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【紅い満月】鈴仙奮闘記11【永遠の夜】
[41]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/10/12(土) 01:19:21 ID:ao7BawPE 中山「…なにィ!?(まさか――森崎がこんな高等技術を!?)」 中山は思わず当惑し、情けなく声を上げてしまう。 森崎「…へへっ(まさか、こんな高等技術が成功する訳ないだろうなぁ)」 しかし一方で、どうせ失敗するのだとうと森崎自身は思っていた。 だが――奇跡は起こる。 フワッ! ――スルッ… タックルの体勢に入っていた為、低くなっていた中山の頭上を、ボールがするすると抜けてゆく。 中山「(そ、そんな…! 森崎。 お前は、一体……!)」 才能では無い、しかし努力かと言われると一概にそうとも言えぬ、森崎の巻き起こす奇跡のプレー。 それに対して中山は内心激昂し、そして同時に、自らへ新たな誓いを課していた。 中山「(ふざけるな…! そんな都合の良い奇跡、あってたまるか……! お前が奇跡を起こすというならば。 俺は、自分の力で道を切り開いてやる! 俺は…!)――最後まで、諦めないぞ…!!」
[42]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/10/12(土) 01:20:21 ID:??? 〜回想シーン終了〜 中山「(――一体どこまでが俺の回想で、どこからが現実だったか)」 そして――『今』この瞬間。 中山はあの試合の時と同じように、低くなっていた自分の頭上を通り抜けるボールを見つめながら、 あの試合の時と同じような事を考えていた。 中山「(まあ、いいさ。 一年前も今も――俺は同じだ。 奇跡では無く――。 道を、自分の手で切り開く!!)はあああっ!!」 バアアッ!! スライディングに行ってしまった以上、そう簡単にはヒールリフトへの対処は出来ない。 その為中山は瞬時に無理な姿勢から態勢を立て直し、反転。 前の時と同じく、必死にボールに食いつこうと地面を蹴ってボールに反応した。 森崎の放ったボールの浮きは、前の時よりもやや低い弾道であったため、 前の時と同じ程に跳躍出来た中山は、勝利を内心にて確信する。 中山「(よし! 行ける! …今の俺なら――森崎を止められる!)」 超モリサキは、そんな中山の様子を見て――。
[43]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/10/12(土) 01:21:23 ID:??? 超モリサキ「バーカ」 悪態を付きながら、ニヤリと笑う。 中山は一瞬、超モリサキのその余裕の意味が理解できなかったが。 その意味は、コンマ数秒後に嫌でも理解させられた。 フワッ……ククッ! ――ポムッ…! 超モリサキ「へへへ、わりいな中山。 俺だって、あれから成長したんだ。 ――――お前と違って、な」 ――超モリサキの放ったヒールリフトは、中学生の時の試合に比べて大きく進歩していた。 弾道を低くした代わりに強烈なスピンがかかったそれは、中山の脚をすり抜けて、 斜め前で待機していた森崎の脚元にスッポリと埋まる。 中山「(今までの俺は……間違えていたのか?)」 そして追い打ちを掛けるように、森崎の言葉が、中山に厳しい現実を突き立てる。 中山「(俺は――森崎に並び立つプレーヤーになろうと。 そして、過去の栄光を取り戻そうと 努力していた。 それは……間違った目標だったのか?)」 つい1年前はほぼ互角だった超モリサキと中山の間に生まれた、深く大きな溝。 中山が過去の栄光に縋りつく間も、超モリサキは未来の栄光へと己を磨いていた。 その差が、単なるブランクに留まらぬ、選手としての『何か』に大きな差を付けていたと言う事に、 中山は―――嫌でも思い知らされるのだった。
[44]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/10/12(土) 01:26:49 ID:??? ――と、言った所で時間も遅いですので今日の更新はここまでにしたいと思います。 >>36 中山さんがジャパンカップの中山状態、と言っていたのはこの展開が伏線だったりします。 ここから中山さんは真の中山さんになる……には、まだもう少し時間がかかりそうですが(汗) >>37 情報提供ありがとうございます。 妖怪の山の天狗社会は高度な文明と強力な組織があるという設定がありましたので、 多分にとりも椛も雛も保険に入っています(下級妖怪は差別してたりとかあるかもしれませんが、多分展開とは関係ないです)。 煮え湯はちょっと弁護できませんが…w それでは、皆さま、本日もお疲れさまでした。
[45]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/10/12(土) 23:59:17 ID:ao7BawPE こんばんは。凄く遅くなりましたが更新します。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 中山「(……やはり、俺は甘かった…! 森崎は、俺よりも先を進んでいた…!)」 中山にとって、森崎は常に自分の先を進んでいた存在だった。 自分には思いつかないような発想で勝利をもぎ取り、 血のにじむような努力を重ね続けていく森崎に、中山は並び立ちたいと思っていた。 中山「(過去の栄光を取り戻せば。 …いつかきっと俺は森崎に並び立てると思っていた。 だがそれは違った。 ――森崎は、過去の栄光なぞ求めない。 あいつは、未来の栄光を掴む為に…今まで以上の努力を積み重ねていたんだ)」 森崎「ああん? 珍しく中々絶望的な表情してるじゃねぇか。 お前らしくもない」 森崎は、たとえ相手が中山であっても――いや、森崎が認めた数少ない選手の一人だからこそ、 中山に対して、失望を籠めた語気で追い打ちを掛ける。 中山「…………」 森崎「おいおい、だんまりかよ? ……まあいいさ。 どうせお前の事だ、これくらい傷めつけといてやった方が丁度良いだろ?」 無言の中山に対して、森崎は冗談半分に嘲笑する。 気心の知れた友人に対してこうも冷酷な態度を取れるのは森崎位だろう。
