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【高みを目指して】鈴仙奮闘記16【どこまでも】
[471]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/04/13(日) 21:56:37 ID:2+NqAup6 諏訪子はまるで外見通りの童女のような、理解の伴わぬ呻き声を洩らす。 彼女のすぐ数メートル先にて行われた惨劇を見て。 自分達の数か月越しの努力が一瞬で破壊された様子を見て。 彼女は一時的な錯乱状態に陥っていた。 神奈子「――「メテオリックオンバシラ」ッ!」 ギュウウウウウウウウウッ! バゴオオオオオン!! ――そのため、次に動けたのは比較的この惨劇を客観視出来ていた神奈子だった。 秘密の研究所に襲来し、自分のチームの切り札を破壊した暗殺者を、彼女は逃す事は出来ない。 音速に近い速度で衝撃波を纏いながら進む御柱は、先程若林の首を吹き飛ばしたスパナよりも 強烈な速度と威力を持って暗殺者の脳天へと突き進むが……。 ???「キェエエエエエエエエ〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!」 ビュンッ! ズバアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ! ……ドスン、ゴロン。 それよりも早く、暗殺者の手刀がその御柱を捉えていた。 彼がピンと突きだした右腕を振るうと、神木で出来た数メートルもの巨大な御柱は縦に裂ける。 神奈子「なん……だと……!? ――え、ええいっ! この神の逆鱗に触れた事、後悔させてやろう…! 御柱よ――彼の背教者を轢き殺せッ!」 軍神たる自身の放った御柱がいとも容易く手折られた事に驚いた神奈子は、 しかしこれ以上の御柱の雨霰を暗殺者に向けて打ち放つ。 バシュンッ! バシュッ! ズバババババババ……
[472]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/04/13(日) 21:57:44 ID:2+NqAup6 かくして弾幕ごっこの域を超えた、明確な殺意の籠った蹂躙を受けた暗殺者は… それでも、怯える事すらしなかった。むしろ彼は不敵に顔を歪ませて――。 ビュンッ、バシュッ! ビュンッ、バシュッ! ビュンッ、バシュッ! ビュンッ、バシュッ! ――まるで流れ作業のように、その手刀で飛来する柱を薙ぎ払って行く。 その目はただひたすらに澱んでおり、満たされぬ気配すらあった。 神奈子「(いや、大丈夫だ……! ヤツの動きも少しではあるが鈍っている! このまま御柱を展開し続けていれば――私が、競り勝てる筈だ!)」 …だが、神奈子の御柱が信仰を媒介として、実質無限に放たれる事とは対照的に、 彼の暗殺者の体力は有言。神奈子は持久戦に縺れ込む事を決意して御柱を撃ちまくり――。 そして、30分ほどの競り合いの後。 神奈子の期待は的中する。 ???「グッ……ハァッ!!」 諏訪子「あ、明らかに鈍ってるよ、アイツの動き!? あれなら、きっと次の一発は――入る!」 それはずっと二人の戦いの様子を見守っていた諏訪子が、暗殺者の体力の衰えを察知して声を上げた事が合図だった。 ビュウウウッ、ゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!! ???「―――ッ!?」 神奈子「(やったか!?)」
