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11人の戦士たち
[50]佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2011/12/09(金) 02:48:05 ID:??? >★やっぱり幻想入りでしたー→ ダイヤ9 =紅白巫女「!! 何、これ!? こんなにたくさんの参拝客が……!!」 巫女があらわれた!★ =========================================================================================================================== 佐野「ん?」 そんな折、不意に佐野らの背後から少女の声が聞こえる。 慌てて振り向けばそこにいるのは、腋を露出するという何とも奇妙な巫女服を着込んだ一人の少女。 12人目の異世界出身者かと一同は考え……。 剣崎「ダリナンダアンダイッダイ!? ミガダナンダヨナ!?」 レイ「あ? なんだって?」 剣崎「……誰なんだあんた一体!? 味方なんだよな!?」 思わず剣崎は滑舌を悪くしながら声をかけ、レイに突っ込まれてから訂正。 これを受けて巫女は剣崎を訝しげに見やりながら、返答をする。 霊夢「私は博麗霊夢。 この博麗神社の巫女よ」 佐野「あ、ここ神社なのか。 ……言われるまで気づかんかった」 律子「……クーガーさんの車、思いっきり鳥居に突っ込んでますよ」 クーガー「あの鳥居さえなければ俺はもっと速さを追求出来ていた」 律子「……(私がしっかりしよう)」 霊夢が自己紹介をした所で、ようやく佐野はここが神社であるという事に気づいた。 ここまでユーノや律子らと相談をし、どうやって帰るかと考えていた為。 あまり周囲に気を配る余裕というものが無かったのである。 因みにそんな佐野の横では、律子が自分がしっかりしないといけなさそうだと決意を新たにしていた。 彼女の周囲には佐野を含め、頼りになりそうな人があまりにも少なすぎたのだ。
[51]佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2011/12/09(金) 02:49:17 ID:??? 佐野「ん? って、この神社の巫女って事はここの人?」 霊夢「そりゃそうよ。 って……あんた達、もしかして外来人?」 ユーノ「外来人……そういう単語があるという事は、この世界では異世界人が紛れ込むのは結構頻繁に起こる事という事かな?」 霊夢「毎日ってわけじゃないけれど、たまにはね。 ……しかし珍しいわね、10人……」 小動物「キュ?」 霊夢「……と、1匹かしら。 あんた妖怪じゃなさそうだもんね。 とにかく、そんだけの人数がいっぺんに幻想入りするなんてのは……もしかしたら初めてかも」 ここにきてようやく現地の人とお目にかかれた事に佐野達は思わず顔色を良くする。 何せここまでずっと出会う人物出会う人物が自分と同じように迷い込んだ者ばかり。 もしかしたらここには自分たちしかおらず、 現地の人間なんていない無人島のようなものではないかという漠然とした不安が誰の中にもあったのだ。 人がいるという事は、生活が出来ているという事。 少なくとも餓死をしたりする事が無くなったという点では、一同は安堵をした。 アイビス「なら、ここから元の世界に戻る方法とかもある訳?」 霊夢「そりゃあるわよ。 私に出来るし、それ」 カイン「ほう……それならばさっそく返してもらおうか」 そして、更にその霊夢の続きの言葉で一同は更に歓喜に沸いた。 元の世界に戻れる方法を探していた一同だが、なんと霊夢はその方法を持っているという。 ならば迷う事は無い、さっさと元の世界に返してもらおうと誰もが思うのだが……。 ユーノ「……いや、ちょっとそれは……危険だと思います……」 これに待ったをかけたのは、ユーノ=スクライアである。
