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【伝説の】Another-CU_9【継承者】
[785]アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/07/14(月) 19:03:35 ID:??? ピャタコーフ「まさか連邦が崩壊した事を知らないのか?」 スペルマン「知らない訳がない。 そう、ソビエトが崩壊した今だから復帰のチャンスなのだからな。 いま母国のスケーター達は崩壊のショックで練習どころじゃない、それ所か散り散り…。 オレ達にとって最初で最後の、フィギュアスケーターとしての復帰のチャンスだ。」 ピャタコーフ「復帰すれば英雄になれる、か… フィギュアも金メダルも甘くない。 ジュニアでトップだった言えど、ブランクが何年あると思っている。」 スペルマン「ブランク? 技術的な停滞は当然あるだろうが、それは取り戻せる物だ。 重要なのは表現力、 オレは世界一のレベルと言われるソビエトのJrカップを12歳で獲り、未来の帝王と呼ばれた。 そしてお前はそのオレが一度も勝てなかった天才… ニジンスキーの再来だ。」 ピャタコーフ「ニジンスキーの再来、か…」 フッ ピャタコーフ「既に過去の話だ。 今のオレには何の価値もない言葉、お前以外の誰にとってもな。」 ここでスペルマンの顔からも表情が消えた。 スペルマン「なんだと?」 ピャタコーフ「お前がフィギュアをやりたいなら止めはしない、どうぞ一人で英雄になってくれ。 お前がオリンピックに出場できるよう応援くらいはする。」 スペルマン「……何故だ? 何故そんな事を言う?」
[786]アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/07/14(月) 19:05:12 ID:??? ピャタコーフ「ハァ…… 逆に聞こう、何故オレに構う?」 スペルマン「それは… オレもお前もフィギュアスケートをやるべき人間だからだ。 お前の才能は神が… いや、ニジンスキーが与えた物だ。 そしてオレはそんなお前と競い、フィギュアの頂点に立つべき男だ。」 ピャタコーフ「ほう? オレが競技会に出られなくなってからお前は敵無しだったんだろう? そのまま順調に歩んでいれば、頂点は労せずに掴めた事だろうに。」 スペルマン「そんなのは頂点じゃない… オレが掴みたいのはお前を倒して得られる頂点だ。 ああそうだ、オレはお前の事をずっとぶっ倒したいと思っていたんだ! そしてそれはサッカーなんかじゃない、フィギュアスケートでっ!」 ピャタコーフ「なるほど…。」 スペルマンの言葉に熱が入るに伴い、逆にピャタコーフの反応は冷えていった。 ねじれた会話であり、一生交差する事がないのは既に見えていた。 ピャタコーフ「もういい分かった、要するにお前は6年前から時計を止めたままなんだ。」 スペルマン「止めているのではない、取り戻したいだけだ。 そして今日までの空白を取り戻せる最後のチャンスは手中に収まりかけている。 後はお前の色よい返事がさえあれば、それは現実の物となる。」 ピャタコーフ「興味ないね。」 スペルマン「な、何故分からん!?」
[787]アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/07/14(月) 19:06:26 ID:??? ピャタコーフ「お前がどう考えようが、オレは現在進行形で取り戻している最中だ。 感情が薄まっていても感じるよ、日々の充実と未来への希望をな。」 スペルマン「それはサッカーでの話だろう? もう一度言うがお前は唯一人オレが認めた ニジンスキーの再来だ。 その芸術性はフィギュアスケートでこそ輝く…」 ピャタコーフ「稼いでいく為にはサッカーの方が遥かに現実的だ、フィギュアなんかよりもな。」 スペルマン「稼ぐ…? 金なんかの話か!?」 ピャタコーフ「アパートに暮らした事のないお坊ちゃまには分からないだろうさ。 そう、サンクトペテルブルクの街で一番汚いアパートだ… 昼間から酒や薬や賭け事に溺れた敗者が出入りする、トイレもない共同アパートで、 その日食べる物にすら困っていた事などお前にはあるまい。」 スペルマン「それは…!」 スペルマンはついに返す言葉を失った。 ピャタコーフ「それに、オレが現実世界に戻ってこられたのはジョアンコーチのお陰だ。 ずっと昔に死んだダンサーや、居もしない神などに感謝する気はない不信心なオレだがな、 あいにくジョアンコーチにだけは恩を返すべきだと考えている。」 スペルマン「………!」
[788]アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/07/14(月) 19:08:55 ID:??? ピャタコーフ「分かったら、もうサンクトペテルブルクでも何処へでも帰ればいい。 オリンピックを目指すのも、婚約者と一緒になって遺産を継ぐのもいいだろう。 ただ…」 スペルマン「ただ… 何だ……?」 ピャタコーフ「現実に戻って、帰るところなど既にないと理解したならもう一度連絡して来い。 カンピオーネに入団できるよう推薦する。」 スペルマン「カンピーネに推薦…?」 ピャタコーフ「フィギュアスケートで身につけた体術はサッカーに活かせる。 オレのようにな。 お前がその気になれば、オレも再びお前を強敵と思えるようになるかも知れない。」 スペルマン「フィギュアの技をサッカーに……だと…」 ピャタコーフ「テストマッチからもうすぐ4ヶ月… お前ならとうに理解していると踏んでいた。」 スペルマン「余計な御世話だ………」 ピャタコーフ「そうか、残念だ。」 消え入るようなスペルマンの無感情な言葉に対し、ピャタコーフの言葉は感情が乗っている様だった。 2人を知るものがこの場に居たら、その皮肉さをどう受け取っただろうか。 ピャタコーフはロシアンティーをほとんど残したまま席を立った。 スペルマンがそれを呼び止める事はなかった。
