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【レイセンガ】鈴仙奮闘記29【タダシイヨ】
[389]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/06/05(金) 19:52:42 ID:??? 鈴仙「――佳歩。あんたは神子の命を受けて、事前の取り決め通り、スタジアムで下剤を仕込む事になってたのよね?」 佳歩「そ、そうですよ! 練習、大変だったんですから!」 鈴仙「……なんで、そんな非効率的な事をするの?」 佳歩「……えっ?」 鈴仙「佳歩の話が本当だとすると、佳歩と神子とはある程度前からやりとりがあったことになる。 その際、今回の計画を遂行するにあたっての肝である、 佳歩が注射器で下剤を注入する事ができるか否かについては、神子は当然に確認しているでしょう。 そして神子は、佳歩が注射で下剤を仕込むには、ある程度の練習が必要という事を聞いている筈」 ウサギC「うん。 で、それの何がおかしいの〜?」 鈴仙「……あの聡明すぎる神子が、練習が必要だという前提条件付きの計画をOKするかしら? しかも、彼女が信を置く側近ならともかく、単なる内通者である、子どもの妖怪ウサギの作戦に対して」 ウサギD「あっ……!」 鈴仙「そう。佳歩に私達の妨害をして貰うにも、もっといい方法がある筈なのに、神子はそれをしなかった。 ただでさえ、ペットボトルという幻想郷では未知の素材に対し、迅速かつ正確に下剤を注入する事は……。 100%無理とまでは言わずとも、信頼度としては落ちるというのに。 ――それを、命令を下した時から注射の練習を始めさせてでも、ゴリ押しするでしょうか?」 輝夜「そっか。練習しないとできないような作戦だったら、最初からやらない方が良いもんね。 まあ、ウソというか見栄を張って「注射できます!」……とか言っちゃった可能性もあるけれど。 アイツがそんな子どもの発言全て、真に受けたりするかは割と疑問よね」 てゐ「(それを言い出したら、佳歩ちゃんをスパイに選んでる時点で終わってるけどね〜。ま、いいか)」
[390]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/06/05(金) 19:54:14 ID:??? 鈴仙「そうです。それなのに、今佳歩が言ったような作戦が行われているという事は、 あの神子の性格からして、少し自然には考えにくいと思うんです。 佳歩が最初から練習せずとも、100%確実かつ迅速に注入出来たというなら別ですけど」 佳歩「じゃあ、ミス無く100%やったんですってば! 私の注射の腕前は最強なんです! その余りの腕前に、神子様もご満足されていましたし!」 鈴仙「それって、神子が今回の計画を話す前から注射の練習をしていたって事? それなら流石の神子も、腕によっては佳歩を信頼するかもしれないわね。 ……でも、どうして?」 佳歩「わ、私はドクターにあこがれてたんです! だからコッソリ注射器を買って、練習をしてたんです!」 ウサギB「そんな話、今始めて聞いたよ」 佳歩「皆にも秘密にしてたんです!」 永琳「だったら私か、そうで無いにしても、ウドンゲの所に相談に行けばよかったのに」 佳歩「えっと……は、恥ずかしかったからです!!」 鈴仙「……まあ。これで皆も、佳歩が迅速かつ間違い無く下剤を注入できた可能性は、 0とは断言できないにしても、限りなく低い事が何となく分かったと思うけど。 ――佳歩。あんたはそれでもどうしても、自分はドリンクを下剤を注入したスパイだって言い張るのね」 佳歩「そ、そうですよ! だってそうなんですから! 私は注射の天才だったんです!! つぎはぎ顔の医師の隠し子だったんです! ブラックジャックによろしくです!!」
[391]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/06/05(金) 19:55:56 ID:??? もはや練習したという前提条件を捨て去ってでも、自分はあくまでスパイだと言い張る佳歩。 しかし、これまでの鈴仙の攻撃により、佳歩のロジックは虫の息である。 鈴仙は最後のトドメとして、佳歩にこう言い放った。 鈴仙「……じゃあ、佳歩。あんたがスパイだって言うならば。 私達の前でもう一度やってみなさいな。24本のペットボトルに、注射を、ミスなく迅速に」 永琳「緊急用の注射器なら、カバンに入っているわ。このサイズで無いとできない!……とか、 ご要望があれば試合後にでも、私室にご招待するけれど」 佳歩「あ……う……」 しかし佳歩はここで言葉に詰まる。 鈴仙の推理が正しければ、佳歩は注射の達人なスパイでは無いため、ミスなく迅速に注射などできない筈である。 しかし佳歩としては、ここで注射の腕前を検証しなくては、自分がスパイであるという主張を続ける事はできない。 やがて、暫しの沈黙が流れ――。 ――ユラッ………………ペタリ。 佳歩「わ、私のまけ、です……。 鈴仙さま、すみませんでした…………」 佳歩はまるで憑き物が落ちたかのように力無く、へなへなと控室の床へとへたりこんでしまうのだった。
[392]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/06/05(金) 20:05:16 ID:??? ……と、言った所で一旦ここまでです。 『佳歩が練習したからミスなく注射ができた』という反論については、『そもそも練習が必要な不安定な計画など神子はやらない』 ……という風なややこじつけっぽいロジックとなってしまいました。 『だったら最初から妨害工作なんてやるなよ』とか『神子は佳歩をスパイにする位のバカだから無謀な作戦でも命令するだろ』とか、 充分反論の余地ありなロジックではありますが、私はやはり、>>386-390のロジックの方が、それらより説得力があると思います。 質問がある方につきましては、気軽にコメントしてくださって結構です。 ですが、100%納得の行く回答になるとは限りませんので、その点ご了承頂ければ幸いです。 より確からしい、説得力がある、と言った観点から私はこれまで書いておりますが、 もしも私の説以上に説得力のある別解があった場合は……すみません(爆)
[393]森崎名無しさん:2015/06/05(金) 20:06:59 ID:??? 乙ロットー!
