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【見開き1ページの】キャプテン森崎43【晴れ舞台】
[44]2 ◆vD5srW.8hU :2011/10/30(日) 22:44:10.83 ID:iZAIgS5d 放送「ゴール!ゴールゴールゴォオオオオオオオオオオオル!!ストラットくんの超強烈なミドルシュート! しかしこれはなんという威力なのでしょうか!?つい先日大会を震撼させたドイツのシュナイダーくんの ネオファイヤーショットに勝るとも劣らない超威力のスーパーショットです!リオカップで猛威を奮ったエースストライカーが トレードマークのメガロゾーンシュートを予想以上にパワーアップさせて帰ってきました! 前半9分、イタリアユース早くも先制!アルゼンチンユースはいきなり出鼻を挫かれてしまいました!」 ワァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!! 観客「またとんでもないシュートが出たぞ!」「もうある程度のシュートじゃ驚かないつもりだったが…」 「今のはユースレベルを明らかに超えているな」「くっそォ、ストラットめ相変わらずえげつないキック力だ…」 「アルゼンチンはマジでヤバいんじゃないのかこれ?」「何気にアルシオンのパスも凄かったぞ」 ストラットは去年のリオカップで大暴れしたお陰でブラジル内の評価は非常に高い。 彼が今大会の得点王大本命だと言う者も少なくない程である。 その彼がトレードマークのメガロゾーンより遥かに強力なシュートを披露してみせた事について 観客の反応は複雑な物だった。ストラットならそれ位やってもおかしくないと考える者、 更に強くなったのかと1年前の猛威を思い出して嘆く者、この大会のレベルの高さを考慮すれば さして驚く事ではないと通ぶる者…反応は多岐に及んだ。
[45]2 ◆vD5srW.8hU :2011/10/30(日) 22:44:23.51 ID:iZAIgS5d 森崎「(チッ…ストラットの野郎、派手に目立ちやがって)」 翼「流石だストラット…今度は君が敵に回るのか…」 日向「(クソが!どいつもこいつも俺様の地位を脅かしやがって!)」 岬「今のはストラットも凄かったけど、その前のアルシオンも…」 三杉「うん、オフサイドトラップにかからない完璧なパスだった」 サンタマリア「なんてハイレベルな攻撃だ…」 トニーニョ「ストラットならこれ位やってもおかしくないが…」 カルロス「(あのゲームメイクセンスはコインブラには無い物だ!)」 コインブラ「……………」 シュナイダー「…ストラットは予選では手加減していたらしいな」 フライハイト「今のはネオファイヤーショット並…」 ミューラー「フン。面白い…!」 カルツ「(アルシオンとやり合えって言われたらどうしたらいいもんか…)」 クリスマン「皆、今の一連の流れを見たか?」 イスラス「ああ。完全にオフサイドトラップを見切って無効化していた!」 レンセンブリンク「驚異的だな」 カイザー「そんなの可能なのかよ?あいつはどれだけ視界が広いんだ?」 クライフォート「チーム戦術を強引に打ち消す絶対的なゲームメイカーか…気に入らんな」 そして奇しくもライバル達の反応も似た様な者だった。彼らはイタリアが 力を隠している事を予想していた。ただそれがこれ程までとは思っていなかっただけだ。 彼らの胸中にある思いはただ一つ。もしこのイタリアとやったら勝てるか?だ。
