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【序戦】ファイアーモリブレム43【ラムカーネ軍団】
[106]モリブレム ◆SC4m0znkxI :2013/10/13(日) 09:53:00 ID:??? 森崎「(若林……“さん”、だと?お、おいおい。どうして俺がアイツの事をナチュラルにさん付けしてるんだよ。 まるで長い間ずっと、その呼び方が当然だったかのような……当たり前の事柄だったかのような)」 たまらず星のかけらの輝きから目を逸らすと、頭に響いていたその違和感はスッと引っ込んでいく。 知らず知らず呼吸が激しく乱れてしまい、試合前の緊張に押しつぶされてしまいそうだった。 そんな森崎の様子を気にしてか、この試合ではベンチスタートのサッカーマスクが話しかけてくる。 サッカーマスク「平気かい?なんだか顔色が悪そうだけれど……」 森崎「……ああ、気にするな。ちょっとした武者震いってやつだよ」 サッカーマスク「君は今まで多くの戦いに勝利してきた。そしてこれからも勝利し続けなければならない。 立ち止まれず、倒れることも許されない。そんな過酷な道を君は走り続けなければならない。 闇に囚われ、サッカーの楽しさを忘れてしまった彼らを救い出せるのは君しかいないんだ。 さァ、張り切ってガッツでいこう!……俺の分まで、頑張ってこいよ!」 森崎「あ、ああ。でもお前だってベンチだからって気を抜くんじゃないぞ」 サッカーマスク「分かってるさ。俺達はチーム。ピッチに立っている選手だけじゃなく 監督やマネージャー。みんなで勝利を目指す。それがサッカーだろ?」 森崎を激励するサッカーマスクの後ろ姿を、ジェイガンは目を細めて見つめていた。 ジェイガン「(……あの仮面の集団と同じように、闇の力に取り込まれたものの その覆面のおかげで自己を保てることが出来る。あの男はそう言っていた)」 謎の覆面ことサッカーマスク。彼の出自は一切謎に包まれている。 あの仮面軍団から送られてきたスパイの可能性は捨てられない。 以前軍師見習いとして第七小隊に送り込まれた暗殺者カタリナの存在が、 ジェイガンが安易に強力な選手に頼ろうとする思考を妨げていた。
[107]モリブレム ◆SC4m0znkxI :2013/10/13(日) 09:54:38 ID:??? ジェイガン「(彼が本当に我々の味方と判断できるまでは……。 しばらくは私の目の届く範囲に留まらせておきますぞ)」 =========== 〜闇の軍団・ミーティング〜 ラムカーネ「(くそう……この仮初の肉体じゃ俺の強力な魔力を長時間維持できねぇ。 この試合で奴の希望と夢を根こそぎ奪い尽くしてやらねぇとな)」 ぶすぶすと黒い煙を吹き上げる自身の右腕を押さえつけながら、超モリサキことラムカーネは苦々しげに呟く。 これまで自分が、『キャプテン森崎』が成し遂げてきた様々な勝利と栄光。 それは彼の意識が広げてきた『野心』と『執着心』から織りなされるものであった。 ラムカーネ「(俺はあきらめん。絶対にあきらめん。俺が完全勝利するという シナリオの道筋を辿るまで、何度だってやり直してやる。 今までも、そしてこれからもなぁ……うけけっ)」 あの日。アリティアカップ後の襲撃の際に、イスラスの裏切りのせいもあり 自分たちは『仲間との結束』という腑抜けた力に縋ろうとする紛い物に敗北した。 『森崎有三』という存在が目立ち、のし上がるためだけの駒でしかない存在たちに 情けなく頼るあの姿は決して有ってはならない、認めてはいけないモノである。 特に『大空翼』や『若林源三』という自分の覇道に立ちふさがる存在の力を借りるなどもってのほかだ。 ラムカーネ「(そうさ。そうでなきゃ俺は何のために……何のためにあそこまでの苦労をして……!)」 ガーネフ「ふぇふぇふぇ……苦しそうじゃな森崎殿。魔力の補充が必要かえ?」 ラムカーネ「……ガーネフの爺さんか。俺は平気だ。それより他の連中の様子はどうなっている? ちゃんと仮面の力だけで制御することができてるんだろうな? もうイスラスのようなクソ生意気な裏切り者を見るのはうんざりだからな」