[52]佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2011/12/09(金) 02:51:08 ID:??? カイン「どういう事だ、ユーノ?」 ユーノ「その前に……博麗さんの言う元の世界に戻す方法というのは、 この結界を超えて外の世界に僕たちを送るというもので合っていますか?」 霊夢「ええ、そうよ? それがどうかした?」 ユーノ「……だとすると、やはり少し危険だと思います」 霊夢の言う佐野らを元の世界に戻す方法……それは、この世界を包む結界を一時取り払い。 佐野らをその結界の外に出してから、再び結界を貼るというもの。 確かにそれならばこの世界から脱出をする事が出来るが……。 しかし、"元の世界"に戻れるかどうかはわからない、というのがユーノの弁である。 ユーノ「僕たちは違う時間軸、違う世界から集められた。 ここが問題点。 確かに単にこの世界に迷い込んだだけなら、博麗さんの言う方法で問題は無いんだろうけれど……。 僕たちが一斉に外の世界に出たら、その時点で時空そのものが狂う危険性が生じる」 佐野「ど、どういう事だってばよ……?」 レイ「……おいカイン、今の話わかったか?」 カイン「……フッ」 レイ「いや、フッじゃねぇよ!」 このユーノの説明は大いにみなを混乱させた。 特に文化レベルが著しく低い世界に住まうレイ、カインの両者は理解する事は困難。 辛うじて理解が出来たのは、技術レベルの高い世界に住むアイビスと知能は高いクーガーと律子くらいなものである。 佐野? 一番混乱してた。 律子「つまり……私たちは11の世界からやってきた。 けれど、霊夢の方法では1つの世界にしか移動できない。 それではこの世界を出たって意味は無いし、 下手したらタイムパラドックスみたいなものが起こるかもしれない……って事ですね?」 ユーノ「うーん……まあ、そういう事かな」 佐野「タイムパラドックスってのは俺も聞いた事あるぞ! ……って事はあれか、要するに同時に10人と1匹を違う世界に戻さなきゃやばいって事か」 クーガー「なんともSFチックな話だな」 律子「いや、クーガーさんのあの車を作る能力も十分SFチックですから」
[53]佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2011/12/09(金) 02:52:11 ID:??? とにかく、ユーノの説明と更にそれを噛み砕いた律子の説明により、霊夢による送還術も危険だと認識した一同。 再び脱出計画は座礁に乗り上げる。 ダークドリーム「(……そもそも、私にはもう帰る場所なんて無いし)」 剣崎「………………」 もっとも、霊夢の方法が駄目とわかると共に、結局帰れない事がわかった事によるものではなく。 その帰る場所が無い事を認識し、顔を曇らせる者も約2名ほどこの中にはいた。 佐野「でもそうはいってもこっからどうするよ? ……他に何か方法あるのか?」 律子「そう都合よくなんでも転がってるとは思えないけれど……」 霊夢「あるわよ。 それなら紫に頼めばいいわ」 佐野「あるのかよ!?」 そして、再び顔色を曇らせた一同には霊夢から二発目のサプライズの言葉が放たれる。 よもや二種類も帰る方法を用意してくれるとは、まさか貴殿が神かと思わず佐野は土下座をしそうになるが。 そこは流石に自重をしておき、一体どうやって返してくれるのかと聞く。 霊夢「八雲紫っていう妖怪がここにはいてね、そいつはスキマを操る能力を使うの」 佐野「妖怪……。 ……俺、もう何聞いても見ても驚かんぞ」 八雲紫――霊夢の話によると、その妖怪はスキマを操る能力を持ち。 あらゆる空間と空間を繋げ、行き来したり物を取ったりといった行為が出来る妖怪らしい。 その妖怪の能力をつかえば、11の世界にそれぞれの人物を送る事だって訳ない……との事だが……。 クーガー「なら早速その紫さんとやらを呼び、帰してもらうべきだろう。 何事も即時即決即断! 迷っている暇など必要ない! 確実に帰れる手段があるというのならばそれを速攻で行う事が――!!」 霊夢「でも、あいつの家どこにあるのかわかんないのよねー」 クーガー「なにィ!?」
