※人気投票開催中※
01/17(日)00:00-01/30(土)23:59
第二回鈴仙奮闘記キャラ人気投票
※新板できました※
ダイス創作物語板
ブログ
現行スレ
投票
最新20
板
1-
前
次
新
レス
【貴族の傲慢】異邦人モリサキ2【傭兵の意地】
[795]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/10/03(水) 20:15:04 ID:??? *** ※スキルは変化しませんでした。 *** ※ガッツが20減少。 剣術が32上がりました。 現在のガッツ:115 剣術:100 馬術:66 体術:62 魅力:78 評価:69 ATK:166 DEF:172 SPD:128 ini:25 ****** ※称号が『気のいい剣士』になりました。 スキル『シールドワーク』を獲得しました。 種別:アクティブ 消費ガッツ:0 効果:このターンの攻撃ダメージを必中で5、防御ダメージを50%にする。 ******
[796]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/10/03(水) 20:16:05 ID:??? //剣術 カルツ 「よう、隊長さん」 新規に配属された傭兵たちを並べ、それぞれの得物を振らせていたときのことである。 ナイフや鉈や、果ては丸太を適当に削ったような棍棒を得意げに振り回す荒くれどもに 内心で頭を抱えていた森崎に声をかけてくる男がいた。 金髪を短く刈り込んだ、背丈は低いががっしりとした体躯を持つ男。 「ん? お前は……」 「こうして話すのは初めてじゃの。ワシゃ、ヘルマン・カルツいうモンじゃ」 『イモみたいな顔した人だね』 相手から見えないのをいいことにくるりと顔の周りを巡ってみせたピコの言葉は、的を射ている。 食習慣のない欧州では見かけないが、東洋圏では馴染みの深い芋特有の土臭さとごつごつとした造形、 そして同時に素朴さと温かみを感じさせる顔立ちをしているのが、カルツという男だった。 要はお世辞にも美男とはいえないが、愛嬌のある男である。 「得物は……戦斧か。随分と使い込んでるな」 「おう、分かるかい」 カルツが立つその脇で地に突き立てられているのは、およそ胸丈ほどまでもある両手斧である。 当世風の長柄は持たず木製の太い握りと巨大な斧頭だけで構成された、質実剛健を 絵に描いたような得物であった。 鎧の上から敵を斬り潰すその重量たるや、刀剣の比ではない。 それを得意とするカルツという男、小柄でありながらおそるべき腕力と体幹を秘めていることは 疑いようがなかった。
[797]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/10/03(水) 20:17:05 ID:+DoZ10Oo 「よろしく頼むぜよ、隊長さん」 奇妙な訛りは男の故郷に由来するものだろうか。 言いながら手を差し伸べてきたカルツに、森崎がその巌のような手を握り返した瞬間である。 「ぐっ……!?」 その手に、凄まじい重圧がかかっていた。 *握手比べ 体術判定 目標値【48】 → !numnum ※ !と numnum の間のスペースを消して数値を出して下さい。 難易度【ターン係数50+やや難60】−(体術62)を目標値とし、目標値以上の値が出れば成功。 00が出た場合は難易度にかかわらず成功となります。 結果によって展開が分岐します。 成功→ ナメられてたまるか! カルツに負けない力で握り返す! 失敗→ 力負け! 思わず悲鳴が漏れる!
[798]傍観者 ◆YtAW.M29KM :2012/10/03(水) 20:27:15 ID:??? 目標値【48】 → 48 他のスレで色々認識違いに苦しんだもんで、安全策をとりたかったんですよw
[799]傍観者 ◆YtAW.M29KM :2012/10/03(水) 20:33:43 ID:??? 危ない…。D100でピッタリは心臓に悪いのう。
[800]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/10/04(木) 00:32:34 ID:??? >>798 迷ったときや困ったときの命綱、それがEP/CPです! どんどん活用して下さいませ。 *** 成功→ ナメられてたまるか! カルツに負けない力で握り返す! 試されている、と直感した。 隊長を名乗るのが、己が命を預けるに足る男か。 カルツはそれを試しているのだ。 「ぐぬ……ぐうぬぬ……っ!」 「お? ほう……」 他愛もない勝負だ。 負けたからといって隊長の座を追われるわけではない。 それでも、森崎は渾身の力をその手に込める。 「ふぬ……ぐぅ、おおぉ……!」 「く……ぬ、むぅん……」 傍目には異様な光景に映ったことであろう。 男二人、手を握り合ったまま顔を真っ赤に染め、脂汗を浮かべながら唸り声を漏らしている。 意地の張り合いを終わらせたのは、目に見えぬ小さな手である。
