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【復活の】キャプテンEDIT35【号砲】
[507]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2012/05/22(火) 00:59:16 ID:??? ★末松「今、一番高い能力〜? シュートだよ〜?」→ スペード5 =★ ★フラグ回収するとMF陣喰いそうなTERU→ スペード3 =★ 5+3+絵柄一致補正(+5)=13 … 11〜15→末松のパスカット+3。輝林のパスが+1 -------------------------------------------------------------------------------------------- かつてはオフェンス=死亡フラグとも言えるほど下手だった輝林も、今や本職MF顔負けのパスを誇っている。 そんな彼のパス相手に末松はキリキリ舞いに翻弄されていた。 末松「ぜぇ……ぜぇ……」 輝林「今度はこちらです」 末松「うわ〜ん! もうちょっとペース落としてくれよ〜!?」 パスの受け手に見立てたカラーコーンへ向かって飛ぶボール。末松はそれを必死で追いかける。 それは最早、パスカット練習と言うよりは短距離ダッシュ練習と言うべき状態だったが、 末松「……おっ? 少しずつだけど、カットが上手くなってきた気がするぞ〜!」 輝林(カットが上手くなったというより……単に今まで動けていなかったんじゃあ) 末松、現在体重(ピーッ)キログラム。それをこの短時間でいくらか絞った所為か、動き出しの能率がいくらか向上したようだった。 ※ 末松のパスカットが+3、輝林のパスが+1されました! ※
[508]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2012/05/22(火) 01:00:24 ID:??? 〜県大会決勝戦当日〜 この日、試合が行われる競技場では、今までの試合とは趣きを異にする光景が広がっていた。 いや、長野県の県大会史上初めての事態かもしれない。 それは、 スタッフA「オーライ、オーライ! カメラ位置よーし!」 スタッフB「本番5秒前ーっ! 4、3、2、1……キューっ!」 女子アナ「皆さん、こんにちわー♪ 私たちは長野県××市の市営競技場に来ています! 今日ここで行われるのは、全国中学サッカー大会長野県代表の座を賭けた、県大会決勝戦です! 昨年度、全国準優勝と長野県勢最高成績を収めた鳴紋中。彼らは今年も無事に全国へ駒を進めることが出来るのでしょうか?」 カチンコの鳴る軽快な音。重たそうなカメラを構えた男たちに、レフ板の反射光を浴びてニコニコ笑う垢ぬけた容貌の女性。 駐車場には、生放送用の機材を満載した局のロゴ入りのバンが止められている。 テレビ中継である。 観客たち「おいおい、今年は試合をテレビ中継なんてするのかよ」「最近、中学サッカーの試合って人気らしいぜ?」 「でも、去年までは東京の大会とか南葛の試合くらいしかやってなかったのにな」「やっぱり鳴紋の去年の活躍で、注目されてんのか?」 会場入り口に広がる見慣れない光景に、来場した観客たちは尻込み半分、野次馬根性半分の心地で遠巻きに視線を送る。 女子アナ「そして今日鳴紋中と戦う清栄学園中等部は、県内では有名なライバルチームだとか。 大一番への切符を賭けた一戦が宿敵同士の一騎打ちとは、運命的なものを感じますねー」 観客たち(いや、運命的って……)(第一、第二シード指定だから、どっちも勝ち進みさえすりゃ決勝で当たるのは当然じゃね?)
