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【孤独な】俺inキャプ森7【ファンタジスタ】
[279]森崎名無しさん:2015/01/30(金) 00:01:54 ID:??? 中西ェ……
[280]森崎名無しさん:2015/01/30(金) 00:04:32 ID:??? ディアスの情報ないんだよな
[281]森崎名無しさん:2015/01/30(金) 00:33:18 ID:??? フランス戦は本編も翼、日向はいなかったなあ 日向は後半途中から出てるけど
[282]森末(仮):2015/01/30(金) 01:23:38 ID:??? >★森末の栄養ドリンク→( 5 + 5 )=最大ガッツ+100!★ ================================================================== ぐび……ぐび…… 森末に顔を押さえつけられ、強引に謎の液体を飲まされる板野。 苦いどころかその液体は無味無臭であり、そのくせやたらとドロッとしており、有体に言ってしまえば気持ちの悪い飲み物だった。 全てを飲み終えた所で森末から解放された板野はオエーと声を出すのだが……。 板野「……あれ? なんだかずいぶん体が軽くなった感じがするなぁ」 先ほどまで練習に次ぐ練習で疲弊しきっていた体は、やけに軽く感じ、 まだまだ動けそうな程に体力が残っている事を板野は実感する。 森末「ふふふ、どうだい? なんだか体力がついた感じがしない?」 板野「う、うん! 今なら試合でどれだけ動き回っても平気な気がするよ!」 実際には超火力のシュート――バーストマグナムを打つ事などを考えれば、 あまり他の行動に体力を割けないかもしれないが……。 それでも以前に比較をすれば格段に向上をした体力に、板野は満面の笑みを浮かべながらもう一度森末に感謝をした。 森末「僕に出来るのはこういった手助けだけさ。 試合に勝てるか……大会で勝ち上がって行けるかは、板野! 君と、君たちにかかってるよ」 板野「うん!」 森末「僕も影ながら応援してるからね。 頑張って!」 板野「森末に格好いいところ、見せてあげるからね! 任せてよ!」 その後、2人は笑顔で別れ、公園を去って行った。 板野にとって森末はこの世界で唯一の自分がこの世界ではない事を知る者であり、 森末にとって板野は自分の力不足のせいで本来あるべき世界に返す事が出来ない"プレイヤー"。 大会中に会う機会は少なくなろうとも、彼らの間には確かな信頼という名の絆が出来上がっていた為、 離れる事も決して怖くは無かった。
[283]森末(仮):2015/01/30(金) 01:24:39 ID:??? こうして全日本Jrユースが大会に向けて最終調整をしていた頃。 他の国もまた練習を行い、大会に向けた調整を行っていた。 シュナイダー「そこだっ!!」 ギュウンッ! ドガァッ!! カルツ「ぐわあああっ!?」 フランス、パリの一角にある練習場では西ドイツJrユースの面々が練習を行っていた。 対全日本戦ではハットトリックを遂げたものの、前評判のような強烈なインパクトを与える事が出来なかったシュナイダー。 彼はその突破力に更なる磨きをかけ、確実にシュートチャンスを作れるだけの下地を作り上げていた。 カルツ「おー、いてて。 シュナイダーちゃん、勘弁してくれよ。 大会前に怪我しちゃたまんねーぜ」 シュナイダー「フッ、その程度で怪我をする程ヤワじゃないだろう?」 シェスター「なんとまあ、大した足腰だことで」 マーガス「反則スレスレだな。 下手すりゃカードが出るプレイだぜ」 技を完成させ、小さく笑みを浮かべるシュナイダーの周囲には自然とチームの選手たちが集まっていた。 ハンブルグの頃からの友人であるヘルマン=カルツに、ブレーメンのフランツ=シェスターとマンフレート=マーガス。 彼ら4人が西ドイツの主力選手であり、その中でも別格であるシュナイダーには誰もが敬意を持って接している。 カリスマ性と妹に対する愛情を除けば常識人であるシュナイダーを、誰もがキャプテンであると認めていたのだ。 シェスター「ところでカルツ、シュナイダー。 ニホンにニンジャはいたのか?」 マーガス「(またはじまったよ、シェスターのニンジャマニア……)」 シュナイダー「……俊足と言える者達はいたが、ニンジャかどうかはわからん。 やたらとデカい男を土台にして飛ぶ双子もいたが……」 シェスター「ムムッ! それは恐らくスモウレスラーだな……。 スモウレスラーは実力者程ドヒョウではなく空中で戦うと聞いた事があるぞ!」 カルツ「(本当かよ……)」
