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【再会?】ファイアーモリブレム41【再会!】
[465]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/11/01(木) 17:22:48 ID:??? チーン。 地下6階にたどり着いた森崎たちは、シャルが捕らえられているであろう実験場へと雪崩れ込む。 イスラス「シャル、いるか!助けに来たぞ!」 ????「ふふふ…何事かと思えば、騒がしいネズミ共か」 かなり高齢とみられる白髪の老人が膨大な機械の上から見下ろしていた。 機械の下には人体の腕や足を象ったような様々なパーツが転がっており、 その奥の大きな水溶液の中には、金髪の坊主頭の青年が拘束されている。 ビクトリーノ「マッハー!あいつ、何捕まってやがんだよ!」 マッハー「……め、面目ねぇ。ドジっちまったぜ。ナハハ」 森崎「テメェが『ヨハン』の親玉か?俺たちの努力と汗の結晶を 私腹のために好き勝手にしようだなんてふざけた連中だ!」 ????「ふざけた…か。この実験の素晴らしさが君たちには理解しかねまい」 マーガス「人の才能をいじくりまわすのが素晴らしいだと?」 ????「考えても見給え。今現在、彼らのように『倍速』で走れるものは極々わずか。 こんな素晴らしいスキルを限られた人だけに持たせておくのは惜しいとは思わないかね?」 森崎「惜しい…だと?」 ????「どんなに努力を重ねようとも、どんなに練習に励もうとも絶対に身につけることのできないスキル。 それをごく簡単に覚え、身に付けることが出来るとすれば、それは素晴らしいことじゃないか。 自分には才能が無いと嘆く必要もなくなる。天才と呼ばれる一部の人間に憎悪を抱くこともない。 誰もが皆、最高の芸術品のような、完成されたスター選手になれる可能性を、ワシは模索しているのだよ」
[466]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/11/01(木) 17:23:58 ID:??? 森崎「……誰もが皆、スター選手に……?」 ????「君のことは良く知っておるよ。ブレーメンの森崎有三君だったね。 君はキーパーでありながら、ドリブルの技術も優れたものを持っているようだ。 だが、ここにいるマッハー。そしてイスラスやビクトリーノのような 『天性的』なトップスピードでドリブル出来る才能は持ちあわせてはいまい」 森崎「……それがどうした!」 ????「今ここにいるマッハーの『倍速』で走れる才能を君に与えると言ったら…君はどうするかね?」 森崎「なっ…!?」 ????「マッハーは可哀想なことに、まだ筋肉が未発達の段階で『倍速』の才能に目覚めてしまった。 おかげで足へのダメージは甚大で、とてもプロの世界で戦っていける足を保つことはできないだろう」 マッハー「!」 ????「同様に、彼の筋繊維を移植されたイスラス。君もだ。 今でこそプロでも通用している君の倍速ドリブルだが、後2,3年もすればいずれ限界が訪れる。 クラブチームでそこそこの活躍を収めるのが精一杯。とても国を背負うA代表を任せられる器ではない」 イスラス「テメェ…何が言いたい?」 ????「芸術品とは完成されてこそ芸術品と呼ばれるもののはず。 ワシは完成された『倍速ドリブル』をこの手で創りあげたいのだよ。 選手生命を削ることもなく、プロの厳しい世界をも生き残れる素質をな。 森崎くん。君は元の才能がかけらも存在しなかったゆえに、 新たな才能を好き勝手に詰め込める、ワシにとっての理想の素材だ」 森崎「俺が…理想の素材だと?」
[467]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/11/01(木) 17:25:12 ID:??? ????「『べじいた』に『超森水』この名前に聞き覚えはないかね?」 森崎「そ、それは…!」 森崎の選手としての実力を大幅に高め、しかし未成熟な身体に大きな負担を与え、 成長をも止めてしまった禁断の秘薬の名前が森崎の耳に突き刺さる。 森崎「(それだけじゃねぇ。その薬はアイツが…ラムカーネが俺の中から生み出された原因にもなっていたんだよな)」 ????「名前こそ違えど、これらのような人の才能を無限大に引き出す薬品は 我々の掲げる研究の結果とよく似ている、言わば模倣品だった。 今更迷うことはあるまい。君の今の強さも、所詮人の手で組み上げられたモノ。 そこに新たに我々の研究の結晶『倍速』の才能も重ねてあげようというのだよ?」 老人の甘い誘惑。彼らの行なっていることは間違っていることははっきりと理解できる。 だが。自分は彼らの言うように、初めから恵まれた才能を持って生まれてきたわけではない。 たゆまぬ努力。支えてくれる仲間。鎬を削りあうライバルたち。だが、それ以上に自分の力は誰かの意思により、 本来自分が持ちうる才能の数倍、数十倍、数百倍の能力を得ていることもまた事実なのだ。 ????「さぁどうかね?今ならば一つ返事をするだけで君は世界トップクラスのドリブラーの仲間入りだ。 それと同時に将来のライバルたちの才能も食いつぶすことが出来る。 プロのいただきを目指す者にとって、これほど素晴らしい条件は他にはあるまいて……」 不気味に手をこまねき、森崎を自分たちの側に引き入れようと画策する老人。 だが、マーガスが二人の間にその長身を割りこませて堂々と言い放つ。 マーガス「……森崎、わかってるよな。奴の言葉に耳なんか貸すなよ。 確かにお前は他の連中に比べて才能はないかもしれねぇ。 だがよ、俺はお前がキーパーをしているこのチームで戦うのが楽しいんだよ」 森崎「マーガス…?」