[473]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/04/13(日) 21:58:45 ID:2+NqAup6 数千発の布石の後に――とうとう、神奈子は彼の脳天に柱を撃ち付ける事に成功する。 そしてそのまま神奈子の神徳により硬度と退魔力を強化された御柱が、間違い無く彼の頭をすり潰す。 と、確信していたが――。 ???「…………フンッ!」 バギイッ! ベキッ! 彼の頭はすり潰れるどころか、殆ど傷一つ付いてはいなかった。 彼は痛みを訴える事すらせず、全く自然な動作でその柱を掴み…そのまま握力で握りつぶす。 ……神奈子と諏訪子はこの時、漸く理解した。 今、自分達の眼前に立つ者は「只者」では無く――余程危険な幻想種であるということに。 華扇「……貴女達が幾ら神とは言えども。 それをも上回る力を持つ妖怪は確実に存在します。 驕りは神をも下衆に変え、人であれば畜生と変貌させます。 ゆめ、貴女達の風祝にまで悪影響が及ぶ事の無いように」 神奈子達が茫然自失となっている間に、第二の来訪者がゆっくりと研究室へと侵入し、 冷静に今の状況を総括して――神を相手に説教を開始していた。 諏訪子「お、お前は……山の仙人!? どうしてここに!?」 華扇「別に。 …私はただ、自らの不肖の弟子を連れ戻しに来ただけです」 ???「…………済まない、師よ」 華扇「先に言っておきますが、弁解は聞きませんよ――若島津」 ここで初めて、恐るべき暗殺者――若島津健は……華扇を「師」と仰ぎつつ、掛け声以外の言葉を紡ぎだす。 その口調には本心からの忠誠と畏敬が籠められていた。 華扇に釘を刺されて若島津は少しだけ口ごもるも――更に言葉を続けた。
[474]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/04/13(日) 21:59:48 ID:2+NqAup6 若島津「俺は――自分の力を試したかった。 そしてはそれは今までのような武芸では無くサッカーで。 先の試合で弱さを実感した俺が、貴女の導きを受けてどれほどまで強くなったのか。 それを試したかったのだ。 そして……俺の眼鏡に叶いかつ、GKが不在のチームと言えば……ここしかなかった」 諏訪子「ちょっ、それで私らが丹精込めて作った若林くんロボを破壊したってのかい? そうなら、素直に話してくれれば何とでも手は打ったのにさ。 ――流石に、それだけが理由ならちょっと祟るよ……?」 諏訪子は一見暢気そうな風に見えるが――こう見えて非常にねちっこい性格である。 神奈子の指示を受けてとはいえ、自分の持てる呪術や奇跡の類を注ぎ込んで創り出した傑作を 粉々にされた事について、諏訪子は若島津を酷く恨んでいた。 ――それこそ、祟ってしまわんばかりに。 若島津は、そんな諏訪子の恨みがましい目線を受けて……高らかに、こう宣言した。 若島津「俺は――若林源三や森崎有三の噛ませ犬じゃない!!」 ――場の空気が、一時凍りついた。 神奈子「へぇ、面白いねぇ」 諏訪子「いやいや、面白いねぇ……じゃないよこのバ神奈子!? え!? 何ソレ!? 逆恨み!? 逆恨みで私達の数カ月の努力が破壊されたの!? いやいやいや、可笑しいでしょそれ!? というか噛ませ犬じゃないって証明するならサッカーで勝とうよ!? 馬鹿じゃないの!? 祟られたいの!?」 そして、凍りついた空気を破ったのは……これまでの不機嫌さを忘れてニヤリと笑う神奈子と、 これまでの不機嫌さを引き継いでまくしたてる諏訪子の声だった。そして諏訪子は正論を語っているだけだった。
[475]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/04/13(日) 22:00:53 ID:2+NqAup6 神奈子「――まぁまぁ、そう怒るな諏訪子。 話を聞けば…そして、先の実力を見れば、 この若島津君もまた、若林源三に負けぬ実力者。 外来人の彼なら、名簿も上手く誤魔化せるだろうし、良いじゃないか」 諏訪子「アンタってば……数千年前から思ってたけど、とことん前向きだねぇ…」 神奈子「そういうアンタは、昔から根に持ち過ぎるのよ。感情に囚われて、合理的かつ効率的な手段を取るのを躊躇っちゃいけない。 ここは、彼を呪殺する事よりも、若林君の穴を埋めて貰う方がより効率的じゃないか」 諏訪子「それは、そうだけどさ……」 ――そして、神奈子の提案する次善策もまた正論だった。 