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【変わり行く】鈴仙奮闘記3【者たち】
[617]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/04/30(火) 22:58:46 ID:??? ★新商品!→ ダイヤ2 ★ それ以外→ナズーリン「…あ、あの! あの蛮族に! 私のご主人達の寺が!!」 鈴仙に泣きついてきたのは、ナズーリン…という名の鼠の妖怪だった。 鈴仙は彼女にはそんなに面識が無く、寅丸星、…という名の妖怪の傍にいつも居るな、 程度の認識しかなかったのだが。 そんな彼女が、鈴仙に向かって泣きついてきたのである。 ナズーリン「うわあああああん!! うわあああああああん!!」 表情豊かな主人を支えるクールな従者、…的なイメージを僅かに持っていたのだが、 そのイメージと、今の年相応な感じの泣き顔は、当然釣り合わない。 鈴仙「ちょ、ちょっと! 落ち着きなさいよ!」 鈴仙やてゐ。果てはウサギAまでもが一緒になだめすかして。…ようやく彼女は落ち着く。 ナズーリン「はあ、はあ…。す、すまない。取り乱していたようだ」 鈴仙「いいのよ。誰だってそんな時はあるし。…それよりも、 一体何がどうなっているか。私にも説明してくれないかしら?」 ナズーリン「ああ。説明する。ここで会ったのも何かの縁だしな…。実は…」
[618]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/04/30(火) 22:59:47 ID:??? 〜回想シーン〜 マミゾウ「ほりゃ! 今度こそ決めろ、寅丸よ!」 バシュウウン! マミゾウの華麗な軌道のパスは、PA内の星の足元に綺麗に落ちる。 理想的なパスだった。なのだが…。 星「えっ、えっ!?」バシーン! 急にボールが来た事に戸惑った星はそのボールを 誰もいない右サイドにパス。…ボールはサイドラインを超えた。 マミゾウ「…全く。しっかりして欲しいのう、寅丸よ。 儂らのチームはお前さんしか、まともなストライカーがおらんのじゃぞ? そんなお前さんが謙虚過ぎては、一体何になる?」 マミゾウは、何時も通りに決定力が足りない星を責める。 その時の星の言い訳は決まっていた。 星「きゅ、急にボールが来たので…足の内側で蹴ればよかったのに。外側の足で蹴ってしまいました…」
[619]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/04/30(火) 23:06:06 ID:??? ぬえ「も〜。星ちゃんったらダメダメだね。そんなんじゃ、私がエースストライカーになっちゃうよ?」 村紗「まあま、星も確かにFWにしては引っ込み事案すぎるかもしれないけど、 その分守備にも貢献してくれてるし。『FWが決められないのは、中盤とFWとの連携も大事』って言うらしいし。 シュートよりも、もっと連携の練習をしたらいいんじゃあないかしら?」 マミゾウ「うーむ。確かにMF同士はあっても、FWとMFとの連携は足りぬかもしれんが…」 一輪「私はGKだから良く分かんないけど。私達は11人もいるのよ! 仮に一人が失敗しても、皆がそれを取り戻すのがサッカーじゃないの!」 小傘「おお〜。珍しく一輪さんが良い事言った…」 一輪「いつもよ。ね? 雲山?」 ――…雲山は静かに佇んでいる…―― 一輪「ほら、『そうだ』って。雲山も言ってるわよ?」 小傘「え、ええー…」 響子「小傘ちゃん、ここは『うん!そうだね!』って言った方がいいよ〜!」 小傘「わ、解った!ありがと、響子ちゃん! うん!そうだね!(バリバリ!)――って、ギャアア! し、痺れるぅ〜」 一輪「私の目の前で相談するのを見逃すほど、私は仏じゃなくてよ。――姐さんとちがって、ね?」
