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11人の戦士たち
[1]佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2011/12/08(木) 01:18:54 ID:??? それは異世界の人々の物語。 「楽しくて笑っちゃうとか、一人が寂しいとか、大好きな人が大切だとか……たくさんたくさん、いろんな事を知りたいの!」 「今でも思うよ……大切な人を守りたいって。 でも、僕にはその力が無いんだ……」 それは異世界の人々が交錯した物語。 「不老不死は見習いなんだ。 ……長く生きたら、友達の顔も名前も忘れちゃうのかな」 「俺にもいつか、あいつらを祝福できる時が来るのだろうか……」 それは異世界の人々が一つのものを目指す物語。 「私がいてもいなくても構わないでしょ! 本当はこんな事……サッカーなんて、したくないんだ!」 「と め る !」 それは異世界の人々の友情の物語。 「絆? なんて陳腐で美しくない言葉……そんなもの全て最後には千切れてしまうのよ」 「まだわからないのかい……心だよッ!!」 それは流れ着いた者たちの挽歌。 「(役に立たなくなったらまた捨てられるのかな……どうすればご主人様は喜んでくれるんだろう?)」 「速さこそ命、速さこそ文化。 しかし……人には人のペースってもんがあるわな」 時も空間も世界観も違う11人の戦士たち。 彼らが集い流れ着いたのは、偶然なのか必然なのか。 「皆揃ってお家に帰るぞ! 家に帰るまでがサッカーです!!」 ※なお、この台詞などは予定です。何等かの都合により変更される可能性があるのでご了承ください。
[2]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/12/08(木) 01:19:31 ID:??? 〜長崎県 国見学院 サッカー部練習場〜 佐野「インターハイは決勝まで進出をしたが、悔しい事に南葛に負けて準優勝だった。 俺としても悔いが残る結果だが……お前たちにはまだ来年が残ってる。 俺達が引退をしても、俺達3年が教えた事、残した事を糧にして、 来年こそはこの長崎に真紅の優勝旗を持って帰ってきてくれ!」 サッカー部後輩「キャプテン……」「はい、必ず!」「ぐすっ……あの時俺がパスミスしなければ……」 佐野「後は任せたぜ」 サッカー部新キャプテン「はい! 先輩たちの無念……必ず、果たしてみせます!」 空が夕焼けに染まるころ、長崎県国見学院サッカー部練習場では、3年間この部に所属をしてきた3年生たちの引退式が行われていた。 部員達の前に立ち、キャプテンマークを現2年生の新キャプテンに手渡す男は――。 このサッカー部の"元"キャプテン、佐野満。 去年のインターハイ、決勝の南葛高校と争い――3−1と2点差ながらも善戦をし。 冬の国立では途中で南葛と当たり惜しくも敗れたこの部の主柱である。 目に涙を溜めながらキャプテンマークを受け取る新キャプテンの背を佐野は強く二度、三度叩いてから全員を見回して、一歩下がった。 それを合図にするかのように、佐野の横に立っていた別の3年生が前に出、引退にあたって後輩たちに残す言葉を口にしはじめる。 サッカー部3年「佐野の言う通り、今年俺達は優勝が出来なかったが……」 佐野「(終わった……俺の3年間……)」 3年の言葉を聞き流しながら、佐野は静かに目を閉じ、物思いに耽った。 3年間という高校生活の中、遊びもせず、恋人も作らず、ただサッカーに準じた。 その3年をかけても、日本で一番という称号には手が届かなかった。 先ほども言ったように、佐野としては悔いが残る結果。 まるで走馬灯のように今までの3年間の思い出が瞼にフラッシュバックし……それが終わると、佐野は気づく。 佐野「(俺はこれから……何をすればいいんだ……)」
[3]佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2011/12/08(木) 01:20:35 ID:??? 3年A「終わったか……まあ、確かに準優勝……あと少しで優勝出来たのに届かなかったのは悔しいけど……。 それでも日本で二番目なんだ、それは誇ってもいい結果だったよな」 3年B「そうそう、去年なんて決勝まで上がれなかったしな」 3年C「なんせ南葛には新田と山森もいるんだぜ。 あいつら相手に3−1なんてよくやった方だよ。 うちは次籐さんがいなくなって守備ガタガタだったのにさ」 3年A「まあ来年になればあいつらもいないんだ、来年こそは俺達の後輩が優勝してくれるかもしれないぜ」 佐野「(うちだって俺が引退したらロクにチームを引っ張るタレントいないんだぞ。 ……東邦にはまだ沢田が残るってのに)」 引退式を終えた後、佐野達サッカー部3年は帰路についていた。 佐野を除く3年生たちは、それぞれ優勝が出来なかった事を悔やみこそすれ。 それでも準優勝をしたというのならそれはそれで満足な3年間だったと回想をしていた。 だが、佐野だけは心の中で悪態をつく。 彼らの言う事も間違いではないかもしれないが、それでも佐野は日本一にはなれなかった事に強い未練を残していたのだ。 佐野「(でも、それだけじゃない……俺がムカつくのはそれだけじゃないんだ……)」 3年B「そういや佐野、お前大学行ってもサッカー続けるのか?」 佐野「え? ……ああ、そのつもりだけど?」 3年C「お前が選んだ大学、サッカー強いトコだもんな〜」 内心苛々を抱えながらも、佐野は他の3年からの言葉に返答をする。 ここまで中学・高校とサッカーを続けてきた佐野にとっては、大学に入ってからもサッカーをするのはある種当然であり。 なんで今更そんな質問をするのかと逆に問いかけてきたものを不思議そうに見返すが。 これを見て他の3年たちはそれぞれ顔を見合わせてため息を吐く。 3年A「うーん……まあお前がサッカーを好きなのは見ててわかるし、何より上手いのは知ってるけど……いつまで続けるんだ?」 佐野「……いつまで?」 3年B「サッカーにはプロリーグなんて無いんだぜ? まだ大学の4年間はあるけど、俺達だって将来の事考えねーと」 3年C「日本にプロリーグがありゃ、お前もプロになれただろうになぁ」 佐野「……………………」
