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【松山の魂】俺inキャプ森4【はためく鉢巻】
[198]森末(仮):2014/03/10(月) 00:24:55 ID:??? 井沢「く……くそぉっ……俺達が……負けるだなんて……」 滝「……それだけ東邦が強かったって事さ」 こうして東邦学園の選手たちが歓喜の渦の中心にいた頃。 敗北をした南葛のメンバーは誰もが沈痛な面持ちで苦い敗北の味を噛み締めていた。 特にショックを受けていたのは、キャプテンである井沢守である。 これまで築き上げてきた不敗神話、 全国制覇V3という夢が自分の代で終わってしまうという事実は彼の小さな背中で背負うにはあまりにも巨大なものであり、 盟友である滝が支えてくれていなければ今すぐにでも崩れてしまいそうなほどであった。 来生「おかしい……こんな筈はない。 今頃俺はハットトリックをして優勝をして胴上げしてもらって得点王取って大会MVPに選ばれている筈なのに……」 滝「アホかお前は」 井沢「それはない」 来生「なにィ!?」 そして、支えるのが滝であるならばいつもの調子に戻すのは来生である。 彼のどこかピントのズレている発言を聞いてすかさずツッコミを入れてしまうのは彼らにとっては既に条件反射であり、 真面目に井沢達のツッコミにキレかけている来生を見て、井沢はため息を吐きながらもようやく笑顔を浮かべる事が出来た。 とはいっても、明らかに作られたもので……しかもかなりのやせ我慢をしているものであるが。 それでもいつまでも落ち込まずにいれただけでも幾分かはマシである。 こうして修哲トリオは3人揃って敗北の痛さと悔しさを受け入れていたのだが……。
[199]森末(仮):2014/03/10(月) 00:25:56 ID:??? 高杉「あーあぁ、若林さんがいてくれさえすればなぁ……」 ここで修哲トリオの輪に入ってきたのは、同じ修哲出身でありながらイマイチ彼らとは一括りにされないDFの高杉である。 彼の第一声はここにはいないかつての天才GK――若林源三の不在を嘆く声。 実際に彼がいたのならば結果は恐らく違っていたのだろうが、あまりにも情けないその言葉に井沢は眉を顰める。 井沢「言っても仕方ない事だろ、確かに若林さんがいればもっと思い切って攻める事が出来ただろうし……勝てたかもしれないさ。 だけど若林さんはいないんだ。 俺達イレブン……それに控えやマネージャー、監督も合わせて南葛中学サッカー部はやってきたんだろ。 情けない事言うなよ……」 来生「つーかそれ、お前が1番言っちゃ駄目じゃねーか? DFじゃねーかお前」 滝「(来生の奴、たまーに直球の厳しい事言うんだよなぁ。 まあ今回に関しちゃ俺も同意だが)」 高杉「……ぬぐぐ」 若林への忠誠心だけは無駄に高い高杉は、この発言に対して皆からも同意を得られると思っていたのだが、 返ってくる言葉は冷たいものばかりか高杉の南葛中学DFとしての責任や誇りを問うような声。 これには高杉も思わず二の句を次げなくなるなり、そんな高杉の様子を見て井沢は再びため息を吐く。 これでも、高杉が悪い奴ではないという事は井沢達もわかっている。 ただ異常なまでに若林に対する神格化が激しすぎ、それが少し悪い方向に出てしまっているだけなのだ。 井沢「……それにしても懐かしいな、若林さんか。 今頃どうしてんだろうな」 滝「さぁなー、便りがないのは元気な証拠って言うし割と元気にやってるんじゃないか?」 来生「西ドイツってどこにあるんだ? アメリカか?」 高杉「(……そういえば若林さんへの報告どうしよう。 むざむざ負けましたなんて言いたくないなぁ……)」 修哲トリオ+αは、ここにはいない天才GKに思いを馳せた。 彼らがその若林源三と再会をするのはもう少し先の事である。
