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【バグサッカー】きれぼしサッカー【やりまーす】
[773]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2014/09/23(火) 18:00:24 ID:??? ★サッカーと詐欺が結ぶ男女の縁 ダイヤ3 ★ 「私の胸、触ってくれる?」 -------------------------------------------------------------------------- 岬「えっ!?」 あずみ「そう、私の胸、ううん、おっぱいを岬くんの手で触ってほしいのよ、訓練のために」 岬「訓練に……?そうか」 突拍子もない頼み事に呆然としながらも、あずみの最後の一言で意図を察した。 これからシャンゼリゼに入団した後、練習や試合でのチャージやボールクリア等、 相手との胸への接触は数え切れない程出てくるだろう。 私生活の時でもチームメイトが激励やからかい等で胸にタッチする機会は十分にあり得る。 そんな時に声を上げてしまい、女だとバレるのを避けたいのに違いない。 岬「つまり、これからの不測の事態に備えておきたいってことだね」 あずみ「正解!今のうちに慣れておかないておかないといけないと思って、ね」 そう言ってあずみはニコニコという擬音が聞こえそうになる程の笑顔を、岬へと向けた。 この笑顔を浴びせられた岬の中に、フツフツと感情がわきたってくる。
[774]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2014/09/23(火) 18:03:42 ID:??? 岬「(これは……)」 目的は分かった。実行自体はたやすい。だが、岬は彼自身の誇りとも言うべきものが、彼女の以来の実行を躊躇わせていた。 岬「(あずみちゃん、僕を挑発してるな、それもイタズラの方向に……)」 彼女の口はニマリと大きく横に広がり、木陰でもわかるほどはっきりと、相手の顔つきの変化を楽しんでいるように見えた。 時折これ見よがしにパチリとウィンクをするところは、疑惑を確実なものとさせている。 岬「(だめだだめだ、この3年間で1000人以上のフランス人を籠絡し、 収益を上げてきたこの岬太郎が、こんな見え見えのイタズラにかかってたまるか)」 感情を自らの自負心で押さえつけようとする。だがいかに岬が思考明晰であっても、まだ中学生の男の子である。 キリリと引き締まりながらも初々しい顔、 若さをそのままに表した溌剌とした肌、 サラシで押さえつけられながらもかすかに見える胸のふくらみ…… 強烈な刺激が岬の血を熱くする。 岬「(でもあずみちゃんの将来の夢の手助けはしてあげたい、それに2人きりでこんな事を頼むなんてもしかしたらあずみちゃんは…… いや、だめだ、冷静になれ、岬!)」 沸騰するほどの激情をかろうじて抑え込み、頭の中でじっと念じはじめる。 岬「(こういう時は数学の公式を思い浮かべろって、父さんが言ってたな。 数式は真理への道、簡潔な心理は複雑な状況を晴らす光、って。 円の面積はS=πr2、三平方の定理はa2+b2=c2、二次方程式の解は、x=(-b±√(b^2-4ac))/2a………よし、大丈夫だ) 数学公式の脳内詠唱により、平静を取り戻す。次にすべき事は、 依頼兼挑発を行ってきたあずみに対し、予想を裏切り期待に沿った行動を返す事だ。 岬はあずみへと姿勢を向き直しおずおずと右手を彼女の胸へと近づけた。 岬「(あずみちゃん、僕は岬太郎なんだという事を見せてあげるよ)」
[775]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2014/09/23(火) 18:06:08 ID:??? あずみ「(岬くん、目がじっとあたしの胸にいっちゃって、かわいいなあ)」 含み笑いが出そうになるのをこらえながら、純情な岬の様子を楽しんでいる。 あずみ「(それに手も震えちゃって、そう言えば昔から女の子への詐欺はしてこなかったし、 意外とそういうところはウブなのかな?ほーら岬くん、あたしのおっぱいはここですよー、 あと20センチ、あと15センチ、あと10…)」 ピタッ。 突如岬の手が止まる。それ気づくか否かの間にに急加速し、手をいっぱいに広げあずみの左胸を掴んだ。 あずみ「きゃっ!」 油断をしていたあずみは思わず声を上げる。岬に対しても口を開こうとしたが、 その直前、岬の指が動き始め、サラシ越しに胸を揉みはじめた。 あずみ「あっ!……うんっ、岬くん、ちょっと、待って」 岬「えっ、待ってって、僕はあずみちゃんの願いができるだけかなえられるようにしようと努めてるだけだけど」 あずみ「え、でも、だからって揉まなくても」 岬「あずみちゃん、男の子同士のからかいやイタズラって結構きびしいよ。 殴るような勢いで背中を叩いたり、こっそり後ろからカンチョーを繰り出してくるようなのだってあるんだから、 これ位の事に慣れておかないと、あっという間にバレちゃうよ。それに」 岬はあずみの顔を見つめる。 岬「あずみちゃんが可愛かったから。ごめんね」
[776]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2014/09/23(火) 18:07:44 ID:??? あずみ「えっ」 はさりと風が吹いて枝を揺らす。照らし出された光に映されたあずみの顔は、ポッと赤くなっていた。 あずみ「(あっ、いや、おっ、おちつけあずみ、岬くんが口八丁で誰からも受け入れられるのはあたしがよく分かっているでしょう! そんな岬くんの手なんか、あたしにはお見通し……)」 あずみが葛藤している間に顔はしっとりと深くなり、夕焼けの赤い光ではごまかせないまでに染まっていった。 岬「(ほんとに可愛いなあ、あずみちゃん)やっぱり僕じゃだめだよ、羞恥心はもっと別の方法で取り除いて……」 あずみ「待って!(あっ!)」 手を放そうと力を緩めた岬の手を、あずみが反射的に両手でつかみ止める。 あずみ「(言っちゃった…)放さないで、もっと触っていって……揉んでも、いいから」 岬「で、でもこんな事を外でこれ以上は……」 あずみ「いいから触って!女の子にこんな事を言わさないでよ!」 ヤケになって大声で叫んだ後、大声と話の内容で恥ずかしくなり、あずみはうつむきかける。 岬「じゃあ、触るよ」 あずみ「……訓練だからね……」 下を向いて独り言のようにつぶやく。さわさわとあずみの胸がさすられていくうち、あずみの顔もゆっくりと上がっていく。 元の位置に戻ってみたあずみの顔は、含み笑いでも照れ顔でもない、まっすぐに岬を見つめる、真剣な面持ちとなっていた。