[54]佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2011/12/09(金) 02:53:20 ID:??? しかし、この案も穴があった。 八雲紫の住まいは基本的に彼女と彼女の従者しか知らず、本人も神出鬼没。 いつ、どこに現れるかもわからず待ち伏せも出来ない為、今から速攻で返してもらうというのは不可能なのであった。 霊夢「それに今、冬だし。 あいつ冬眠してるんじゃないかなー……」 アイビス「と、冬眠……?」 律子「まるでクマか何かね……。 ……それじゃあ、春になるまでは?」 霊夢「姿現さないかも」 クーガー「春になるまで待つ……ただ足踏みをして待つだけだと……? この俺が……立ち止まるだと……!?」 佐野「クーガーさん程じゃねぇけど俺だってそんなの御免だ。 今から春までつったら……。 ……ざっと3ヶ月。 下手すりゃ4か月くらい待たなきゃいけねぇんじゃねぇか?」 ダークドリーム「……私は別に、何でも構わないけれど。 皆は、帰らないと困るの?」 カイン「……いつまでもこんな場所で待ちぼうけを食らうというのは……な」 季節は冬――八雲紫は冬眠の真っ最中。 春になるまで彼女は動く事はなく、3ヶ月……寒さが長引けば4か月も待たなければならないかもしれない。 しかも、それはあくまで最速――冬眠から開けて、すぐに紫が姿を現せばの話。 冬眠を終えても佐野達の前に姿を見せなければ、結局、いつまでも帰れないのだ。 佐野「なぁ霊夢ちゃ〜ん、なんかこう、ポポポポ〜ン! と3つ目の案とかない? 3度目の正直的に考えて」 霊夢「無い。 あとちゃんつけるな気持ち悪い」 佐野「酷い……ん?」 再び馴れ馴れしくし過ぎた為に霊夢に冷たい言葉を浴びせられる佐野。 これには周囲も思わず苦笑いを超えて呆れる中、不意に佐野は近くに酷く見慣れた物体が転がっているのを見つけた。 佐野「……サッカーボール?」 霊夢「? 何、あんたもサッカーやるの?」 そう、それはサッカーボール。 白と黒の色をしたその球体は、今まで佐野が長年をかけて打ち込んできたスポーツの象徴である。 霊夢の問いかけに対して佐野は頷き、それを横で見ていたユーノはこれが先ほどから佐野が言っていたサッカーの道具かと一人関心をする。
[55]佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2011/12/09(金) 02:54:20 ID:??? 佐野「へー、この世界にもサッカーあるのか……」 霊夢「結構流行ってるのよ? 私だってやってるし」 佐野「ふーん」 霊夢「……あ、そうだ! そうよ、その方法があるわ!!」 佐野「えっ? 何? 何よ!?」 サッカーボールを手に持ち、なんとなく感慨深げにそれを見つめていた佐野。 これを見た霊夢は突如手をポンと打ち、佐野が驚く中、佐野の肩を掴んで熱弁する。 霊夢「あんた、この世界でサッカーしなさい!」 佐野「はァ!?」 突然のサッカーしなさい命令で佐野が呆気に取られる中、霊夢は更に言う。 霊夢「いい? ここではサッカーが流行ってるって言ったわよね?」 佐野「お、おうよ」 霊夢「件の紫も大のサッカー好き。 見るのもするのも両方ね。 で、これを利用するのよ!」 水銀燈「なぁにぃ? つまり、そこのボンクラがサッカーしてる姿を見せて呼び出そうって訳?」 霊夢「そう。 っていうか、あんたが強ければまず間違いなく紫は対戦を申し込んでくる筈だし」 ユーノ「その紫さんという人は冬眠してるんじゃ……? 幾ら佐野君がサッカーをしても……」 霊夢「大丈夫よ、こいつが強ければそれを見た紫の従者が紫を叩き起こすから」 律子「……それって従者なんですか?」 霊夢の案は、何とも単純明快なものだった。 こちらから探すのが難しいのならば、あちらからこちらを見つけて貰えばいいではないかというものである。 それはかなり無茶苦茶な理論ではあったが、しかし、それ以外に方法は無いように思える。 黙って待つだけでは、3ヶ月以上ここで無駄な時間を過ごすしかないのだ。 それならばまだサッカーをして、動いていた方が気持ち的にも楽である。
[56]佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2011/12/09(金) 02:55:20 ID:??? 佐野「……うーん、ぶっちゃけいきなりすぎてアレだけど、それしか方法がねぇんならやるしかねぇのかな」 霊夢「男は度胸よ、何でも試してみなさい」 佐野「……なんだかすごく不安な文句だが、確かにやらなきゃはじまんねぇか。 よし、霊夢ちゃん! 俺にサッカーチーム紹介してくれ!」 霊夢「霊夢ちゃん言うな! あと……うん、紹介とか無理」 佐野「なにィ!?」 こうして佐野は霊夢の言葉にホイホイ乗せられてサッカーをする事に決めた。 