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【覇者の称号】キャプテン森崎44【カンピオーネ】
[128]2 ◆vD5srW.8hU :2012/10/26(金) 12:13:33.53 ID:nnTuDflU たった1レスだけですが以下略。
[129]創る名無しに見る名無し:2012/10/26(金) 12:13:56.50 ID:qGIPNUlh 乙デース 森崎と中山もだけど特別な絆を持つ二人が一緒に世界一を目指すってのは素敵ですね
[130]2 ◆vD5srW.8hU :2012/10/29(月) 00:52:25.21 ID:5RM2c9N9 ランピオン「…いよいよ、日本戦だな」 ジェンティーレ「ああ。Jrユース大会での奴らの大勝は何の価値もない物だったと思い知らせてやる」 ほぼ同時刻、ジェンティーレとランピオンはホテルに備えつきのバーで物憂げにミネラルウォーターを傾けていた。 彼らにはかつてストラットによって負傷させられJrユース大会に出場出来なくなったと言う共通点があり、 他の者とはまた別の意義でこのワールドユースを重大視していた。 ランピオン「だが、日本は強敵だぞ。そしてブラジルとドイツもだ」 ジェンティーレ「当たり前だ。俺たちはそんな強敵達より更に強いと証明する為にここに居るんだ。そうでなくては何の意味もない 元々俺たちジョカトーレは随分ヤクザな職業だ。恨みを抱き、恨みを買い、恨みを晴らし…敵と味方が金の都合で何回も入れ替わり… 栄光を掴んでも20年も持たない。だがそれが良い…厳しく理不尽な勝負の世界ほど、達成感は凄まじいんだ。そうだろう?ランピオン」 ランピオン「相変わらずお前は強気なんてものじゃないな。だが…その通りだ。俺もそんな理不尽な世界に自分の意思で居るんだしな」 戦いたくても戦えなかったと言う経験は彼らに無限に近いモチベーションを与えていた。 そこに敗北の恐怖に怯える暇などない。勝利や栄光への渇望すら薄い。 とにかく戦いたい、結果は後からついてくる。彼らの瞳にはそんな炎が燃え盛っている。 ランピオン「ああ、早く明日になって欲しいぜ。これ以上日本を調子に乗らせたくない」 ジェンティーレ「奴らはこれがワールドユース初出場なんだ。4位で良しとしてもらうしかないな。フフフ…」
[131]2 ◆vD5srW.8hU :2012/10/29(月) 00:53:28.56 ID:5RM2c9N9 ヘルナンデス「準決勝、か…あの時はこの舞台に立てた4チームが羨ましくて堪らなかったな…」 ヘルナンデスは一人自室でベッドに横たわっていた。 拷問の様な絶望的な戦いを強いられたJrユース大会を思い出し、 それと比べてみると現状はまるで夢の様にしか思えなかった。 ヘルナンデス「だが今の俺には頼もしい仲間達がいる。イタリアを世界一にしようと言う 共通の目的で諍いや確執を乗り越えた、頼る事の出来る仲間達が…」 そう思ってしまう度にヘルナンデスは己の手を何度も握り締め、 これは夢ではなく現実なのだと自分に言い聞かせた。 あの時の悪夢の様なチーム事情が現実だったのと同じく、現在もまた現実なのだと。 ヘルナンデス「…勝てる。このチームなら今度は勝てる。世界一になれる。 そう信じる事がキャプテンの仕事だ。そうだと分かっているのに…ハハ、俺は意外と小心者なのかもな」 こんな風に己に言い聞かせているのはメンタルが弱いのか強いのか。 強くあろうとするのは弱いのか、弱さを自覚しているのは強いのか。 そんな問いかけをしていく間に夜は更けていく。 ヘルナンデス「今度は負けないぞ。日本」
[132]2 ◆vD5srW.8hU :2012/10/29(月) 00:55:16.46 ID:5RM2c9N9 敵側の描写も後もうちょっと。 また明日お会いしましょう。
[133]創る名無しに見る名無し:2012/10/29(月) 17:56:05.45 ID:xpzVNOxv 乙でした!
