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【レイセンガ】鈴仙奮闘記29【タダシイヨ】
[1]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/05/27(水) 00:27:49 ID:??? このスレは、キャプテン森崎のスピンアウト作品で、 東方Project(東方サッカー)とのクロスオーバー作品です。 内容は、東方永夜抄の5ボス、鈴仙・優曇華院・イナバがサッカーで師匠を超えるために努力する物語です。 他の森崎板でのスレと被っている要素や、それぞれの原作無視・原作崩壊を起こしている表現。 その他にも誤字脱字や稚拙な状況描写等が多数あるかと思いますが、お目こぼし頂ければ幸いです。 ☆前スレ☆ 【早苗】鈴仙奮闘記28【サッカー好きか?】 http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1428845712/ ☆過去ログ・攻略ページ(キャプテン森崎まとめ@Wiki内)☆ http://www32.atwiki.jp/morosaki/pages/104.html ☆あらすじ☆ ある日突然幻想郷にやって来た外来人、アラン・パスカルと中山政男との出会いにより、 師匠、八意永琳に並ぶ選手になると決心した鈴仙・優曇華院・イナバ。 全幻想郷代表選抜大会で活躍し、代表メンバーの一員となる事を夢見てきた鈴仙はある日、 自身が『プロジェクト・カウンターハクレイ』のキャプテン候補に選ばれている事を知る。 それは霊夢や紫達幻想郷に敵対し、以て幻想郷の価値観を覆すという壮大な計画。 更に鈴仙は、全幻想郷代表の下部組織、『リアル・幻想・セブン』の一員として、 乱心した八雲紫と幻想郷を救って欲しいと紫の式・八雲藍から懇願された。 幻想郷を変える為に戦うか、幻想郷を守るために戦うか。そもそも、自分は何の為に戦うのか。 そう思い悩む鈴仙の心の隙を突く悪しき者もいた。 それは『プロジェクト・カウンターハクレイ』と『リアル・幻想・セブン』との争いに乗じ漁夫の利を狙う第三勢力。 聖徳ホウリューズの一員にして、『ハイパーカンピオーネ』計画の一翼を担う天性の詐欺師・岬太郎だった。 「鈴仙は永琳の途方も無いエネルギー蒐集計画遂行の為の道具である」 巧みな話術で彼は鈴仙を動揺させ、追い打ちとばかりに仲間への疑心をも植え付けた。 そんな中、決勝トーナメント第2回戦、永遠亭ルナティックスは聖徳ホウリューズと相対する。 野心溢れる政治家・豊聡耳神子を中心として集まった様々な悪意と戦術に、鈴仙達はどう立ち向かうのか。 そして鈴仙は疑心を振り払い、強い気持ちで仲間を信じる事ができるのだろうか――。
[952]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/06/29(月) 00:07:39 ID:wP/RU7UA *つかさの評価値がやや上がりました。 *つかさの評価値が一定以上になりました。今日の終了後、特訓イベントが発生します。 *つかさを【第二章終了まで】に、【チルノ】と遭わせる約束を取り付けました。 〜敵チームミーティング〜 神子「――さて。諸君。ごらんのとおり、我々はそこまで優勢では無い」 鈴仙達が手短に終えたハーフタイムのミーティングを、 神子率いる聖徳ホウリューズのメンバーはしっかりと時間を掛けて行っていた。 岬「……………」 そして、そのミーティングの結論をいち早く先に聞かされていた岬は、 手渡された分厚い資料を捲りながら、静かに黙って彼女の話を聞いている。 神子「当初の予定を変更し、後半戦も暫くは『和を以て尊しと為す』の布陣を維持する。 出来る限りだ。そして、岬君の方に限界が生じたら――私が、『たわむれはおわりじゃ!』……と指示を出す。 そうしたら、後は……分かるね、岬君?」 岬「……重々、心得ております。神子様(……ルナティックスの核となるべき選手を潰せ、か)」 そして岬は決して、そんな彼女の命に逆らう事は出来ない。 神子は岬の抱いた欲望を熟知している。そして同業者として、そんな彼を潰す方法を幾らでも知っている。 当初、神子に従わざるを得ないと悟った時から、岬は自分の末路がどうなるかをしっかりと思い描いていた。 神子「(――岬太郎。彼は私の想像以上に良く働いてくれた。 しかし、彼は一方で私の想像以上に賢過ぎた。これ以上彼を持っていては、一矢報われてしまうかもしれん。 幸い、青娥は外界で良いコネクションを多く得たと報告しているし、情報を見るに信頼性もある。 ……君には悪いが、私の築く千年帝国の為の、尊い犠牲となって貰うよ)」
