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【貴族の傲慢】異邦人モリサキ2【傭兵の意地】
[376]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/08/23(木) 20:37:21 ID:??? 今回の裁定結果を整理いたします。 >>361に対する【数値加算】は、現時点で>>372 ◆W1prVEUMOs様のEP25消費による 25点の加算が行われています。 またそれに対し>>373 さら ◆KYCgbi9lqI様がEP10、>>375 源氏 ◆rLDAH8Hy8Y様がEP5を それぞれ【代理消費】されています。 GMの判断遅延もあり複雑な処理となってしまいましたが、皆様におかれましては ご容赦、またご理解いただきますようお願い申し上げます。 それでは処理を再開いたします。
[377]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/08/23(木) 20:39:08 ID:??? *** ・イニシアチブ処理 森崎 14+1 ネクセラリア 15+5 先手! ネクセラリア ・命中処理 75-72 +66 命中! ・ダメージ処理 150-140 +2+3 =15 森崎 ・命中処理 72-75 +9 +25 命中! ・ダメージ処理 (78-64 +3+5)*スマッシュ1.5 =33 スキル『スマッシュ』 消費ガッツ:10 残りガッツ 185→175 ネクセラリアの攻撃は命中、森崎に15のダメージ! 森崎の攻撃は命中、ネクセラリアに33のダメージ! 森崎の勝利! ***
[378]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/08/23(木) 20:45:03 ID:??? ****** 終わってみれば完全勝利、といったところで一旦ここまでとさせていただきます。 後ほど、勝利の描写から再開いたします。 戦後処理では評価値が現時点で得られる最高値に近くなりそうな予感……!
[379]◆9OlIjdgJmY :2012/08/23(木) 20:58:34 ID:??? 乙です! >>372からEP5【代理消費】します。
[380]◆W1prVEUMOs :2012/08/23(木) 21:38:01 ID:??? >>374 乱用しないように心がけます >>373>>375>>379 代理消費ありがとうございます
[381]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/08/24(金) 02:42:14 ID:??? *** 神速、と。 たとえばその槍捌きを見る者があれば、そう呼んだかもしれなかった。 「……ッ!?」 先程までならば見切って躱せたはずの突きが、今は森崎の胸甲を掠めて抉る。 盾に当てて容易く弾けたはずの薙ぎが、当てた腕ごと圧し折らんとする勢いで森崎を吹き飛ばす。 「―――アァァッ!!」 裂帛の気合が、ネクセラリアの喉から溢れて轟いた。 その咆哮に合わせるように、槍の速度が更に一段、上がる。 身を捩った先に蛇のような動きで襲い来る槍の柄を辛うじて剣の鍔で止めた森崎が、 次の刹那、怖ろしいまでの寒気を感じて大地に身を投じるように屈んだ。 ほとんど本能、脊椎反射による動きである。 それが、森崎の命を救った。 一瞬前まで森崎の首があった場所を、茜色の光が薙ぎ払う。 夕陽を反射する、槍の穂先であった。
[382]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/08/24(金) 02:43:17 ID:??? 「ちィ……ッ!」 低い姿勢のまま、森崎が剣を横に振るう。 ネクセラリアの膝を狙った一閃は、しかし虚しく空を切る。 代わりに降ったのは、骨を砕くような突き降ろしである。 たまらず転がった森崎の脇を石突が抉り、大地を穿った。 二撃、三撃、必死に転がる森崎が、ついに槍の間合いを抜ける。 「……!」 回転の勢いのまま飛び起きた森崎が闇雲に翳した剣に、重い衝撃。 案の定、追撃が繰り出されていたのだった。 しかし今度は先ほどよりも間合いが遠い。 一度止めた突きが、払いに繋げられる距離ではなかった。 槍が、一旦引かれる。 「……それが本気、かよ」 ぜぇ、と乱れた呼吸の向こう、腹の奥から競り上がるようなものを無理矢理に飲み込んで、 森崎が声を出す。 見た目は、無傷。 泥にまみれ、鎧は傷つき、体に開く風穴と隣り合わせの、無傷であった。 そんな森崎に、 「……く、くく」 思わず、といった風にネクセラリアが漏らしたのは笑い声である。
[383]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/08/24(金) 02:44:18 ID:??? 「クク……ハハ、ハハハハ!」 「何が……おかしい」 憮然と言う森崎の前、構えた槍の穂先は一寸たりとも動かさずに哄笑してみせたネクセラリアが、 「楽しい、楽しいな……!」 「なにィ!?」 目を剥いた森崎の前で、続ける。 「ここまで、ここまでやれるか、ヤングの育てた戦士は! ならば俺も応えよう! 疾風と称された、この槍の冴えを以て!」 そう言い放つや、ネクセラリアの表情が変わる。 形は、笑みのまま。しかしその性質だけが、決定的に変容していく。 その眼から、すう、と光が消えた。 否。消えたのは、眼に宿る光の、ただ闘争という二文字を除いたすべてである。 (何か……ヤバいのが、来る) 危険を察知したのは森崎の、戦士としての本能であっただろうか。 構えは一見、特段の変哲もない正眼。 しかしこれまでとは、気迫の練りが違う。 「やらせねえ……ッ!」 振り絞るように言った森崎の構えは、上段。 それまで用いていた西洋剣術とは一線を画す、奇妙な構えである。 右手側、真っ直ぐに立てた剣を大きく耳の辺りにまで翳し、円盾を着けた左手をその柄に添える。 自然、円盾に下方の視界を極端に遮られる格好となるが、森崎は気にした風もなく その姿勢のまま細く静かに息を吸い、吐く。
[384]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/08/24(金) 02:45:44 ID:??? 「ただ一撃の、疾さに賭ける……東洋の剣、か。面白い」 一目、森崎の構えから狙いを見て取ったネクセラリアが、そう呟いて口角を上げる。 間合いは、槍のそれよりも更に外。 「その剣、我が槍よりも疾く、在れるか!」 「試してみるさ―――命懸け!」 互いに踏み出せば、詰まる間は合わせて二歩。 槍が、雷光の如く、伸びる。 森崎が更に踏み込むその胸を目掛けて一直線、だが同時、天より落ち来るのは、森崎の刃。 剣を支えるは右手の一本、半身を一杯に伸ばした姿勢からの振り下ろし。 刃の先に届いた方が、勝つ。 その刹那、 「―――く、かは……ッ」 血飛沫が、飛び散った。 槍の刺さるより、剣の断ち割るより、一瞬だけ、早く。 紅い華は、ネクセラリアの口から、漏れていた。 槍の穂先が、僅かに一寸足らず、ぶれる。 それが文字通り、生死を分けた。 「……ぇぇぇ、ァァァァァァッッ!!」 槍は森崎の胸を甲ごと真一文字に切り裂くに留まり、 そうして森崎の、全身の気迫を込めた刃が、ネクセラリアの肩口から心の臓までを、 真っ二つに断ち切った。
[385]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/08/24(金) 02:50:05 ID:??? 「―――、」 末期、茜色の空を仰いだネクセラリアが、何かを口にしようとして声にならず、 ゆっくりと傾ぎ、自らの血溜まりに口づけるように、伏した。 それが疾風と呼ばれた男の、死に様である。 そして彼こそは、このいくさ場に立つヴァルファバラハリアンの、最後の一人であった。 ゆらゆらと沈みゆく夕陽の下、歓声はない。 ただ疲れきった勝鬨だけが、風に乗って響く。 いくさが、終わった。 ******
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0ch BBS 2007-01-24