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【崩落のステージ】Another-C_8【 前篇 】
[811]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/11/24(木) 20:05:19 ID:??? ジョアン「それでいい。 後は経験だ…世界中の強い選手、多くの戦術に触れろ。 お前がトッププロに仲間入りするのを妨げる物は既に無いのだ。 いつまでも驕りのないお前だからこそ、私は安心してそう言えるんだ。」 クスタ「勿体無い…。 …ですが、その言葉を裏切らぬよう精進を続けます。」 ジョアン「うむ…。 クスタ、一つだけ頼みたい事がある。」 クスタ「何でしょうか…?」 ジョアン「アルシオンを支えてやってくれ。」 クスタ「えっ…? でも、アルシオンはボク…いや、私の力なんて必要としないのでは? 彼のテクニックは圧倒的です、この世代の中では頭一つ抜き出ているでしょう。」 ジョアン「確かにアルシオンは巧い、そして強い…だがその強さには脆さが共存している。 10年という時間は余りに長すぎた……。」 クスタ「ジョアンコーチ……。」 ジョアン「サッカーに絶対は無い、どんな要素が絡んで来るかも判らない。 奴はフィールドの中の魔物を忘れている…いや、最初から知らないのかも知れん。」 クスタ「………」
[812]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/11/24(木) 20:06:22 ID:??? ジョアン「いずれは試合の中で挫折を知らなければならない。 だが奴はカンピオーネを統べる者、陽の当たる場所でサッカーをするべき者… 私はアルシオンが敗れる姿を見たくはないのだ…。」 クスタ「…その時が来たら、私が守れと?」 ジョアン「ああ…。 お前だから頼むのだ、クスタ。」 クスタ「判りました、やりましょう。 それが私に恥≠ニ熱≠与えて下さった貴方の夢ならば。 どんな状況が訪れようとも…このイスマエルはアルシオンの背中を守ります。」 ジョアン「……すまん。」 クスタ「ところで……コーチ?」 ジョアン「どうした?」 クスタ「何故…ジュン・ミスギを呼ばなかったのです? コーチにはその権利があったのではなかったですか?」 ジョアン「ミスギか……。」 クスタ「彼は素晴らしい選手です。 ユブンタイは勿論、フィッツウォルタよりも上でしょう。 オーナーとの折衝もあるのでしょうが、それでも……」
[813]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/11/24(木) 20:07:25 ID:??? ジョアン「確かにミスギは傑物だ。 技術もあり、思考も優れている。 自ら泥を被る事も厭わぬ。 私の目指すチーム作りも理解してくれよう。 真実おもしろい人材であることは認める。 …だが奴は本質的に指導者だ、司令塔だ。 誰かの後塵を拝する種の人間ではない。」 クスタ「コーチ、それはつまり…」 ジョアン「アルシオンとミスギ…この両者は並び立つ事は出来ないだろう。」 クスタ「…なるほど。 いいえ、納得しました。」 ジョアン「だが勘違いはするな、フィッツウォルタがミスギに劣っている等と言うつもりは無いぞ。 フィッツウォルタはカンピオーネにとって不可欠な選手だ、奴が居ない事は考えられん。」 クスタ「えっ?」 ジョアン「奴がミスギに劣っているのは得点力くらいの者で、逆にゴール前では奴の方が上だ。 総合力では互角に近い所で競っているのだよ。 問題はその思想、覚悟の方向性だ…」 クスタ「それは一体……?」 ジョアン「うむ、それは…………」
[814]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/11/24(木) 20:08:27 ID:??? <廊下> フィッツウォルタ「…………」 フィッツウォルタはこっそりと腕で顔を拭った。 彼は三杉と主な役割が近い選手であった。 ローマがフィオレンティーナに破れ、彼は半ば諦めていたのだ。 カンピオーネに三杉が招集されるならば自分の席は無い、そして自分は彼に敗れた…と。 しかし現実に呼ばれたのは自分で、三杉の姿はなかった。 フィッツウォルタは悩んだ、何故自分なのかと。 敗北感は彼に納得や迎合を許さず、針の筵を与え続けていた。 だがジョアンの言葉を聞き、モヤモヤと胸に渦巻いていた霧がいま晴れた。 フィッツウォルタは扉の前を離れ、食堂へと歩き出した。 仲間達≠ニ言葉を交わし合う為に。
[815]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/11/24(木) 20:11:20 ID:??? 本日は此処までです。 明日はようやく試合が始められそうです。 前の試合から何ヶ月だボケぇー。 すみません、選択肢ではないですが今回だけageさせて下さいーそれでは。
[816]森崎名無しさん:2011/11/24(木) 20:24:29 ID:??? おおーちゃんと敵チームのメンバーにもドラマが続いているってのは素敵だね 寄せ集めじゃぁないんだな
[817]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/11/25(金) 14:19:54 ID:??? >>816 どぅおーもー。 そうですね、カンピ選手達にも当然ドラマが続きます。 単なる敵チームメンバーという記号にさせず、考えて行動選択をさせたいです。 ============================================= 翌朝、三杉達は指定の貸切バスに乗り込んで移動していた。 行く先の詳細は知らされていないが、車で1時間弱とのこと。 移動の方角から考えると、フィレンツェを飛び出してピサにまで出張るのかどうか…という所であろう。 しかしバスに乗っている選手達は、当然ながらそんな事に関心はない。 今日行われるテストマッチの事が半分、いまだ回復の情報のないアンザーニへの心配が半分。 