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【パーフェクト】キャプテン霊夢14【覚醒教室】
[996]森崎名無しさん:2011/11/12(土) 00:11:16 ID:??? ※スペースの都合上、ここから>>1000までのみ、台詞間を詰めさせて頂きます。 魔理沙達とのチョコの交換も終わり、霊夢の手元にあるチョコレートは残り2つ。 1つは当然早苗に渡すものだが、残り1つ。これをどうしようかと考える霊夢。 霊夢「(うーん、どうしようかしら。いっそ自分で食べちゃうとか……。 いや、それはやっぱり微妙よね……)」 せっかく初めて作ったのだから、やはり誰かに食べてもらいたいと言う思いがある。 霊夢「(……永遠亭にでも行ってみようかしら?ウサギ達もいるだろうし)」 考えてみれば今ウサギ達と一緒にサッカーが出来るのも、輝夜がチーム立ち上げ時に ウサギ達を加入させてくれたお陰だ。しかも、その時の約束をしっかりと守り、 今まで彼女は決してマリオとヨッシーFCのウサギ達を引き抜こうとはしていない。 日頃の感謝というのとは少し違うが、彼女にチョコを上げるというのも悪くはない。 そう考え、霊夢はふわりと飛び上がり、永遠亭へと向かう。 霊夢「着いた着いたっと……うわ、既に甘い匂いがしてきた」 輝夜「あら、霊夢じゃないの。いらっしゃい」 心「あ、キャプテン!いらっしゃいです!今日はどう為されたんですか?」 イナバ@「わー!本物の巫女さんだー!」 イナバA「ホントに脇が空いてるんだー!」 霊夢を迎えたのは、永遠亭の主である輝夜とたくさんのウサギ達。マリオとヨッシーFCの メンバーも混ざっており、輝夜からもらったのか、皆それぞれ手に小さなチョコレートを持っている。 何となく輝夜がウサギ達にチョコを渡すその光景が想像出来てしまい、少し笑ってしまう霊夢だった。
[997]森崎名無しさん:2011/11/12(土) 00:12:48 ID:??? そのまま輝夜とウサギ達と共に永遠亭にとりあえず入ってみる霊夢だったが、 そこには予想だにしない光景が繰り広げられていた。 鼎「あ、あの、鈴仙様!これ、良かったら受け取って下さい! じ、自分で作ったんじゃないんですけど、お小遣いを溜めて買いました!」 霊夢が見たのは、その小さな頬を薄い桜色に染めて、一生懸命な表情で鈴仙にチョコを差し出す鼎の姿。 鈴仙「へ?わ、私に?あ、ありがとう」 永琳「あらあら、うどんげも隅に置けないわねぇ。こんな可愛い子からチョコをもらえるなんて」 てゐ「いやぁ、ついに鈴仙ちゃんにも春が来たんだねぇ。あたしゃ感無量だよ……」 鈴仙「し、師匠!相手は子供ですよ!てゐまで何言ってるのよ!っていうかその口調何よ!」 鼎「ぽー……」 鈴仙「って鼎も何で赤くなってるのー!?赤くなるのは私の眼だけで十分よ!」 ドタバタバタン!!! 霊夢「……鈴仙も大変ね。とりあえず、これ。あんたに渡しておくわ」 輝夜「あら、ありがとう。貴方から貰えるとは思っていなかったわね」 霊夢「……まあ、ウサギ達のこともあるし、そのお礼ってことで」 輝夜「それに関しては私の方こそお礼を言いたいわね。ま、ありがたく頂いておくわ。 イナバ達も貴方によく懐いてるみたいだし、良かったらまた遊びに来て頂戴」 霊夢「……ま、気が向いたらね」 このままここにいても邪魔になりそうね、と霊夢はそのまま永遠亭を出て、 ふわりと飛び立つのだった。
