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銀河シュナイダー伝説10 〜星海篇〜
[287]銀河シュナイダー伝説:2011/10/23(日) 21:40:42 ID:8qmSb1gI C.今更だが艦の副長という大任をよく務めてくれた。とねぎらう。 シュナイダー「今更だが艦の副長という大任をよく務めてくれた。ありがとう」 出来るだけ平静を繕い、スマートに言葉を告げる。 モニカ「いえ……副官としての任務ですので。」 そう告げるのは本心か…あるいは彼女特有の強がりなのだろうか? シュナイダー(彼女の悪いところかもしれないな。知的で冷静なだけに人に弱みを見せない。 だからこそ、副長という地位に押しつぶされなかった……本当に押しつぶされなかったのか?) ふと、この前の涙を思い出す。あの涙はきっと限界ギリギリだったという意味なのだろう。 という事は、きっと今の言葉も強がり……
[288]銀河シュナイダー伝説:2011/10/23(日) 21:41:53 ID:8qmSb1gI そういう考えに行き着くと…… どうしますか? A.彼女の性格を望んだのは私だ。それを尊重し何も言わない。 B.流石に重荷を1人で背負いすぎだ。困った事があればいって欲しいと望む。 C.その他 先にID表示で2票入ったものを選択します。
[289]森崎名無しさん:2011/10/23(日) 21:42:52 ID:4QeRDseA B
[290]森崎名無しさん:2011/10/23(日) 21:43:36 ID:JH1A09OY B
[291]銀河シュナイダー伝説:2011/10/24(月) 00:00:21 ID:b9+zhuGI B.流石に重荷を1人で背負いすぎだ。困った事があればいって欲しいと望む。 シュナイダー「……少尉、それは流石に背負いすぎだ。確かにクロイツァー少尉の任務は 私を補佐すること。確かにそこに私情はいらない。だが、それでは私が困る。前にもいったかもしれないが、 君が倒れたら困るのは私なのだ」 恐らく彼女には感情論は通じない。この一年半共に仕事をすることで学んだことの一つである。 モニカ「…そうですか」 その言葉に彼女はどうしたものかと悩む。彼はたった1年半で中佐にまで昇進した門閥貴族である。 彼自身の能力も高いものであることは理解しているが、だとしてもそれが性格には何の関係もない ことも理解できる。つまるところ、彼の言葉を鵜呑みにし不満を訴えた結果、身の不幸を呼び起こす事に なりかねないというのは、着任一年目から変わらぬ思いであり、実際今現在もその思いから ねぎらいの言葉に対し『たいしたことではありません』と遠まわしに述べたのである。
[292]銀河シュナイダー伝説:2011/10/24(月) 00:01:21 ID:b9+zhuGI だがこの1年半でわかった事もある。彼は私個人にはあまり興味をもっていないが、任務遂行のために 体調を心配する事は出来るという点である。つまるところ女としては見ていないが、部下としては 見てくれており、倒れない程度には面倒を見てくれるという点である。 …まあ、地味なデスクワークをあまりしてくれないという根本的な負担軽減に気づかないのは 貴族らしいといえばそれまでだが。 とにかくつまり、この中佐の言葉は事実なのだろうとは感じるのだった。 モニカ「…そうですね。確かに報告の不備、連絡の不備、相談の不備、いずれも無かったわけでは ありません。わかりました。次の任務からは逐次報告させてもらいます」 シュナイダーの言葉に今度からは問題があったら報告しようと思うエメラルド・グリーンの瞳を もつ彼女だった。 〜〜〜