諏訪子は不機嫌さを隠さずに若島津を睨んで「よろしく」とだけ言うと、そのまま研究室を去っていった。 神奈子「やれやれ、アイツも賢いが気難しいヤツだよ。 ……あっ、そうだ!」 華扇「私は入りませんよ。 ……そもそも、若島津を貴女のチームに入れる事自体、 限り無く黒に近いグレー――というより、黒そのものなんですから。 私が入る事などもっての外です」 神奈子「う〜む。 【大会出場者は、4月末提出の名簿にある者だけとする】っていうルールは面倒ねぇ…」 そして神奈子は全く恥じることも無く華扇を勧誘して断られるも……それも気にせずに楽しげな様子で、 早々に研究所を立ち去る。 ――うず高く積もった御柱と、その残骸にも目に暮れずに。 華扇「若島津よ……焦る気持ちは分かりますが、貴方の実力はまだ未熟。 貴方は、敗北を経験しても再び這いあがれますか?」 若島津「愚問だ、当然這い上がる。 そうでなくては、俺が俺で無くなる」 若林源三の代役として、守矢みらくるずのピッチを守る事となった若島津。 数々の修羅場を乗り越えて人ならざる力を得た彼の姿は――「鬼」と形容するに相応しかった。 *守矢みらくるずが強化されました? *若島津健が守矢みらくるずに加入しました。
[476]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/04/13(日) 22:04:19 ID:2+NqAup6 ☆紅魔スカーレットムーンズの場合☆ 〜紅魔館・特設サッカーコート〜 昼でも日光が当たらず、雨天時でも雨が当たらないようドーム式となっている紅魔館の特設サッカーコートにおいても、 大会前だからこそと紅帝達の一軍は真夜中から真昼まで練習を繰り返す。 先日の永遠亭ルナティックスとの試合――そして敗北は彼女達の士気を俄かに高揚させ。 紅魔スカーレットムーンズの選手達もまた、急造ではあるが新たな力を身につけようとしていた。 咲夜「(この前の試合では、私は器用貧乏な活躍しか出来なかった! お嬢様の恥とならぬよう、精進しなくては!) ――行くわよ、「幻惑ミスディレクション」!!」 タッ! …ススッ、ズザアアアアアアアアアアアアアッ! バチィイイイッ!! 美鈴「ふ、ふえ〜ん!? 折角の私の必殺ドリブルが〜!?」 パチュリー「そうよ小悪魔、このまま軸足を自然に持っていって……」 小悪魔「こ、こうですかパチュリー様!?」 タタタッ……クイッ、スタッ! パチュリー「そうそう。 それなら、まぁ…「やや華麗なドリブル」として、試合でも使い物になりそうね。 (そして鈴仙の協力により私が得た大魔法――「フォトシンセシス」にも未だ欠点があるとはいえ、 少しずつ、慣れていかないとね)」 フラン「お、お姉様!」 バシュッ、バシュッ! レミリア「そうよフラン! パスは相手の事を考えて始めて上手く通す事が出来る! 大丈夫、貴女にも出来る筈よ!」
[477]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/04/13(日) 22:05:19 ID:2+NqAup6 フラン「う、うんっ! ――でも私は決めたいな、お姉様……「アレ」の練習もしようよ〜」 レミリア「「トランシルヴァニア」か……。 そうね、やってみましょうか」 陸「――って、朕を忘れちゃ駄目アルよ! くらえい、「襲爪雷斬脚」!!」 バシュッ! ……グワアアアアッ! バチイイイイイッ!! レミリア「…あら、居たのね、中国」 陸「そ、それが止められた後に言うセリフアルか!? 何なら、「ダイレクトレッドサン」や「バイシクルレッドサン」でも良いアルよ! 今の朕の飛び出しなら……三回に一回くらいは負ける気がしないアル!」 レミリア「分かってる、わかってる。 アンタも頼りにしてるわよ、中国。 …どうやら、パンチングも割と様になって来たようだしね」 …咲夜は得意のタックルを中心に鍛えて、美鈴はGKを諦めてSBとしての能力を追及し。 小悪魔がパス以外の技術も磨きつつ、パチュリーは自身がフルタイムで出場出来る手段を、魔法に見出そうとしていた。 そして陸も本格的GKとしての道を歩む中で――レミリアとフランも、姉妹ならではのコンビプレイに磨きを掛ける。 レミリア「(霊夢をギャフンと言わせるのは勿論として……鈴仙。 私には貴女にも借りがあるわ。 紅帝として、この借りは必ず返さなくてはならない。 ――だから、決勝までには会いましょう、永遠亭ルナティックスよ)」 *紅魔スカーレットムーンズが強化されました。
