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【伝説の】Another-CU_9【継承者】
[823]森崎名無しさん:2014/07/16(水) 21:17:20 ID:??? 敵として再会するのもまたロマンよの
[824]アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/07/17(木) 13:48:25 ID:??? > E 後でアーバックルに聞いてみる ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 三杉(……聞きづらいな。) 三杉は自ら記憶喪失と名乗ったマエリベリー・ハーンに、得体の知れないところがあると感じていた。 『得体の知れない』とまで言うと誇張かも知れないが、彼女に隠し事があるのは恐らく間違いないし、 その為に嘘もつける… しかも切羽詰まった状況でもスタンスを変えないほど徹底して。 三杉(彼女に直接聞いても、その応えが真実かどうかで僕は結局気にするだろう。 モニカに聞いてもマエルベリーにお願いされたままの言葉が返ってくるだけだろうし、 正直彼女に深く追及しては色々な意味で気まずくなるかも知れない。) 表向きの理由だけでも知れば三杉は納得が出来ると思っていた。 納得が出来れば忘れることは簡単なのだ。 しかしマエリベリーから直接聞けば、更なる疑問・疑惑を持ってしまう気がしている。 またモニカに追及する事も、男女の経緯からして個人的に避けなければならない気がしている。 三杉「そういう事なら今了解したよ。 モニカ、頑張ってね。」 モニカ「はい、こちらこそ!」 マエリベリー「ありがとうございます。」 結局三杉はこの場で疑問を解決するのを諦めた。 すぐに気にならなくなるかも知れないし、後に知る機会も得られるかも知れないと。
[825]アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/07/17(木) 13:49:25 ID:??? ゴオォォォォォォォォォォォォォ... 三杉「………」 確かETR450という名だったか… イタリアで最新鋭の高速鉄道ペンドリーノが疾走している。 最高時速は320km/hr(客を乗せる時は最高250km/hr)であり、日本の新幹線『ひかり号』を 上回るほどのスペックだ。 だが日本も来年から新しく『のぞみ号』というのが運行されるらしい。 スペック詳細は知らないが、このペンドリーノETR450号以上であって欲しいと考えるのは日本人 として当然の感情だった。 既に都市部を離れ、牧場や山村と言った緑の多い風景が窓の外に広がっている。 時々古城のような物も遠くに見えて風情を大変に感じさせる。 三杉(ダメだな…) ハァ 目に優しく落ち着かせる風景だが、三杉は先ほどの疑問が頭をもたげてくるのを否定できなかった。 一度気になってしまったものを、意識して忘れようとするのは逆効果だった。 たいして意味のない疑問かも知れないが、それでもなのだ。 三杉(あーあ、困ったもんだな。) 三杉は膝の上に乗せた移動ケージの中を覗き込んだ。 決して美猫ではない、ブサ可愛さ自慢の我等がアーバックル監督が丸まっている。
[826]アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/07/17(木) 13:50:31 ID:??? 三杉(なあ、監督はどう思う?) アーバックル(マネージャー業はモニカちゃんに全部引き継ぐって言っておったよ。) 三杉「え、何か言ったか?」 新田「はい?」 レントゥルス「どしたの?」 誰かが何か言ったような気がして、三杉は周囲に座っている選手に問いかけた。 しかし誰も心当たりはないようで、三杉は逆に空耳を心配されてしまった。 三杉(はあ、疲れてるのかな。) アーバックル(いや、そうではない。 お前は時々頭が悪いな、三杉。) 三杉(……) 確かに聞こえた。 頭の中に響く感じで、可愛くない声で、確かに『三杉』と呼ばれた。 視線を移動ケージにやると、ジト目のアーバックルと目が合った。 三杉(ええと… まさとは思うが、監督? 幻聴?)