[284]森末(仮):2015/01/30(金) 01:25:44 ID:??? そんな常識人たちで固まっていた西ドイツであったが、シュナイダーの妹愛同様に弱点を抱える者もいた。 やたらとニンジャに固執をするシェスターである。 彼はハンブルグが全日本と戦い、自身が所属するブレーメンが練習試合を取りやめた事で残念がっていたのだが、 この合宿中で何度も繰り返しシュナイダー達に日本の事について問いかけてきていたのだ。 シェスター「他には? 他にはいないのか!?」 シュナイダー「……そうだな。 GKで、飛び出しの時に手でなく足でクリアーに来た奴がいたぞ。 『キエー』とか奇声を発しながらな」 シェスター「何!? それは……恐らく、ジゲンリューのサムライだな! ニンジャいる所にサムライあり! やはりニホンにはニンジャが存在していたのか……!」 シュナイダー「(サムライか……確かに、俺達と引き分けに終わりながらも満足のいっていなかったあの様子。 そして、1点目の後に俺に言い返してきたキャプテンに、最後のシュートを止めたキーパー。 ……いずれも気迫にあふれていたな。 あれは正しくサムライのそれだった)」 熱心に聞いてくるシェスターをあしらいながら、追憶に耽るシュナイダー。 特に彼の気がかりとなっていたのは、自身のシュート――本気のダイレクトファイヤーを弾き飛ばし、 見事防いで見せた若島津の事であった。
[285]森末(仮):2015/01/30(金) 01:26:50 ID:??? シュナイダー「(……大会では逆のブロックだったな。 会えるとすれば、決勝か)」 マーガス「……なぁカルツ、GKなのに足でクリアーって本当か?」 カルツ「これが本当なんだな。 ちなみに……そいつぁシュナイダーちゃんのファイヤーショットを止めよったぜ」 マーガス「なにィ!?」 カルツ「同じ空中戦を戦場とするお前さんは特に気を付けとけ、場合によっちゃ無力化されるぜ」 マーガスにとって、空中戦は自身にとって唯一とも言える長所である。 その空中戦で、自身と同じ程の実力者でもあるシュナイダーが止められたと聞き、マーガスは気を引き締め、 カルツは尚も興奮をしているシェスターを見て肩を竦める。 カルツ「(なんだかのう……これだけの盛り上がりをしてちゃ、ニホンと当たりそうな気がしてきたわい。 ……しかもなーんか嫌な予感がするぜよ)」 本編において全日本と最多の対戦回数を重ねてきたカルツ。 彼の嫌な予感が当たるか否かは、数日後に判明するであろう。
[286]森末(仮):2015/01/30(金) 01:28:14 ID:??? バッ! ポーンッ! ワーワー! ストラット「バンビーノ、こっちだ! 俺に持って来い!」 バンビーノ「オッケー!(と、見せかけて……)」 ジェンティーレ「ふん、そう簡単に通すと思うなよ!」 ヘルナンデス「待て、ジェンティーレ! ストラットはおとりだ! このパスは……」 ランピオン「俺へのボールだ! それっ!」 一方、イタリアJrユースの面々もまた紅白戦を行い大会に向けて練習をしていた。 本来の歴史からは考えられない程に充実をしたフィールダーに、いい雰囲気の練習ムード。 誰の間にも確執が無く、伸び伸びとプレイをする彼らを監督であるカルシスは満足げに見つめていた。 カルシス「(ヘルナンデスとジェンティーレのディフェンスは正にカティナチオだ。 今大会、守備力ならば間違いなくウチがNo.1だろう。 加えてストラット、ランピオンのFWも西ドイツのシュナイダー達に勝るとも劣らない。 唯一中盤だけが懸念とも言えるが……フフフ、一気にカウンターを仕掛けて中盤をスキップしてもよいのだ。 ウチと肩を並べる程の優勝候補と言える西ドイツは攻撃力は高いが守備に関してはあまりにもお粗末。 前と後ろ、どちらも強固なこちらが有利なのは誰の目からも明らかだな)」 ヘルナンデス「ジェンティーレ、今のはお前の判断ミスだ。 西ドイツにも主力と呼ばれるFWはシュナイダー以外にマーガスもいる。 要注意人物がシュナイダーとはいえ、片方も無能ではないんだ。 決して疎かにするなよ」 ジェンティーレ「わかっている! さぁ、もう一本だ!」 ランピオン「(シュナイダーか……直接当たるポジションじゃないのに、恐怖を感じるのはなんでだろう)」 ストラット「(俺にはシュナイダー程の決定力がある訳じゃない……このままじゃいけないのはわかってるんだが……。 ええい、練習に集中だ! 俺は俺! 例えストライカーとして現段階で劣っていたとしても、試合に勝てればいいんだ!)」 こうして一同は練習に明け暮れた。 今大会、西ドイツと並んで優勝候補の筆頭として挙げられる彼らに、油断の2文字は無かった。