[620]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/04/30(火) 23:07:14 ID:??? チラリと目配せする一輪。そこには、白蓮が困り顔で、 しかし幸せそうに皆の様子を見ていて微笑んでいた。 白蓮「あらあら…。もう、皆さん困りましたね。 『サッカーは、和が大事なスポーツ』だって。何時も言っているのに…」 村紗「――そ、その通りですよ、聖! …皆、決定力が足りないなら、 中盤を支配して、チャンスを沢山作ればいいのよ!だからやっぱり今日はパス練習を…」 一番の白蓮信者である村紗が、白蓮の言葉に感銘してそれに続く。 村紗は命蓮寺ロータスの副キャプテン的な立ち位置だったため、 自分に代わりトップ下についたマミゾウを少しばかり意識しているのかもしれない。 星「ひ、聖ぃ…、む、むらさぁ…、皆さぁん…。 何時も何時もすみません。私、頑張りますからねぇ…」 そして、星が半泣きで謝りながら奮起を試みる。これがいつもの命蓮寺の練習風景だった。 …星もこのやり方で少しずつでも実力を伸ばしては来てるので、間違ってはいないのかもしれない。 そしてそんな茶番をいつも黙って後ろで見ていたナズーリン自身も。 ナズーリン「(…全く。皆ときたら、本当に甘いんだから。――ま、でもたまにはこんな時間も、悪くない。か…)」 と、案外満更でもなかった。 ナズーリン「……命蓮寺のこの、愚かしくも甘く暖かな日々。それは何時までも続くのだと、 私も思っていたんだ。――しかし、この世に永遠はない(*あるかも…)。 …あの蛮族が、全てをめちゃくちゃにしたんだ」
[621]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/04/30(火) 23:12:59 ID:??? …といったところで、少し早いですが、 今日の更新はここまでにしたいと思います。 まさかここでJOKERが来るとは…。と思いましたが、 命蓮寺のメンバーの描写は、作者が描きたかったことの一つでもあるので、 楽しく書かせてもらってますw なかなか試合に行けなくて申し訳ありませんが…。 あと、命蓮寺ロータスの強化フラグもバッチリ立ちました。 (ですが、それは必ずしも日向が出てくるということではなく…?) それでは、皆さま、本日もお疲れ様でした。お休みなさい。
[622]森崎名無しさん:2013/05/01(水) 05:23:36 ID:??? 外の世界の法が幻想入り→幻想郷が近代化→幻想がなくなる→妖怪がいくえ不明 なにげに命の危機なので、慧音先生なかったことにしてくださいw
[623]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/05/01(水) 21:35:49 ID:??? こんばんは。今日も更新していきます。 少しまた急展開になるかもしれませんが、ついてきて頂ければ有難いです。 また、一部のキャプ森キャラの強さがインフレしています。 そのせいでお気に入りの東方キャラが、 キャプ森キャラに無双されるという変な展開になっているかもしれませんが…。 キャプ森(キャプ翼?)世界の人間はシュートでゴールネットやフェンスを破壊したり、 素手でサッカーボールを砕いたりするような超人だらけなので、我々の世界の人間よりも強い、 妖怪とも互角に渡りあえる…かも? という設定でお願いします。ご了承ください。 後、命蓮寺の描写長すぎィ! って思うかもしれませんが、本来5月3週固定イベントで起こる筈だった イベントも、JOKERにより前倒しで行われているからです。(内容も当初と変わっています) >>622 慧音「私にだって…なかったことにできないことくらい…ある…」 ネタバレすると、そこら辺はストーリー展開やご都合主義でなんとかなりますw あと、個人的に日向の力こそ正義的な発想は幻想郷に意外とマッチするのではとも思いますw
[624]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/05/01(水) 21:37:37 ID:??? ナズーリンの回想は続く。 ナズーリン「…あれは。そう、先週頃だったろうか。私がご主人がかなり前に失くしたらしい宝塔を探しに、 命蓮寺での練習を休んでいた時に…。奴は。――日向小次郎は、やって来たんだ。 と。ここからはご主人から聞いた話になるんだが…」 〜続き〜 ガシャーーーーーーーーーン!! 練習中、不意に何かが壊れる音が聞こえる。 白蓮「!? な、何事ですかッ!?」 白蓮の問いかけに、男はこう答えた。 日向「よお。なかなか良い立地だな。 我がヒューガーの幻想郷進出拠点として使わせてやるぜ。 感謝するんだな」 日向の後ろには、大きな鉄球をぶら下げたクレーン車が止まっている。 そして命蓮寺には…。大きな風穴が空いていた。 音の正体は、命蓮寺の解体工事の作業音だったのだ。 村紗「わ、私達の家が!?」 日向「貴様ら…。憲法第12条を知っているか…? 「公共の利益」。つまり、この俺の販売計画は貴様らクズ共のボロ家よりも 優先される、って法律だ…俺はなんら悪いことはしていないぜ?」 ククク、と不敵に嗤う日向。幻想郷に憲法はないため日向のジョークは伝わらないが、 その態度から彼がとてつもないまでの外道とは分かった。