[509]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2012/05/22(火) 01:01:32 ID:??? 女子アナ「その辺りについて、来場されたお客様にもお話を伺いたいと思いまーす♪ すいませーん!」 観客A(通りすがり)「は、はいっ!?」 女子アナ「今日行われる決勝戦、地元長野県民としてどのように観られますか?」 観客A(実はサクラ)「そ、そりゃあ……勿論、鳴紋の優勝ですよ! 去年、全国で決勝を経験したメンバーが中核ですしね! 昔鳴紋の主力を怪我させてまで出た全国で、一回戦負けした様な清栄とは地力が違いますよ!」 女子アナ「おおーっ、これは力強い断言です! やはり地元では昨年の活躍が印象的な鳴紋中有利との声が強いのでしょうか!?」 観客たち(いや、俺らも鳴紋が勝つとは思うけど)(話聞いたの一人だけだろ?) (なんだか話運びが強引だな)(放送のスケジュールに収めるためか?)(……アイツ、見慣れない顔だけど東京モンじゃねえの?) 観客B(乱入者)「それはどうかな!」 観客A(サクry)「なにィ!?」 観客B(コイツもサクラ)「鳴紋中には確かに強力な選手がいるが、そのレベルはとても均一とは言い難いムラのあるチーム! その点、我らが清栄学園はバランスに優れた堅実なチームなのだ! 過去何度か後塵を拝したことがあったが、それは鳴紋の持ち味を活かされただけの事。逆に弱みを突ければ、我々が勝つ!」 観客A(サry)「言ったな貴様ーっ!? 吐いた唾は飲めんぞー!?」 観客B(ry)「ふんっ! 相も変わらず鳴紋のサポーターは下品だなっ!」 女子アナ「な、なんということでしょー! 試合開始を前に入場者のケンカが怒りそうな予感です! そんなショッキングな映像をお茶の間に届ける訳にはいきません! 一度カメラをスタジオに戻しまーす!」
[510]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2012/05/22(火) 01:02:44 ID:??? そうして再びカチンコが鳴る。 スタッフB「……はいっ、カットォ! お疲れさまでーす!」 スタッフA「後は試合開始前まで休憩です」 途端、先程まで華やいだ笑顔を見せていた女子アナは、一転して不機嫌でだるそうな渋面を作った。 女子アナ「う゛あ゛〜っ、ほんっとにかったるぃ〜……なんで東京本局の私がわざわざ長野くんだりまで行かされるのよ? 地元キー局の女子アナに任せりゃいいじゃないの、こんなの」 スタッフA「ははは……最近、中学世代を中心にサッカー熱が高まっていますしね。 ブームの卵を育てる番組作りには、やっぱり貴女みたいな魅力的な人材が必要なんですよ(ハァ、面倒臭ェなこの女)」 スタッフB「それにこの番組は、サッカー好きで有名な大株主の意向で、急遽組まれたものですからね。 成功させれば局内での足場固めも進みますよ(そうとでも思わなきゃ、コイツとの仕事はやってられねえよな)」 観客たち(うわぁ……テレビ業界の中、黒い話題でいっぱいナリィ……)(テレビ番組って、こんなヤツら作ってるんだ……(偏見)) カメラが回っていないことを良いことに、本音ぶっちゃけのブラックトークが炸裂する。 周囲の観客は、華やかなものだと思っていたテレビ業界の、思わぬ暗黒面に引き攣った表情を浮かべた。 ※ このスレッドで展開するお話はフィクションです。実際の職業、業界とは一切関係ありません ※
[511]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2012/05/22(火) 01:03:45 ID:??? スタッフA「あと、東京に帰る前に一泊していいんですって。激務に戻る前に骨休めできますよ(俺はコイツ置いて帰りたいけど)」 女子アナ「ったく、だとしてもこんなド田舎じゃロクに遊べないじゃないの。 せいぜい、この私の美貌にやられた男の賞賛の言葉を聞くくらいしか楽しみが無いわねっ!」 スタッフB「はぁ……(自意識過剰、乙)」 観客たち「おい、見ろよ! とんでもない美人がいるぜ!」「ヒューッ!」 女子アナ「そうそう、こんな感、じ……?」 黄色い歓声に応えようと振り向いた女子アナが、ピシリと音を立てそうな勢いで身体を強張らせた。 早苗「どうしたんですか神奈子様、諏訪子様? そんなに浮かない顔をして。 