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【全国の】キャプテンEDIT40【壁】
[551]キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/16(木) 03:11:02 ID:??? タケシ(流石日向さん、変わってないなァ……)」 若島津(昔の――いや、あるべき姿を取り戻したな……この人にだけは逆らっちゃいけないんだよ) 北詰(わしの指導者としての信念は…人生は…一体なんだったのだろう…) 耳が痛くなる様な沈黙を破ったのは、日向が満足げに鼻を鳴らす声だった。 日向「フンッ。ようやく理解できたか愚民どもが……おい、タケシ。今、大会は何回戦まで進んでいたんだったけな?」 タケシ「あ、はいっ! 今日三回戦が終わって、明日から準々決勝です!」 日向「若島津。得点王のランキングは? そこのボンクラが三位あたりだってのは覚えてたが、他をど忘れしちまったぜ」 若島津「……現在、鳴紋中の大前が九ゴールで首位。それに続くのが翼の八ゴールです」 日向「ほう、そいつァ良いことを聞いた――」 子飼いの二人の報告に、日向は嬉しげに笑う。 ライバルの活躍を我がことの様に思って……などという殊勝な気持ちではない。では、正解はと言うと―― 日向「――てことは残り三試合、鳴紋も南葛も零封して俺が五、六点取り続けりゃ、十分得点王に成れる計算ってことだな!」 ――傲慢にも程があるこの宣言である。 だが、今や東邦学園サッカー部にこれを笑い飛ばせるものはいない。 このタイガーショットの威力ならば……東邦学園のチーム力にこれが加われば、可能性はある。 もっともそれを喜ぶ人間は日向とその子飼い二人のみだったのだが。 ――全国大会準々決勝。 ――猛虎・日向小次郎、復活す。 大前たちがそれを知ることになるのは、いよいよ明日のことである。
[552]キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/16(木) 03:13:49 ID:??? 鳴紋中が殊勝に特訓に明け暮れている陰で、日向くん好き勝手絶頂、 といったところで今回はここまでです どうも、また深夜三時台まで続いてしまってすみません(汗) 次回はふらの側のパートを描写してから、ようやく準々決勝開始まで行けそうです では、今回も拙作にお付き合いいただき、ありがとうございました!
[553]森崎名無しさん:2012/08/16(木) 03:14:29 ID:??? そこまで言うんなら辞めちゃえばいいのに反町… けど辞められないのが反町くんなんだろうなぁと思った。 乙でしたー
[554]森崎名無しさん:2012/08/16(木) 03:24:08 ID:??? やはり反町君は秋の神様がいなければ駄目だな(現人神でも可)
[555]キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/17(金) 01:25:16 ID:??? >>553 乙どうもです! 辞めたいところでも辞められないこんな世の中ですしね……w >>554 もしくは頼れるエースの相方でも可でしょうね。ハッハァ! では、今回の投下です 相変わらず投下が遅れてすみません
[556]キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/17(金) 01:26:19 ID:??? 〜翌朝〜 夜が明けて、準々決勝の朝がくる。 その日、ふらの中サッカー部員たちは、朝も早くから調整に余念が無かった。 旅館近くのグラウンドを借りて、念入りに練習を行っている。 ふらの中監督「よし、みんな集まれ!」 ふらの中メンバー「「はいっ!」」 監督の号令一下、選手たちは練習の手を休めて集合する。 その姿を見て、監督は感慨深げに肯き、松山はその中で誇らしげに胸を張る。 ふらの中監督(うむ。この規律正しさ、統率された意思によるチームワークこそが、ふらの中の武器だな) 松山(本当にいいチームになったな、ウチも。これならやれる!) ふらの中メンバー(眠いー暑いーだるいー……)(一人だけだらけてるとハブられるから、きっちりしないと)(北海道に帰りたい) ……まあ、心中はこんなものなのだが。 ふらの中監督「とにかく今日の試合が今大会最大の難関だ。明日の準決勝のことは考えず、この一戦に全力を上げてぶつかるんだ」 ふらの中メンバー「「はい」」 松山(そう、東邦も悪いチームじゃないが攻撃面でパンチが欠ける。この大会でウチが警戒するチームは、やはり南葛か鳴紋だ) まさか東邦に日向がかつて以上の力で復帰という鬼札があるとは知らず、そう結論付ける松山。 もっとも、彼がそれについて思いを巡らせなければならないのは、この一戦を勝ち上がることが出来た後になるのだが。