[46]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/10/13(日) 00:03:03 ID:XAPLec82 …だが、今まで自分が信じて来た道を否定された上に嘲笑われても……中山は辛うじて折れなかった。 中山「………ああ、ありがとよ、森崎」 自分の伸び悩みの根源を直視した中山は、過去の自分の行為全てを後悔してしまいそうになるが。 それでも、そうする事の無為さを知っていた中山は、目に涙を溜めながらも辛うじて強がれた。 森崎「――ふ。 それでこそ俺の認めてやった男だぜ、中山」 森崎はそんな中山の強さを見て、傲慢ながらも、どこかほっとしたような表情を見せて微笑む。 中山「……打たれ強さと、しぶとさだけが取り柄なんでな」 自嘲めいた風に、中山は応える。 切り開いた道が間違っていたのならば、また別の道を切り開く事しか、不器用である中山には出来ない。 それならば…間違いに悩み、立ち止まる事など出来なかった。 中山「――生憎と、具体的な方法論は未定だが。 俺はやってやるさ。『未来の栄光』を掴む為に」 中山は……結果として、何とか踏みとどまる事が出来た。 自分の進んで来た道が結果的に間違いだったからと言って、 それで塞ぎ込む程の、弱い精神は持っていなかった。 だが……それでも何とか『踏みとどまった』だけにすぎない。 中山「(指針は決まった。 だが……『未来の栄光』か。 一体どうすれば良いのやら……中々難しいぜ、森崎)」 これから彼は、如何にして『未来の栄光』を掴んでいくか。 中山は、暫くの間――その命題に囚われる事となる。 *中山に急成長フラグが立ちました。 *どういった条件でフラグが回収されるかは不明ですが、放置でも物語の進行により強制的に回収されます。
[47]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/10/13(日) 00:04:51 ID:XAPLec82 中山の内心にはまだ葛藤こそあったが、それでも大分持ち直したような様子を見ると。 森崎「ハハッ、ようやくかよ」 森崎はそこで一旦笑い、会話は自然と重い物から近辺の物へとシフトしていく。 チームの事、練習の事、そして―――今日の試合の事。 森崎は、今日の試合を振り返った上で、 森崎「ま、お前のチームもそこそこやる選手も居るしな。 あの―――」 印象に残った選手の名を一名挙げた。 弱者であったが故の、鋭い洞察力を備えた彼が見た、ある選手の脅威。 その選手の名は…… 先着1名様で、 ★ライバルフラグは立つのか!?→!card★ と書き込んで下さい。カードの結果で分岐します。 ダイヤ→「……鈴仙とか言った、変な兎耳の姉ちゃんだ。 チョロそうな外見と実力だったが、変なオーラを感じる」 ハート→「パスカルだな。 Jr.ユース大会では正直目立たない奴だったが、今は少し違う気がする」 スペード→「――八意永琳だな。 活躍は少なかったが、Jr.ユース大会のディアスを思い出したぜ」 クラブ→「…妹紅とか言う、白い髪の姉ちゃんだな。 小ぶりだが、局所局所で光るプレイがあった」 JOKER・クラブA→森崎「…輝夜ってGKだな。 アイツはきっとヤバいに違いない。 俺には分かるぜ」中山「お、おう…」
[48]森崎名無しさん:2013/10/13(日) 00:05:01 ID:??? ★ライバルフラグは立つのか!?→ ハートJ ★
[49]森崎名無しさん:2013/10/13(日) 00:05:49 ID:??? 森崎の手羽先フラグが潰れた
[50]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/10/13(日) 00:54:51 ID:XAPLec82 ★ライバルフラグは立つのか!?→ ハートJ ★ ハート→「パスカルだな。 Jr.ユース大会では正直目立たない奴だったが、今は少し違う気がする」 森崎が印象に残った人物。それは天才ディアスばりのド派手なプレーを見せた永琳でも無く、 守備に攻撃に活躍した妹紅でもなく。(そして今日の試合パッとしなかった鈴仙でもなく…) 森崎「パスカル…だったか? 俺はアイツとは対戦した事があったみたいなんだが」 中山「ふむ(パスカル……名すら覚えて貰えないとは何と哀れな…… ――確かに、あの試合は衝撃的な事が多くてパスカルの事は忘れがちだが…)」 中山は相槌を打ちながら……パスカルの扱いの酷さに、内心で同情する。 その一方で、Jr.ユースの試合はテレビで見ており、ビデオでも繰り返し見ていた中山も、 少しだけ森崎の意見に同じ感想を抱いてしまう。 森崎「――まあ、お前も思ってるように、ディアスの相棒を自称しておきながら 能力は平凡な奴らに毛が二、三本生えた程度の、凄く地味〜な選手だった訳だ。 だが、今日の試合は違ったな。とてつもなく巧くなったようには思えんが、積極的に出る事が多かった」 中山「――確かにそうだな。 他の選手の成長を期待してか、 優勢な試合では永琳さんが積極的に出る事は少ない。 その影響もあるだろうが、 パスカルは個人技の実力も上げて来たように思う」
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0ch BBS 2007-01-24