[108]モリブレム ◆SC4m0znkxI :2013/10/13(日) 09:56:07 ID:??? ガーネフ「安心せい。今度は抜かりなしじゃよ。それにあの裏切り者の若造もそう簡単に闇の呪縛を振りほどけまい。 一度肩まで浸かったその深淵の淀みはいくら澄んだ聖水で洗い流したとて落ちはせん。 わしらを裏切ったことを後悔し、地獄のような苦しみの末に果てるのも時間の問題じゃて」 ラムカーネ「へへ、それを聞いて安心したぜ。いずれ世界の頂点に立つこの俺様に逆らったんだ。 それくらいの報いじゃ生温いほどに、奴には苦しんで苦しんで苦しみ抜いてもらわんとなぁ。けけっ」 『倍速ドリブル』という恵まれた才能があるにも関わらず、あのオランダ人の才能は他に二物も三物も天から与えられている。 闇のオーブの力を纏わなければろくな能力も発揮できないこの平凡な肉体とはまさに天と地の差だ。 だが、そんな差を覆す方法はいくらでもある。キャプテン森崎はいつだってそうして数々の逆境を跳ね除けてきたのだから。 ガーネフ「ふむ。しかし何じゃな。あの暗殺組織の人形共の力は借りなくても良かったのかのう? 儂らも仮面の手駒だけでなく『力を合わせて』戦えばあやつらなぞ取るに足らんと思うのじゃが」 皮肉じみた口調で、愉快そうに語るガーネフ。とても『力を合わせて』戦うことに意味があることなど微塵にも思ってないかのように。 ラムカーネ「へへっ、ガーネフさんもまだまだ甘いな。俺が見据えている得物は目の前にある1つだけとは限らないんだぜ」 ガーネフ「……ほう。本来アカネイア皇帝であるお主がわざわざお忍びでこの辺境に来る理由とな」 ラムカーネ「あの腑抜け野郎の肉体から追い出された俺の魂を救ってくれたのは紛れも無くアンタだ、ガーネフさん。 そのアンタの悲願も一緒に叶えてやってこそ『キャプテン』に相応しいとは思わんかい?」 ガーネフ「! ……フフ……お主はほんとに面白い男じゃのう。天下を取る男の相をしておるわい。ふぉっふぉっふぉっ」 ラムカーネの隠された意図に気づいたガーネフはしゃがれた笑い声を不気味にあげた。
[109]モリブレム ◆SC4m0znkxI :2013/10/13(日) 09:57:27 ID:??? ラムカーネ「(さて……見てろよ偽物野郎。今度こそこの俺が本物の『キャプテン森崎』ということを証明してやるぜ。 俺様の絶対なる勝利と、テメェの惨めな敗北という揺るぎない結果を残してなァ!!)」 腕から発する黒い煙が収まったのを確認すると、ラムカーネは沈黙し続ける仮面の男たちに指示を出す。 ★フォーメーション→!card★ !とcardの間のスペースを消してカードを引いてください。カードで分岐します ダイヤ→4-3-3のオーソドックスだ ハート→4-4-2のボックス型のツートップだ スペード→3-5-2のダブルボランチ型のツートップだ クラブ→5-4-1のワントップだ JOKER→ここでガーネフ監督の補正アップ判定だ!
[110]森崎名無しさん:2013/10/13(日) 09:58:26 ID:??? ★フォーメーション→ ハートQ ★
[111]森崎名無しさん:2013/12/03(火) 07:23:52 ID:??? 五周年おめでとうございます。
[112]森崎名無しさん:2014/01/05(日) 11:33:22 ID:??? 忙しいのかな 気長に更新待ってます
[113]モリブレム ◆lT1/XKcIlo :2014/02/26(水) 09:52:03 ID:??? 長らく間を開けてしまいまして申し訳ありません。 ぼちぼちと更新を再開したいと思います。 しばらくぶりのことなのでGMの進行がちょっと不安な部分もありますが、 なるべくミスをしないように心がけていきたいですね。 >>111-112 もうそんなに経っちゃったんですか!?光陰矢のごとしとは本当によく言ったものですよね。 色々と周囲の環境が変わってしまうことも多かったですが、 こうして変わらない穏やかな森崎板を見ているとほっこり安心できますね。 想定ではまだまだ先の長いであろうこのスレの物語ですが、 どうか最後までお付き合いしていただければ幸いです。 応援ありがとう&これからもよろしくおねがいしまーす!