[468]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/11/01(木) 17:26:35 ID:??? マーガス「俺がどれだけ点をとっても同点にされちまうことに腹をたてることもある。 それでもな。お前は俺たちブレーメンの正GKなんだ。一緒に悩んで考えて、 どうすれば点を取られないか、どうすればもっと勝率を上げられるか。 絶対に無失点に抑えるGKの方が確かに『頼もしい』だろうさ。 だけど、こんなに一緒に戦って『楽しい』キーパーは他にはいないと思うぜ」 同じくチームメイトとして1年間共にブンデスリーガを戦ってきたビクトリーノが続く。 ビクトリーノ「俺も同感だ。俺はお前の不十分な実力には賞賛も賛同もしねぇよ。 だけどな、一緒に勝利を目指して戦うことに関しちゃ、 これほど協力しがいのある仲間はいないってことだ」 イスラス「……森崎。お前もいい仲間に巡り会えたみたいだな」 ????「ええーい、煩わしい奴らめ。森崎よよく聞け。真に強さを求める者に 彼奴らのような者との慣れ合いなど不必要! 慣れ合いのようなチームワークなど卓越された技術と戦術の上では二の次にすぎない。 さぁ、ワシに従え。『倍速』の才能を手にし、 お前も『最高の芸術品』として世界を手にしたくはないか?」 ☆どうしますか? A『倍速』の才能を望む B『倍速』の才能を望まない 2票集まった時点で確定です。メール欄を空白にしてIDを表示して投票してください。
[469]森崎名無しさん:2012/11/01(木) 17:28:29 ID:TXTPsp2g B
[470]森崎名無しさん:2012/11/01(木) 17:32:33 ID:aQEPS7Uc B
[471]森崎名無しさん:2012/11/01(木) 17:39:26 ID:xvtr6OQI B
[472]森崎名無しさん:2012/11/01(木) 18:33:26 ID:??? クリス一時は一位にもなったのに順位落ちたなァ…
[473]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/11/01(木) 20:45:34 ID:??? >>472 そんな不憫な彼女を応援するのはあなたの一票からです! ネタ枠はともかくとして、やはりロストしたことは投票に不利な状態かもしれませんね…。 =========== >B『倍速』の才能を望まない 森崎「……俺は『倍速』の才能なんか望まない。 そんな力に頼らなくても俺はこのプロの世界で戦っていける」 ????「ほほう。本当にいいのかね?オーバーラップをし、自ら得点をも決める 世界一のGKにもなれるやもしれぬのだぞ?」 森崎「そうだとしても。人の才能を奪って自分の才能にするなんて言語道断だ! ……確かに昔の俺はそれに似たこともしてきたかもしれない。 そして今、その昔の自分の策略で選手生命の危機に貧してもいるさ。 だからこそ、俺はそんな非道なことを許す訳にはいかない。 過去の過ちをこの身体で償っていくと俺は……俺は誓ったんだ!」 中山と一緒に押した、首筋に痛々しく広がる『破滅のツボ』を抑えながら森崎は叫ぶ。 ????「フフフ……だそうだ。先のある、未来と希望に満ち溢れる選手らしい主張だな。 しかし、そうではない者もいることを忘れてはいないかね?」 マッハー「…………」 ????「選手生命を失いかねない怪我をし、二度とフィールドに 立てなくなる恐怖と戦い続ける覚悟が君たちにはあるかね? もしも逃げ道があるというのなら、どんな手段と言えども 縋りたくなるのがアスリートとしての性だとワシは思うがね」 ビクトリーノ「あ…マッハーの足が…!」
[474]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/11/01(木) 20:46:45 ID:??? イスラス「まさか……あの下衆の持っていたかけらの影響なのか!?」 マッハーの右足が黒いシミで覆い尽くされていく。水溶液の中でマッハーは声にならない悲鳴を上げる。 ビクトリーノにはこの現象に見覚えがあった。そして以前に同じ力を使っていたイスラスも。 ????「ワシの研究に協力を申し出てくれたある組織にもたらされた力。 人の持つ心の弱さを糧にし、どんな恐怖や絶望も無に帰す絶対的な自信を身につける。 その『闇のかけら』に頼ることで、プロ生命を永らえることが出来るというのなら!」 マッハー「くっ……そっ……俺は………俺はイヤだ!二度と走れなくなるなんて絶対イヤだ! 走るのが大好きなんだ!風と一体になるのがたまらないんだ! 早い奴と競争するのが!追いつき追い越され、また抜き返すのが! 俺は……俺は……俺は走りたい。たとえどんな手段だろうと……闇に呑まれても……俺は!!」 黒く染まっていく右足を拒むように何度も壁に叩きつける。痛みで苦しいのか頭を激しくかきむしりながら。 ????「誰だって縋りたくなるのだよ!どんな手段を用いようと、己の夢を…望みを叶えるために!」 マッハー「うあああ……ぐあぁぁ……がああああああぁぁぁぁっ!!」 イスラス「…そう、だよな。誰だって……誰だって自分の一番好きなことが出来なくなるなんて…耐えられるわけないんだよな…」 森崎「(俺も、俺も本当に選手生命を失う直前になったらアイツのように発狂してしまうのだろうか…)」 以前にイスラスとカフェで話したことを思い出す。自分の選手生命の火が消えようとするとき、どうするのか。 薬やドーピング。そして今目の前で掲げられている『闇のかけら』に頼ってまで自分の夢を追い続けるのか。 森崎の出した答えはNOだった。自分の夢を引き継いでくれる後継者に全てを託すと結論を出したはずだ。 森崎「(だけど……こうしていざ目の前で、あんな姿を見させられちまったら……)」
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0ch BBS 2007-01-24