[200]森末(仮):2014/03/10(月) 00:27:15 ID:??? 中里「ゼェ……ゼェ……ハァ……ハァ……せ、拙者たちは……負けてしまったのでゴザルか……」 石崎「大丈夫かよぉ、中里ぉ……」 そして南葛ゴール前では、もはや疲労困憊といった様子の中里の周囲に、 石崎を中心とした南葛メンバーらが集まっていた。 今日の試合守備に攻撃にと活躍し、その真の実力を見せつけた中里。 しかし彼の奮闘を持ってしても東邦学園は破れなかった。 人間としては――しかも中学生としてはありえない程の身体能力を持つ中里正人。 その彼が本気になったとしても、1人では勝つ事が出来ない――それがサッカーというスポーツであった。 石崎「俺達がもう少し上手かったら、お前の負担を減らせたのになぁ……。 せめて守備だけでもカバー出来たら、もっと攻撃回数は増やせた筈なんだ」 山森「先輩……」 中里「否……いずれにせよ、拙者の力だけではあの若島津を攻略出来たかはわからぬ……」 岩見「だが……来生との一対一の場面ではあいつもかなり危なかった筈だ。 来生よりもドリブルが上手いお前なら……」 中里「勝負事にたらればは禁物でゴザルよ、岩見」 滴る汗を必死に拭いながら、自身の無力さを呪うチームメイト達を励ます中里。 その顔は嘘を言っているそれには見えず、中里は決して彼らの事を恨んでなどはいなかった。 彼らの事を、足を引っ張るだけのお荷物な存在だとは思ってなどいなかったのである。 中里「拙者が忍である事がバレても、皆は約束を守り誰にも告げはしなかった。 拙者が今まで実力を隠していても、誰も文句は言わなかった。 拙者がこの決勝戦だけ本気を出すと言っても、誰も今更何を……と悪態をつかなかった。 ……拙者は善き友を持った」 長野「……3番目については、そうしなけりゃ勝てないと思ったからだろ。 俺達が感謝される謂れはない」 中里「本当にそうでゴザルか? 長野はもっと若島津を相手に空中戦を挑みたかったでござろう?」 長野「それは……」
[201]森末(仮):2014/03/10(月) 00:28:18 ID:??? 長野は己の空中戦での強さに誇りを持っている。 滝のサイドアタックから長野に上げ、それを落とすかそのまま決めるかという南葛の黄金パターン。 攻撃の要として機能をしている自身に、少なからずプライドを持っていた。 しかし、今日の試合――若島津に対してそれが無謀であるという事を知ると、彼は後方に下がり守備参加に意欲を出した。 中里が体力切れを起こした後はいつも通りの攻撃をするしかなかった為に再び上がったものの、 それまでは中里を攻撃に使う為に自身がそのカバーを買って出たのである。 中里「己のプライドを捨てて、拙者やチームの為にしてくれた事……痛み入っておる。 しかしそれでも拙者たちは勝てなかった……つくづくわかったでゴザル。 やはり、サッカーは難しい。 忍の術をどれほど用いても、勝てるとは決して言えぬ」 石崎「中里……」 中里「最後の最後、全力を出すという拙者の我儘を聞いてくれた皆に感謝こそすれ、恨みは無い。 敗北は悔しいでゴザルが……拙者は、満足でゴザルよ」 小田「……やっぱり中里も、これで最後のサッカーになっちゃうのか?」 中里「うむ……そろそろ忍としての修業に本腰を入れろとの、父上からの命令でござるからな」 晴れ晴れとした顔で天を仰ぐ中里であるが、周囲の者達の顔はやはり暗い。 以前から彼らは聞かされていたが、中里はこの試合でサッカーを止める。 忍者としての修業を積む為にこれからは他の事にかまける事が出来ず、高校に上がってからはサッカーをする事を禁じられているからだ。 だからこそ、こうして中里は最後の試合で全てを出し切ったのだが……。 小田「(勿体ないなぁ……俺と違ってサッカー巧いのに)」 岩見「ん? ……な、なんだあれは!?」 長野「こ、こんな所に……鷹か!?」 中里「むむっ!? あれは父上の持つ伝書鷹……何か里にあったでゴザルか!?」 そんな折、不意に彼らの元にやってきたのは大きな鳥――中里曰く、父親が言伝を頼む伝書鷹である。 すわ里に何か一大事でもあったのかと中里は疲れた体に鞭打ち鷹を呼び寄せ、 足に括りつけられていた巻物を手に取って中身を読み始める。