[789]アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/07/14(月) 19:13:37 ID:??? 時計の針は戻す事が出来ない。 空白の時間を思う暇があれば、今出来る最善を尽くすのみ。 それがピャタコーフには分かっていた。 彼にとって空白の時間が文字通り記憶にもない空白だったのが幸いしたのかも知れない。 ピャタコーフはスペルマンも自分と同じだと考えていた。 だがスペルマンにとってはどうやらそうでなかった。 彼にとっての空白の時間は、過去を追い求めてきた時間とイコールだった。 それがスペルマンを不幸へと追いやった。 ピャタコーフの居ない氷上で立った表彰台は、彼にとって孤独と空虚の頂点でしかなかった。 ゆえに終生のライバルと決めた相手が戻ってくる可能性のあるサッカーコートへ身を移し、 その時を待っていたのだ。 ピャタコーフと再び闘い、倒せるのならばサッカーでも構わない… その時は思ったのだろう。 だが終生のライバルと再会しても、彼が望んだようにはなったとは言えなかった。 あくまでフィギュアスケートで勝ちたかったという思いを捨てられなかったのだろう。 スペルマンは未来のヴィジョンを失ってしまった。 彼がこれからどういう道を歩むか… 怒りのような負の感情に捉われるのか、地に足をつけて再び 未来を見据える事が出来るのか、はたまた全てを忘れて母国に戻るのか… 三杉も、ピャタコーフも、スペルマン本人でさえ、この時点では知る由もなかった。
[790]アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/07/14(月) 19:14:54 ID:??? <グレーター・マンチェスター/マンチェスターU クラブハウス> マンチェスターUユースの現監督であるターカー・ウィリアム・モイージ。 育成に定評があるなどユース監督としては高い評価を得ており、年間最優秀賞を取った事もある人物だ。 そのモイーズはいま、彼の選手達を集めてミーティングを開こうとしていた。 内容はフロレンティア・ヴィオラとのテストマッチについてだった。 モイージ「さて、全員揃ったようだな。」 ラスト「おうジジィ、忙しいんだからさっさと終わらせようや。」 モイーズ「グッ! ラスト貴様、また私の事をジジィなどと… なぜ私より20は上のサー・チャーチルがオヤジで私がジジィなんだ!」 ギブン「怒るのそこかよ!?」 ラスト「いや、オヤジは初めて会ったときからオヤジだし。」 モイーズ「だからって私をジジィと呼ぶな! ユースとは言え監督なんだぞ!」 シンプソン「ジョン、どうせミンクにフラれる用事しかないのでしょう? それならゆっくりとミーティングに勤しむべきです。」 ラスト「ば、バーティーてめぇっ! フラれるとか、そんな不安にさせること言うんじゃねえっ!」 ロブソン「確か10戦10敗だったか… 何回ミスしても1ゴール決めれば評価されるFWらしい考えだな。 オレにはとても真似できない図太さだぜ。」
[791]アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/07/14(月) 19:20:33 ID:??? シンプソン「彼女以外でしたら選り取り見取りでしょうに。」 ラスト「グギギ…」 モイーズ「このガキども…」 ギランッ あっという間にミーティングルームは大騒ぎとなった。 しかしイングランドで監督をやる武骨者もやわではない。 この程度のカオスを一瞬で黙らせるのは訳がなかった。 モイーズ「全員、今までの練習を思い出せ!」 モイーズの雷のような怒号によって、選手達の脳裏には練習風景がフラッシュバックした。 ……………… ………… …… 「ぐわっ!」「ぷはぁっ!」「あー、ヤバかったぁ…!」「思い出しただけでも吐きそうだ…」 選手達の悲痛な絶叫が部屋に響いた。 あのラストでさえ冷や汗を滲ませ、虚ろな目をしている。 モイーズ「がっはっは、どんなに才能があろうがチャーチルに見出されようが、ハードワークは平等だ! ここFL(フットボールリーグ=FAプレミアリーグの前身)でオレより厳しい監督は居ないぞ!」
[792]本日は以上ですアナカン ◆lphnIgLpHU :2014/07/14(月) 19:22:45 ID:??? モイーズ「がっはっは、どんなに才能があろうがチャーチルに見出されようが、ハードワークは平等だ! ここFL(フットボールリーグ=FAプレミアリーグの前身)でオレより厳しい監督は居ないぞ!」 グロッキーになった選手達を眺め、モイーズは満足そうに笑った。 騒がしい空気はこれにて狙い通り霧散した。 モイーズ「さて、今度やるフロレンティア・ヴィオラはイタリアのクラブユースで一番強いぞ。 セリエC2のチームと聞いて楽勝だとか考えていた奴はいないだろうな?」 先着で ★ヴィオラなめてた奴→!card★ と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。 《ダイヤ》 ナポレオン 《ハート》 ダイヤ + ロリマー 《スペード》 ハート + ウォーズミー、ギボン 《クラブ》 スペード + モリス、ネビル 《JOKER》 ブローリン
[793]森崎名無しさん:2014/07/14(月) 19:23:24 ID:??? ★ヴィオラなめてた奴→ ダイヤQ ★
[794]森崎名無しさん:2014/07/14(月) 19:23:38 ID:??? ★ヴィオラなめてた奴→ ハート9 ★
[795]森崎名無しさん:2014/07/14(月) 19:23:41 ID:??? ★ヴィオラなめてた奴→ ダイヤ2 ★
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0ch BBS 2007-01-24