そして、サッカーをする為のチームを紹介してくれるよう頼んだ。 が、断られた。即断られた。あとやっぱりちゃん付けで呼んだら凄い嫌な顔された。 霊夢「ぶっちゃけ、今、幻想郷にあるチームってどこも定員いっぱいのガッツリ満員御礼状態なのよ。 加入させてくれるよう頼んでも、多分無理」 佐野「……えぇー」 霊夢「あと、どいつもこいつも人食ったりする奴ばっかよ? サッカーやってるのは妖怪が多いし。 あんたみたいな弾幕ごっこも出来なさそうなのがチームに加入して粗相したら……頭から……」 佐野「うん、やめとくわ。 3ヶ月待ちます」 霊夢曰く、この幻想郷には既に数多のチームが蔓延っており、どこも人材は十分に足りている状況。 おまけにサッカーをやっている者には人食い妖怪も多くいるらしく、何の力も持たない佐野がチームに加入をしては。 ……頭からパックンチョされちゃうのが関の山らしい。外来人は食べてもいいルールなので。 それなら結局その案も駄目じゃないかと、佐野は待つ方向に意見を鞍替えしたのだが……。 霊夢「何言ってんの、チーム新しく作ったらいいだけじゃない」 佐野「え?」 霊夢「人数揃ってるし」 霊夢の思わぬ発言に呆気に取られる佐野を後目に、彼女は佐野の後ろに立っていた者たちに次々と視線を向けてゆく。
[57]佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2011/12/09(金) 02:56:21 ID:??? ダークドリーム「サッカー……って、何? それって、楽しい事?」 1人は純真無垢という言葉が似合いそうな程、透き通った瞳をこちらに向ける少女。 剣崎「……チームスポーツ、か」 1人は寂しそうに笑みながら、それでもどこか楽しそうにしている青年。 クーガー「そう! やる事があるのならば迷う事など何一つ無い! 後はその道をただひたすらに突っ走るのみ!!」 1人は快活に笑いながら早口で捲し立てる青年。 律子「あー……まあ、数合わせでいいなら……」 1人はとんだ無茶ぶりだと苦笑いをしながらも、それしか策が無いのなら仕方ないと諦めきった少女。 レイ「なんだい、よくわからんがあたいの力が必要かい」 1人はにやにやと好戦的な笑みを浮かべながら、挑発的に佐野を見返す少女。 水銀燈「めんどくさぁい……けれど、そうしなきゃ3ヶ月以上こんなくだらない場所にいなきゃいけないのよねぇ……」 1人は完全にやる気が無さそうだが、それでも渋々状況打破の為にはやらなければならないだろうと理解をしている少女。 アイビス「そんな……だって、私サッカーなんてやった事ないよ。 無理だよ……」 1人は始める前から何もかもを諦めきってしまっている少女。
[58]佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2011/12/09(金) 02:57:55 ID:??? カイン「フッ……任せておけ」 1人はキザに笑みながら、自信たっぷりに公言する男。 ユーノ「えっと……何をするのかまだよくわからないけれど。 帰る為に必要な事が手伝えるなら……」 1人はどこか自信なさげに笑みつつ、それでも力になると佐野に伝えるこの世界に飛ばされて最初に出会った青年。 彼ら、彼女らは……まだ出会ってから数十分しか経っていないが、それでも同じ境遇に立たされた仲間と言えた。 一部の者を除き、大抵のものは佐野に比較的協力的と言えたのだが……。 佐野「……いやな、これ、10人しかいねーんだけど」 そう、これでは佐野を入れても10人しかいない。1人足りない。そこで佐野は霊夢をじろりと睨み付け……。 霊夢「……そこ見なさい、足元。 11人目がいるわ」 霊夢の言うように足元に視線を落とし……。 佐野「……………………」 ・・・ ・・ ・ 小動物「……キュ?」
[59]佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2011/12/09(金) 02:58:55 ID:??? ∧_∧ ⊂(#・ω・) 佐野「10人と1匹やないかい!!!」 / ノ∪ し―-J |l| | 人ペシッ!!
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0ch BBS 2007-01-24