[287]森末(仮):2015/01/30(金) 01:29:17 ID:??? バゴォンッ! ボッシ「ぐべっ!?」 フェレーリ「へぶりっ!?」 ナポレオン「オラオラ、どうした! お前らそんなんでよく代表が務まってやがるな!!」 そして地元フランスの練習場――ここでは札付きのワル、暴れん坊とすら揶揄される男。 ルイ=ナポレオンが暴虐の限りを尽くしていた。 無論、それが練習によってのものだというのは間違いないのだが、彼のプレイスタイルは板野同様パワーに任せたもの。 板野は流石に練習中はそれをセーブするものの、ナポレオンには手加減という概念がなかった。 当然、実力が圧倒的に下である他のフランス選手たちは為す術も無く吹き飛ばされてゆく。 バシィィイイイッ!! ナポレオン「うおっ!?」 ピエール「……ラフプレイをするなとは言わん。 だが、もう少し考えてやるんだな。 大会前に欠員を多数抱えて棄権したいのか?」 唯一、このナポレオンに対抗を出来たのはキャプテンであるピエールであった。 粗野で乱暴なナポレオンとは対極に位置するような、温和で冷静とも言えるピエール。 強烈なキャプテンシーも併せ持つ彼を相手には、流石のナポレオンも何も言えないのか悪態をつく事もなく。 それでも悪びれた様子も無いまま、むしろ自身の突破を止めたピエールを拍手をして称賛する有様である。 ナポレオン「さっすがキャプテン、その調子で大会でも頑張ってくれよ」 ピエール「何?」 ナポレオン「攻撃は俺、守備はアンタ。 他の連中が役立たずな以上、役割分担は必要だろ? 大丈夫大丈夫、パスを回してくれりゃ決めてやるって。 ハーッハッハッハ!!」 ピエール「(くっ……こんな奴に頼らねばならんとは……)」 余りのナポレオンの傍若無人さに苛立つピエールであったが、それでもフランスが彼に頼らねばならない事はわかっていた。 彼の言うように、ピエール以外の選手達は皆が皆まるで役立たず――ピエールも口にはしないが、実際にそうは思っていたからである。 その後もピエールがその都度注意をしても、ナポレオンの態度は終ぞ治らなかった。
[288]森末(仮):2015/01/30(金) 01:30:19 ID:??? アルゼンチンメンバー「そらっパスが甘いぞ」「気を抜くな!」 ディアス「よォみんな、やってるな!」 アルゼンチンメンバー「えっ!?」「監督! それにディアス!」 フランス郊外の練習場――ここを貸しきり練習をしていたのは、アルゼンチンJrユースであった。 ヨーロッパ視察を終え、ようやく合流を果たしたディアスとバルバスが彼らに声をかけると、 一同はどこか不安そうに……それでもディアスが来てくれた事に安堵をしながら、彼の元へ駆け寄ってくる。 アルゼンチンメンバー「ディアス、どうだったんだ?」「西ドイツ、ハンブルグは……」「イタリアは……」 ディアス「……いいから落ち着けよ皆。 そんな不安そうな顔するんじゃねぇ」 コーチ「バルバス監督……どうだったんですか?」 バルバス「……西ドイツ、イタリアは当然として、ハンブルグと引き分けに終わったニホン。 こちらも警戒が必要だ」 ざわ…… ざわ…… アルゼンチンメンバー「そ、そんな!」「ニホンはサッカー後進国じゃなかったのか?」「同じグループだったよな、確か……」 彼らの不安の種は、やはり大会で当たる各国の情報だった。 優勝候補と言われる西ドイツ。そして、同じグループに入ってしまったイタリア。 果たして自分たちに勝てるのか――頼れるものがディアスしかいない現状で、勝ち抜く事が出来るのか。 不安だった気持ちは、更に同組の全日本がハンブルグと引き分けたという情報を聞いて更に拡大する。 いよいよざわめきが大きくなった所で……1人の男がポツリとつぶやいた。 アルゼンチンメンバー「……あの4人がいてくれたら」 バルバス「! 言うな!」 瞬間、監督であるバルバスは厳しく叱責した。 あの"4人"がいてさえくれれば、優勝は間違いなしだというのに……という思い。 それは誰もが思っているからこそ、口にしてはならない言葉――。 バルバスの叱責を聞き、一同はシィンと静まり返る中……ディアスは小さくため息を吐いてから一同に口を開いた。
[289]森末(仮):2015/01/30(金) 01:31:33 ID:??? ディアス「おいおい、お前たち何言ってんだよ? アルゼンチンにはこの俺、天才ファン=ディアス様がいるんだぜ? 誰がいなくなろうと、優勝は間違いなしだって!」 アルゼンチンメンバー「あ、ああ……」「そうだ、よな」「ディアスがいるんだ!負ける筈はない!」 ディアスの陽気な一言を聞いて、ようやくアルゼンチンメンバーは元気を取り戻した。 不安要素があれど、それでも、ディアスはいる。 全国から選りすぐりのメンバーを集められたアルゼンチンメンバーの中でも、ディアスの存在感は圧倒的であり、 彼さえいてくれれば負ける筈が無いという気持ちもメンバー達の中にはあったのである。 ようやく暗い顔が鳴りを潜めた一同を見ながら、冷たい笑顔を浮かべるディアス。 ディアス「(そうさ、俺は天才ファン=ディアス。 予選で敗退なんて真似、許されないんだよ)」 孤独なファンタジスタは、無謀な戦いを前にしても決して一歩も退く気はなかった。 天才と呼ばれる者には、常に結果が求められるという事を彼は誰よりも知っていたのである。
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0ch BBS 2007-01-24