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異邦人モリサキ
[190]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/06/05(火) 00:04:14 ID:??? 称号が『流浪の慎重派』になりました。 スキル『牽制打』を獲得しました。 種別:アクティブ 消費ガッツ:10 効果:そのターンの攻撃ダメージを70%とし、命中値を+30する。
[191]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/06/05(火) 00:05:50 ID:??? *** 「よく来たなゴロツキども! 端からブタ箱へ放り込みたくなる面構えだ!」 運動場と名のついた荒野に、野太い声が響き渡る。 兎にも角にも整列した三百人の傭兵を前に向かい立つのは一人の男である。 年の頃は四十前といったところだろうか。 陽に透かすと緑がかる黒髪に、やや褐色を帯びた肌。 左目には大きな傷跡が走っていたが、瞳には強烈な眼光が宿っている。 「俺がこの総合訓練所の主任教官、ヤング・マジョラムだ! 今回編成された外国人傭兵大隊の隊長も兼任している!」 肩章に刻まれた階級は男が大尉の地位にあることを示している。 剛健を絵に描いたような筋肉質の体躯に胸甲を纏い、挨拶代わりの一言に色めき立つ 荒くれ者どもの殺気を物ともしない様は正に歴戦の古強者といった風情であった。 「この度、貴様ら穀潰しを一端の兵団に仕上げて戦場に送るというこの上なく厄介な仕事を 上から押し付けられた! よって俺の機嫌はすこぶる悪い!!」 言いながら、ニヤリと笑う。 獣が牙を剥くような笑い方であった。 「まず貴様……それからそこの貴様、そっちもだ。一歩前に出ろ」 傭兵たちの隊列の中から指名されたのは、特に何の変哲もない男たちである。 何故自分たちが指名されたのかもわからず、怪訝そうな顔で列から外れる。 「何だァ? これから始まるしごきの見せしめってか? 運の悪いヤツらだぜ」 「……いや、違うな」
[192]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/06/05(火) 00:06:53 ID:??? ぼそりとこぼしたネイの呟きに、トニーニョが答える。 それを聞きつけた森崎が、僅かに肩をすくめて感心したように囁く。 「へえ、あのトニーニョとかって坊主頭、意外とよくわかってんじゃねーか」 『……どういうこと?』 「今呼ばれたヤツら、歳も人種もバラバラだけどな……一つ、共通点があるんだよ」 『え? ん〜……、あ! あいつら、皆……』 言われたピコが何かに気付いたように森崎の方を向いた途端、雷鳴が轟く。 主任教官、ヤング・マジョラムの一喝である。 「今、前に出た貴様ら―――得物を捨てろ!」 「……、……!?」 「……なにィ!?」 耳ではなく腹の底に響く怒号が収まり、それから一瞬遅れて、言われた男たちが驚愕し、 思わず自らの手にした得物に目をやる。 「俺たち流れの傭兵は、それぞれ手前ぇの得物を持って戦場を渡り歩く。 当たり前だが訓練の時にもそいつを使う……大事な相棒だ、宿舎に置いてくるわけもねえ」 『そうだね、あたしだって置いてかれたら怒るもんね!』 「……お前は盗まれる心配、ないけどな」 『こーんな可愛いコをつかまえて失礼じゃない?』 「……で、今呼ばれた連中の相棒はといやあ、だ」 しなを作るピコを無視して、森崎が続ける。 『もう! ……銃、だね』
[193]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/06/05(火) 00:11:49 ID:??? 頬をふくらませたピコが、それでも答えてみせた。 果たして、ヤングに指名された男たちの手にあったのは、銃器である。 短銃や長銃といった違い、或いは火縄、ミュケレットから新式のフリントロックまで形式の差はあれ、 一様に銃と呼ばれるそれらを、そしてそれらを手にした男たちを見やって、ヤングが言い放つ。 「この国では陸戦において銃火器は一切使用していない! 己の体と技だけが頼りだ! 他所で銃に慣れてきた者は、ここでは地獄を見るぞ!」 ヤングの言葉に、傭兵たちの間には明らかな動揺が走る。 そこかしこで不安げな目を見交わし合う姿。 聞いてねえぞ……という声が漏れるのを耳にして、森崎が肩をすくめる。 「南欧圏じゃ銃はまだまだ行き渡ってねえ。特にスィーズランドから離れれば離れるほど 軍の体質が旧い。……んなこたあ、ちっと目端が利きゃ分かることだろうによ」 『情報収集が甘いねえ』 「……まあ、そう言うな」 独り言じみた森崎の呟きに反応した者が、ピコの他にもう一人いた。 目をやれば仏頂面の坊主頭が腕を組んでいる。 