[801]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/10/04(木) 00:33:36 ID:??? 『はい、そこまで!』 「うおっ!? っと、とと……」 ぺちん、と。 ピコの小さな手で不意に頬を叩かれ、思わず脱力する森崎。 同時に、握られていたカルツの手からも力が抜けるのが分かった。 息をつくと、急に視界が広くなっていくような感覚。 充血していた目から血が引いていくのだった。 「ふう……」 「ハハハ、なかなかやりよるのう、隊長さん」 小さな虫が目の前を無数に飛び回っているようなノイズ混じりの視界の中で、 芋のような男が涼しい顔で笑っている。 先ほどまでの形相が嘘のようだった。 「……お前、まだ本気出してなかっただろ」 「まあ、ちょっとしたお遊びやき。許しとおせ」 言って快活に笑うと、ばしんと森崎の肩を叩くカルツ。 「痛ぇよ! こんの馬鹿力!」 「ガッハハ、そんくらいの方が頼れるろうが」 『豪快なおっちゃんだねえ……』 ピコの呆れたような呟きは無論、カルツには届かない。 上機嫌のまま傍らに突き立てていた戦斧を片手であっさりと持ち上げると、 そのまま肩に担いでみせるカルツ。 ぶうん、と巨大な質量が大気を押しのける音が後からついてくるようだった。
[802]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/10/04(木) 00:34:37 ID:??? 「……まあ、そうだな」 「ところで隊長さんよ」 板金鎧でも両断しそうな大斧の迫力に頷いてみせた森崎に、カルツが唐突に話題を変える。 「おんし、こん国の軍がまた徴募かけよるゆう話、聞いちょるかい」 「……? そりゃ、お前らだってそれでここにいるんじゃねえか」 先のイリハ会戦でも多くの将兵を失ったドルファン軍である。 傭兵の徴募は定期的に行なっているという話だった。 「いやの。ワシら、確かにスィーズランドで徴募に応じてこん国に来たんじゃが」 「だろ」 スィーズランドは永世中立を標榜する国家である。 文化的・軍事的にも世界の最先端を担っている大国であり、欧州の熟練した傭兵や 大手の傭兵団はその殆どが同国のギルドに登録することで各地の戦場へと斡旋されている。 中立国ゆえに地域紛争の当事国同士が互いにスィーズランド経由で傭兵を雇用することも 日常茶飯事であり、他ならぬ森崎自身も、そしてイリハで対峙した欧州最強といわれる傭兵団、 ヴァルファバラハリアンもまたスィーズランドの傭兵ギルドに登録されている。 「それがどうも、ドルファンゆう国はワシらの他にも、西洋圏で大規模な徴募を かけちゅうゆう噂があってのう」 「西洋圏で? ……まあ、ない話じゃねえだろ。現に俺らの仲間にも何人かいるぜ」 トニーニョやネイ、ジェトーリオの顔を思い浮かべながら言う森崎に、 しかしカルツは尚も胡乱げな顔で続ける。 「それが何でも、百や二百じゃきかんゆう話でな」 「なにィ……?」
[803]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/10/04(木) 00:35:49 ID:??? カルツの告げた数に耳を疑う森崎。 今回の徴募で新規に配属されたのが五十人。 それを含めても、現在の傭兵大隊の規模が三百弱である。 「ってそりゃ、俺らの他にもう一大隊作れそうな規模じゃねえか」 「そうやき、隊長なら何ぞ知っちゅうかと」 「……聞いてねえな、少なくとも俺は」 偽りない、本音である。 「ほうか。ま、噂は噂やき。何にせよ、これから宜しくの、隊長さん」 あっさりと頷くと、カルツは斧を肩に担いだまま有象無象の群れに戻っていく。 その背を見送る森崎の手はいまだ腫れの引かぬまま、じんじんと疼いていた。 「……頼りにしてえよ、実際」 *** ※ガッツが20減少。 剣術が26上がりました。 ※※カルツのスキルLvの上昇確率は現在-40%のため判定は行われません。 現在のガッツ:95 剣術:126 馬術:66 体術:62 魅力:78 評価:69 ATK:192 DEF:198 SPD:128 ini:25 ******
[804]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/10/04(木) 00:38:35 ID:??? ****** ジャガイモがこの近辺の食卓に上るまではもう少し時間が必要です、 といったところで本日の更新はこれまでとさせていただきます。 夜遅くまでのお付き合い、ありがとうございました。 次回は9月のメインイベントから再開となります。 収穫祭がありますので、イベント自体は短めになる予定です。 それではまた、次回更新にて。
[805]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/10/12(金) 20:19:10 ID:??? ****** *D26.9月 「気のいい剣士」森崎有三 メインイベント 『元気!』 「う〜ん……」 『どうしたの? 馬車に轢かれた蛙みたいな声出して』 初秋の陽射しはまだまだ肌を刺激する。 日陰に入れば実感できる涼しさが夏の終わりを告げていたが、森崎有三には それを堪能する余裕はないようだった。 ピコが訊くのへ、森崎が渋面を作りながら言う。 「いや、なんつーか。俺、この道に呪われてる気がしてよ……」 『あー、まあ……ね』 森崎が歩いているのは、学園通りの並木道である。 傍らには学園の高い塀が決して不審者の侵入を許さぬとばかりに聳え立つ、 朝夕には登下校の学生たちで溢れかえるであろうその道をしみじみと眺めて 森崎が深いため息をつく。 ソフィアの婚約者を名乗る男、ジョアンと初めて遭遇したのもこの道すがらであれば、 犬に吠えられていたロリィを助けて騒動に巻き込まれたのもこの近辺である。 『ていうか、大抵は女のコ絡みだね。しかも若くて可愛い』 「……」 事実を否定もできずにごほんと咳払いをした森崎が、何事もなかったように辺りを見回す。
前
次
写
0ch BBS 2007-01-24