ほら、武居キャプテンも縮こまってないで上げていきましょうよ!」 神奈子「ふぅ……(一応、お守りを渡したりしておいたけど、大丈夫かしら鳴紋中)」 諏訪子「あーうー(会場も何か妙な雰囲気なァ。悪い予感がするよ)」 武居「ま、待ってくれ早苗さん! くそっ、スカートはまだ慣れないな……(巫女服なら、袴の亜種みたいなもんなんだが)」 観客たち「昨日の赤口中の選手たちだ!」「アイツらも観に来たのか!」「早苗さんこっち見てー!」「制服! キャプテンのセーラー!」 「神奈子様ー! 俺だー! 高圧的で蔑む眼差しをしながら踏んでくれー!」「あーうー! ケロちゃん可愛いよー!」 「やっぱ美人揃いだよなー。赤口中のヤツら、あんな子らと部活できるなんて羨ましいなー」 女子アナ「ぬぐぐぐ……」 昨日、鳴紋中との試合では惨敗したといえど、女性ながら観客を惹きつける好プレイを幾度も魅せた赤口中の面々。 その登場に、野次馬の男連中の注目は完全に掻っ攫われていた。 スタッフA・B((ざまぁ))
[512]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2012/05/22(火) 01:04:57 ID:??? 女子アナ「ふ、ふんだっ! あんな連中、セットでいてナンボよ! 真の美女とは、孤高でいてなお輝くものなのだわ!」 観客A(サクラ)(でも、単品でもあの子らの方が可愛いと思うけどな) 観客たち「おっ、あっちにも美人いた!」「どこだどこだ!?」 女子アナ「ほらっ! やっぱり分かるヤツには分か、る……」 意気込み直して振り返った女子アナは、再び石の様に固まる。そこにいたのは、 菱野「はぁ……(また特訓に失敗してしまいましたわ……どうすれば監督の様に選手の方々を上手くお手伝いできるのでしょう?)」 観客たち「鳴紋のマネージャー!」「選手より先に会場入りか」「あんな子に毎日お世話されてたら、俺も部活頑張ってたのに」 「やっぱり美人だよなぁ」「もう彼氏とかいるのかなー……」「そーいや、前に大前と街歩いてるの見たぜ。しかもクリスマスに」 「マジかよリア充爆発させてくる」「よせ、逆にお前がクリアボムで吹っ飛ぶ!」 しっとりとした溜め息を吐きつつ、気も漫ろな様子で歩く少女。 その麗姿は、男たちの注目を先程の赤口中の面々とで完全に二分していた。そんな中で完全に忘れられている女が一人。 女子アナ「…………」 スタッフA・B((ざwまwぁwwwwww)) 女子アナ「……ちっくしょー! スタッフ、試合中はアイツらにカメラ向けるんじゃないわよ!? あくまでも! 番組の主役は! この私だからねー!?」 観客B(サクラ)「いや、選手じゃないのかよ……」
[513]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2012/05/22(火) 01:06:02 ID:??? ……そんな騒動を余所に、選手たちが会場に入り始める。 菅原「うおー! テレビだテレビ! 今日の試合、テレビに映るんすね! これで俺も銀幕デビュー!」 染岡「銀幕は映画だ、このおバカ。それを言うならお茶の間だろう」 江藤「こんなにも染岡さんと菅原で意識が違うとは思わなかった……!」 長谷部(テレビカメラの前で鳴紋相手にキーパーなんて、どんな罰ゲームだよぉ……俺と同姓の誰かが代わってくれないかな……) 金成「テレビくらいでいちいち騒ぐな、馬鹿どもが」 上遠野「金成。……そういえば、お前は一度全国大会でテレビに映った事があったんだったよな」 金成「……思い出したくもねェ昔の事だけどな。だが、今日は違うぜ? これから鳴紋中の無様な姿を全国に流せるかと思うと、今から笑いが止まらないくらいだ……けけけけっ!」 池垣(……? なんだ、この金成の妙な自信は? はっきり言って、鳴紋との戦力差は絶望的にさえ思えるのだが――) 何度も惨敗を喫した相手と自分たちの試合が、全国に中継されるという事態にも関わらず、金成は楽しそうだった。 その様子を訝るチームメイトも数人いたが、金成の自信の根拠を見透かすには至らなかった。 清栄学園監督(か、金成よ……信じていいのだな? 今回の計画は独自に進めていたと聞いているが、成算はあるんだな? あの小豆沢を後退に追い込んで全国出場を決めた時の様に、なんとかしてくれるんだよな? でないと……これ以上、鳴紋中に負けてしまうと、私の首が危ないっ!)