[114]モリブレム ◆SC4m0znkxI :2014/02/26(水) 09:56:08 ID:??? おや、トリップが古いのになってますね。ちょっと再確認…… ========== ★フォーメーション→ ハートQ ★ ハート→4-4-2のボックス型のツートップだ −−−@−−− @ラムカーネ −−C−D−− Cローロー Dローロー B−−−−−A Bローロー Aローロー −−−−−−− −−−E−−− Eローロー −F−−−G− Fローロー Gローロー −−−I−−− Iローロー −−−−−−− −−−−J−− Jローロー −−H−−−− Hローロー ===○=== ガーネフ「相変わらず見ただけでは誰がどの位置にいるかサッパリじゃわい。 やはり同じ造形の仮面だけでは何かと不便ではないかのう?」 ラムカーネ「安心しろ。俺の頭の中にしっかり入ってるから。 背番号だけあればいい。所詮こいつらなんぞそれだけの価値しか無いんだからな」 同じチームのユニフォームを着ているのは名義上だけのことであり、 彼らは自分の野望を叶えるための換えの効く手駒でしかないことをラムカーネは吐き出すように語る。 ガーネフ「ほう。ならばあのC番の男にも同じことが言えるのかのう?」 しかしガーネフはしゃがれた声で一人の青年に視線を送る。 仮面の男たちの中でもただ一人、ラムカーネが特別な感情付きで目をかけているであろう存在だ。
[115]モリブレム ◆SC4m0znkxI :2014/02/26(水) 09:57:24 ID:??? ラムカーネ「……いじわるじいさんめ。まぁそんな所が俺と波長があったんだろうがなァ。うけけ」 日本の成人男性の平均より少しだけ背の高い、それ以外は何ら特徴のない平凡な青年。 しかし彼の背中からにじみ出るどす黒いオーラは、他のどの仮面の男よりも厚く大きく禍々しい。 ガーネフ「(ふぉふぉふぉ、この魔王ガーネフすらたじろがせる実に見事な闇の力じゃ。 もっともこれだけの力を用意しなければ他の面子に肩を並べられぬという 非常な現実の賜物でもあるのじゃがのう……)」 この才能のない凡人の青年とは個人的に顔を合わせ言葉をかわしたこともある。 どれだけ努力をしても、常に自分の先を往く才能溢れる者達には絶対に追いつけない。 その悔しさ、切なさ、憎らしさを癒せるのは闇のオーブの魔力以外に他ならない。 分不相応な夢を見させられてしまった哀れなこの男もまた、ガーネフの心の拠り所の一つだった。 Cローロー「(俺は……今度こそ偽崎を倒してお前の苦しみを解き放ってみせる。 俺はお前のトモダチだから。どんなに手を汚すことになっても…どんなに心を汚すことになっても…… 最後の最後までお前についていくから。だから……森崎……だから……)」 どうか。どうか最後まで俺を必要としてくれ。俺と一緒に夢を追い続けてくれ。 今の俺が俺でいられるのはお前と出会えてお前と共に歩み続けてきたからなんだ。 そうでなければ、俺はどうして、なんのために。ここにいるのかわからないから。 俺の存在している意味。理由。その証明を失いたくないから。だから……。 心の奥底に仕舞いこんでいる、自分からは絶対に触れたくない部分を必死に抑えこむ。 平凡な才能にしか恵まれないその青年は息を一つ深く吐いて仮面を付け直した。 Cローロー「だから。たのむから俺に考えさせないでくれよ。 俺がお前と共に夢を追い、叶えようとしたいと願う理由を。 このままでいいんだ。変えちゃいけないんだ。頼むから。頼むから……!」
[116]モリブレム ◆SC4m0znkxI :2014/02/26(水) 09:58:24 ID:??? キックオフを待つセンターサークル内では、無言のまま睨み合う二人の男がいた。 アカネイア大陸にサッカーの技術と知識、そして楽しさを持ち込んだ伝道師。森崎有三。 その森崎の過去の精神の一部を分離し、ガーネフの闇の魔術で自我を手に入れた超モリサキことラムカーネ。 元はひとつの存在だったにも関わらず、二人の意識は整ったサッカーフィールドのような平行線だ。 決して交わることのない強い意志のぶつかり合い。 それは奇しくもサッカーという紳士のスポーツでしか賄えない戦いでもある。 ラムカーネ「さーて。『キャプテン森崎』の名を騙る偽物野郎。引退試合の前の気分はどうだぁ?うけけっ」 森崎「……」 もう何度も繰り返されてきたか分からない、自分と同じ顔の男からの罵倒の声。偽物。紛い物。 この言葉をぶつけられるたびに、自分は改めて実感することが出来る。 あの頃とは違う。自分は多くの人と関わり、交わり、共感し、ときには反発しながらも前に進んできた。 季節が移り変わるがごとく、彼の非情だった性格は次第に鳴りを潜め、 仲間を思い、協調の和を繋ぐ『利己』から『利他』への精神へと移り変わっていった。 森崎「(今の俺が昔に比べて100%良くなったとか、ならなかったとかの問題じゃない。 ただ確実に言えることは俺は変わった。間違いなく変わった。 その昔、翼や若林の出番を奪うため、自分が目立とうとすることに熱を上げていた俺とは違う)」 ラムカーネの言う『キャプテン森崎』が、利己を極限まで求め、 自分中心の世界をいかにして構築することに命を賭ける生き方を指し示すものとするならば。 ならば、今の自分は偽物であり、紛い物と呼べるシロモノなのかもしれない。 森崎「(だけどよ……そうじゃねぇ。そうじゃねぇだろう。テメェも『キャプテン森崎』を自称するならよぉ……!)」
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0ch BBS 2007-01-24