ある程度の余裕がある者でも今後の不安で頭がもたげる様で、流れ行く風景や行先に気を留める者は居ない。 三杉淳はと言えば、彼は沈んだ表情で窓の外へ顔を向けている。 本当ならば、監督が普段するようなミーティングのおさらいをするべき所だろう。 だが彼はそれをする事が出来ず、ボーっと何を見るでなく意識を散漫にしているのだ。 三杉(アンザーニ監督………) 昨日までの2日間、彼はキャプテンとして監督の代理として、自分のやるべき事を一通り成し得た。 しかしやるべき準備を終えると、彼の心は自然とアンザーニへの心配に向き、戻れなくなっていた。 試合を控えているとはいえ、余りに自分が薄情だったのではないかと責める気持ちが生まれていた。 三杉(監督ならば『自分の為すべき事をやれ』と言っただろうとは思うし、それはきっと正しいだろう。 けれどこれは…人として自分を許したくない気持ちは理屈じゃあない………。) 人間は鉄で出来ているわけではない・・・その事を三杉は今更に知った。
[818]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/11/25(金) 14:21:32 ID:??? やがてバスが停車し、目的地への到着を告げる。 降りた所には広大な駐車場、巨大な建造物が在ったが、人の気配が全くと言って良いほど無かった。 それどころか最後の数分は他の車の姿が一切なかったのだが…違和感に気付いた者が何人居ただろうか? 妙な雰囲気に圧倒され立ち尽くしていると、間もなく建造物から女性の案内人が出て来た。 そして『こちらです』と愛想良く誘導をしてくれるので、三杉達は黙って付いていく。 オルミーガ「到着したそうだ。」 ナムリス「そうか、ご苦労だった。 …では行こうか、ピャタコーフ。 ミルチビッチ、サビチェビッチは例の観戦席で父君を待て。 オルミーガ、お前もな。」 サビチェビッチ「それが命令なら聞いてやるさ。」 ミルチビッチ「…………。」 ムスッ ナムリス「そんなに不機嫌そうな顔をするなよ、ミルチビッチ。 お前の出番は後半からだ。」 ミルチビッチ「そんな予定ではないと聞いているが?」 ナムリス「フフッ、必ずそうなる。」 そう答えると、愛想の皆無な彼らの反応を背にナムリスはピャタコーフと共にロビーを後にした。
[819]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/11/25(金) 14:23:09 ID:??? 5分少々歩かされた三杉達は、グラウンドへと到着していた。 好く芝が整備され、水捌けも良さそうな見るからに上等のグラウンドに。 …案内人が一礼して去り、三杉達が芝に足を踏み入れると……… 対局方向のベンチから、見知った顔が何人も混じった集団が出てきた。 彼らは皆、赤と黒…ACミランのカラーをリバースしたようなユニフォームを着用している。 ダラピッコラ「ミゲル・・・・・・」 カルバリョ「よっ、ロマーノ。 ヴェネちゃんも調子はどや?」 レントゥルス「はは・・・あんましかなー。」 マルコ(フィッツウォルタ…) フィッツウォルタ(悪いけどマルコ、もうボクはキミに構っていられない。 それよりも・・・) 三杉(うん・・・? フィッツウォルタ・・・・・・僕を見ているのか?) 新田(イスラス、今日はアンタを乗り越えさせて貰うぜ。) イスラス(威勢が良さそうだな・・・・・・クック) ディッテンベルガ(ナカヤマか・・・彼には負けたくないな。) 中山「シニョーリ、ディッテンベルガ、そしてクスタか・・・」 ミュラー(守備、攻撃、いずれにも負けたくない相手ばかり・・・勝てるのか、我々は?) ブンナーク(クスタにレビタンか…今日のゴール前も厚苦しそうだな。) クスタ(守る・・・カンピオーネのゴールはお前達の好きにはさせんぞ、フィオレンティーナ。) レビタン(二度ト負ケテハヤラナイ、れびたん燃エテキタ。)
[820]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/11/25(金) 14:24:25 ID:??? バンビーノ(あいつ、アルシオン・・・・・・アル、か・・・。 やっぱり・・・。) アルシオン(・・・・・・・・・・・・) スペルマン(やっぱりキミだったのか……エフゲニー・クラウド… キミの心が戻っていたのなら、こんなに嬉しい事はないけれど…ボクは…) ピャタコーフ(・・・・・・・・・・・・) 因縁が余りにも強すぎる為であろうか・・・ カンピオーネとフィオレンティーナの選手達は、互いに睨み合ったまま微動だにしなかった。 ・・・いや、それは正確ではない。 カンピオーネには何人かの例外も存在していた。 その内の一人が、フィオレンティーナのキャプテンである三杉にこう話しかける。 ナムリス「どうやら誰も言わないようなのでボクが・・・・・・今日は宜しく、フィオレンティーナの皆さん。 キックオフの予定は10時から・・・つまりあと30分そこそこだね。 それまで好きにアップでもミーティングでもしていると良いよ。」 三杉「ああ・・・そうか、どうもありがとう。 宜しく、ええと・・・」 ナムリス「ボクはナムリス・ユブンタイ、以後お見知りおきを。 いい試合をしよう、ミスギ。」 三杉「宜しく、ユブンタイ。」 ナムリスの挨拶に応え、三杉は続けて・・・
[821]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/11/25(金) 14:25:49 ID:??? A カンピオーネの他の選手に話しかけた。 B ジョアンが何処にいるか尋ねた。 C ブルノが何処にいるかを尋ねた。 D 三杉「今日の試合、お前達に勝ち目は100%ないぜ!」 爆勝(笑?)宣言した。 E 余計な事はせずに引き下がった。 サッサとアップを済ませてキックオフを待つのだ。 F そ の 他 2票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。)
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0ch BBS 2007-01-24