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【変わり行く】鈴仙奮闘記3【者たち】
[152]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/04/25(木) 00:06:07 ID:??? 一応、 *鈴仙のドリブルとシュートがそれぞれ+1されました! を補足します。 …と、言ったところで今回の更新はここまでにしたいと思います。 今日はゆうかりんに因縁つけられたり特訓は上手くいかなかったりと散々でしたが、 きっと、いつか鈴仙にもいいことがあるといいなあと思います。 明日は4月3週の固定イベントから開始します。またすこし文量が長くなるかもしれません。 それでは、皆さま、本日もご参加ありがとうございます。お疲れ様でした。
[153]森崎名無しさん:2013/04/25(木) 00:09:35 ID:??? 乙です。 こういうこともあるし、気にせずいきたいな。
[154]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/04/25(木) 22:24:09 ID:??? こんばんは。今日も更新をしていこうと思います。 今日は文章パートだらけ&いつもの如く急展開&いつもの如くオリジナル設定爆発ですので、 読む際にはご注意ください。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― >>141 クラブA「クラブK、僕の勝ちだ」 >>153 乙ありがとうございます。 時間はまだまだありますし、鈴仙のシュートやドリブルも、 幻想郷でもかなりの強豪レベルにまで成長しました。 (守備が若干おぼつかないですが…) これからも、気軽に楽しんで行って頂ければ幸いです。
[155]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/04/25(木) 22:25:29 ID:??? 〜4月3週・固定イベントフェイズ〜 【聖人、現代に遊ぶ】 春の温もりにもそこそこに慣れて、もはやその温かみに感謝するのにも 飽きて来たころ。…聖人達は幻想と現実の『壁』を超えていた。 神子「…やれやれ、そろそろ現代の日本で遊ぶのにも、飽きてきましたね、布都?」 現代では珍しくない、明るい金色のショートヘアの少女が、後ろで歩いている 現代でも珍しい、銀色のポニーテールの少女に話しかける。 布都「やや! 何を言っております、太子様! 我が太子様とのきっ、ちょ〜〜〜な 時間に飽きることなど、千代の後にもありえませんぞ!」 古風な喋りをする少女は、服装こそは現代的(無理やり着させた)なものの、 やはり浮いているようにしか思えない。 実際、彼女が一言一言を言う度に飛び上がらん勢いで、 ワイワイ騒ぎ始めると、多くの人が振り向いていた。 神子「…ああ、そういうことではないのよ、布都。 ――ただ、やっぱり外の世界は、疲れてしまうわね。『欲』に溢れすぎている」 布都「? 人間の欲など、皆同じではないのですか? ――ハッ!? も、もしや太子様は他者の『欲』を聞くことのできる、 自らの素晴らしい才能に疲れてしまったのですな! そうでありましょう!」 布都と呼ばれた少女は、神子が何も話していないと言うのに、 勝手に納得してしまう。やたら早合点してしまいやすいのは、 彼女の癖であり、悪癖であった。 しかも運の悪いことに、いつもなら布都の暴走を止めてくれる者が同席していない。 神子はしばらく微笑みながら布都の暴走を見守っていたが。
[156]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/04/25(木) 22:26:59 ID:??? 神子「…現代のこの世界は、私達がまだ人間だった頃の世界や幻想郷とは、 人の生き方が根本的にズレている…。 『欲』の量が圧倒的に多く、質が圧倒的に悪い。と、感じるわね」 都会の喧騒を感じながら、神子は少しずつ話し始める。 布都は神子が話し始めているのに気付き、騒ぐ事をピタリと止めた。 神子「…必要のないものを、必要であると思いこませること。 それが無ければ幸福が手に入らないと脅迫すること。 そうやって生まれた意味の無い『欲』。