[478]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/04/13(日) 22:06:33 ID:2+NqAup6 ☆聖徳ホウリューズの場合☆ 〜仙界〜 岬「成程。 あの人の狙いは――これだったのか」 岬はもはや日課となったランニングをこなした上で、チームの最終調整を見て……漸く、 彼を連れ去った聖徳道士――豊聡耳神子の狙いを悟っていた。 神子「それに早々に気付くとは……君はやはり、私の補佐をさせるに相応しい人物だったわね。 屠自古にしても布都にしても、優秀だけど頭が堅いから。 優秀かつ気回りの効く人物が丁度必要だったのよ」 岬「…ありがとうございます、道士」 神子「――とりあえず、本大会の目標は予選突破だけど……ひょっとしたら、大会優勝も行けるかもね」 岬「…いや、それは厳しいかもしれませんよ。 なにせ「彼ら」はともかく僕たちは、練習期間が少々短すぎた」 神子「――それもそうね。 でも、まぁ……私達は、今大会においては「メッセージ」を発する事が大事だしね。 邪悪な妖怪により封じ込められし人間達に贈る――とびっきりの、「人間賛歌」を」 岬「フフ……(何が「人間賛歌」さ。 この人は端から、自分以外の人間は皆、自分よりも劣っていると確信している癖に。 だけど、僕が仕えるには――こうした人物の方が相応しい。 丁度、全盛期の翼君のように)」 岬と神子は、この半年間の「政治活動」にて…互いに互いを信頼しないまでも、 優秀な利害関係人として捉えるようになっていた。そして彼らは、自身のプランに対して絶対の自身を持っていた。 神子はその後に布都を呼びつけて、特注のマントを持ってこさせる。
[479]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/04/13(日) 22:08:09 ID:2+NqAup6 布都「冠位十二階の最上位。 「大徳」を表す見事な紫の召し物ですぞ、太子様」 神子「ええ、ありがとう神子。 ――それでは」 布都から仰々しくマントを受け取った神子は颯爽とそれを羽織り。 岬や布都を始めとする臣下と――外界から寄せ集めた「助っ人達」に向かって、こう宣言をした。 神子「――さあ、皆の者! 戯れは終わりじゃ! 堕落した幻想郷を救えるのは、もはや「道」を極めし君達しかいない。 今こそ! 妖怪でも、神々でも無い――「人間」種族の力を見せつける時だ! 我らは一人一人では葦のように細く頼りないが、しかし集まる事で太い大木をもたたき折る事が出来る! さあ、立ちあがろうじゃないか! 私達「幻想郷維新の会」……じゃなくて、聖徳ホウリューズなら! この世界を変える事が出来る! ウィー・キャン・チェンジだ!!」 ホウリューズメンバー「ワアアアアアアアアアアアアアア!!」「みーこ! みーこ! みーこ! みーこ!」 ……幻想郷を、妖怪から人間の手に取り戻し、失われていた人間の尊厳を復活させる。 これが、神子がこうまでして政治活動に走る表向きの理由。 しかし、聡明な岬には彼女の真の野望は手に取るように明白だった。 岬「(幻想郷を人間の物にする。そうしたら人間の中で最も優れた人物を、「為政者」にしなくてはならない。 となると、後は……考えるまでもないか。 ――僕は、ただ黙って利権という甘い蜜を頂くのみさ)」 *聖徳ホウリューズは強化されていません。 *岬と神子の関係、岬→(利害関係人)←神子 が明らかになりました。