[557]キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/17(金) 01:27:22 ID:??? ふらの中監督「その難敵・鳴紋だが、やはり中心となるのはあのツートップだ。 大前と比良山にさえボールを渡さなければ、なんとかなる。その為の中盤の押さえは、任せたぞ松山」 松山「はい、任せてください」 確固たる自信を覗かせながら指示を了承する松山。 松山(鳴紋中の雪村と本多。いずれも全国上位のつわものだが、押さえ込んで見せる。悪いが大前、今日はお前にボールを回さんぞ!) ふらの中監督「はははっ、松山も気合いが入っているようだな。よし、じゃあ例によってスタミナドリンクを飲んで試合に挑むか」 ふらの中メンバー「「はいっ!」」 松山「やっぱりウチの試合は、あのドリンクを飲まないと始まりませんね、監督」 ふらの中メンバーの内心(またアレかよ……)(牛乳とハチミツはもうコリゴリだよ)(俺、乳製品摂るとお腹壊すんだけどなァ) と、松山以外のメンバーは、内心嫌がりながらもドリンクを飲む覚悟を決める。 しかし今日は、そのドリンクを持ってくるマネージャーが、いやにもたついていた。 もう一人のマネージャー「美子ってば(流石にそれは無いんじゃない?)」 藤沢「でも(折角、作ったんだし……)」 ふらの中監督「どうしたマネージャー」 もう一人のマネージャー「実は美子、みんなにハチマキを作って来たんです(ハチマキって、試合に着けて行って大丈夫なのかしら?)」 ふらの中監督「ハチマキ?」 藤沢が携えて来たハチマキの束を、物珍しげに見る監督。
[558]キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/17(金) 01:28:23 ID:??? 藤沢「でも、どのチームもハチマキなんてしてないし……(モジモジ)」 もう一人のマネージャー(じゃあなぜつくったし。ちなみに私には町田町子という名前が――) 松山「どれ、見せてみろよ」 藤沢「あ」 松山が、さっと藤沢の手からハチマキを取って、しげしげと眺めた。 松山「へーっ、これだけ作るんじゃ大変だったろう」 労をねぎらう様な、優しげな目付き。松山の表情に、藤沢は俯きつつも少し口元を綻ばせ、他の選手たちは微かに顔色を変える。 小田(ふ)(あ、何かやな予感……) 山室(ま、まさかキャプテン……) 松山「よし、折角マネージャが作ってくれたんだ! 今日はこれをして、試合に出ようぜ!」 ふらの中メンバー((げーっ!? やっぱりィ!!)) もう一人のマネージャー(あっちゃー……案の定、みんな引いちゃってるわよ。まあ、結局松山くんには逆らえないんだろうけど) 思わず口元をひくつかせるふらの中メンバーに、天を仰ぐもう一人のマネージャー。 ふらの中メンバー「う、うん! 賛成賛成!」「別にカッコ悪くないよ」「め、目立って良いんじゃないか? は、ハハハ……」 ふらの中監督「うむ! 団結の証を身に纏い、一体感をより強くすることになるな! 良いじゃないか、ガハハハっ!」 ふらの中メンバーの内心(じょ、冗談じゃないぜ)(ただでさえ田舎のチームなのに、余計ダサく見られるよ) (でも、女の子の作ったものだし、キャプテンや監督は乗り気だしなァ)(はァ……今日の試合は特大の黒歴史だぜ)
[559]キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/17(金) 01:29:23 ID:??? と、内心の不満をおくびにも出さずに渡されたハチマキを頭に巻いて行く選手たち。 その光景を小さな笑みを浮かべつつ見守る藤沢。 藤沢(嗚呼……やっぱり松山くんは喜んでくれたわ! 他の皆は不満そうだけど……どうでもいいわね!) もう一人のマネージャー(乗り気じゃなかったような態度も、松山くんが自発的に皆にこれを着けさせるよう言い出させるための、演技! しかもその他大勢が内心迷惑がっていることを、一顧だにせずとは! 美子、恐ろしい子……! ところで私の名前はry) 松山「俺のはあるか?」 藤沢「あっ、うん!」 もう一人のマネージャー「……それ、美子が一本ずつに皆の背番号を刺繍したのよ(もうどうにでもなーれっ☆)」 加藤「あっ、ホントだ(ううっ、これじゃあますます突き返し辛い……)」 藤沢「はい、松山くん」 松山「おう、サンキュー……よしっ!」 ギュッとハチマキを締めて気合いを入れる松山。その姿を、藤沢は目を細めて見つめていた。 藤沢(うふっ、うふふ……そのハチマキ、大事にしてね? 松山くん……。 そして早く気付いて……私が込めた、メッセージに……) もう一人のマネージャー(私ゃなんだか嫌な予感がするのォ……ところで私の名前は町ry)
[560]キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/17(金) 01:30:23 ID:??? 〜ミーティング〜 やす子「よし、みんなきけ」 開口一番、いつもの決まり文句でミーティングを始める飯地監督。 大前ら一同、黙って続く言葉を待つ。 が、十秒……二十秒……三十秒経っても、飯地監督は沈黙する。 菱野「あの……監督?」 やす子「……くぅ〜っ! やっぱ良いわねェ、こうしていつも通りにミーティングを始められるのは! 昨日一日やらなかっただけなのに、何だか長い間してなかったみたいな気分! もう誰にもこれは譲らないわよーっ!」 大前「って、感無量だっただけですか!?」 思わずがくりとよろめく鳴紋中一同だった。 やす子「ふっ、何事においても様式美というものは大事なのよ」 渡会「いーから、ちゃっちゃと進めて下さいよ監督(ふ、復帰一発目の試合で気合い入れてたんだけどなー)」 やす子「それじゃあ、改めて……今日の試合はいよいよ準々決勝。相手は『あの』ふらの中よ!」 雪村「ふらの中……」 本多「あの松山のチーム、か」 これから戦う相手を思い、硬い表情を見せる雪村と本多。 相手は全国でもトップクラスのMF・松山光が率いるチーム。自然、中盤での主導権争いが大きく比重を持つ。 ともに鳴紋中の看板的な立場のMFとして、意気込まざるを得ない試合だった。
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0ch BBS 2007-01-24