[394]森崎名無しさん:2015/06/05(金) 20:08:05 ID:??? 一旦乙です やだ、鈴仙さんがすごい、なるほどー
[395]森崎名無しさん:2015/06/05(金) 21:11:32 ID:??? 乙です 質問はあらさがしと思われても仕方ないのでやめておきます スレを荒らす気は全くないしそれが原因で荒れることにはしたくありません みなさんすみませんでした これはガキだと思われても仕方ないですね、自分が正しくなかったから起こったとみられても無理はありません 言葉使いが荒いのも俺が発言しなけりゃそんなこと言わずにすんだだけですし 雉も鳴かずば撃たれまいというやつです
[396]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/06/05(金) 23:10:46 ID:??? こんばんは、更新再開します。 >>393 乙ロットありがとうございます! >>394 一旦乙ありがとうございます。鈴仙が随分頭良くなってますが多分仕様です。 一連のロジックについて納得頂けたなら大変嬉しいです。 >>395 乙ありがとうございます。 そうですね、多分私の回答についても、突き詰めていけば細部で怪しい所は多々あると思います。 ですがそれでも、この回答以外に、より説得力のある回答というものは無いと信じています。 もしもロジックが完璧に破綻するような点などありましたら、むしろ今後の参考として教えて頂ければうれしいです(汗) お気になさらずに。
[397]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/06/05(金) 23:12:02 ID:??? ***** 鈴仙「――それにしても、一体どうしたのよ、佳歩? 自分がスパイだなんて……」 佳歩「…………」 鈴仙が声を掛けても、佳歩はその場にへたりこんだままに動かない。 心配になってウサギ達が佳歩の下に群がって来るも、今の論戦で全力を使い果たしたのか、 人形のように虚ろな目をして反応を示さない。 てゐ「……はぁ。もうすぐ試合開始だってのに。――って、まさか」 永琳「――これこそが、本来の聖徳ホウリューズの目的だった。 下剤を飲む飲まないはあくまで副次的な要素に過ぎず、実際は私達の不信を煽り。 そして精神的に消耗させるための作戦だったのかもしれないわね……」 パスカル「そ、そんな! だったら早く止めてくださいよ、エイリンさん! 貴女は最初から分かっていた筈だ、カホはスパイなどしていないと! 彼女のロジックと、その矛盾についてもいち早く気付いていた筈だ! なのに……!」 中山「――気付いていたが。俺達ではどうしようもできない問題だったんだ」 先程まで冷静さを保ってはいたが、やはり普段は気の合うパートナー同士が疑い対立し合うという構図が響いていたのか。 パスカルは柄にも無く感情的に永琳を問い詰めようとするが――それは、中山によって制された。 中山「永琳さんでは、佳歩の暴走を止める事は出来るまい。彼女は聡明であり全知全能に最も近いが。 しかしその実、ませた少女の心の痛みや迷いを癒す事は出来ない。それが出来るのは、同じ心に痛みや迷いを持つ者だけさ」 永琳「……代わりに説明してくれて有難う、中山君」 永琳は中山を労いつつ、掴みかかられたパスカルの腕をそっと元の位置に戻す。 それから、再び鈴仙と佳歩の方へと、静かに視線を向けていた。
[398]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/06/05(金) 23:13:20 ID:??? 鈴仙「佳歩、どうして……?」 佳歩「れ、いせん、さま……ごめんなさい、ひどいこと、いっちゃ、って……」 佳歩は少しずつであるが、生気を取り戻していた。 とはいえ、鈴仙の呼びかけに答えるのが精いっぱいな様子であり、その声はか細い。 演技とはいえ、大切なパートナーであり尊敬できる人である鈴仙を口汚く罵ってしまった。 佳歩はその事について、自分自身を酷く責めている様子だった。 てゐ「しっかし、謎なのはどうして佳歩ちゃんがああもスパイである事を主張してたか、だよなぁ。 聖徳ホウリューズの連中に、何等か脅されたのかしらね。だとしたら、もう許せんけれど」 ウサギD「佳歩ちゃん……」 鈴仙とてゐ、そしてウサギ達は依然佳歩を心配そうに見守っている。 そして、そんな中―――。 ぺらっ……。 ウサギC「あれれ〜?」 ウサギB「ちょっとCちゃん、何突然素っ頓狂な声上げてるの……?」 佳歩の近くで座って、珍しく普通に心配そうにしていたウサギCが何かを見つけたようだった。 どうやら佳歩のワンピースのポケットから滑り落ちたらしい一枚の紙切れを、ウサギCはしげしげと見つめていると――。
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0ch BBS 2007-01-24