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【見開き1ページの】キャプテン森崎43【晴れ舞台】
[129]2 ◆vD5srW.8hU :2011/12/08(木) 22:42:55.61 ID:bTPGF8CC ディアス「(へっへっへ…サイクロンのイメージが焼きついているな。これを利用しない手は無いぜ)」 ディアスはイタリアユースが彼の狙い通りにサイクロンを警戒している事を有難がっていた。 だからと言って何の工夫もなく他の手段を使ってもイタリアの対応速度なら間に合ってしまう。 ならば必要な工夫を施すまで。彼にとっては単純明快な解決法だった。 ガッ! ジェンティーレ「(来た!ヒールリフトのモーションだ!)」 ヘルナンデス「(ここからサイクロンが来る!)」 サイクロンは前準備としてサイドスピンをかける必要がある。それを出来るだけ素早く隙の無い形で行う為に 翼が考えた方法がヒールリフトで自分の前に蹴り出す事であり、ディアスもそれでサイクロンを撃ち出していた。 故にディアスがヒールリフトの動作に入った時、イタリアの選手たちは即座にサイクロンを予感した。 それがディアスの前にはヒールリフトで抜くべき相手が接近していなかった状況では尚の事である。
[130]2 ◆vD5srW.8hU :2011/12/08(木) 22:43:10.36 ID:bTPGF8CC ディアス「あらよっとォ!」 バシュルルルルルルッ! イタリアメンバー『な…なにィイイ!?』 故に誰も予想できなかった。ディアスがわざわざヒールリフトで”パス”をするなどとは。 放送「ディアスくんヒールリフト!そのままサイクロン…では無い!?こ、これはサトルステギくんへのパスだ! ディアスくん、今度はなんとヒールリフトでパスと言う離れ業をやってのけました!」 サトルステギ「ドンピシャだぁ!いっくぜェエエエエエエッ!!」 バッ! バッグォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!! ジェンティーレ「く、くそっ!こんな奴にっ!」 ダダッ!シュッ! ボグォワアッ!! ジェンティーレ「ぐおぉうわぁ!!」 イタリアメンバー『ぎゃああああ!!』
[131]2 ◆vD5srW.8hU :2011/12/08(木) 22:43:23.67 ID:bTPGF8CC ディアス「あらよっとォ!」 バシュルルルルルルッ! イタリアメンバー『な…なにィイイ!?』 故に誰も予想できなかった。ディアスがわざわざヒールリフトで”パス”をするなどとは。 放送「ディアスくんヒールリフト!そのままサイクロン…では無い!?こ、これはサトルステギくんへのパスだ! ディアスくん、今度はなんとヒールリフトでパスと言う離れ業をやってのけました!」 サトルステギ「ドンピシャだぁ!いっくぜェエエエエエエッ!!」 バッ! バッグォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!! ジェンティーレ「く、くそっ!こんな奴にっ!」 ダダッ!シュッ! ボグォワアッ!! ジェンティーレ「ぐおぉうわぁ!!」 イタリアメンバー『ぎゃああああ!!』
[132]2 ◆vD5srW.8hU :2011/12/08(木) 22:43:53.94 ID:bTPGF8CC ヘルナンデス「くっ!だがっ!!」 バッ! バチィイン!! ディアスの策に引っかかったイタリアユースのDF達は慌ててブロックに行くもののダイナマイトヘッドに蹴散らされる。 しかし威力を弱める事には成功し、そのお陰でヘルナンデスはなんとか弾く事が出来た。 ヘルナンデス「ぐっ…ま、まだか!?」 それでもヘルナンデスには一瞬の安堵も与えられなかった。 ダダダダッ! ディアス「来た来たァ!!」 サイドスピンが生きたままのボールの落下点にディアスが駆け込んでいるのを見たからである。
[133]2 ◆vD5srW.8hU :2011/12/08(木) 22:44:45.12 ID:bTPGF8CC 必殺・焦らしプレイ! それにしても時々投稿がダブッてしまうのはなんとかならないのか…