[134]2 ◆vD5srW.8hU :2012/10/30(火) 11:01:36.13 ID:Q9swV9q6 〜ドイツユース宿舎〜 シュナイダー「…皇帝、か。なんて空しい響きだろう。皇帝と呼ばれるのなら 世界制覇ぐらいしてみせないといけないだろうに、俺はまだ一度もそれを成し遂げていない。 このままでは遠からずこの異名は畏怖ではなく嘲笑の意味が込められる事になるんだろうな…」 ドイツユースのキャプテン、カール・ハインツ・シュナイダーは自室でテレビを見ていた。 番組はベスト4に残ったチームの特集で、各チームの主力選手達は大げさな程にクローズアップされていた。 シュナイダーも当然の如く時間を割かれてその功績と異名を賞賛されていたが、彼は全く嬉しくなどなかった。 ヨーロッパの少年サッカーでタイトルを総なめにした後にドイツ屈指の名門クラブ、バイエルン・ミュンヘンにて僅か15歳でプロデビュー。 そして今ドイツユースのキャプテンとして君臨し、ストライカーとしては2位タイで今大会の得点王を争っている真っ最中。 客観的に見て、光り輝く栄光に満ちた順風満帆な出世街道である。妬み嫉みには全く事欠かない程に。 だが彼の主観ではむしろ空しい程に中途半端だった。彼がナンバー1と認められているのはドイツ国内だけ。 それも同年代の中では、と言うカテゴリー内に過ぎない。ましてや世界の舞台で頂点に立てた事は一度もない。 故に自他共に認める”皇帝”と言う異名は彼の精神力の源であると同時に重苦しい戒めでもあった。 シュナイダー「だが…戦に敗れただけで逃げ出す奴は絶対に皇帝になどなれはしない。 だから俺は何度敗れても立ち上がらないといけない。何時か覇道を成す為に。この覚悟を大言壮語に終わらせない為に」 彼がもう少し謙虚な性格だったらこんな不満と葛藤に苦しまずに済んでいたかも知れない。 「僕はまだまだ皇帝なんて名乗れませんよ」と笑い飛ばせる明るい人物だったら救われていただろう。 だが彼はその異名に相応しい意地と自信の持ち主であり、そうやって自分を楽にしようと言う発想は無かった。 シュナイダー「…独り言だけが慰めな分、孤独さだけは皇帝らしいかもな。他のチームのキャプテンもこうなのだろうか?」 彼は今日も孤軍奮闘する。どれだけ頼もしい味方が背後に居ても、彼は常にたった一人。それが彼の選んだ道である。
[135]2 ◆vD5srW.8hU :2012/10/30(火) 11:02:56.13 ID:Q9swV9q6 〜ブラジルユース宿舎〜 カルロス「…やはり、唯一にして最大の不安要素は…コインブラの存在か」 カルロスはサンタマリアから借りたノートを閉じ、深々と息をついた。 彼は確信していた。戦力では自分達ブラジルユースが今大会で突出していると。 無論サッカーではそれだけでは勝利は約束されず、他に様々な要素が絡む。 世界一の選手達が世界一の監督に率いられても何らかの不安要素を孕んでいる事があるのだ。 今大会のブラジルユースの最大の不安要素はコインブラが居る事だった。 カルロス「改めて考えてみると本当にフザけた話だな。どこのクラブにも所属せず、ストリートサッカーだけで 現役プロを凌駕する力を身につけている。そして師はおそらくかつての伝説の選手とは… 冗談としか思えない存在に俺達は良い様にやられ、死に物狂いで己を鍛えなおしても未だ追いつけない」 突如として現れアルツール・アンチネス・コインブラ。その素性は殆どが不明で、 カルロスもサンタマリアに調べてもらった僅かな情報しか知らない。分かっているのは彼が信じられない程の実力を持ち、 ブラジルユースに集った若き名選手達のプライドを悉く粉砕したと言う事実だけである。 だが彼は今大会全く試合に出ていなかった。10番でありながら常にベンチに座っているだけ。 マスコミや一般人はその不審な挙動と正体不明さに勝手な憶測を立て、監督のロベルトを質問攻めにしたが ロベルトは「秘密です」の一言だけしか答えなかった為、今ではただのハッタリでありフェイクであると言う説が有力になっていた。 一部では「そんな姑息な手段を使う人物がブラジル代表監督に相応しいのか」と言う非難の声が出ている始末だ。 カルロス「俺達を自惚れさせず、切磋琢磨させ続けると言う狙いは成功しているんだろうが… 監督としては頭が痛いだろうな。最強のエースが居るのに、チームから浮きすぎていて使えないなんて。 しかも現状の様に飼い殺しにしているだけでもチームに苛立ちと不満を固定させてしまう」 だがブラジルユースの面々達には何故コインブラが起用されないかがおぼろげながら分かっていた。 「使わずに済むのなら使いたくない」それがロベルト監督の本音ではないかと。 コインブラがどれ程強くても、特殊過ぎる立場が故に起用するだけで大博打になってしまうのだと言う事は 当事者の立場なら分かりやすい事だった。頭の良い者なら監督に同情してしまう程に。 カルロス「コインブラ…お前は何をしようとしているんだ?そしてお前は…本当にアーサーなのか…?」 優勝候補筆頭チームのキャプテン、カルロス・サンターナの心中は穏やかではなかった。
[136]2 ◆vD5srW.8hU :2012/10/30(火) 11:05:39.19 ID:Q9swV9q6 今日はこれだけ。 次からはいよいよVSイタリア戦です!
[137]創る名無しに見る名無し:2012/10/30(火) 15:14:42.82 ID:Vx64xfeg 乙でした。超楽しみです。
[138]創る名無しに見る名無し:2012/10/31(水) 22:29:02.68 ID:caM/ILHB 乙乙 マジで楽しみですわ
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0ch BBS 2007-01-24