[480]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/04/13(日) 22:09:45 ID:2+NqAup6 ☆博麗連合の場合☆ 〜博麗神社・境内〜 森崎「(よしよし、俺の派閥員も大分増えてきたな。 中里と魔理沙の奴は元々仲が良いから良いとしても…)」 大会前最後の練習という事で、博麗連合のチームメンバーがほぼ勢ぞろいした中、 森崎は霊夢の定位置であるお賽銭箱前にどっかりと座って満足そうに成果を確認していた。 小町「(森崎が「ポストプレイ」を教えてくれたお陰で、私の負担もグンと減ったしねぇ。 しかもアシストを稼げて活躍度も増えたし、一石二鳥だ)――それっ、「宵越しポストプレイ」だ!」 ポムッ…ポーンッ! 森崎「(小町の奴は……あいつの性格と特徴にピッタリだったポストプレイヤーに転向させた事で、 何もしなくても勝手にメキメキ伸びてくれやがった。 元々決定力もそこそこはあったから、長野の奴より余程使えそうだぜ)」 衣玖「あ、あの……総領娘様? 私は今日、「定時退庁日」なのですが…?」 天子「何いきなり権利主張して来てる訳? いいじゃん別に、現に今は登庁してないんだし!」 中里「衣玖殿のパスは非常に良いパスでゴザル。 拙者としても、居てくれれば有難いでゴザルよ」 衣玖「くうっ……(森崎さんに弱みを握られたせいで、私の業務負担は鰻昇りじゃないですか!? 「メンタルヘルス相談窓口」ってどこだったかなぁ……?)」 森崎「(衣玖さんは、こっそり「羽衣婚活(※)」をしようとしていたシーンを盗撮したお陰で、今じゃあ俺のイエスマンだ。 それだけじゃなく、パスもまあ上手いから――居て損になる事はないしな)」 (※身に纏う羽衣をわざと地上に取り残し、それを拾った人間の元にパラサ…結婚して同居するというもの)
[481]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/04/13(日) 22:11:22 ID:2+NqAup6 アリス「あっ、森崎お疲れ様! よ、良かったらクッキー焼いてきたんだけど…食べる?」 森崎「いや、練習しろよ」 アリス「そ、そうよね! よしっ、今日は……っと」 森崎「(アリスの奴は分かりやすいから御しやすい。 適当に友達面してたら勝手に懐いてくれるから楽だったな。 そして――)」 萃香「お待たせ! アイスティーしか無かったんだけど良いかな?」 森崎「いや…お前も練習しようぜ(このチームの第1GK――いや、俺は自分が第1GKと思っているが――である伊吹萃香さん。 危ういシーンもあったが……彼女に認められたのは成功だったな。 お陰で、俺の一対一の能力も大分安定してきた)」 萃香「それもそっか。 んじゃ森崎、アンタも夜練で大変だろうけど、無理はしなさんなよ!」 森崎「おう、萃香さんも楽勝試合のGKは宜しく頼むぜ。 この俺様の引き立て役としてな!」 萃香「ハハハッ、私はアンタのそういう所が好きだよ! その弱っちいくせに、決してそれを認めようとしない度胸と意固地さ! それがでも実際に、今の強さに繋がっているんだから、アンタは大物だな」 森崎「フッ、上から目線で語れるのも今の内だぜ? この俺が大会で得点王・アシスト王・最優秀GKを総ナメするまでのな」 萃香「おう、そうだったそうだった。 んじゃ、期待してるよ森崎! もしもその言葉が嘘だったら――攫いに行くけど」 森崎「フフ……(やっぱり、最優秀GKだけにしとけば良かった……)」 森崎が、こうして自分の力で広げて行った交友関係(一部主従関係も混じっているが)を確かめつつある中、 この場に居ない博麗連合の選手もいた。 ――そう、博麗霊夢と霧雨魔理沙である。 霊夢は「異変解決」を、魔理沙は「新技開発」を理由に別行動を取っていた。
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0ch BBS 2007-01-24