[827]アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/07/17(木) 13:51:39 ID:??? / \ ____ ,′ {: : :< `<>:.`ヽ ____ { '、: : <>、 >:.:.:.:.:} / 〃、 \: : : : :.:.:.:.:.:.:./ / /、` /丁:::ァ、  ̄ ̄ ̄ ̄ / Y  ̄⌒'ヽ ヽ ,.-‐r::.x、_,. { { 二 、, -‐┴-'、ヽ ニ |¨:.:.、 , ‘-‐'^ヽ._) ー‐ j:.:.:.:..\ ∧  ̄ 八:.:.:.:.:.:.\ /. : \ ,〃.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ ,′ {:ミx、 _..x<:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:Y { \:::三ニァ=‐r-----‐=彡'′ \:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:| アーバックル(そう、監督様のありがたーい言葉だぞぉ。 メリーちゃんはマネージャー業以外の仕事に回りたいと言っておったぞ。) 三杉(あ、そう…。 ありがとう、少し眠って夢から覚めるとするよ…。) アーバックル(夢じゃないんだがのぅ。) 三杉は当然夢だと思い、ペンドリーノという名のゆりかごに身を任せる。 ユラユラと細かい振動が心地よいリズムを提供してくれている。 三杉(モニカにマネージャーを引き継いで、マエリベリーは違う仕事に就くか。 それなら今回二人なのは実作業の引継ぎという訳か、辻褄は合う…) 納得が得られると、三杉はいつの間にか眠りについていた。 ミラノ中央駅到着まで心地よい夢の世界を堪能できることだろう。
[828]アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/07/17(木) 13:53:43 ID:??? <マージーサイド・リヴァプール/チャイナタウン> マンチェスターから西に約50km、マージサイド州のリヴァプール。 市域面積マンチェスターとほぼ同じだが、都市の格としてはリヴァプールが上にランクされている。 マンチェスターが産業革命で発展したのに対し、リヴァプールは北アメリカ、西アフリカを結ぶ大西洋 三角貿易… 主に奴隷貿易で急速に発展した歴史を持つ。 だが負の歴史による悪名よりもビートルズ発祥の地、そこから生まれたリヴァプール・サウンド≠フ 名こそが有名な都市であると言えよう。 このリヴァプールには欧州最古のチャイナタウンが存在している。 ロンドンのチャイナタウンと異なり華々しさはなくヒッソリとしているが、19世紀に香港から渡ってきた人 たちが住み着き、肩を寄せ合って守ってきた料理の味は大型中華街に負けていないと評判だ。 だがこのチャイナタウンに寄せられるのは良い噂だけではない。 リヴァプールで最も治安が悪いという不名誉な評判も有名なのだ。 バキィッ! 少年の手刀がゴロツキの左肩を深々とえぐった。 ゴロツキA「ぎゃああああっ!! か、肩がっ!」 少年「ただの脱臼だ。 手加減は一度だけだぞ。」 一般にパオと呼ばれる男物の中国服を纏った少年は、右膝を上下させた。 ゴロツキに敢えて見せつけるようにしている事から、『次は手刀でなく蹴りだ』という脅しだろう。
[829]アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/07/17(木) 13:54:59 ID:??? ゴロツキ「分かった! 教える! 教えるって!」 少年「フン、最初からそうしていれば良かったのだ。」 ズイッ グキィっ! ゴロツキ「ギャアッ!? 教えるっつったじゃん!?」 少年「肩を入れてやったのだ。 痛むだろうが、これで今すぐ病院へ行く必要もない。 さあ、貴様が案内するんだ。」 ゴロツキ「グッ、っつぅ〜… わ、分かったよ…‥」 中華街のトレードマークである入口の牌楼(門)から300mほど離れた裏通り。 この辺りは70年代のスラム浄化計画を経ても尚、幽霊ビルが何件か残る、半廃墟といった街並みだ。 ゴロツキはその幽霊ビルの一つに少年を伴って入って行った。 中では似たような服装の、いかにもガラの悪い連中がダーツ、ビリヤード、酒などをめいめい楽しんでいる。 そしてフロアの一番奥… 豪勢な造りのソファーに少年の探し人が座っているのを見つけた。 無精髭をはやし髪も伸ばすままにしていて汚らしいが、間違いない、肖俊光である。
[830]アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/07/17(木) 13:56:10 ID:??? 少年「ようやく見つけたぞ俊光(チュンクァン)」 肖「うん?」 「あ?」「誰だこいつ」「肖(シャオ)、知り合いか?」「チャイナはここら辺りじゃ珍しくねえが見ねえ顔だな」 先着で ★肖俊光登場→!card★ と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。 《ダイヤ、ハート》 肖「ああ、央龍(ヤンロン)じゃないか。 久し振りだな。」 《スペード、クラブ》 肖「えー…と?」 《JOKER》 ???(なになに? 肖俊光の知り合いだって?)