[134]創る名無しに見る名無し:2011/12/08(木) 22:45:21.50 ID:8jYAmrG3 焦らしちゃいやん♪乙
[135]2 ◆vD5srW.8hU :2011/12/10(土) 20:52:12.45 ID:pJgLMQXB 放送「サトルステギくんのダイナマイトヘッド!DF達が吹っ飛ばされ…ヘルナンデスくんなんとか弾いた! あああ〜っとしかし!ディアスくんがこぼれ玉に向かって振りかぶっている!まさかここからサイクロンか!?」 バルバス「よしっ!これで同点だ!」 ジョアン「ちぃっ!ファンタジスタの恐ろしさか」 翼「(本当に、本当にディアスはサイクロンを…!?)」 若林「ディアスが失敗しない限り、イタリアは万事休すだ!」 シュナイダー「これは本当に逆転があるかも知れん…!」 コインブラ「(…待てよ。サイクロンは…)」 ディアスの奇想天外な発想はイタリアディフェンスに大きな穴を開けた。しかもその瞬間にサイクロンを放とうとしているのである。 ただでさえ超強力なシュートが、DFが軒並み吹き飛ばされGKもセーブ直後でバランスを崩している所に 撃たれてしまっては止める事は至難の業。この時誰もがアルゼンチンの同点ゴールを予感した。 ディアス「いっけぇええええええええええええええっ!!!」 バッギャァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!! ギュォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!
[136]2 ◆vD5srW.8hU :2011/12/10(土) 20:52:27.34 ID:pJgLMQXB ヘルナンデス「くそぉおおおおおっ!!」 バッ! ヘルナンデスさえもまたその悪夢の様な予感から逃れる事は出来なかった。 ダイナマイトヘッドを防いだ直後の彼の複雑極まりないサイクロンの軌道を読む暇など無い。 故に彼は運が自分を贔屓してくれる事を祈りながらシュートが来ると思われる方向に跳んだ。 彼に出来るのはそれだけだった。 ギュルゥンギュルゥンギュルゥンギュルゥンギュルゥン!! ヘルナンデス「(ダ…ダメだ!ボールが、ボールが何処にも見えない!!)」 直後に彼は絶望した。彼の視界の中にはボールは存在せず、当然ながら触れた感触もない。 ドサッ。 せめてもの思いで闇雲に跳んだ結果がボールを見失っただけ… 地面に倒れこんだ彼に後悔と屈辱が重くのしかかる。 ギュルゥギュルゥギュルゥギュルゥギュルゥ… ピィイイッ!
[137]2 ◆vD5srW.8hU :2011/12/10(土) 20:52:39.12 ID:pJgLMQXB ヘルナンデス「(くっ…俺は、俺はまたディアスに………ん?なんだ?)」 そして彼は待った。ボールがネットを突き破る音と同点ゴールを告げるホイッスルを。 だがネットが突き破られるあの特徴的な音は何時までたっても聞こえてこない。 ホイッスルは聞こえたが、それはゴールを告げる長い笛ではなくラインアウトを告げる短い笛だった。 そしてもう一つ彼の耳に聞こえた音があった。 ディアス「ぐ…ぁあああ!?」 ヘルナンデス「…ディアス?」 自分の足を押さえて蹲るディアスが上げた苦痛の悲鳴である。 ザワワワワワワワッ!! 放送「こ…これはっ!?どういう事でしょう!ディアスくんが利き足を苦しそうに押さえています! しかも彼が放ったサイクロンはイタリアゴールの遥か上空に舞い上がってしまい、そのままゴールラインを割りました! さ、サイクロンが失敗したのでしょうか!?ディアスくんが突然ケガをしてしまい、それで失敗したのでしょうか? 一体何が起きたのか全く分かりませんが、ただ一つ確かなのは… 絶対と思われたアルゼンチンの同点ゴールがまさかのアクシデントでフイになってしまったと言う事です!」
[138]2 ◆vD5srW.8hU :2011/12/10(土) 20:52:59.78 ID:pJgLMQXB 今日の分はこれだけです。また明日お会いしましょう。
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0ch BBS 2007-01-24