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【新隊長】異邦人モリサキ3【始動】
[18]さら ◆KYCgbi9lqI :2012/10/28(日) 19:52:40 ID:??? 投票が決まりって訳じゃなくて勝負が決まりじゃないかなと思ったんです。 相手のガッツも無いですからおそらく隠してるスキルも使えないでしょうしね。
[19]傍観者 ◆YtAW.M29KM :2012/10/28(日) 19:54:57 ID:??? あー、なるほど…。申し訳ない、当方の阿呆な早とちりでした。 仰るとおり、これで決まりだと思います。隠してるスキルというのは既に発動済みの「蛇の操棍」のことかと。 でも、今後の敵は「ガッツが減った状態でも使える隠し技(シールドワークみたいに消費ゼロ)」とかもあるかもしれませんね。
[20]◆9OlIjdgJmY :2012/10/28(日) 20:47:35 ID:??? シールドワークで 新技を使ういい機会ということで。 スキル取得を考えるとバランスよく各ステ鍛えるのが一番ですかね?
[21]◆W1prVEUMOs :2012/10/28(日) 21:15:21 ID:??? とりあえずSPDの低さを痛感しました…
[22]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/10/29(月) 00:27:24 ID:??? 皆様、ご回答ありがとうございます。 それでは早速、>>10の選択については…… >>11 ◆W1prVEUMOs様、>>13 傍観者 ◆YtAW.M29KM様、>>16 さら ◆KYCgbi9lqI様、 >>20 ◆9OlIjdgJmY様、皆様の案を採用させていただきます! 仰る通り、シールドワークを二回で勝利確定ですね。 ということで、ターン5については省略させていただきます。 皆様それぞれにCP3、更にターン5の省略補填分としてCP2ずつを進呈いたします。 >>11 前ターンで残りガッツを10まで減らせたのが効きましたね。 そうでなければ若干運が絡むところでした。 >>13 はい、これで封殺ですね。 >>12,14-16 はい、シールドワークは防御側の最終ダメージを50%とします。 返答が遅れまして申し訳ありません。 ◆W1prVEUMOs様、補足いただきましてありがとうございます。
[23]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/10/29(月) 00:30:07 ID:??? >>19 はい、今回から敵が条件によって発動してくるスキルの数を表示するようにいたしました。 消費ガッツその他の条件については詳細を伏せますが、あまりトリッキーなトリガではなく、 概ねのパターンに従って発動してきます。 とはいえ本作にはロールバック他の回避手段がありませんので、理不尽な自爆技や即死などの 極端な初見殺しはしないよう調整を心がけております。 ……ガッツ不足の場合は如何ともし難いですが。 >>20 そうですね、各パラメータの複合によって取得できるスキルは有効なものが多くなっています。 一つのパラメータだけを上げるのにも一長一短はありますので、戦略次第ですね。 ただ攻撃力と命中はEP/CPの補正をつけることが可能ですが、回避と被ダメージには ポイントが使えませんので、DEF値が低すぎると一発のラッキーパンチに対処できない点には くれぐれもご注意下さい。 >>21 ガッツ制限のある戦いというのも苦戦の印象を強めているかもしれませんね。 スキルでのゴリ押しが難しいので、サムのようなSPD特化型には有利な条件となっています。 ****** レス返しのみになりますが、戦闘での勝利が確定したところで 本日の更新はこれまでとさせていただきます。 次回はサムとの決着描写から若干のエピローグを挟みまして 10月ターンの開始となります。 夜遅くまでのお付き合い、ありがとうございました。 それではまた、次回更新にて。
[24]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/10/30(火) 18:52:35 ID:??? *** 棍という武器、同じ長柄の槍や矛に比べて確かに軽く、一撃での必殺性には欠ける。 遠目の間合いからの打撃を旨とする故に、多対多の混戦にもあまり向かぬ。 しかしながら、それは重武装の鎧兜に身を固めたいくさ場における話である。 硬い樫材を樹脂で塗り固め、頭と尻に鉄製の冠を据え付けて補強したそれは、 ただ振り回すだけでも遠心力と重量で、素肌に当たれば人の骨を砕くに充分だった。 まして熟練者の技は一撃よく急所を穿ち、人体を効率的に破壊せしめる。 サム・バーストンという男、棍を使うに熟達の二文字が相応しく、そして対する森崎は 胸甲と円盾、かろうじて鉄板入りの脛当てに革の腰当てという軽装であった。 「……ッ!」 ふ、と呼吸の音は棍の軌道が変わる前触れである。 真横、左からの薙ぎに円盾で対応した森崎が、その衝撃に逆らわず右側へと飛ぶ。 追撃は棍を返しての右斜め上段、振り下ろし。 身を捻って正対しつつバックステップ気味に距離を取れば、すかさず突きが飛んでくる。 正確に水月を狙ったそれを剣先で弾こうとする森崎。 が、その刃は虚しく空を切る。 一瞬早く、サムが棍を引いたのである。 「ちィ……!」 舌打ちする間もあればこそ、森崎が右の半身を引いて身体の軸をずらす。 刹那、顎のあった場所を貫いたのは二段目の突きであった。 伸びきった棍が、しかし体の流れた森崎を追うように、真横へと払われる。 顔面を正面から襲われるかたちとなった森崎が、咄嗟に刃を寝かせて剣を翳す。