[514]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2012/05/22(火) 01:07:11 ID:??? 金成「……っと、ちょっと俺、便所行ってくる。先にミーティングでもしててくれや」 上遠野「おいおい、無責任だなあキャプテン殿」 金成「別に良いだろ。決勝っつったって、やることに変わりはねえんだ。お前らはいつも通りやっていればそれで良い。 いつも通りに、な。……くけけけけっ!」 染岡「いつも通りに、か……(それで何回鳴紋に負けているんだか)」 そうして、金成はチームメイトたちの輪を抜けて、一人会場内を歩きだす。 だが、向かう先は告げたとおりのトイレではない。人気の無い一角に、ポツリと置かれた公衆電話。 ちらりと周囲に視線を走らせ、盗み聞きする様な人影が無い事を確認すると、ポケットからテレフォンカードを取り出す。 金成「『あの局』の撮影スタッフが来たってことは、それなりに俺の提案に本腰をいれてくれたんだろうが……。 念の為に確認しておくか。ここにきて梯子を外されちゃ、堪らないからな……」 言いながら、電話を掛けた先は――
[515]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2012/05/22(火) 01:09:19 ID:??? 〜東邦学園理事長室〜 ブラインドが下ろされ、日中にも関わらず闇が蟠る様な暗い室内。 東邦学園サッカー部キャプテンにして理事長、そして株式会社ヒューガー代表取締役・日向小次郎は、黒革の椅子に巨体を沈めながら、 退屈げに耳元に受話器を当てていた。 金成『例の計画、手はずの通りに進んでいますかね社長?』 日向「ああ、問題無ェ。現地の工作員からは、首尾は上々だと報告が入っている。 ……俺としちゃあ、お前がトチる方が余程心配なんだがな?」 金成『くっくっくっ……それについては問題ありませんよ。予定次第にコトが起これば、後は簡単ですから』 日向「期待しているぜ? お前らの相手には、俺のチームも去年、不愉快な目に合わされたんだからな」 金成『任せておいてください。その屈辱は、俺らがまとめて晴らして見せますよ。……この俺の三年間の分も、含めてね』 日向「フン……話は終わりだ。切るぞ」 そう言うと、先方の返事も聞かないままに受話器を降ろした。 ついでに、デスクの上に置いていたコーラの瓶を引っ掴むと、ぐびぐびと音を立てて飲み干す。 日向「ぶふーっ! やっぱりコーラは最高だぜ! 不愉快な会話も、炭酸の刺激でスッキリ洗い流せる……」 側近A「社長……よろしいのですか? あのような小物が持ちかけて来た取り引きに乗るなどと」 日向「ふんっ。丁度しておきたかった『実験』があったんでな。ヤツの提案は渡りに船だったんだよ」 そう言い、中学に入ってからの運動不足と、主にコーラの飲み過ぎ過ぎで膨らんだ腹を傲然と揺らす。
[516]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2012/05/22(火) 01:10:20 ID:??? 上司の不遜な態度に、一抹の危惧を覚えた側近は、不興を承知で敢えて声を上げる。 側近A「しかし、それでも危険な行いではありませんか? もし事が露見した時に、ヤツが社長のことを話したりしたら――」 日向「くっくっくっ、そうだな。大変なことになるだろうな」 側近A「――そ、そうです! ですから、今からでも現地に中止の命令を出しては」 日向「馬鹿が。だからお前は、その年で小間使いみたいな側近どまりなんだよ」 そう言い、鼻を鳴らしながらデスクの引き出しから何かを取り出す。 ポータブルサイズのステレオラジカセだった。 丸く太った指が、ポチリと再生ボタンを押す。 金成の声『――というわけで、つきましては社長にご協力をお願いしたく――』 日向の声『くだらん。この俺、大正義ヒューガーの社長ともあろう者が、そんな企てに手を貸すものか(棒読み)』 金成の声『なにィ!? くっ、こうなったら俺一人でも――』 そして一時停止。
[517]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2012/05/22(火) 01:11:36 ID:??? 側近A「い、今のはなんです?」 日向「くくくっ。ヤツから取り引きを持ちかけられた時に、少し焦らしてみたら、思ったよりも過敏に反応してくれてな。 それを録音したテープを、傘下のテレビ局の音響スタッフに命じて編集させたのさ。 ヤツが後から何を喚こうと、この『証拠』の前では無力同然、という訳だ。リスクに対し、保険を用意するのは経営の基本だぜ?」 側近A「うっ……」 暗い笑みを漏らす日向が醸す圧力に、側近Aは思わず呻いた。 この狡猾で周到なやり口、断じて金を持っただけの並の中学生が為せることではない。 日向「さて、と。そろそろ試合の中継が始まる時間だな。『実験』の結果とヤツの手腕、楽しませて貰おうじゃねえか。 ……はーはっはっはっはっ!!」 側近A(もっともらしい事を言って大物ぶってるけど……凄く大人げなくないですか? 社長……)
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0ch BBS 2007-01-24