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【見開き1ページの】キャプテン森崎43【晴れ舞台】
[134]創る名無しに見る名無し:2011/12/08(木) 22:45:21.50 ID:8jYAmrG3 焦らしちゃいやん♪乙
[135]2 ◆vD5srW.8hU :2011/12/10(土) 20:52:12.45 ID:pJgLMQXB 放送「サトルステギくんのダイナマイトヘッド!DF達が吹っ飛ばされ…ヘルナンデスくんなんとか弾いた! あああ〜っとしかし!ディアスくんがこぼれ玉に向かって振りかぶっている!まさかここからサイクロンか!?」 バルバス「よしっ!これで同点だ!」 ジョアン「ちぃっ!ファンタジスタの恐ろしさか」 翼「(本当に、本当にディアスはサイクロンを…!?)」 若林「ディアスが失敗しない限り、イタリアは万事休すだ!」 シュナイダー「これは本当に逆転があるかも知れん…!」 コインブラ「(…待てよ。サイクロンは…)」 ディアスの奇想天外な発想はイタリアディフェンスに大きな穴を開けた。しかもその瞬間にサイクロンを放とうとしているのである。 ただでさえ超強力なシュートが、DFが軒並み吹き飛ばされGKもセーブ直後でバランスを崩している所に 撃たれてしまっては止める事は至難の業。この時誰もがアルゼンチンの同点ゴールを予感した。 ディアス「いっけぇええええええええええええええっ!!!」 バッギャァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!! ギュォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!
[136]2 ◆vD5srW.8hU :2011/12/10(土) 20:52:27.34 ID:pJgLMQXB ヘルナンデス「くそぉおおおおおっ!!」 バッ! ヘルナンデスさえもまたその悪夢の様な予感から逃れる事は出来なかった。 ダイナマイトヘッドを防いだ直後の彼の複雑極まりないサイクロンの軌道を読む暇など無い。 故に彼は運が自分を贔屓してくれる事を祈りながらシュートが来ると思われる方向に跳んだ。 彼に出来るのはそれだけだった。 ギュルゥンギュルゥンギュルゥンギュルゥンギュルゥン!! ヘルナンデス「(ダ…ダメだ!ボールが、ボールが何処にも見えない!!)」 直後に彼は絶望した。彼の視界の中にはボールは存在せず、当然ながら触れた感触もない。 ドサッ。 せめてもの思いで闇雲に跳んだ結果がボールを見失っただけ… 地面に倒れこんだ彼に後悔と屈辱が重くのしかかる。 ギュルゥギュルゥギュルゥギュルゥギュルゥ… ピィイイッ!
[137]2 ◆vD5srW.8hU :2011/12/10(土) 20:52:39.12 ID:pJgLMQXB ヘルナンデス「(くっ…俺は、俺はまたディアスに………ん?なんだ?)」 そして彼は待った。ボールがネットを突き破る音と同点ゴールを告げるホイッスルを。 だがネットが突き破られるあの特徴的な音は何時までたっても聞こえてこない。 ホイッスルは聞こえたが、それはゴールを告げる長い笛ではなくラインアウトを告げる短い笛だった。 そしてもう一つ彼の耳に聞こえた音があった。 ディアス「ぐ…ぁあああ!?」 ヘルナンデス「…ディアス?」 自分の足を押さえて蹲るディアスが上げた苦痛の悲鳴である。 ザワワワワワワワッ!! 放送「こ…これはっ!?どういう事でしょう!ディアスくんが利き足を苦しそうに押さえています! しかも彼が放ったサイクロンはイタリアゴールの遥か上空に舞い上がってしまい、そのままゴールラインを割りました! さ、サイクロンが失敗したのでしょうか!?ディアスくんが突然ケガをしてしまい、それで失敗したのでしょうか? 一体何が起きたのか全く分かりませんが、ただ一つ確かなのは… 絶対と思われたアルゼンチンの同点ゴールがまさかのアクシデントでフイになってしまったと言う事です!」
[138]2 ◆vD5srW.8hU :2011/12/10(土) 20:52:59.78 ID:pJgLMQXB 今日の分はこれだけです。また明日お会いしましょう。
[139]創る名無しに見る名無し:2011/12/10(土) 21:01:13.44 ID:zzsgjoCr 乙でしたー。ディアス…無茶しやがって…