[831]森崎名無しさん:2014/07/17(木) 13:56:51 ID:??? ★肖俊光登場→ ダイヤ5 ★
[832]アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/07/17(木) 17:39:35 ID:??? > 《ダイヤ》 肖「ああ、央龍(ヤンロン)じゃないか。 久し振りだな。」 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― どうやら相手はすぐに察しがついたらしく、少年を指差して言った。 肖「ああ、央龍(ヤンロン)じゃないか。 久し振りだな。」 少年「フン、俺の顔を覚えている程度は正気で何よりだ。」 ここまで十分面倒がかかっており、場合によっては更に面倒が待っている物と覚悟をしていた。 どうやらここからは話が進みそうな空気であったため、少年は一つ安心出来た。 ある意味問題はここからであるため、少年は早速肖に言うべき事を言おうと身構えた。 だが… ゴロツキ「この野郎はいきなりオレをボコリやがったんだ! 肖の居場所を吐けってよぉ! みんな、こいつ畳んで吊っちまおうぜ!」 先ほどこの場所を案内させたゴロツキが急にそんな事を叫んだため、少年は思わず溜め息を漏らした。 怪我をさせたのは悪かったが、丁寧に頼んだつもりだったし、力づくで従わせるような気もなかった。 公平に考えてみても、このゴロツキが刃物を取り出して有り金を要求してきたのが悪い。 挙げ句味方の多い場所にきたら威勢を取戻し、リンチをしようという発想である。 少年「弱い奴の考えそうな事だ。」 そう愚痴が洩れるのも当然だった。
[833]アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/07/17(木) 17:43:01 ID:??? ウオォォォォォォォォォォォォォォォォォ 少年は目的の肖という人物以外に用事はなく、また無意味に乱暴を働くつもりもなかった。 しかし周囲は彼らを2人きりにしてはくれず、むしろ危害を加えようといきり立つ。 少年も身に降りかかる火の粉を払うべく、準備運動代わりに爪先でトントンと床を叩いた。 後で虚しくなるため弱い相手を叩きのめすのは彼の好みではなかったが、それも仕方がない。 肖「やめとけ、何人でかかろうが病院送りにされるだけだぞ。 何と言ってもこいつは少林拳南派、洪家拳の開祖である陸亞采の直系だ。」 ゴロツキ「ンガッ!?」 肖「しかもそいつ、あの有名な無影脚の使い手でもあるからな。 本気で蹴られたらマジで命がないぜ。」 無影脚という言葉が肖の口から出ると、いきり立っていたゴロツキ共の数人が顔を青くした。 中国拳法に無知なイギリス人でも、黄飛鴻の無影脚を知る者は流石に居たらしい。 「む、無影脚…」 「知ってるのかライナス?」 「ああ、聞いた事がある。 かつて香港にて英国人実業家が猛犬を素手で倒せたら賞金≠ニいう イベントを企画したそうだ。 巨大な闘犬によって多くの挑戦者が大怪我を負い、企画は見世物として 成功を収めつつあったが、惨状に見かねた洪家拳の達人がやむなく参加した。 その男の蹴りは 影が映らぬほどの一瞬で犬を絶命させ、実業家と観客を黙らせたという伝説がある。」 「伝説にしては結構最近の話っぽいのな?」 「と、ともかくだ… そいつが無影脚ってのなんだよな?」 「恐らく間違いない。 奴がその使い手ならば、我らに勝ちの目は欠片もあるまい。」 「つ、つまり…」 肖「俺とこいつの二人だけで話をする、お前らはどっかいっといた方が身のためだって話さ。」
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0ch BBS 2007-01-24