[202]森末(仮):2014/03/10(月) 00:29:36 ID:??? 石崎「なんだなんだ、何が書いてんだ? ……ってうわ、なんだこりゃ!?」 山森「(達筆過ぎてまるで読めない……)」 中里「ふむふむ……な、なんと!?」 岩見「どうしたんだ、中里? なんて書いてあるんだ?」 中里「そ、それが……」 巻物の中身――中里の父親が書いていたものは、そのものズバリ中里の敗北を叱責する手厳しいものだった。 忍として、その術を使って一般人に負けるだけではなく、あろうことか60分走り回っただけで簡単にヘバるというのは言語道断。 その後も忍としての基礎がなっていないと散々にわたる内容であり、 聞いている者達はあれだけの働きをした中里に対して酷すぎる言葉だと顔を顰める。 だが、次の中里の言葉でその表情は一変するのであった。 中里「……それで、その……。 どうやら、一般人に忍が身体能力で負けているのが里の方で問題になりそうなんでゴザルが」 石崎「あわわ……もしかしてそれで中里が罰受けたりするんじゃ……」 中里「いや、逆にゴザル……。 ……サッカーがそれほどまでに激しいスポーツなのであれば、これもまた修行になるのではという事。 それ……拙者の里、最近経済情勢がイマイチでござって……。 どうやら里の者、"プロ"になれば大金が転がり込んでくる事を知ったらしくて……」 長野「も、もしかして……」 中里「この先、スポーツ忍者としてサッカーで活躍をせよ……と書かれておるでゴザル!」 山森「それじゃあ中里先輩、サッカーをやめなくて済むんですね!」 小田「やったな、中里!」 中里「あ、ありがとうゴザル! 皆!」 こうして中里はサッカーを続ける事となり、仲間たちは我が事のように喜んだ。 途中、東邦学園の者達は負けたのに何を喜んでいるのかと訝しげに見てきたが、 その中心にいた中里は涙を流しながらこれから先も大好きなサッカーを続けられる事を喜び……。 中里「(これで今日みたいに……オナゴにワーキャー言われる事もあろう! ありがとう父上!!)」 今日の試合、堅守と速攻を繰り返すたびに観客席から(数は少なかったが)飛び出していた黄色い歓声の事を思いだし、 またあのような幸福を味わえるのだと考え、静かに父親に感謝をするのだった。
[203]森末(仮):2014/03/10(月) 00:30:39 ID:??? その後、一段落をした所で優勝をした東邦学園に優勝旗が渡るセレモニーが行われた。 キャプテンである小池は堂々とした面持ちで優勝旗を大会委員長から受け取ると、 それを振り回して応援団の声援に応えるというハプニングもあったが、それは置いておこう。 とにもかくにも一連のセレモニーは終わり、これよりいよいよ今大会の成績発表。 並びに優秀選手、大会MVPの発表となる。 松山「優秀選手か……一体誰が選ばれるんだろうな(ウチからは何人選ばれるだろう)」 板野「(本編を基本として、そこに中山さんとか中西とか入れる感じになるのかな……。 あ、そうだ。 中里の能力も数値値しておこう)」 選手名 ド パ シ タ カ ブ せ 総 高/低 ガッツ 中里 55 49 50 52 53 53 52 366 2/3 750/750 板野「(ってなんじゃこりゃあああああああああああ!? 守備力は文句なしだし、何よりドリブルが半端じゃないよこれ!? はー……いやいや、中里の強さはわかってたけど、この強さは尋常じゃないよ。 ……もしも南葛と当たってたら、どうしただろう。 松山でも止められるとは言えないぞコレ)」 三杉「どうしたんだい、板野?」 板野「あ、いやいや、なんでもないよ」 実況「それではこれより、大会得点王……並びにアシスト王を発表します。 得点王……ふらの中学、板野住明くん。 アシスト王……花輪中学、立花和夫くん」
[204]森末(仮):2014/03/10(月) 00:31:50 ID:??? 〜大会得点王ランキング〜 13得点 板野 11得点 来生 9得点 反町 6得点 政夫 5得点 和夫、松山 3得点 山森、小池 2得点 沢田、佐野 1得点 井沢、滝 〜大会アシスト王ランキング〜 5アシスト 和夫 4アシスト 政夫 3アシスト 井沢、滝、山森 2アシスト 松山、小池、山室 1アシスト 沢田、小田、若松、金田
