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【再会?】ファイアーモリブレム41【再会!】
[406]森崎名無しさん:2012/10/30(火) 17:18:40 ID:J1TAN65E G
[407]森崎名無しさん:2012/10/30(火) 17:27:58 ID:pRgD7Hys G マルスがいればなんとか…。
[408]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/30(火) 18:22:00 ID:??? >G 怪しい廃ビル 森崎には一つの不安があった。今日の午後、警察から逃げ出した 例の泥棒が入り込んだ廃ビルの中で聞いた怪しい科学者たちの会話の内容だ。 森崎「(確か奴らは『倍速』で走る人間を探していたはずだ。 ビクトリーノは誰もが認める俊足選手。倍速ドリブルもお手のものだった)」 もしもビクトリーノが彼らの手に落ちたのならば大変だ。 明日の試合どころか今後のブレーメンのチームにとって大きな損失になるだろう。 森崎「ビクトリーノのいる場所に俺に心当たりがある。 だが、そこはかなり危険な場所かもしれない。……ついてきてくれるか?」 マーガス「何言ってんだ。ここまで来て引き返せるかっての」 ビクトリーノ「彼はチームメイトというだけでなく大事な友人だ。見過ごす訳にはいかない」 森崎「オーケー。それじゃあ行くぜ」 森崎は、一度は身の危険を感じて引き返した廃ビルに足を踏み入れる。 ここで少し時間は遡る。ビクトリーノは自室で一人、明日の試合の戦術を考えていた。 本格的にOMFとして活躍しだした最近では、シェスターが守備的な動きをするときは彼がボールを支配し指揮をとる。 ウルグアイA代表にFWとしての自分の居場所を確保できない現状、 こうして選手としての引き出しを増やしていくことはプロとして必要なことだった。 ビクトリーノ「……森崎のやつこねぇなぁ。ちっ、アイツにどうしても聞いておきたいことがあったんだが……」
[409]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/30(火) 18:23:42 ID:??? なかなか考えがまとまらないメモ用紙をグシャグシャと丸め、ゴミ箱へと放り投げる。 が、紙くずはゴミ箱の縁にあたりカコンと乾いた音がなる。 ビクトリーノ「へっ、さすがの南米の黒豹様もバスケの才能は無いってか?」 恥ずかしさを言い訳でごまかしつつ、紙くずを拾いに立ち上がる。その途中でふと、窓の外に視線が移る。 ビクトリーノ「あれは……?」 世界最速というプライドを粉々に砕かされた、例の仮面の男がどしゃぶりの雨の中で傘もささずに佇んでいた。 仮面の男はこちらを見つめたまま何をするでもなくただ、立ち尽くしている。 仮面を伝う雨粒がまるで悲しみの涙のように見えたのは、風のように走るあの男の足が動いていないからだろうか。 ビクトリーノ「あの野郎……どういうつもりだ?」 ★雨と黒豹と仮面→!card★ !とcardの間のスペースを消してカードを引いてください。カードで分岐します ダイヤ→放っとけず部屋に入れてあげる ハート→そこで一体何をしているのか問いただす スペード→見なかったことにしてカーテンを閉める クラブ→あの時のリベンジをするべく追いかける JOKER→仮面の男はおもむろに仮面を取り外す…!