[4]佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2011/12/08(木) 01:21:36 ID:??? その後、佐野は他の3年たちと別れ、残り少ない帰り道を歩いていた。 彼の足取りは重く、視線は下を見、表情は暗い。 佐野「(いつまで……か)」 佐野はサッカーが好きだった。好きだからこそ、この高校3年間もサッカーに殉じた。 だが、いつまでもサッカーが出来ないという事もまた……わかっていた。 佐野はもう高校サッカーを引退し、残りは大学のリーグ。或いはそれを卒業してからの実業団入り。 それもまたそれで楽しいかもしれないし、面白いかもしれないと佐野は思うが……。 佐野「(それじゃ、届かないんだよな……)」 かつて佐野満は、全日本Jrユースという一国を代表するチームに選抜をされた事があった。 起用機会はほぼ無く、事実上ベンチを温めていただけであったが……日本代表として戦った事は彼の誇りでもある。 しかし、彼はその上の世代――高校生になってからの全日本ユースには選ばれなかった。 Jrユース時代には選ばれなかった才能ある選手が芽を出し、佐野は選出外になったのである。 佐野「(葵新伍……だっけ。 確かにあいつがいたなら、俺はいらねぇもんなぁ……)」 ジャパンカップで見たその選手の才覚――自分以上のスタミナにドリブル、シュートセンス。 守備力は決して高いと言えなかったが、それでも佐野よりは確実に上。 自分と立ち位置がかぶり、かつその完全上位互換と言える選手を佐野は見てしまっていた。 それを見たときから、佐野の中では燻るものがあった。 佐野「(新田と山森の奴も、もう全然日本一なんかどうでもいいって顔してやがったしな……)」 夏のインターハイに出た時、決勝で負けた時。 勝利をした新田と山森の表情は決して優勝に喜んでいたそれではなく、 「なんと歯ごたえのない勝利か」とむしろあきれ返っていたものだった。 それを見たときから、佐野の中で苛々は募りだした。
[5]佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2011/12/08(木) 01:22:37 ID:??? 佐野「ちぇっ!」 佐野は足元にあった小石を蹴り、舌打ちをする。 佐野「(日本一が嬉しくないってなんだよ……それじゃあ、俺は何のためにこの3年間頑張ってきたんだ)」 コツンッ 佐野「(ムカつく……。 でも、何よりムカつくのはそうやって考えちまう俺だ……)」 カツンッ 佐野「(俺は……世界を目指せてない……。 ……もう俺は、終わっちまったのか?)」 日本にはプロリーグは無い。今、佐野の上にあるのは高校の延長線上でしかない大学リーグと。 プロサッカーと比較をすれば何段もレベルが落ちる実業団だけである。 アジア予選を終え、ワールドユース本戦へ駒を進めた全日本ユースは、やはり佐野を招集しなかった。 2年に1度しかないワールドユースに、佐野はこれで2度と出場出来ない事が決定をした。 佐野満は、もはや世界では戦えない。 このままサッカーを続けても、佐野は大学リーグや実業団で日本の中では名を残せるかもしれない。 だが、日本を代表する選手としては――もうこの先戦えないだろう。
[6]佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2011/12/08(木) 01:23:39 ID:??? 佐野「(次籐さんだけじゃない……同年代の新田や山森……あの葵って奴や赤井って奴にも置いて行かれて……。 この先ずっと何の機会も与えられないまま、燻ってるのか? どうすれば……俺が輝くときがくるんだよ……)」 佐野満・18歳――悩める青年は、再び足を振りかぶって小石を蹴り――。 カツンッ! ……カサカサッ! 佐野「……え?」 石を蹴る以外の妙な音が聞こえた為に、佐野は思わず顔を上げた。 するとそこにあったのは――何の変哲もない草むら。 佐野の蹴った石ころが、その草むらに入った為に先ほどの音が鳴っただけ、なのだが……。 佐野「……どこだよ、ここ」 佐野の通学路には、このような草むらなど存在はしない。 佐野「……周りは、林? ど、どういう事だってばよ……?」 後ろを振り返れば木が鬱蒼と茂る林になっており、足元は気づけば舗装された道ではなく石畳でつくられたでこぼこ道となっている。 ついさっきまではいつもの帰り道を歩いていただけだというのに、いつの間にかまるで知らない場所に移動をしていたのである。 これには佐野も思わず混乱し、口調が変になりながら周囲を更に見回すのだが……。 佐野「うぐっ!?」 キィィィィィィィィィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイン……!