[777]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2014/09/23(火) 18:10:36 ID:??? 私事のためしばらく中座いたします。 続きの投稿はしばらくお待ちください。
[778]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2014/09/23(火) 18:43:54 ID:??? 高緯度の夏のパリも日が陰り、空が黒くなっていく。 岬とあずみは既に「訓練」を終え、木陰から出て、公園の出口へと向かっていた。 岬「あずみちゃん」 あずみ「なに?」 その途中の人通りの少ない小道で、岬があずみへと話しかける。 岬「実を言えばこのところ、少し落ち込んでいたんだ。もう少ししたらサッカー先進国のフランスから日本へ帰る。 その日本のサッカーで漏れ伝わってきた情報を聞けば、翼くんのいる南葛中は大会を2連覇して、 大空翼ありとその名前を轟かせているらしい。 今年の大会も優勝してJrユースでも活躍したら、ブラジルあたりからスカウトがくるかもしれない」 あずみ「翼くんって、岬くんが小学生の時のチームメイトだっけ」 岬「そう。僕よりずっと上手かったよ。たぶん今でも実力は上じゃないかな。それ以外にも、少なくても僕と同じ位強い人がいっぱいいる。 彼らも活躍次第では海外に行ける可能性がゼロじゃない。だけど僕はゼロなんだ」 岬の声調は沈痛な響きを帯びている。どうしようもない事柄に、合わせるようにあずみの表情も暗くなる。
[779]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2014/09/23(火) 18:47:06 ID:??? 岬「そして日本で伸び悩んで、翼くんや他の海外行きの人、そしてあずみちゃんに追い越されていく。 追いつこうとしても追いつけず、じっとみんなを見ているばかり、そう思っていたんだ」 大きくため息を吐きだす。その後にあずみに向けた岬の顔は、表情が改まり、目に力を入れて気合を入れようとしていた顔だった。 岬「でも、今日のあずみちゃんとのやり取りで、思うところがあったんだ。 僕は勇気が足りなかったかもしれない。諦めていたのかもしれないって。 だから、日本に行っても諦めない。そしてチャンスをつかんだら、 指が避けても歯が砕けても、どんな事をしてでも手に取って放さない。そうする事にしたよ」 あずみ「そっか……大した事はできないけど、岬くん、頑張ってね」 岬「ありがとう、少し楽になったよ」 言葉の通り晴れやかさが顔に現れ出る。そう話をしているうちに、小道の終わりが見えてくる。 小道を抜けると道は広がり、そう遠くないうちに出口に出る事ができるだろう。
[780]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2014/09/23(火) 18:48:51 ID:??? あずみ「岬くん」 小道をあと少しで抜けようというところで、あずみは岬を呼んだ。 あずみ「岬くん、さっきの『訓練』だけど、これからもあたしの胸を触ってくれる?」 岬「えっ」 あずみ「揉んでもいいからね。あたしも、1人になってもフランスで頑張る。 もう一度会った時に『クラブチームにいた意味が無い』なんて言われないようにしないといけないから」 岬「あずみちゃん…」 告白とも解釈できるようなあずみの発言に対し、わずかに考え、返事を出す 岬「分かった、これからは、あずみちゃんの将来のため意志を果たすため、胸を触らせてもらうよ」 あずみ「ひどい、そんな言い方ある?結構一大決心だったのよ」 岬「ああ、ごめん。確かに、そうだ」 あずみ「いいのいいの、怒ってないから。さあ、早く帰ろう」 そう言って岬の手を握り、出口に向かって走り出した。 出口を抜けても家までは遠い。たっぷりと2人は一緒にいられるであろう。
[781]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2014/09/23(火) 18:54:40 ID:??? 今日はここまでにいたします。 そして回想はこれからも続くでしょう。 すっかり試合が脇に置かれてしまっているような…… もうしばらくお待ちください。
[782]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2014/10/11(土) 14:57:49 ID:U/2HFWPs 瞼を閉じた数瞬の間に、岬との楽しかった日々が瞼の裏に蘇ってくる。 岬への感情を少しずつ高ぶらせながら、その後の自らの歩みに思いを馳せる。 あずみ「(そうしてあたしは岬くんと別れて、シャンゼリゼに入った。最初ははっきり言ってお金目当てだったけど、 厳しい練習や大会に向けて頑張っているうちに、そんな事はどうでもよくなっちゃったんだっけ。 強くなっていけるのが楽しかった。強敵を下して勝つのが誇らしかった。 なにより、全力で戦いあった事を語り合い、喜び合える仲間と出会えた事が、一番、うれしかった)」 青春であり彼女の人生最良の日々を振り返り心をあたためていった後、あずみはシャンゼリゼ在籍中の事を、見上に向けて話し始めた。 あずみの脳裏に2年前のクープ・デ・レ・エキップ・ジェネス(ユースチームカップ)決勝戦の光景が浮かぶ……
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0ch BBS 2007-01-24