[410]森崎名無しさん:2012/10/30(火) 18:24:55 ID:??? ★雨と黒豹と仮面→ ダイヤ9 ★
[411]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/30(火) 22:14:01 ID:??? ★雨と黒豹と仮面→ ダイヤ9 ★ >ダイヤ→放っとけず部屋に入れてあげる =========== ビクトリーノ「(アイツ、この大雨なのにあんな所で何やってるんだ?)」 まったく動く気配もなく、ただこちらの方を見つめる不気味な仮面の男。 このまま放っとくのも気味が悪いし、風邪でも引かれたら忍びない。 自分より足の速い男に興味があったのかもしれない。 ビクトリーノ「入れよ。そのまま濡鼠にでもなりてぇのか」 ????「…へへっ……悪いねぇ」 ビクトリーノ「靴の泥はちゃんと落とせよ。あとで掃除が面倒だ」 仮面の男はのそのそと這いずるように窓から部屋に入ってくる。 風のように走っていた姿からは想像できない鈍くさい動きだ。 ????「……とりあえず助かった。敷地内に入るまでは簡単だったんだが、 流石に正面から入るのは厳しかったかったんだよ。 ロビーは開けてて管理室から丸見えだし、 スタジアムの地下から入ろうにも警備員がウロウロしてたし」 ひょうひょうと語る男の口ぶりは、まるでこの寮のことを熟知しているようだった。 金髪の坊主頭をタオルでガシガシと擦り、仮面を外さないように器用に水滴を拭きとっていく。 仮面の男「なにより……この足じゃ、まともに走れそうに無いからな……」 ビクトリーノ「……お前、この足……!?」 仮面の男の右足はひどく腫れており、黒いシミのような不気味な模様が浮かび上がっていた。 医療の知識に疎いビクトリーノでも、見るからに酷い怪我をしていることが伺えた。
[412]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/30(火) 22:15:25 ID:??? ビクトリーノ「……それで、そんなズタズタの足でいったいここに何をしに来た? 言っておくがここは病院じゃないし、俺は医者でもなんでもねぇぞ」 仮面の男「なぁに、変に勘ぐるんじゃねぇよ。忘れ物を取りに来ただけだ。 お前の鞄に入れておいたお菓子みたいな箱があっただろ? 『イリュージョンストライク』って名前の奴だ」 ビクトリーノ「……ああ。そいつなら何だか気味が悪いんで警察に持っていったぞ。 案の定、危険な薬物だったらしく今頃厳重に保管されてると思うぜ」 仮面の男「なにィ!?お、お前……な、な、なんてことを……ぐっ……があああぁぁっ!」 先程よりもどす黒く腫れだした右足を抑え、仮面の男は苦しそうなうめき声をあげる。 ビクトリーノ「お、おい!いきなりどうしたんだよ!」 仮面の男「……は、はは……参ったな。こいつは完全な詰みときたもんだ。 こいつにはもう頼らねぇ……そう決めてたってのに……」 男は鞄から足のシミと同じ色の黒い塊を取り出すと、足に向かって押し付ける。 塊から湧き上がる黒い煙が足を覆っていき、腫れは徐々に引いていく。 仮面の男「(…………背に腹は変えられねぇ。俺の足はまだ……死なすわけにはいかねぇんだ!)」 しばらくして、痛みが薄れて落ち着いてきた男に、ビクトリーノは恐る恐る訪ねてみる。 ビクトリーノ「……なぁ、聞かせてくれよ。その『イリュージョンストライク』ってのはなんなんだ? 俺が聞いた話じゃ『併用剤』の『栄養剤』ってことくらいしかわからないんだが」 仮面の男「……お前にも話しておくべきかもしれねぇな。今回の話は、少なくともお前も無関係じゃ無さそうだし」
[413]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/30(火) 22:16:25 ID:??? 仮面の男はそう静かに呟くと、仮面に手をかけてゆっくりと外していく。 不気味なデザインの仮面とは全くの真逆の、サルのような愛嬌のある顔が光にさらされる。 マッハー「俺の名はマッハー。以前にこのチームに世話になっていたこともある」 ビクトリーノ「マッハー……そういえば昔どこかで聞いたことがある。 5年前の世界jrユース大会のポーランド代表にそんな名前の足の速い選手がいたような……」 マッハー「お前のウルグアイとは別リーグだったから知らないのもしかたねぇか。 ベスト4のお前らとは違って俺たちポーランドjr代表は予選落ちだったし…。 でも、同じ俊足の選手としてお前のことを密かに応援してたんだぜ。ウシャシャ」 ビクトリーノ「そ、そうかよ。そう言われるとあんまり悪い気はしないな…」 ニカリと白い歯を見せて笑う顔につられて、思わずビクトリーノもはにかんでしまう。 あの鬼のような仮面の下にこんな眩しい表情を隠していたのかと若干拍子抜けだ。 マッハー「俺の足はさっきの通り、酷い障害を患っていてな。小さい頃の事故が原因なんだが…… まぁその話は置いておくとして、まずは薬のことを話そう」 マッハーは友人への皮膚移植の手術の後遺症で、足の運動機能の多くが失われてしまっていた。 その原因を解明すべく、ポーランドにいるとある名医の元を尋ねた。 マッハー「その医者が言うには、俺が天性的に持っていた常人の『倍』の速度を生み出す 特別頑丈な筋繊維が皮膚と一緒に抜き取られていたんだと。 凄まじい弾力のバネを支えるカバーがパッカリと外れたようなものだ。 そりゃあ俺の足も治るどころかぶっ壊れちまうよな。ナハハ」 ビクトリーノ「それじゃあその薬の効果で、お前の足は以前の力を保てていたってのか?」