[205]森末(仮):2014/03/10(月) 00:33:05 ID:??? 板野「えっ……あっ、俺が得点王!?」 松山「なんだよ、気づいてなかったのか? 昨日の時点でお前、単独トップだったんだぞ」 三杉「来生がハットトリックを若島津相手に決められるとは思えないし、君の得点王はほぼ予想通りだよ」 中里の能力の高さに気を取られていた板野は自分が得点王として呼ばれた事に驚きを隠せないが、 松山と三杉は今更何を言っているのかと言わんばかりの表情。 どこかバツの悪くなった板野は頬をかきつつ、次にアナウンスされる優秀選手の名に耳を傾ける。 実況「優秀選手を発表します。 FW 東邦学園 反町一樹くん。 南葛中学 来生哲兵くん。 南葛中学 滝一くん。 ふらの中学 板野住明くん。 比良戸中学 佐野満くん。 花輪中学 立花政夫くん。 花輪中学 立花和夫くん。 MF 東邦学園 小池秀人くん。 東邦学園 沢田タケシくん。 南葛中学 井沢守くん。 南葛中学 山森正吾くん。 ふらの中学 松山光くん。 DF 南葛中学 石崎了くん。 南葛中学 高杉真吾くん。 南葛中学 中里正人くん。 比良戸中学 次藤洋くん。 東一中 早田誠くん。 GK 東邦学園 若島津健くん。 以上の方々になりました! 彼らにはこの後フランスで開かれる国際Jrユース大会に出場をする為の合宿に参加してもらう事となります! 皆さん、もう一度盛大な拍手をお送りください!」 パチパチパチパチ 板野「ほっ……(まあ、選ばれないという事はないとは思ってたけど、選ばれたか)」 松山「(あれっ? うちからは俺と板野だけ!?)」 三杉「(……FWが多すぎるな、どう考えても)」
[206]森末(仮):2014/03/10(月) 00:34:13 ID:??? こうして大会優秀選手の発表も終わり、残すところは大会MVPを決めるだけである。 選ばれる可能性があると考える者は、ごくりと唾を飲み……。 そうでない者は一体誰が選ばれるのか、と期待を込めつつ耳を澄ませる。 若島津「(あの1点は余分だったが……これだけの結果を残して選ばれない筈がない)」 板野「(……ベスト4止まりだけど、得点王だし。 望みはあるよね?)」 松山「(MVPかぁ……誰が選ばれるのかな。 やっぱり若島津か?)」 先着3名様で、 ★得点王板野→ (!dice + !dice)+(大会得点王+5)+(13ゴール+13)+(ベスト4-5)=★ ★守護神若島津→ (!dice + !dice)+(大会通算1失点のみ+10)+(優勝チーム+10)=★ ★結果は地味松山くん→ (!dice + !dice)+(5得点2アシスト+7)+(キャプテン+5)+(ベスト4-5)=★ と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。 1番数値の高い人物がMVPを獲得します。 >>185-193 どうも皆さん、Jrユース編以後の事を考えてくれているようで非常に見ていて楽しいです。 私も本編や他のスレにに参加をする時がそうですが、こうして色々考えるのが楽しいですね。 FWに関しては板野以外は殆ど横並び、立花兄弟だけは火力は飛びぬけていますね。誰にでもチャンスがあります。 ただJrユース編に参加するにあたっての注意事項が1点。 キャラクターの成長に関してですが、これはある程度の所で「頭打ち」が発生します。 板野くんが中学生編でのドリブル技限界が「強引なドリブル」までだったように、 他の選手たちもある程度の所で止まるように出来ています。 そこら辺を加味して、育成計画はぜひぜひ立ててください。
[207]森崎名無しさん:2014/03/10(月) 00:35:38 ID:??? ★得点王板野→ ( 4 + 6 )+(大会得点王+5)+(13ゴール+13)+(ベスト4-5)=★
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0ch BBS 2007-01-24