[998]森崎名無しさん:2011/11/12(土) 00:14:30 ID:??? そして、ついに残るチョコレートは1つ。ハート型に包まれた、早苗に渡す為のチョコである。 霊夢「さて、どうやって渡したもんかしら……」 永遠亭からの帰り道、ふらふらと飛びながらどうしたものかと考え込む霊夢。 いや、今までの相手のように普通に渡せば良いのだが、何となくそうしたくないのだ。 ろくに良い案も浮かばないまま、博麗神社に辿り着く霊夢。 早苗「……霊夢さん?」 霊夢「あ、早苗……」 霊夢の着地地点のすぐ近くに早苗はいた。どうやら、早苗が戻ってくるタイミングにぴったり合ったようだ。 早苗「えと、その、お帰りなさい、霊夢さん」 霊夢「う、うん。ただいま、早苗」 今日という日が何であるか二人とも知っている為か、少しぎこちない様子で話す霊夢と早苗。 お互いにタイミングを図って声を出そうとするが…… 霊夢・早苗「「あ、あのっ!」」 見事なまでに被ってしまう。 早苗「……れ、霊夢さんからどうぞ!」 霊夢「い、いや、その、早苗から……」 そのまま、また二人の間に沈黙が流れる。 だが、いつまでもこのままでは埒があかないと、霊夢が切り出す。
[999]キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2011/11/12(土) 00:16:24 ID:??? 霊夢「……ハッピーバレンタイン、早苗。これ、受け取ってくれる?」 精一杯の勇気を込めて、手に持ったそれを差し出す霊夢。ハート型で丁寧に包んであり、 誰の目から見ても、単なる『友チョコ』とは一線を画すその形。 早苗「え……あ……う……、れ、霊夢さん……」 早苗もその意味に気付かない訳はない。一瞬にして赤面して言葉を失ってしまい、 半ば信じられないような気持ちで『それ』を見つめ、懸命に言葉を紡ぐ。 早苗「……ありがとう、ございます。凄く……凄く嬉しいです。 もし宜しければ……私のチョコも受け取ってもらえますか?」 霊夢の手にあるそれを大事そうに受け取った後、早苗も手に持った小さな籠から 丁寧にラッピングされた包みを取り出し、それをそっと霊夢に差し出す。 霊夢「(う、うわ……何かこれって滅茶苦茶恥ずかしいんだけど……!) あ、ありがとう。凄く綺麗なラッピングね」 早苗「は、はい。ちょっと頑張ってみました」 霊夢「……」 早苗「……」 霊夢も早苗の手からそれを受け取り、二人の間に再び沈黙が流れる。 すると、何かを考え込んでいた早苗が、急に覚悟を決めたような表情で霊夢を正面から見つめる。
[1000]キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2011/11/12(土) 00:17:53 ID:??? 早苗「霊夢さん……ちょっとだけ、目を瞑って頂けますか?」 霊夢「え?わ、分かったわ。……これで良い?でも、何を……」 ふわっ そう言いかけた所で、額に柔らかな感触を感じた。暖かくて、少しだけ湿っているもの。 それが何か、なんて考えるまでもない。 霊夢「……え……?」 早苗「ひ……額の上のキスは、友情の証なんだそうです!」 早苗が何かを言っているが、霊夢の耳にはそれが意味のある言葉として入ってこない。 混乱して、頭の中がごちゃごちゃになって、頬が異常に熱を持つのを感じる。 早苗「で、ですから、その、今はまだそういうことで……」 霊夢「……」 早苗「し、失礼しましたー!!!」 ビュウウウウウウウン!!! 早苗は恥ずかしさに耐えられない、と言った感じで猛ダッシュでその場を去っていった。 ペタン それを見届けた霊夢は、その場にヘナヘナと膝から崩れ落ちてしまう。 そっと額に手をやると、そこはまるで火傷したかのように熱く感じた。 霊夢「……早苗……」 口に出すその名前の響きに、いつもよりも甘い物が込められていることに、霊夢は気付かない。 手に持ったその包みの感触だけが、これが現実であることを霊夢に知らせるのだった。
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0ch BBS 2007-01-24