[140]2 ◆vD5srW.8hU :2011/12/14(水) 00:32:04.88 ID:/jxRF4a4 翼「ああっ!そ、そう言う事か!」 全日本メンバー「な、なんだ?」「いきなりどうした翼?」 最初に何が起きたか正確に理解したのは翼だった。彼だけは自身がサイクロン習得に費やした 苦労と時間のお陰でディアスが何故失敗したのか、何故蹲っているのか即座に分かったのだった。 翼「サイクロンは体力の消耗も激しいが、それ以上に足にかかる負担が凄まじいんだ! 俺もそれに気付かされて数ヶ月かけて怪我に注意しながら足を鍛えないといけなかった。 だから、もしディアスがこの大会で見た俺のサイクロンを練習期間なしで連発しようとしたら…!」 若林「そうか!元々お前より小柄でフィジカルも弱いあいつが耐えられる訳がない…!」 日向「ヘッ、要は自分のフィジカルじゃ扱いきれない技を才能とやらで無理やり使ったって事じゃねえか。 天才とバカは紙一重ってのは正にこの事だな。くだらねえ奴だ」 三杉「だとしたら、アルゼンチンはもうダメだな」 岬「うん。起死回生の策が成功した筈の瞬間、実はその策がエースの自滅に繋がっていたなんて…」 松山「かつての敵ながら、同情したくなる程絶望的だな…」
[141]2 ◆vD5srW.8hU :2011/12/14(水) 00:32:21.55 ID:/jxRF4a4 シュナイダー「…何が起きた?」 フライハイト「分からん」 カルツ「ただ失敗したってだけじゃあなさそうだが…」 クライフォート「はて、奴がこんな絶好のチャンスでコントロールを誤るだろうか?」 イスラス「前半の様子からはとても信じられないが…」 クリスマン「たとえ誤るとしても、あんな見当違い過ぎる方向はありえんぞ…」 カルロス「そう言えばサイクロンは蹴った時の衝撃がやけに強かったな」 トニーニョ「…ひょっとして、フィジカルの弱いディアスには扱いきれないのか?」 ジェトーリオ「そうかもねー。試してみた後ちょっと足痛かったし」 コインブラ「(バカな奴だ…サイクロンの特性も知らずに使っていたのか)」 バルバス「こ、これは…まさか!?そ、そんな…!」 ジョアン「ほう…なるほどなるほど。もっと早く気づいておくべきじゃったな」 全日本ユースの面々以外は事態を正確に把握した者はあまり多くなかった。 まだ再現されて間もないサイクロンの特性を実際に打たずに推測する事は至難の業である。
[142]2 ◆vD5srW.8hU :2011/12/14(水) 00:32:34.31 ID:/jxRF4a4 しかし誰もが簡単に分かった事もあった。 パスカル「デ、ディアス!大丈夫か!?」 ディアス「だ、大丈夫…ぐっ!」 ヘルナンデス「(…自滅したのか。奴は)」 ジェンティーレ「(負傷?一体何故?)」 アルシオン「(前々から抱えていた爆弾か、それともサイクロンのせいか…)」 ストラット「(なんにせよ命拾いしたぜ…)」 取り繕う様に慌てて立ち上がったディアスが負傷している事である。 隠し切れない苦痛の表情と声、そして痛々しげに痙攣する利き足の様子は誰の目にも明らかだった。 そしてそんな大きな隙を見逃すイタリアユースではない。 ダダダッ! バッカァアアアアアアアン!! ヘルナンデス「速攻ーーーッ!!」
[143]2 ◆vD5srW.8hU :2011/12/14(水) 00:32:50.26 ID:/jxRF4a4 アルゼンチンメンバー「し、しまったァ!」「戻れ!」「何でも良いから防げーっ!!」 イタリアメンバー「走れ!」「ここで攻め落とせ!」「3点目を奪えば俺たちの勝ちだ!」 放送「あっと、ヘルナンデスくん大きくゴールキック!まさかのディアスくんのシュートミスによって生まれたチャンスを フル活用する構えです!イタリアが大ピンチかと思いきや今度はアルゼンチンが大ピンチになる目まぐるしい展開です!」 ディアス「く、くそっ!!」 ダッ… ズキィ! ディアス「(ぐぐっ!ち、畜生何なんだよこれ!?何で足がこんなに痛むんだ!)」 ヘルナンデス「(やはり、理由は何にせよ負傷したな。こんな形の命拾いではスッキリしないが…俺はアズーリのキャプテンだ。 そんな贅沢を言う事は許されない…だから俺は割り切るぞ。お前をここまで追い詰めた俺の勝ちだとな!)」 同点、そして逆転の鍵となる筈だったサイクロンがまさかの暴発を起こしてしまった事で アルゼンチンユースの選手たちは軒並み浮き足立っていた。今の彼らを支えているのは希望ではなく ここで3点目を奪われてはいよいよ勝ち目がなくなると言う恐怖である。 アルシオン「(前半刺し損ねたトドメを今度こそ完全に決める!その為には…)」 アルシオンにはそれが手に取る様に分かった。そしてそれを最大限利用する為のカードも二つあった。
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0ch BBS 2007-01-24