[625]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/05/01(水) 21:38:48 ID:??? 一輪「ゆ…許さないわ!! 行きなさい、雲山!!」 …そして、その態度で一番に激昂したのが、寺でも一番度胸のある一輪だった。 ――…雲山は、怒りに震えている…―― グオオオオオ…ン! ブンッ!! ――――ドゴォ!! 雲山の巨大化した拳骨が、日向を吹き飛ばす。それは手加減の無い、容赦なき一撃だった。 日向は地面に倒れ、ピクリとも動かない。 一輪「や、やったか!?」 …否、やってはいなかった。 日向はむくりと起き上がり。そして――。 日向「ククククク…ハァーッハッハッハッハッハッハッハッハッハッ!!」 魔王の如く、狂ったように笑い叫び続ける。 日向「ククク…あの程度で「やったか」、だと…? 貴様、俺を笑い殺す気か!? (ハア、ハア…き、気持ちいい…!)」 ここで説明しておくが、日向は妖怪の一撃を受ける為に特殊な改造等を 施しているわけではない。…ただ、自らの精神をより高みに昇華させたのだ。 ――己の身に眠る『M』の気質を最大限にまで引き出し、 全痛覚を全て、快感に変換しているだけなのである。――だが、そんな事を知るよしもない命蓮寺の妖怪達は、 激昂した一輪の一撃が通らなかった。その事実のみで誰もが皆恐れ怯えていた。 …あと一撃でも食らわせることができれば、日向は間違いなく死に至るだろうに。
[626]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/05/01(水) 21:40:19 ID:??? 日向「…さて、次は俺の番だな。――俺のシュートを見てから、 考えさせてやろう。俺に逆らい、俺のネオタイガーショットをブロックする側になりたいか…。 それとも、俺の傘下に入り、俺がゴールを量産するのを見る側になりたいかをな」 村紗「な、なにを言っているの!? シュート? そんなもので私達が――」 ポーン… 日向の足下のボールを浮かせ、脚を振りかぶった。 ドッゴォオオオオオオオオオオオオオンッ!! バリバリバリバリ!!! バシュウウウウウウウウウウウウウウウウウウッ!! グギャグギャグギャグギャグギャワワアアアアアアアアン!!! ドグォォォォォォォォオオオオ!!!!!!! バリバリバリッ!! グシャアアアアアアア!!!! 村紗は全て見た。見てしまったのだ。なまじ優秀だった為に。 日向が爆音と比喩するのも躊躇われるまでの音とともに蹴ったボールが 彼女の頬を掠めて空気を引き裂いて行き、 反射的に顔を背けた彼女が見守る中寺の鐘に激突し、爆発した。 それが後に残したのは自らの哀れな残骸と、もはや原型を留めない青銅の塊だった…。
[627]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/05/01(水) 21:41:19 ID:??? 小傘「う、う、うわああああああああん!! お、驚いた! わちき驚いたよおおおお!!!」 響子「………」フラリ…バタッ ―――まず限界だったのは、小傘と響子のちびっ子DFコンビだった。 妖怪として幼い彼女達にはこの刺激には耐えられず、思わず泣きだすか、 あるいは気絶してしまう。 ぬえ「…ちょ、こりゃマズイって…。てかこいつ本当に人間?」 マミゾウ「むうう…。 儂もこのシュートの威力は、儂の長い生の中でも初めての威力じゃ…。 吸血鬼や白黒のそれをも軽く上回っておるぞ…」 寺の新参者であるぬえとマミゾウは、容易く彼我の実力差を理解し、 逆らうのは下策、と思考を巡らせる。 日向「(ククク…。いつ見ても良いもんだぜ。クズ共の友情ごっこを踏みにじってやるのは)」 ――ここまでは、日向の予想通りの展開だった。…しかし。
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0ch BBS 2007-01-24