※人気投票開催中※
01/17(日)00:00-01/30(土)23:59
第二回鈴仙奮闘記キャラ人気投票
※新板できました※
ダイス創作物語板
ブログ
現行スレ
投票
最新20
板
1-
前
次
新
レス
【貴族の傲慢】異邦人モリサキ2【傭兵の意地】
[447]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/09/01(土) 12:56:42 ID:??? 「いや……それが、基本、まだ何もしてねえ」 「なにィ!?」 驚愕するネイに、森崎が困ったように告げる。 「人員と物資の確認、それからルーカス大佐の持ってきた書類にサインして……ってくらいでよ。 他の教官たちは上の雇いだから、とりあえずヤングのおっさんの頃と同じように、つー感じかな。 正直、隊長室なんて部屋だけあてがわれても、何していいのかわかんねえんだよ」 「……まあ、俺らもヤング教官が普段どんな仕事してたのか、よく知らねえからなあ」 しみじみ言う。 「ルーカス大佐もそこら辺、補佐してくれるヤツを寄越すとは言ってたけどよ……」 「まだ来てないのか?」 「……『こちらも色々てんてこ舞いデス! もうちょっと待っててくだサイ』だとよ。 ま、俺ら外様が後回しにされるのは慣れてるけどな」 肩をすくめる森崎。 わかるぜ、とその肩を叩いたネイが、ふと続ける。 「ていうか、代わりの隊長ってのはてっきりまた騎士団から派遣されるんだとばっかり思ってたぜ」 「俺もそう思ってたんだけどよ」 頷いた森崎が、 「ルーカス大佐が言うには、イリハの件で上は相当揉めてるんだと」 「負け戦の責任のなすりつけ合いだろ?」 「まず、それだ」 「他にもあるのか?」 「いや、ドルファンと向こうさんじゃ、同じ一個大隊でも規模が違いすぎるってんでよ。 平時ならそれでも誤魔化しは効いてたが、戦場に出ちまうと、な」 「あー……」
[448]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/09/01(土) 12:58:55 ID:??? イリハ会戦の惨状を思い起こしたか、ネイが遠い目をする。 「ヴァルファの半分くらいだったもんなあ……」 「ああ。それで騎士団の大規模な再編成やら、退役騎士の招集、戦時増員なんかも検討してるらしい」 「なるほど……こっちに回すような指揮官の余りはいねえってことか」 「そういうこった。将校としての訓練受けてる騎士なんざ、ただでさえ少ないからな」 言った森崎に、ネイが得心したように首肯する。 「ならまあ、隊長のお鉢はお前に回ってくるわな、モリサキ」 「よせよ。ガラじゃねえ」 「何言ってやがる。前第二分隊長、それも八騎将殺しの英雄サマじゃねえか」 「あれは……ヤングのおっさんのおこぼれみてえなもんで、」 「知ってるよそんなこた!」 ぴしゃりと言い切られた。 「けどまあ、上は実際の戦場見てるわけでも、まして人柄見て決めるわけじゃないんだからよ。 結果と実績からしてお前を選ぶに決まってんだろ」 「人柄見られたら選ばれねえ、みたいな言い方だな……」 「そりゃそうだろ、問題児!」 「ぐむぅ……」 大笑いしながらネイが言うのに、森崎は唸るしかない。
[449]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/09/01(土) 13:00:14 ID:efdvYoTg 「ま、俺らとしちゃお偉い騎士様が派遣されてくるよりよっぽど助かるけどな。 俺らの流儀を知ってる奴が上にいる方が色々やりやすい」 「おいおい、ヤバいことは勘弁してくれよ……何かありゃ、俺がひっかぶることになるんだからよ」 「いきなり日和ってんじゃねえよ!」 ゆっくりと歩ませる馬上、そう軽口を叩いてネイが笑う。 のどかな空気の中、森崎はふと、先日のトニーニョの様子を思い出すのだった。 (そういえば……トニーニョのこと、ネイなら何か知ってるかな) *選択 A トニーニョのことをネイに相談する。 B それとなく聞くに留める。 C やっぱりやめておこう。 森崎の行動としてどれか一つを選択して下さい。 その際【選択理由】を必ず付記していただくようお願いいたします。 期限は『9/1 23:00』です。
[450]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/09/01(土) 13:01:28 ID:??? ****** といったところで、一旦これまでとさせていただきます。 それではまた、次回更新にて。
[451]傍観者 ◆YtAW.M29KM :2012/09/01(土) 13:12:29 ID:??? A こういうのはきちんと話を回した方がいい。 ただ、ネイはすぐにトニーニョを問い詰めにいきそうなタイプでもあるから、 そこはちゃんと釘を差したいところだけど。
[452]さら ◆KYCgbi9lqI :2012/09/01(土) 14:20:25 ID:??? 【ピココール】 トニーニョの事を相談するにしても、はっきりと相談内容を言った方が良いのか、それとなく聞いた方が良いのか、どう思う?
