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【運命が】ファイアーモリブレム39【迫る】
[96]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/07/19(木) 11:39:13 ID:??? 後にこの試合を見ていた観客は語る。 森崎「うっ……」 その時のフィールドに広がった衝撃はまるで星々の爆発。 若林「ぐあっ……」 それはあまりにも眩過ぎて眩しすぎて。 森崎・若林「「(ボールは……ボールはどこだ)」」 二人の『目』は笛が鳴るまでボールの行方を捉えることは出来なかった。
[97]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/07/19(木) 11:40:16 ID:??? ギャルンッ! トップスピンの回転が若林の被っている帽子をふわりと舞い上がらせる。 そしてその帽子は森崎の判断力を一瞬停止させる『ブラインド』となった。 森崎「あ、ああっ!!」 バサァッ!! 若林「ぐっ…うぅ…は、入ったのか……?それとも外しちまったのか……?」 カルツ「ゲ、ゲンさん!しっかりしろ〜〜〜っ!!」 額からは溢れる血が目に入ったせいなのか、周囲の景色がぼんやりしている。 ああ、なんてこった。ただでさえ右手の拳を潰しているのに。 どうしてこうも昔から身体は頑丈なはずなのに怪我をしやすい体質は治らないのかね。 森崎「わ、若林…!?」 若林は赤色に染まる視界の中で、自分の中の『光』が急速に失われているのが分かった。 さっきのあまりの光の眩しさのせいかな。なぁに、すぐに治るさこんな傷。 故意じゃなかったんだろ?だったら何も気にすることなんかありゃしない。 お前や俺が中山にしてしまったことはたとえ故意じゃなかろうとも簡単に償えるようなことじゃないかもしれないが。 それでも俺達がこうして仲直りできたんだ。お前と中山なら何も難しいことなんかないさ。 若林「ただ無邪気にサッカーボールだけを追いかけていたあの黄金の日々。 俺たちはもうあの頃には戻れない。楽しいだけのサッカーはもうできない それでも俺は言える。今でも俺は……サッカーが大好きだ!!」
[98]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/07/19(木) 11:41:30 ID:??? 豪快に顔を拭った赤く滲んだ拳を高く掲げ、若林は高らかに叫んだ。 きっとこれから先も辛く厳しい試練が自分の前に立ちふさがってくるだろう。 それでも乗り越えて行ける気がするのは、もう自分の心に一切の迷いがないからだ。 森崎と同じ目線で戦い、ぶつかり、そして勝利したという喜びが若林の新たな『光』となる。 ピピイィ〜〜〜〜〜!!! ハンブルガーの得点を告げる笛が歓喜と落胆が交じり合った悲鳴が轟くスタジアム中に響き渡る。 この特典が決勝点となり、ハンブルガーSVはウェルダーブレーメンを下した。 そして別会場では大方の予想通りケルンが危なげなく勝利を収め、そのまま優勝を飾ったのである。 そして数日が過ぎた……。
[99]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/07/19(木) 11:43:23 ID:??? 拝啓 親愛なる友人 アリティア王子マルス殿 あの激闘から数日後。今季のリーグ戦を3位という成績で終えた俺たちブレーメンは より上質なチーム作りのために当初の予定を少し早めて強化遠征へと乗り出したんだ。 コーチ陣たちはなるべく各国リーグの最強のチームと戦わせたいようだがどうなることやら。 ブンデス3位という成績は少なくとも恥ずべき結果ではないらしいがね。 世界一のGKを目指す俺としてはやっぱりまだ納得ができないわけで。 まぁいつまでも過去の試合の愚痴を書き連ねてもしかたがないよな。で、気になる一番初めの遠征先はというと…… ☆どこだったかな? A イタリア B フランス C イングランド D オランダ E ブラジル F アルゼンチン G ウルグアイ H 日本 I その他(お好きな国をお書きください) 2票集まった時点で確定です。メール欄を空白にしてIDを表示して投票してください。
[100]森崎名無しさん:2012/07/19(木) 11:44:51 ID:jxBX8wEQ D
[101]森崎名無しさん:2012/07/19(木) 12:02:13 ID:siUbGv9I D
[102]森崎名無しさん:2012/07/19(木) 17:44:15 ID:??? 若林はレヴィンに欠片を取られてた、かな?光でも星でもない自分のやつ 変にきれいになってて何か不安 こういうのNGだったらスルーしてくれ、すまぬ
[103]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/07/20(金) 09:38:57 ID:??? >>102 特に不安になる心配はないと思います。今回の試合も 原作のハンブルグVSバイエルンや若林の目の怪我のオマージュというだけですから。 森崎自身が拒まない限り、若林は味方として一緒に戦ってくれることでしょう。 =========== >D オランダ 〜アムステルダム。アヤックス寮〜 三杉「ええ、了解です。彼がこちらに到着したら必ず渡しておきますよ。それでは失礼致します」 三杉は先ほど届いた小包を小脇に抱えながら、電話先の相手に快い返事をする。 三杉「(全ては森崎が来てからだな。だが、今はそれよりも……)」 三杉淳。彼は3年ほど前からここ、アヤックスの研修生として力をつけ先日正式にプロ契約したばかりである。 ユース時代に共に学んだ戦友たちと揃ってプロの舞台に駆け上がれる喜び。 未知の世界でどこまで自分の力が通用するか分からない不安と期待に その病魔に苛まれていた心臓は自分でもわかるほど鼓動を早めている。 三杉「(WY大会で日本が優勝し、さらに日本サッカー協会はその立場を大きなものとしている。 無事に自国でプロリーグの発足に成功し、力ある選手をこうして 各国の一流リーグへと送りつけることも出来るようになった)」 かつて夢でしか無かった海外でのプロクラブの日本人対決という図式が、今ならば当たり前のように行われる。 三杉たち黄金世代の選手たちが切り開き繋いできた線はいつしかここまで太く力強いものとなり、 サッカー後進国などと言う言葉を過去のものにするほどへと成長していた。
