) 23:09:08 ID:??? >>30 アナカンさん乙ありがとうございます! 人間ドラマの質でしたら別作品の原作を下敷きにしているという私のスレよりも オリジナル展開ながら次々とドラマを生み出せるそちらのスレのほうが何倍も上ですよ! でも、そう言っていただけて本当は小躍りしたいくらいとても嬉しいです。 これからもお互いに頑張っていきましょうね! ============ 月下の回想→ ハート4 >ハート→「確かクライネって弓を持った女の子が次々と山賊を射ぬいていったんだよな」 中山「そう。確かあのときは……」 いきなり手渡された斧を持ち、中山は右往左往して困っていた。 隣にいたバビントンも仮面で表情は見えないが、おそらく自分と似たような顔をしていただろう。 そんな中、ストラットとイスラスは仮面の大男…他の仲間達からローローと呼ばれていた集団の後ろに付いて行っている。 バビントン「ど、どうしよう。このままじゃ僕達だけ取り残されちゃいますよ」 中山「そう言ったって、いきなりこんな斧渡されて山賊退治だと言われても何をすればいいのか…」 そんなとき、がさりと茂みが揺れる音と共に巨大な斧を抱えた大柄な男が現れる。 自分が付けている仮面と同じものを身につけていない、ということは おそらくこの男が討伐を命じられている山賊ということだろう。 山賊「ぐひひ…ぐひぇひぇ…」 中山「な、なんだコイツ…」 バビントン「ひ…ひえぇ〜!」
[32]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/07/01(金) 23:10:10 ID:??? 気が狂ったような声を絞り出す大男を見て、中山は驚愕で体が固まる。 隣にいるバビントンは腰が抜け、バタバタと両足を必死に動かしていた。 山賊「ちくしょう…いきなり攻めこんできやがって。俺様たちのお宝を横取りしようってか! そんなふざけた野郎どもは生かしちゃおけねぇ!ここでブッ潰してやる!」 中山たちにまったく身に覚えのない恨み言を叫びながら、山賊は斧を振りあげて襲いかかってくる。 もうダメだ、おしまいだ。そう諦めて中山は目をつむった。だが、継ぎの瞬間―― 山賊「ぎええぇぇあああぁぁ……」 ドサッ… 中山「な……なんだ…今のは…?」 山賊の悲鳴に驚いて目を開ける。そこには眉間を矢で貫かれ赤濡れた大男が倒れていた。 その側に立っていたのは自分が入団テストを受けたチームのマネージャーらしきつり目の少女である。 脇に担ぐ弓の弦を陽の光で煌めかせながら、その少女はゆっくりとこちらに近づき、そして口を尖らせ叫んだ。 クライネ「このゴミクズ!あんな奴にてこずって、アタシらの足を引っ張らないでよね」 中山「ゴ……ゴミ……?」 クライネ「そうよ。あんたらなんてゴミよゴミ。エレミア様の指示がなければろく統率した動きもできないんだもの。 今だって私が助けてあげなかったらアンタなんて綺麗に三枚おろしにされてるところだったわ」 中山「三枚おろし…?」
[33]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/07/01(金) 23:12:07 ID:??? どうやら自分たちはこのクライネという少女に命を助けてもらったらしい。 だがその後に続く言葉はあまりにも粗暴で、まだ状況が分かっていない中山たちの心に突き刺さる。 中山「(助けてもらったのはありがたいけど、俺だって何が何だか分からないんだ。 それなのにさっきから勝手なことばかり言いやがって…!)」 腹の奥にどす黒い怒りの感情が高ぶってくるのを感じながら、中山は… 怒れるナカヤマン→!card !とcardの間のスペースを消してカードを引いてください。カードで分岐します ダイヤ・ハート→「(いや、まずは助けてもらったことへのお礼が先だ)」落ち着いてお礼を言った スペード→「(落ち着け中山。相手は女の子だぞ!)」ここはグッとこらえて黒い感情を抑えこむ クラブ→「(ここまで言われて黙ってられるか!)」黒い感情に身を任せて殴りかかった! JOKER→「ど、奴隷にしてくださいクライネ様!」何故か罵られることに快感を覚えてしまう!
[34]森崎名無しさん:2011/07/01(金) 23:13:45 ID:??? 怒れるナカヤマン→ ダイヤ9
[35]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/07/02(土) 00:29:03 ID:??? 怒れるナカヤマン→ ダイヤ9 >ダイヤ・ハート→「(いや、まずは助けてもらったことへのお礼が先だ)」落ち着いてお礼を言った あのワールドユース準決勝。ドイツユース、シュナイダーとの対決以来、 中山は怒りの感情に囚われると自分でも歯止めができないほどに荒れることがあった。 一度家族の前で当たり散らし、母親に大泣きされてしまったことを後悔し、 その日を境に中山はなるべく心を落ち着かせて行動するように心がけていた。 中山「(落ち着け中山。相手は女の子、それに俺達の命を救ってくれた恩人じゃないか。 ここはまず助けてくれたことへのお礼が先だ)」 中山は荒れそうになった呼吸を整えると、スッと立ち上がり頭をさげる。 中山「助けてくれてありがとう。えっと……クライネさん、だっけ?」 だが、お礼を言われた当の本人はポカンと口を開けて止まっている。 そしてしばらくして再びキッと眉を釣り上げると、こちらに激しく詰め寄ってくる。 クライネ「べ…別にアンタに褒められても嬉しくもなんとも無いわ! それよりお礼を言えるだけの知能があったことに驚きよ。 ゴミクズの割にはなかなか殊勝な態度じゃない」 そう言うとクライネはくるりと振り返る。長い金髪が風に乗ってなびいた。 風を遮る無骨な仮面を付けていても、花のような爽やかな香りが漂ってくる。 それほどまでに先ほど自分と接近していたことを中山は改めて思い出した。 中山「(よく見ると……美人、だよなぁやっぱ。 これが山賊退治とか訳の分からない命令じゃなく、 本当のサッカーチームだったらどれだけよかったか……)」
前
次
写
名前
E-mail
0ch BBS 2007-01-24