トニーニョである。 先ほどは意識していなかったが、提げているのは森崎と同じ長剣である。 それが彼愛用の武器であるようだった。 「傭兵などというものは初陣で半分が死ぬ。空いた穴を埋めるのははぐれ者や犯罪者、借金持ちだ。 生き残り、知恵と力をつけていく者とそうでない者の差は開いていく一方だからな」 「僕らベテランは初心者を盾にして生き残ろうとするしね、ネイくん」 けらけらと笑いながら口を挟んだのはジェトーリオ。 水を向けられたネイはそれを完全に無視して森崎に片目を瞑ってみせる。 ネイの腰には二本の短槍、ジェトーリオはといえば、その奇妙な仕草でくねる背に 何かの得物を背負っているようだったが、森崎には一見して判別がつかない。
[194]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/06/05(火) 00:12:50 ID:??? 「ま、盗んだか拾ったかの銃を見せびらかすような馬鹿は真っ先にくたばっていくってことさ。 ついでにどっかの糞虫も道連れにしてくれると助かるんだが」 ちろりとジェトーリオの方を見やった視線には、心底からの侮蔑と嫌悪が篭っている。 「……何があったんだ、こいつら?」 「すまん、聞かないでくれ……」 思わず訊いた森崎に、トニーニョが眉間の皺をますます深くしながら答える。 そんな空気を振り払ったのは、ヤングの大音声であった。 「このご時世に銃兵隊を編成しないなんてイカレてると思ったか? ……ハハハ、俺もそう思う」 冗談めかして笑い飛ばしたその表情はしかし、隠しようもない苦味に支配されていた。 滲み出た本音を噛み潰すように、ヤングが小さく首を振ると続ける。 「……それでもまあ、これが上からのお達しというヤツだ。嫌なら荷物をまとめるんだな。 貴様ら碌でなしが三回生まれ変わっても払えそうにない桁の違約金を用意できるなら、だが」 その言い様に怯んだのは、ヤングに詰め寄ろうとしていた、銃を手にする者を中心とした面々である。 びくりと固まったその背を見やって森崎が溜息をつく。
[195]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/06/05(火) 00:13:52 ID:??? 「哀れな連中だぜ。……サインは慎重に、ってな」 『勉強料、命より高くつかないといいねえ……』 最も激烈に反応した面々が凍りついたことで、どよめきも次第に収まっていく。 やがて静まり返った三百人の傭兵を見渡すと、ヤングがゆっくりと口を開いた。 「さて……どうやら俺の言うこともお上の方針も気に入らないヤツがいるようだな。 機嫌の悪い上官に楯突くとはいい度胸だが……連帯責任だ。 全員、まずこの運動場を十周ばかり走ってこい」 見渡す限りの荒野をぐるりと指さして、早くしろ日が暮れるぞ、とヤングが笑った。 ***
[196]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/06/05(火) 00:20:03 ID:I4BjvYb+ *** *D26.4 「流浪の慎重派」森崎 訓練ダイス ※訓練は前後半に分かれています。 ★マークごとにお一人づつ、!と numnumの間のスペースを消してダイスを引いてください。 目標値【50】に対しプラスマイナス30以内で成功、プラス31以上で大成功、マイナス31以下で失敗となります。 大成功時は成果が1.5倍、失敗時は0.5倍となります。 ★ 前半(体術)1 !numnum + !numnum + !numnum = ★ 前半(体術)2 !numnum + !numnum + !numnum = ★ 後半(魅力)1 !numnum + !numnum + !numnum = ★ 後半(魅力)2 !numnum + !numnum + !numnum = ★ *** とてもいい結果が出るといきなりスキルをゲットできる……かも、といったところで 本日の更新はこれまでとさせていただきます。 夜遅くまでのお付き合い、ありがとうございました。 それではまた、次回更新にて。
[197]傍観者 ◆YtAW.M29KM :2012/06/05(火) 00:22:12 ID:??? ★ 前半(体術)1 53 + 39 + 44 =
[198]さら ◆KYCgbi9lqI :2012/06/05(火) 00:23:51 ID:??? ★ 前半(体術)2 60 + 58 + 50 =
[199]Q513 ◆RZdXGG2sGw :2012/06/05(火) 00:24:48 ID:??? おお、レヴィン出てくるっすか。 ★ 後半(魅力)1 37 + 66 + 79 =
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0ch BBS 2007-01-24