人工的に生み出された、まがい物の『欲』に、 この世は満ち溢れている。…それこそ、人間が持ちうる異常に。 しかもその偽者の『欲』が、その人間個人が持つべきである真実の『欲』を、 良貨を駆逐する悪貨の如く、蹂躙しています。 …これでは、人の心も歪むに違いない。『穢れ』とでも言ってやろうかしら」 そう吐き捨てる神子。…年頃の子供っぽい、現実離れした愚痴にも思えるかもしれない。 そういった時、子供ならば「優秀で特別な自分の考えが、世の中で汚れてしまった大人達には 解る筈がないんだ」と誇らしげに言い放つのかもしれないが。 …神子は自分の事を優秀で特別と考えているのだから、こう思ってしまうのも仕方がないのかもしれない。 布都「お、おお〜。さすが太子様! 我も同感ですぞ! こんな腐った浮き世が、太子様の不在の間に作られていたとは…! やはり、太子様以外の者に為政は任せられぬ! ささ、太子様が望むのではあれば我はいつでも革命の準備を進めましょうぞ! まずは『子津貨意伎時度宇(*こっかいぎじどう)』とやらに火炎瓶を…」 神子の言葉を受けて、早速過激派テロリストとなろうとしている布都。 そんな折、 ??「あ、あのう…僕は一体いつまで貴女達に着いていけば…」
[157]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/04/25(木) 22:28:23 ID:??? 神子達の三歩後ろを歩いていた少年が、恐る恐る口を開く。 神子「あらあら。私達の前ではもう良い子ぶらなくてもいいのよ。 貴方は私達は対等。そう、れっきとした『ビジネスパートナー』じゃない」 ??「――ぼ、僕は…!」 少年が反論しようとするが。 タラララララララ、タラララララララという厳かだが軽快なメロディーによりそれは邪魔される。 神子「…と、電話ね。屠自古からだわ。スカウトが終わったのね。――はい、もしもし♪(ニコッ)」 ニッコリと、年上のお姉さん的な笑みを浮かべて、ヒューガー製の携帯電話に出る神子。 その表情は一見無欲に見えるが。 その実、果てしないまでの欲に塗り固められていた。 ――丁度、その少年が良く見せる笑顔のように。
[158]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/04/25(木) 22:30:14 ID:??? 〜回想シーン〜 岬「(くそっ、くそっ、くそっ…。この僕が、相手の手玉に取られているだと? こんな屈辱は生まれて初めてだ…何が『対等なビジネスパートナー』だ。 僕の弱みを握って、一方的にまくしたてているだけの癖に!)」 …岬太郎は、過去最大のピンチに陥っていた。 神子「…さて、岬太郎君。私は貴方に選択肢を与えるわ。 『いつも通り』、自分の正直な欲望に従って答えてね♪」 三月某日。南葛市内の喫茶店で、神子と岬は会話をしていた。 …この出会いは偶然ではなく、必然のものである。 神子「(『私の計画』を実行する為には、外の世界との強固なパイプラインを創っておく必要がある。 外国向けには青娥が(きっと)動いてくれているでしょうが、幻想郷と深い繋がりのあるこの国に おいて、『将来のサッカー界を、表の面でも裏の面でも支配し得る人物』が特に必要となる)」 そう考えていた神子は、国内でも有数のサッカー王国である南葛市において、 将来有望そうな人間を品定めしていた…。そんな時、神子は岬のひと際輝く、 純粋かつ深淵な『欲』に目を着けたのだった。 しかし、真の為政者は事前準備を怠らない。 「日本サッカー乗っ取り計画」を知る唯一の人物である父への、 信憑性の取れるインタビュー(父もまた、仕事の為に息子を売ったのだ)。 サッカー黄金世代を積極的に報じる編集者達への買収。 布都を使って在りもしない女性問題をでっち上げたりもした。