[46]2 ◆vD5srW.8hU :2011/10/30(日) 22:44:35.66 ID:iZAIgS5d その答えに大いに貢献してくれそうなのが現在進行形でイタリアと戦っている アルゼンチンユースの行動なのは言うまでもない。 バビントン「プアジェル!大丈夫か!?」 プアジェル「な、なんとか…いってぇえええ〜〜〜…」 ガルバン「くそっ、あんなのが撃てたのかよ…メガロゾーンだけでも厄介だったのに」 サトルステギ「オムニゾーンって言ってたよな?オムニってなんだ?」 ディアス「知るかよそんなの。名前なんかどうでもいいさ」 パスカル「ディアス!」 ディアス「皆気を落とすなよ。確かに予想よりずっと強かったけど、それだけだ。 まだまだ試合はこれから、まだまだ出来る事はいくらでもある!たった1点取られた位じゃ屁でもないだろ!」
[47]2 ◆vD5srW.8hU :2011/10/30(日) 22:44:47.51 ID:iZAIgS5d アルゼンチンメンバー「…その通りだ!」「おう!」 パスカル「(よし…ディアスは落ち着いている。けど、どんな戦い方をするつもりなんだ?)」 ディアス「(とは言ってもキツいよな…90分間粘り強く戦う必要があるな)」 彼らはいきなり圧倒されている事に動揺は禁じえなかったものの、まだまだこれからだと闘志を失ってはいかなった。 それは彼らがいくつもの修羅場を越えてきた歴戦の勇者なのもあるし、攻撃的なチームだからでもある。 だがアルゼンチンの苦難はここから加速していく事になる。 アルシオン「ナイスシュートだ」 ストラット「フ…まだ一点だけさ」 ジェンティーレ「一点あれば十分だが、どうせならもっと取っておけ。奴らを屈辱に這い蹲らせろ」 ヘルナンデス「(ジェンティーレも変わった奴だ。傲慢な時ほど絶好調なんだから)」
[48]2 ◆vD5srW.8hU :2011/10/30(日) 22:44:57.95 ID:iZAIgS5d ピィイイイイイイイイイイイイイ! 放送「アルゼンチンユース、キックオフで仕切り直します!早い時間帯で先制されてしまいましたが 元より彼らは守備よりも攻撃を重視したチーム!ここから先の戦い方で逆転は十分可能でしょう!」 イタリアメンバー「ディアスを止めろ!」「ディアスさえ止めれば怖くないぞ!」 ディアス「甘いねえ、カティナチオってのは!」 バコッ! イタリアメンバー「うっ」「なにィ!」 放送「おっとディアスくんドリブル突破を始めません。味方を中心にして丁寧にパスを回し始めました。 アルゼンチン、速攻ではなく遅攻でチャンスを作ろうとしている様です」 バルバス「(良いぞディアス。それで正解だ)」 ジョアン「(ふむ、いたずらに自分の体力を浪費する愚は犯さないか。だが大事な場面では お前が仕掛けない限りどうにもならないぞ。その時どうするのかね?ファン・ディアスよ)」
[49]2 ◆vD5srW.8hU :2011/10/30(日) 22:45:20.70 ID:iZAIgS5d とりあえず今夜はこれだけです。おやすみなさい。
[50]2 ◆vD5srW.8hU :2011/11/03(木) 00:46:52.18 ID:rLFpcHjI 先制されたアルゼンチンはディアス主体の速攻からチーム全体を活かした遅攻に切り替えた。 まだ前半が始まったばかりであり点差もたった1点だからと言う合理的な判断だったし、 彼らにはディアス抜きでも攻撃を成立させる自信もあった。 相手が5バックと言う前の人数が少ないシステムを使っているのだから尚の事である。 ディアス「よーしこっちだ!俺に来い!」 ダダダダッ! イタリアメンバー「うっ、マズい!」「ディアスが来たぞ!」 ヘルナンデス「(いやこれは囮だ!ジェンティーレ、分かっているな!)」 ジェンティーレ「(そうとも!俺はこんな物には引っかからん!)」 バビントン「今だ!」 バシュウウウッ! サトルステギ「よっしゃー!俺の出番だぜ!」 放送「バビントンくん上げた!これはディアスくん…ではない!サトルステギくんへのアーリークロスだ!」