[293]銀河シュナイダー伝説:2011/10/24(月) 00:02:24 ID:b9+zhuGI 〜〜〜 長い旅も終わる。軍艦のような乗り心地をあまり重視しないワープとは異なり、何時跳躍したのか 外窓のシャッターが閉まる事以外のことではほとんど気づけない静かな亜空間跳躍航法は短距離 長距離をあわせ14回におよび、首都星、帝都オーディンの上空まで近づいていた。 そして旅人達に快適さを与えていた空間も、徐々に下船準備に必要な手続きのために一時的に 閉鎖されていきシュナイダーたちも皆と同様に下船の準備をしていた。 シュナイダー「忘れ物は…ないか」 メッツァ「…アメニティグッズをいくつか持っていくか。ロザリーの土産にもなるし」 モニカ「中尉、それでしたらこのシャンプーがきっと奥方様に喜ばれますよ」 シュナイダー(……流石に一月近くも一緒にいると少なからず交友関係が結ばれるものだな) メッツァとモニカが喧嘩したり冷戦状態になったらどうしようか?と思っていただけに 今回の異動を兼ねた旅は良い結果をもたらしたようだ。年上で階級の高いメッツァに対し 礼儀正しく接するモニカはメッツァにとっても悪い事ではなく、そして彼が妻帯者であるという 事実がモニカに安心感を与えたのだろう。 そんなことに安堵したシュナイダーは、中央港に着くとそのまま荷物を運送業者に頼むと 二人を引き連れ、憲兵総本部へ向う事にする。 〜〜〜
[294]銀河シュナイダー伝説:2011/10/24(月) 00:03:24 ID:b9+zhuGI 〜〜〜 そこは軍事施設が密集する地区の一角。一際壮麗な統帥本部の隣にある施設で高さ自体は他の 軍施設と同様せいぜい一般家屋の2階建て程度といって良いだろう。むしろ、その施設の中枢は 地下に置かれ、まるで蟻の巣の如く広がっていた。 シュナイダー(次の勤務地はここか…) 左右後方に寡黙なオスヴァルト・メッツァ中尉と眉目秀麗なモニカ・クロイツァー少尉を引きつれ 高速エスカレーターで地下数十メートルの位置まで一気に下がっていく。 迷路というよりも迷宮と表現がぴったり来るその施設は所謂『狙われやすい』施設でもあるため 位置関係を記した地図となるようなものは一切用意されておらず、各部署もアルファベットと 数字の組み合わせによってのみ示されている。つまりは、非常に迷いやすかった。
[295]銀河シュナイダー伝説:2011/10/24(月) 00:04:27 ID:b9+zhuGI シュナイダー(………) ようやくたどり着いたのは豪奢さに壮麗さを混ぜたような重厚な両扉。折角迷宮のようなつくりにしたのに これでは意味が無いなと苦笑したくなる心を平静にさせると規律正しくノックをし、「入れ」という 言葉と同時に扉を開く。 シュナイダー「カールハインツ・フォン・シュナイダー中佐。ただいま着任しました!」 敬礼の動作と共にそう宣言する。目先にいるのは老齢の大将。名をクラーマーという憲兵総監である。 クラーマー「よくこられた子爵殿。僅か1年で中佐まで上り詰めたその手腕、我が憲兵隊でも 遺憾なく発揮していただきたい。」 クラーマーという男も貴族である。しかし、門閥というにはやや足りない位置におり、そういう意味では シュナイダーという男を蔑ろにするわけにはいかなかった。…それがたかが中佐という有象無象の 地位にいるだけの男だとしても。
[296]銀河シュナイダー伝説:2011/10/24(月) 00:05:27 ID:b9+zhuGI シュナイダー「ハ!閣下にご指導いただき、帝国皇帝陛下のため粉骨砕身の覚悟であります!」 それをなんとなく知るシュナイダーだったが、それでも礼儀をわきまえない彼ではない。 口上と建前を完璧にこなし、後ろに控える二人も同じように敬礼を行う。 クラーマー「うむ。このオーディンは陛下の威光もあり平穏そのものじゃ。じゃが、虫けらというものは いくら叩いても何時もどこからか湧き出てしまう。子爵殿には期待しておるぞ」 そういうと、すぐ傍にいた副総監に合図し、送りとどかせるのだった。 〜〜〜 副総監の名はオッペンハイマー伯爵。黒髪に立派な黒髭を称えた少壮の男であり、 その年齢でその地位というのは、能力が高いか、生まれが良いかのどちらかに思えた。 オッペンハイマー中将「詳しい説明は他のものから聞けば良いが憲兵隊の主な任務は知っているな?」 わざわざ副総監が見送るという状況に緊張していたシュナイダーに対しての気遣いだろうか、 通路を歩きながらそんな事を尋ねてくるオッペンハイマー中将。
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0ch BBS 2007-01-24