[414]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/30(火) 22:17:37 ID:??? マッハー「ああ。だがそもそもその薬はごく最近にとある企業が秘密裏に開発したものだ。 その薬を手に入れるまでは、俺は別の方法でこの痛みを抑えてきた。それがこの『闇のかけら』だ。 こいつがあれば大抵の痛みは抑えられるし、内に秘めた多くの力を無理やり引き出すことも出来る」 ビクトリーノ「(森崎の持っている『星のかけら』に似ている。このかけらにも何か不思議な力があるのか?)」 マッハー「こいつを手に入れ、使わせてもらえる代わりに俺はある組織の元に就くことになった。 ……俺のように足が動かなくなった奴、腰が回らなくなった奴、心に病を患った奴…… 色んな奴がこの『闇のかけら』に縛られて、やりたくもない仕事をやらされるハメになった。 ……だがな、そんな中で一人、その組織を裏切った奴がいるんだよ。 その『裏切り者』に俺は興味が湧いて個人的に調べることにした。 一体どんな男気のある奴なんだ。それともただの大馬鹿野郎かってね」 徐々にテンポを上げて饒舌に語るマッハーを、ビクトリーノは静かに見守る。 マッハー「ソイツは俺のよく知っている奴だった。兄弟同然に育てられ、 このアヤックスでソイツと俺は無敵のスピードスターコンビだった。 そしてソイツこそ……俺の『倍』の足の速さを保てる力を…… このなけなしの皮膚と一緒に移植された『特別な人間』だった」 ビクトリーノ「アヤックスのスピードスター……足の皮膚の移植……まさか、ソイツって!」 マッハー「ソイツのは名前はイスラス。俺の魂の兄弟にして……俺の持ちうる才能の全てを奪っていった男だ」 怒りとも憎しみとも、悲しみとも取れない複雑な顔で、マッハーはイスラスの名を語った。 ビクトリーノ「…にわかには信じられないが、俺の知るとある世界じゃそういう事態も十分考えられる。 特にアイツは不思議な宝石の力でなけなしの才能をようやく人並みに増幅させてるってらしいし」 マッハー「大層な作り話だと笑われる覚悟はあったんだがな。君って結構理解が早くて助かるぜ」
[415]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/10/30(火) 22:18:45 ID:??? ビクトリーノ「アンタとイスラスの関係や薬のことも大体分かった。 ……それで、アンタはイスラスから自分の才能を取り返そうとでもしてるのか?」 マッハー「初めて事実を知った時、そんな考えも頭をよぎった。取り返せるものならば取り返したい。 ……だが、その例の組織の一員として働いている内に一つの疑問が浮かび上がった。 俺の『倍速』で走れる筋繊維の移植は皮膚移植の手術と同時に行われた。 おかしいとは思わないか?あの日偶然、事故で担ぎ込まれた二人の子供がだ。 これは全て何者かによって仕組まれた事故だったんじゃないかって話だ」 ビクトリーノ「仕組まれた…だって?」 マッハー「考えても見てくれよ。俺の筋繊維は皮膚と一緒にアイツに移植された。 だが、本当に皮膚移植が必要なほどの事故だったのか? 俺は骨の数本は折れたとはいえ意識ははっきりしていたし、 事故に巻き込まれた俺の妹にいたっては頭を軽く打ったくらいだ。 ……俺は組織の立場を利用して当時の手術を行った医者の居所を探した。 そしてたどり着いたのさ。この街にある大手の医療企業『ヨハン』にな」 ビクトリーノ「ヨハン……医者とサッカーの二足の草鞋を履いていたオランダの伝説の選手だったよな。 確かその人の家族が起こした企業で、多くの医療器具の提供もしているっていう……」 マッハー「驚いたのはそれだけじゃねぇ。あそこは医療の皮を被った人体実験場だ。 人の体に機械をを埋め込み、常人には計り知れないパワーを生み出す…… 俗に言う『サイボーグ』の開発にも積極的に手を出してやがる。 確か『ヒューガー』とかいう日本の大手企業と提携し、かなりの儲けを出してるって話だ」 ビクトリーノ「それじゃあその『ヨハン』って企業がお前の『倍速』の筋繊維を狙っていたと?」 マッハー「定かじゃねぇがな。少なくとも……ここ数年までは俺のように 『倍速』で走り、止まれる脚力を持っていたのは俺以外にはいなかった。 コーチの指導や練習器具のレベルが例年進化した今となっては、 並外れた努力と、一握りの才能を持つ選手が修得するケースもあるみたいだがな」
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0ch BBS 2007-01-24