[51]2 ◆vD5srW.8hU :2011/11/03(木) 00:47:19.10 ID:rLFpcHjI 数分後、彼らは見事に攻撃を成立させていた。 ディアスが切り込んで囮になり、彼に合わせるとみせかけたバビントンが サトルステギにアーリークロスを上げたのである。 サトルステギ「いっくぜー!ダイビングダイナマイトだーーーっ!!」 バッ! バッグォオオオオオオオオオオン!! 森崎「ん?サトルステギの野郎、低いボールにも合わせられる様になったのか」 ジェンティーレ「ヘナチョコが!」 ボゴッ! サトルステギ「な、なにィ!?」 森崎「でもあっさり防がれてやんの。しかも読まれてやがるし」 だがイタリアの守備陣全員を惑わすにはそれだけでは足りず、 ディアスに釣られなかったジェンティーレが見事これを受け止めてみせた。
[52]2 ◆vD5srW.8hU :2011/11/03(木) 00:47:32.00 ID:rLFpcHjI 放送「しかしジェンティーレくん素晴らしいブロッキングで彼のダイビングヘッドを防御! ジェンティーレくんの守備力が冴えに冴え渡ります!アルゼンチン、彼の牙城を突破出来ません!」 中山「今のも良いポジショニングだったな」 次藤「あのジェンティーレとやら、頭も切れるばい」 葵「いえ、今のも多分ジノの指示ですよ?」 松山「そうなのか?」 赤井「そうですよ。ヘルナンデスは味方を動かすのが上手いGKですから」 中里「我々の4年前のイメージとは違うな」 この試合、ジェンティーレは開始直後から完璧と言って良い守備をしていた。 その抜群の存在感にフィールドの内外問わずから注目が集まり、同時に期待感が高まる。 いくらこれ程の凄腕DFと言えどもディアスを何度も止めきれる筈が無い。 ディアスはどれ程の神業を持ってしてこの巨大な壁を乗り越えるのか?と。 しかしごく僅かな者達は忘れていなかった。ジェンティーレの背後はヘルナンデスが守っていると言う事を。
[53]2 ◆vD5srW.8hU :2011/11/03(木) 00:48:42.86 ID:rLFpcHjI 今夜はこれだけです。また明日お会いしましょう。
[54]2 ◆vD5srW.8hU :2011/11/05(土) 23:40:23.93 ID:05rRlL0l イタリアユースの者達以外で誰が知っているだろうか?Jrユース大会以後のヘルナンデスの苦難に満ちた歩みを。 当時戦力が致命的に欠けたままのチームを懸命に率いた彼に与えられた報酬は 2試合で7失点と言う屈辱と”金メッキが剥がれ錆びた屑鉄”と言う悪意たっぷりの汚名だった。 ヘルナンデス「(そろそろ来るな…次か、その次辺りにディアスはやってくる)」 だが彼は挫けなかった。どんな嘲笑にもどんな理不尽にもどんな苦境にも屈さなかった。 自分が腐ってはこの世代のイタリアは駄目になると言い聞かせ続けた。全てはこのワールドユースの為に。 そして彼は新たな力を得て戻ってきた。それはフィールドの中からではなく外から得た力だった。 ヘルナンデス「(ジェンティーレ達は良くやってくれている。俺の指示通りに…いや、それ以上に 効果的な守りを敷いていてくれる。だが全てを防げる訳ではないし、そうさせるべきじゃない)」 一つは味方を最大限活かす能力。GKが守りの指示を出すのは半ば当然の事ではあるが、 彼はそれを極みに近い域まで昇華させていた。意図していてそうなった訳ではない。 彼自身がどれだけ努力してもそれが報われなかった過去が、それに負けずに抗い続けた日々が、 気がつけば身につけさせていたのだ。DF達を最適の形で動かす力を。 ヘルナンデス「(ディアス…俺はお前にとって階段の一つにしか過ぎなかっただろう。 あの時の俺はまさしくお前の引き立て役でしかなかった。最早それを悔しく思うつもりはない)」
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0ch BBS 2007-01-24