[7]佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2011/12/08(木) 01:24:50 ID:??? 「私、どうしたら笑う事が出来るのか、わからなかったけど……」 「真紅ゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥウウウウウウウ!!!!」 「ジジイ……あたいは間違っちゃいないかい……?」 「……お前は、人間たちの中で生き続けろ」 「僕に出来るのは、後方支援くらいだから……」 「私、プロデューサーになろうと思います」 「うるさい! 人の気持ちも知らないくせに仲間面をしないでよ!」 「父を超える竜騎士になったときにはバロンに……戻れそうな気がする……それまでは……」 「お前は限界を超えちまったんだなァ……。 だったら進め、徹底的になァ」 「(僕が駄目な子だからご主人様も困ってる。 僕が駄目な子だから……)」
[8]佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2011/12/08(木) 01:25:51 ID:??? 佐野「あ……な、なんだよ……今の声……?」 耳鳴りがしたかと思えば、突如として誰かの声を聴いた佐野。 男女合わせて10人の声は幻聴とは思えない程にはっきりと聞こえ、佐野は思わず耳を塞ぐ。 だが、それきり声は聞こえなくなり耳鳴りもいつの間にか止んでいた。 佐野「(どこかから聞こえたって感じじゃねぇ……なんかこう、脳に直接響いたっていうか……。 ……い、いや! 俺はそんな来生さんみたいな「ピキーン! 見える!」な電波キャラじゃないんだ! さっきのは……そう、きっとアレだ。 精神的に疲れてるからなんかこう、幻聴的なアレだ!!)」 それはそれで色々と恐ろしいのだが、佐野は先ほどの不思議な現象をひとまずそう言い訳して落ち着かせた。 しかし、自分でもそれが無理のある解釈だというのは重々承知だったし。 何よりもここがどこで、自分はどうしてこんな所にいるのかというのもまだわかっておらず。 問題は何も解決してなどいないという事は彼もまた理解をしていた。 佐野「と、とにかく早く家に帰らねェと……ここ、どこなんだろう……?」 改めて見回してみれば、やはり見覚えの無い景色、光景。 自宅までの帰り道どころか、ここがどこかなのかさえも佐野にはわからない。 佐野「……この年になって迷子ってのも恰好悪いが、人を探して場所を教えてもらうか。 学校からそこまで歩いてねぇんだから、場所さえ教えてもらえばすぐ帰れる……筈だし」 どう考えても、この場所は長崎県――少なくとも佐野が住まう地域には考えられない程に、ド田舎である。 それでも、佐野はまだここが自分の知る長崎のどこか――日本のどこかであると信じて、人を探した。 ――細心の注意を払って。
[9]佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2011/12/08(木) 01:27:14 ID:??? 先着で「★で囲まれた部分を順に」コピペしてください、 ★初判定での遭遇者→!num=★ と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。 9→メガネの女性。 多分同い年くらいだろう。 からあげ君下さい。 8→金髪の女性。 メガネをかけててすごく話しやすそうだ。 7→茶髪の男性。 こっちを見て何か驚いてる。 6→凄く速そうな髪形をした長身の男性。 サングラスを額にかけてる。 5→鎧甲冑を着込んだ長身の男。 現代日本じゃまずお目にかかれないんですが…… 4→チャイナ服を着た女性。 頬に十字傷があるぞ。 3→年下っぽいけど大人びた少女。 やっぱりゴスロリっぽい服着てる。 2→なんかちみっこい犬のような小動物。 赤くてもふもふしてる。 1→赤毛の年上らしい女性。 だけど服装がなんか近未来的だ。 0→銀髪の小さな少女……? なんかゴスロリ入ってる ===================================================================================== どうも。この深夜に新たに外伝を始めさせてもらいました。 文章のクセですぐバレると思いますので、トリップは変えておりません。 が、>>2の名前欄は無視していただけると助かります。
[10]森崎名無しさん:2011/12/08(木) 01:29:02 ID:??? ★初判定での遭遇者→ 8 =★
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0ch BBS 2007-01-24