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【伝説の】Another-CU_9【継承者】
[571]アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/07/01(火) 18:45:22 ID:??? <UAE 某都市/私有地> ズバシュゥッ!!! ピイィィィィィィィィィィィィィ!!!! アルシオンのミドルシュートが敵チームのゴールをまたも貫いた。 試合終了までもう間もなくだが、彼は今日これで5得点目だった。 シニョール「ヒュー♪ ったく格が違うよなあ。」 ナムリス「まあ奴ならこれくらいは当然だ。」 フィッツウォルタ「突破力SS、得点力SS… 相変わらずの桁外れだ。 しかし…」 アルシオンのゴール数は数ヶ月前よりも増加傾向にあった。 反面、アシスト数は激減の一途を辿っている。 サッカーが得点を競うスポーツである以上、そこに懸念が生じる余地は無い筈である。 しかしそうもいかないのは、選手達が人間だからであろう。 蓮子「ゴールしても誰も駆け寄らなくなっちゃった。」 宇佐美蓮子は只の事実を口にして、薄い溜め息を吐いた。 カンピオーネの選手達は別に薄情なのではない、アルシオンを嫌っているわけでもない。 これはゴールした後のチームメイトの祝福を、彼自身が嫌がった結果による光景なのだ。
[572]本日はこれで終わりです、選択までいかないなあアナカン ◆lphnIgLpHU :2014/07/01(火) 18:47:39 ID:??? 蓮子「あれから、なのかな…」 10月にブラジル・サンパウロの郊外でのちょっとした騒動。 アルシオンはコインブラと名乗った少年に1on1を挑まれ、それを見事に退けた。 しかしそれ以来、アルシオンは酷い苛立ちを示すようになったのだ。 ブラジルの後には共に日本へ向かい、蓮子の個人的な用事(大学への休学届提出)を 済ませた後にご当地案内をするという予定であった。 しかし蓮子はアルシオンの様子を案じ、一足先に帰国させた。 11月になって蓮子も再びUAE入りし、アルシオンと再開を果たしたが… 彼は初めて顔を合わせた頃に戻ったみたいに無口だった。 アルシオン「砕け散れぇっ!!」 ビリビリッ 蓮子「っつ…!」 アルシオンの絶叫と共に、空気が鋭く震えた。 鼓膜に響いて痛むのとは違う、別の種類の痛みを蓮子の痛覚はこの時に認識していた。 『ああ、ピクシーがまた境界を越えるんだ。』と、結果を見ることなく蓮子は確信し、耳を塞いだ。 直後には怒号に似た衝撃音が襲ってくるのが、彼女にも判りきっていたからだ。
[573]アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/07/02(水) 15:41:34 ID:??? ドサッ 自室に戻ると、蓮子はベッドに身体を委ねた。 天蓋付きの大仰な装飾、常に柔らかな羽毛。 自分には不釣合いなベッドだが、いい加減これも馴染んだ。 蓮子「でも今は、そんな事はどうでもいいんだ。 重要なことじゃない。」 そう、そんな事より彼女が気になるのはアルシオンの現状だ。 以前より身体能力が向上しているようだが、反面精神状態はとても優良には見えない。 一触即発と喩えるべきか… 何か一つの切っ掛けで、廃人になってしまそうな危うさを感じる。 だがそう感じるというだけの話でもある。 毎週行われているドクターチェックの結果は毎回異常なしと聞いている。 何とかしたいと考えてみても、彼の身に何か異常である事を示す根拠があるでもなし。 あったところで異常を緩和、解消させる提案が出来るとも思えない。 彼女の専行は超統一物理学… エンジニアの卵でありセラピストではないのだ。 蓮子「知るか!」 ガバッ ウーン、ウーンと思い悩んでいたが、彼女はとうとう考えるのを止めた。 理屈で考えたところで行動の否定しか出てこない。 しかし彼女はアルシオンが心配で、どうにかしたいと思っているのだ。 蓮子(だったら感情のままに行動してやんべというのが女という種独自の超理論だ。 それなら私だって女だ、理屈に反して行動してみたって誰も文句はない筈だ。) 誰に言い訳するでなく、自分自身のポリシーにそう言い聞かせ、蓮子は部屋を飛び出した。
[574]アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/07/02(水) 15:42:44 ID:??? 先着で ★蓮子の向かった先→!card★ と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。 《ダイヤ》 とある少年A 《ハート〜クラブ》 ナムリス 《JOKER》 とある少年Bを尾行 《クラブA》 アルシオン
[575]森崎名無しさん:2014/07/02(水) 15:50:02 ID:??? ★蓮子の向かった先→ ハート7 ★
[576]森崎名無しさん:2014/07/02(水) 18:25:27 ID:??? 今回のワールドカップでフォーメーションの新しい歴史出てきたっぽいですよねー