[159]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/04/25(木) 22:32:44 ID:??? そうして、神子は回想冒頭のセリフを笑顔で言ってのけたのだった。 岬「(う…うぐぐぐぐぐっ! うぐ〜! はあ、はあ…。 考えろ、考えるんだ岬太郎! 僕の志が、僕の正義が、僕の夢が! こんなインチキ占い師の女なんかに潰されることはあってはならないんだ!) …そ、そんな…。僕には、神子さんの言っていることが、良くわからないよ…」 少し困った笑顔を取り繕いながら、心の底では憤怒の形相で神子をにらむ岬。 ここまで怒りを秘めているのに、傍目にはそれが全く伝わってこないのは、 彼の立派な才能と言ってもいいだろう。 神子「……いい? 岬君。私は、貴方に、『基本的には、これまで通りサッカーで活躍してもらいたい』 だけなのよ。そして、私は『暫くの間、私達のデモンストレーションに協力してくれさえすれば、 私は貴方の野望実現に協力する』っていうだけ。…破格の条件じゃない?」 岬「…でも、僕は折角南葛高校への進学が決まって…。やっと、井沢君や石崎君達と サッカーができるのを楽しみにしていたんだ。それを裏切るなんて、僕には…できない (『謎の女性と会話した揚句、半年間行方不明』だなんて事態、取り上げられたら一巻の終わりじゃないか! 森崎や来生と違って、僕には数少ない優等生キャラという、マスコミが好んで離さない付加価値があるんだ! このスキャンダルが発覚したら、マスコミは手のひら返しで僕を叩くだろうね! 優等生キャラの弱点、 「一度でもそのキャラにそぐわない事をしたら株が大暴落する」…そこをこいつは理解していないのか!?)」 全く心にもない事を悲しげに伝える岬だったが、十人の欲すら一斉に聞くことのできる神子に とっては、焼け石に水でしかない。
[160]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/04/25(木) 22:34:36 ID:??? 神子「その事については大丈夫。 貴方も得意でしょうけど、私も得意だから、ね・ま・わ・し♪」 岬の欲を。心の叫びをしっかりと聞いた上で、神子はそれに対して回答する。 一見、会話がかみ合っていないように思えるが、神子と会話する時は、これがしょっちゅうである。 岬「(は?……い、いや…。 もしや、こいつ…!? 僕の心を読んでるのか!?) 貴方は…一体何者なんです?一体何を企んでいるんです!」 岬は神子が怖かった。だから、つい本性の一部の一部が、つい垣間見える。 …こんな事は、今までで一度もなかった。 そんな岬の問いかけに対し、神子はふふ、と笑い、こう答える。 神子「――私は、元・政治家の、単なる仙人。要するに単なる「一平卒」よ。 そして目的は…『人間賛歌』を見せつけるること、かしらね」
[161]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/04/25(木) 22:35:46 ID:??? ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 〜回想シーン終わり〜 神子「ええ、ええ…。こっちは、色々努力したお陰で、なんとかなったわ。 青娥の方も、もう少しでなんとかなるって。うん、大丈夫。明日には戻ってきてくれるらしいし。 貴女はどうだった? 言った通り、質は問わないけれど…。うん、うん。 …そう、それは良かった! 丁度私達も外界に飽きてきたころだったから、明日には一緒に幻想郷に帰りましょう。…それじゃ」 ピッ、と電話を切る神子。 岬「とうとう行くんですか? その…「幻想郷」ってところに? (何が幻想郷だよバカバカしい。弱みを握られた時は焦ったが、 隙を見計らって洗脳占い師に脅迫されたとテレビ局に泣きついてやる。 それで賠償金をもらって…イメージは多少悪くなるだろうが。 僕なら「悲劇のヒーロー」を演じきることができる。…これで行こう)」 岬太郎は計画高いが、その計画が万一頓挫しそうになった時は、 後悔なく次善の計画を立て、それに乗ることが出来る。 「潔白なキャラで人気を得て、サッカー界の顔となる」のが神子の根回しにより不可能となれば、 一旦神子達の言うコトを聞き、後で裏切ることで、 「悲劇のヒーローとして同情され、その後でゆっくり再び覇権を握る」という方向に、 瞬時に下方修正していた。 …しかし、この計画には、一つの弱点があり、岬は無様にもそれに引っかかってしまう。 弱点とは。ここで岬が本当に幻想郷とやらに行ってしまったら、裏切ってから逃げる場所も、 泣きつく弁護士事務所やマスコミも無くなってしまうことだった。
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0ch BBS 2007-01-24