[25]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/10/30(火) 18:54:03 ID:??? 「く……!」 衝撃が殺しきれない。 剣の腹が額を直撃する寸前、森崎が空いた手を剣に添えてようやく棍の軌道を上方へと逸らした。 が、それで終わらぬのが棒術の厄介な点である。 棍を使う者にとってみれば、先端を上に流されるという力は即ち、梃子の要領で棍の尻を 正面へと向ける遠心力に他ならぬ。 するりと持ち手をずらしたサムが、その流れに沿って棍を跳ね上げた。 森崎の腹、更には顎を真下から砕かんとする一撃。 受けは間に合わぬと判断、森崎が思い切りよく真後ろに飛ぶ。 円弧を描いた棍は、僅かに森崎の鼻先を掠めるに留まった。 「……」 「やるじゃねえか、東洋人」 彼我の距離が空き、流れるような連撃が途切れる。 口を開いたのはサムである。 「三ヶ月」 「……?」 「このドルファンに来てたった三ヶ月で、すっかり有名人だよ、お前さん。 ……外人ってのは、これだからな」 細い目の奥の瞳をゆらりゆらりと動かして森崎の隙を伺いながらの、湿った声音。 不思議と周囲の歓声にかき消されることもなく耳に飛び込んでくる。 「初めはボルキアの連中だ」 問わず語りは、低く、重い。
[26]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/10/30(火) 18:55:08 ID:??? 「戦災に巻き込まれた哀れな難民でござい、なんてお題目で俺たちの街に巣を作りやがった。 まず掠め取られたのは物乞い共の縄張りとガキの遊び場よ。 雨風をしのいだ連中が次に掻っ攫ったのが、仕事さ」 棍の先は森崎の目から喉を辿り、八の字を描くように胴を嘗め回しながら揺れる。 「俺らじゃあ食うにも困るような安いカネで請負仕事を端から持って行きやがった。 野菜くずと腐れ肉で生きてるような奴らさ。台帳に乗らねえ連中には取り立てられる税もねえ」 「……何が言いてえんだ」 ぼそりと漏らした森崎に、サムがくつくつと嗤う。 「仕事もなく呑んだくれる親父に弟の薬代……俺も兄貴も、そりゃあ苦労したって話よ」 「恨み言なら神父にでも聞いてもらいな」 「お前さんに聞かせてるんだよ、東洋人。何せお前らはボルキア人どもに輪をかけてタチが悪い」 「……あァ? 言いがかりも大概にしろよ、蛇野郎」 薄い唇をねらりと舐めて湿らせたサムの言葉に、森崎が刹那、対峙も忘れて胡乱げな顔をする。 「俺以外の東洋人なんざ、街中にゃ殆ど見かけねえぞ」 実際、森崎がこのドルファンでしっかりと認識したのは陽子くらいのものであった。 港湾に足を伸ばせばちらほらと黒い髪の男たちもいるにはいたが、ドルファンは中継港である。 長居することもない彼らが、安い歓楽街のあるシーエアー地区を越えてくることは極めて珍しい。 「ひゃは、そいつぁお前……」 ゆらゆらと揺れる棍の狙いが、森崎の膝から足元へと降り、また這いずるように登ってくる。 「随分と、この街の明るい方ばかり歩いてると見える。流れの傭兵とも思えねえ」 「……どういう意味だ」 「裏町の路地をちょいと曲がりゃあ、すぐに分かることさ」
[27]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/10/30(火) 18:56:09 ID:??? 森崎が慎重に問うのへ直接は答えようとせず、サムが薄笑いを浮かべた。 楽しげな色のどこにも見えぬ、凄惨な笑みだった。 「そりゃあ、俺らだってヤクは扱ってるさ。けどな、仕切るのはアルビア廻りの極上品よ。 そいつを軍の馴染みや金持ちの旦那方にちぃーっとずつ卸してただけでな。 くたばったお袋の麦粥にかけて、見境なく広めるような真似はしてこなかったんだぜ。 ……だが、よ」 ふしる、とタイミングの測りづらい呼吸は、やはりのっぺりと冷たい長虫を思い起こさせる。 「お前ら東洋人が持ち込んだのは、ありゃ何だ。半年保たずにアタマがイカれるようなシャブ、 あんなもん悪魔だって扱わねえ。そいつをシベリアのアカどもと組んで、船一杯仕入れてきちゃよ。 よりにもよってガキども相手にバラ撒きやがるだ? ひゃは、お前ら血の代わりに何が流れてんだ」 粘質の饒舌は、しかし森崎の耳にしか届かない。 怒号のような歓声が、睨み合う二人を押し包んでいる。 少し離れて立つ審判役の男にすら、その声は聞こえていないだろう。 「安いシャブだ、ガキは売女と楽しむだろうさ。染まった女どもは客に勧める。港やヤマの人足だ」 「……」 「目抜き通りはあと何年もしねえ内にシャブ漬けで溢れるだろうぜ。 行きずりのガイジンには知ったことじゃあねえだろうがよ……腐れ外道が」 吐き捨てたサムに、森崎がしばしの沈黙の後、ぼそりと応える。 「……知らねえよ、実際」 言葉と共に踏み出すのには、苛立ちの色も濃い。 まるであずかり知らぬ事柄で責め立てられたところで、返す言葉も思うところもありはしなかった。 一歩目、止まらず二歩、三歩を詰める。 「ダラダラネチネチ、ワケのわかんねえこと言いやがって……!」
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0ch BBS 2007-01-24