[577]3バックの復権ですねアナカン ◆lphnIgLpHU :2014/07/02(水) 19:03:45 ID:??? > 《ハート》 ナムリス ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 蓮子「アルシオンの事なんだけどっ!」 ナムリス「え… ええ、はい…?」 感情のままに行動すると決めたならば一直線、蓮子はナムリス・ユブンタイの執務室へと押しかけた。 彼の他にアルシオンと交流のありそうな人間を知らない為、自動的にターゲットはナムリスになった。 蓮子「(試合が終わった後にも仕事をしているナムは見上げた物だけど、それはそれ。) アイツの精神状態が心配、ちょっと孤立が行き過ぎだし、最近全然喋らないし。」 ナムリス「ああ… なるほど、そういう事ですか。 しかしそれは先輩の杞憂ですよ。」 蓮子「杞憂ですって?」 ナムリス「元々ボクのチームの選手達は個々の我が強いのですよ、実力に応じてね。 その中でもアルシオンは飛び抜けた存在です、孤高になって当然です。」 蓮子「ほう…」 ナムリス「試合以外でのプライベートな親交も個々に任せており、制限は設けていません。 アルシオンが他のメンバーと個人的な親交を持たないのは、それが煩わしいからですよ。 蓮子先輩も経験がないわけではないでしょう、あまりに学力レベルの違う相手と話すのは ストレスがかかる物です。 とりわけレベルの高い方にとってはね。」 蓮子「そんな事ないよ、言葉を交わすのに学力レベルなんて障害にならない。 それは自分の話したい話題に相手がついて来れないって見下してるだけ。 会話を楽しむには、共通の話題とそれを楽しみたいって気持ちがあればいい。」
[578]3バックの復権ですねアナカン ◆lphnIgLpHU :2014/07/02(水) 19:05:04 ID:??? ナムリス「お……?」 蓮子「サッカーでは確かにアルシオンは他の皆よりもずば抜けてるかも知れないけど、 それ以外の場でサッカーの実力を持ち出すのは間違ってると思う。」 ナムリス「ふむ、どうやらここについては見解の相違があるみたいですね。」 蓮子「そう、確かに見解の相違かも知れない。 でもサッカーだけがアルシオンの人生じゃないでしょ?」 ナムリス「それは違う。」 蓮子「何が違うの!?」 ナムリス「アルシオンにとって、サッカーは彼の人生の全てです。 その為に生きてきた、これからもその為に生きていく。 蓮子先輩は彼の事を何も知らないから言えるのです。」 蓮子「そうだよ! 知らないよ! だから言うんだよ! その為に生きてきたからって、これからもそうしなければいけない理由はないから!」 ナムリス「………」 蓮子は驚いていた。 自分でもこんな感情的に話す事があるのかと… 今日は一つ大発見をした。 これだけ大声を出して、彼女は急激に冷静になった。
[579]アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/07/02(水) 19:06:04 ID:??? 蓮子「ごめん、なんか今すごい感情的になった。」 ナムリス「ええ、驚きました。 先輩がそういうタイプだとは思っていなかったので。」 蓮子「うん、私も。」 ナムリス「アルシオンの事を好きになったのですか?」 蓮子「え?」 問われて蓮子は呆けた。 アルシオン… ピクシーの事を好きなのか? とても直線的な感情の話である。 自分の気持ちに問いかけてみると、その答えはすぐに出た。 蓮子「いや全然。」 ナムリス「え? いや、そうは思えませんが…」 蓮子「ん〜… なんか弟みたいな感じ? そう、放っておけない弟。 危なっかしいの。」 ナムリス「ふむ… まあ追及するつもりもないので、そういう事にしておきましょう。 しかし蓮子先輩、アルシオンに近づくのはもうよして下さい。」 蓮子「え? 何で?」
[580]森崎名無しさん:2014/07/02(水) 19:07:02 ID:??? あのフォーメーションってオランダはずっと続けるんでしょうか?
[581]アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/07/02(水) 19:07:38 ID:??? ナムリス「彼には常人には量れない身体能力があります。 もし暴走するような事があれば、傍にいる人間に危険が及ぶほどに。」 蓮子「あ………」 知っていた。 彼の身体能力が高い事は周知の事実だが、それ以上に現実味のない… ファンタジーのような 所がある事を蓮子はよく分かっていた。 伊達に映像から解析を実施してはいない。 ナムリス「先輩とアルシオンの交流は認知していましたが、これまで見て見ぬフリをしてきました。 それがアルシオンの為になる可能性をボクとしても考えていましたから。 しかし現在そうなっていない以上、彼との交流は先輩にとってリスクでしかない。」 蓮子「………」 ナムリス「彼はサッカーに打ち込み、溜め込んでいる物をグラウンドで吐き出しているようです。 ボクもそれが彼にとって最良なんだと考えるようになりました。」 蓮子「…………」 ナムリス「自分にとって計り知れない天才の事は、その有りのままに任せるべきなんです。 その為にチームとしても、彼の邪魔をしない、彼の意思を全てに優先させたいと 思っています。 それがボクと彼のwin-winですからね。」
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0ch BBS 2007-01-24