[104]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/07/20(金) 09:40:07 ID:??? 三杉「(ブンデスリーグ3位、ウェルダーブレーメン。相手にとって不足はない。 だが肝心のうちのチームが……今のままではとても太刀打ちできそうにはない。 何より相手方のチームに失礼に値する可能性のほうが高い……)」 三杉は寮の窓から見下ろせるグラウンドにてボールを蹴る選手たちを見てため息を吐く。 貴公子と呼ぶに相応しい整った顔立ち、やや細面の顔が儚さを醸し出す実に絵になる光景だ。 が、彼の心境はそんな芸術思考とはかけ離れた焦燥と無念さで埋め尽くされている。 三杉「また始まったか。勘弁してくれ。今では心臓より胃の病気のほうが心配になってきてるんだから…」 クライフォート「さぁ、そろそろ本格的な練習へと切り替えていこうか」 ディック「へへへ…お前のその無駄にデカイ図体があればすぐにものに出来るさ。頑張りな」 リブタ「う、うう……やだよぉ。お、俺には無理だよ。できっこないよぉ」 現在アヤックスのキャプテンを任されているブライアン=クライフォートの指導のもとでディフェンスの練習が行われていた。 ドールマン「いいからやるんだよ!この『ダーティディフェンス』さえ覚えれば 俺たちアヤックスはどんなチームが相手だろうと勝てるチームになれるんだ!」 リブタ「そ、そんな事言ったってぇ……」 クライフォート「……まったく。そんな弱気ではとてもアヤックスの、引いてはオランダ代表のゴール前は任せられんな。 監督に進言しておこう。リブタは新体制のアヤックスに馴染められない落ちこぼれだとな」 リブタ「ま、待ってよぉ!やるよ!やるから!だからそれだけは堪忍してくれよ〜! (そうだ……俺は守らなくちゃいけない。あいつが、イスラスが戻って来られる場所を……!)」
[105]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/07/20(金) 09:41:23 ID:??? クリスマン「ふん、あんな弱気なくせにレギュラーにはしつこいくらいに固執してやがる」 カイザー「いいんじゃねぇの?実際アイツの守備力は確かなものなんだしさ」 レンセンブリンク「しかし彼にはもう少し痩せていただかないと。 『彼』のような俊足系のストライカー相手に翻弄されるのがオチです」 クライフォート「フン。ろくに結果を残せずに逃げるように消えた『負け犬』の話はもうやめないか」 リブタ「な、なんだと…!?」 聞き捨てならない。許せない。体が大きいというだけで心ないことばかり言われていた自分に それは立派な個性だと尊重し、共に戦ってくれた『相棒』を負け犬呼ばわりされるなんて黙ってられない。 丸い顔の真ん中についた鼻の穴をふくらませて、迫力よく息を吐き出す。 クライフォート「ほう。貴様、俺に逆らうつもりか?面白い。ならばここからは俺が実践で稽古をつけてやろう。 このアヤックスの『真』のキャプテンであるブライアン・クライフォートがな」 リブタ「ブ、ブブ…ブヒィ〜〜〜〜ッ!!!」 ボールを持つリブタを一斉に取り囲む5人の選手たち。 周囲を見渡しドリブルコースを探ろうとするリブタに クライフォートは素早く接近すると、鳩尾深く肘を押し当て体重を乗せる。 ミシィッ…… リブタ「ブフォッ!?」 クライフォート「どうした、所詮は口だけか『豚野郎』!お前もアイツ同様『負け犬』さ! 負け犬は負け犬らしく強い者に引きずられておとなしくしてればいいんだよ!」
[106]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/07/20(金) 09:42:29 ID:??? リブタ「(う、うう……どうしてこうなっちゃったんだ。イスラス…… どうして君はこのアヤックスからいなくなっちゃったんだよ……)」 かつてこのアヤックスの中心的存在だったイスラス。彼はWY大会敗退後、謎の失踪で行方をくらませていた。 敗戦の責任を取っただの、再起不能の怪我をしていただの様々な憶測で騒がれる中、 新しくキャプテンとして指揮をとることになったクライフォートは このアヤックスというチームの態勢を革命でも起こすかのようにして次々と変えていった。 クリスマン「ドリブルで突出する攻撃なんて時代遅れさ」 ドゴッ! レンセンブリンク「一人のエースに負担をかける非効率な戦い方」 ガスッ! カイザー「チームの和を乱す自己中プレイはダメ、ゼッタイ!」 ボゴッ! ディック「チーム皆で力を合わせて勝利をもぎ取る。これこそ真の勝利。そうだろリブタァ!!」 ズッギャアアアアン!! リブタ「ブヒィ〜〜〜〜〜〜ッ!!!」 三杉「止めろ!これ以上やれば怪我では済まないぞ!」 ゴール前で行われている乱取り稽古のような練習に三杉は割って入る。 チームの参謀役でもある三杉が出てきたことでクライフォートもようやく動きを止める。
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0ch BBS 2007-01-24