[453]ピコ ◆ALIENo70zA :2012/09/01(土) 15:35:52 ID:??? >>452 そうだねえ……ネイなら、トニーニョの深い事情も知ってるとは思うけど。 ただ個別に事情を聞いて判断する、っていう以上のこと……誰かに相談するっていうのは、 こっちの下駄を半分、相手に預けるっていうことでもあるんだよ。 それは……ある意味、対等の目線で話すっていうことだよね。 悪いこととは言わないけど、キミは隊長、彼らはそうじゃない……。 全部が全部、対等でいるのは……危険なことも、あるかもしれないね。
[454]さら ◆KYCgbi9lqI :2012/09/01(土) 18:07:24 ID:??? B確かに部下と対等だとまずいかも知れませんね。 でもトニーニョの事も放って置けないですのでトニーニョの事をよく知ってるはずのネイから情報を得たいと思います。 それに出来るなら隊長として傭兵仲間として力になれるものなら協力したいなと思います。
[455]◆9OlIjdgJmY :2012/09/01(土) 22:02:54 ID:??? B 空気読み&気配りのめっちゃ上手そうなネイなので それとなくで大丈夫かなと。
[456]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/09/07(金) 00:37:04 ID:??? 皆様、ご回答ありがとうございます。 更新期間が開いてしまい申し訳ありません。 次の選択まで、と考えていたらテキスト量が膨れ上がりまして……などという言い訳はこの辺りで。 それでは早速、>>449の選択については…… >>454 さら ◆KYCgbi9lqI様の選択を採用させていただきます! はい、集めた情報をどう判断し、どう動いていくのかはこの先の話ですが、 それが森崎とトニーニョにとって最善の方法になればいいですね。 CP3を進呈いたします。 >>451 それも一つの解決法ですね。 是非の問題ではありませんが、今回はこういった選択を採用させていただきました。 今後の立場によっては、明確な正解のない選択も増えていくかもしれません。 すべては皆様のご回答の説得力次第、というところでもあります。 >>455 はい、ネイは日常的な場面では色々と察してくれますね。 とはいえ、そう簡単に事情のすべてを話してくれるわけではありませんが。
[457]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/09/07(金) 00:38:04 ID:??? *** B それとなく聞くに留める。 (……搦め手からいくか) トニーニョの様子がおかしいのは明らかだった。 しかし同時にまた彼自身の言葉から分かるのは、それが精神的な部分に根ざした ひどくデリケートな問題であるということでもあった。 情報の少ない現時点で彼と親しいネイに事情を明け透けにするのは、親しい人物であるからこそ 躊躇われるようにも、森崎には思えた。 「そういや……最近のトニーニョ、どうしたんだ?」 「あ? なんかやらかしたのか?」 遠まわしな訊ね方に、直球の返答が戻ってくる。 どうしたものかと思いながら、森崎は言葉を選ぶ。 「いや、そうじゃねえけどよ……ここんとこ、どうもボーっとしてるっつーか、な。 アイツにゃ集中してもらわねえと困るわけよ、こっちも」 「ま、いい加減な隊長サマにはきっちりした女房役が必要だしな」 「うるせえ!」 「つってもなあ……あ」 と、何かに気付いたようなネイが、しかし眉根を寄せて手綱を引き、馬の歩みを止める。 珍しく考え込むような表情に、森崎があまり良い予感を覚えないままやはり馬を止め、重ねて訊いた。
前
次
写
0ch BBS 2007-01-24