[953]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/06/29(月) 00:08:42 ID:wP/RU7UA ……そして、岬の読みはまったく正しかった。 更に神子は、岬がそう考えている事をも把握した上でなお、彼に過酷な命令を強いている。 彼女にとって手段は関係が無い。必要なのはその目的を達成できるか否かであった。 屠自古「秦こころはどうされますか。 先程のゴールを見るに、彼女の能力の効きも、少しずつ弱くなっていると思われますが」 神子「暫くは観客席に配置させる。あれがいなくては、我々も道理を通しづらい」 屠自古「分かりました、伝えておきます。それと他にもう少々、会計の事で確認しておきたいのですが……」 大まかな打ち合わせを済ませた神子は、屠自古との事務的な連絡調整に入っていた。 そんな中、退屈げにしていた布都がぽつりと言葉を漏らす。 布都「……皆の者が、太子様のお言葉を支持すれば話が早いのに。 何故人里の者どもの多くは、ああも変化を恐れるのでしょうな。変化せんでは、自らが惨めになるばかりなのに」 布都も神子には及ばずとも聡い。こうした問いかけへの答えなど無い事は知っていつつも、 純粋な神子への忠誠から何となくそう言葉を漏らしたに過ぎない。 しかし、そう分かっていても何となく、岬はそんな布都の子どもらしい素朴な疑問に答えたくなった。
[954]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/06/29(月) 00:10:27 ID:wP/RU7UA 岬「……それは。人間にとって最も苦痛なのが、変化だからですよ。妖怪はもっとかもしれないけれど」 布都「そうかな? 人間とは蓋し、変わりゆくもの。変化への指向こそが、人間を強くする一因と思っていたが」 岬「でも、人間だって別に好きで変化している訳じゃないでしょう。 できることなら、今のままの自分で居たい。だけど、それは社会が、環境が、自身の肉体が、精神がそれを許さない。 だから、仕方なく人間は変わろうとする。「努力は報われる」とか、「自分にはサッカーしかないから」だとか、 変化を許容し好むような言い訳をして、自分の本心を騙しながらね」 布都「変化して良くなる事よりも、今の惨めさに耐える方が良いと言うのか?」 布都は難しい事を考えるように細い首をちょこんと傾げる。流れるような銀髪がふわりと揺れた。 神子はそんな布都を諭す母親のように、彼女の銀髪を撫でつけてこう言った。 神子「――多くの人間は、私のように聡明では無いのだよ。悲しい事ながらね。だから、導いてやらねばならぬ」 神子の横顔には、今まで観客や敵チームの選手にも見せた事の無い、悲壮な使命感が漂っているように見えた。 彼女は布都の長い髪を梳かしながら、ハッキリと意志の籠った瞳でこう述べる。 神子「多くの人間は、いわば洞窟の壁に移った稚拙な絵を見て、それだけで現実を理解した風に、満足気に振る舞う。 実際は、真実の世界が放つ光を照らし返した、儚げな影を見ているだけに過ぎないのに。 ……彼らが幸せならば、それで良いと君たちは思うか? 影だけを見て終える生涯に、意味はあるのか?」 神子の呼び掛けに答える者はいない。それを知っていたかのように彼女は続けた。 神子「……それで良いと認める事は、道を究めし仙人にとって。選ばれし賢人王にとっては恥ずべき行為だ。 何故なら、彼らは洞窟から大衆を引きずり出し、真実の光が溢れる世界に導ける能力を持つ、数少ない人間なのだから。 そう。聖徳王たる私には、諸君を始め人間達を導く使命がある」
[955]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/06/29(月) 00:23:54 ID:wP/RU7UA ポツリと呟いた風の言葉は、何時の間にか演説のようになっていた。 聖徳ホウリューズの神子を信望する者達は彼女の凛とした言葉に陶然と聞き入っていた。 最後に神子は、メンバー全員の瞳をじっと見つめながらこう締める。 神子「……その大いなる大義の為には、如何なる行為も許容されなくてはならない。 たとえ外道や下衆の道に走ったとしても、私は。私達は真実のため、戦う必要がある! 我こそが天道なり! 我こそが唯一、妖怪による迷妄の闇から人間を救える唯一の者なり!」 パチパチパチパチ……と、要求もしていないのに、聖徳ホウリューズのメンバーから拍手が漏れた。 布都は流行りの歌手を見つけた町娘のような熱っぽい視線を神子に向けつつ、大きく両手を叩いている。 屠自古は感情が見られない冷徹な表情で、事務的な拍手を送っている。 岬はそんな中……素直に神子へと拍手をする気にはなれなかった。 岬「(豊聡耳神子。貴女は僕が辛うじて自分に及ばぬと高く評価してくださっているようだけど。 どうせここでお別れなのだとしたら。本当に僕が貴女に及ばないか。 ――折角の記念として、知恵比べを挑んでも、別に恨みはしないでしょうね?)」 何故なら岬はこの時必死にその聡明な頭を巡らせていたからだ。 策謀を巡らせるとしても自分から自発的に他者を貶める事はしなかった岬太郎。 そんな彼が今、必死に思考していた。――豊聡耳神子を貶める策は、どこかにありはしないか……と。 ――それは今まで利用されて来た事に対する「怒り」の感情によるものか。 それとも、知恵でも武勇でも問わず、戦いを挑む際に覚える「楽しみ」の感情によるものか。 残念なことに、そのどちらの感情ともこれまで無縁だった岬には、自身の発想の元が何であるか分からなかった。 岬「(損得とか周囲の評価は関係ない。僕は、僕の出来る限界を探ってみせる……)」 ただし、少なくとも岬はこの時、図らずも変化しつつあった。 豊聡耳神子という、岬よりも賢く、黒く、より大きい理想を抱く同業者に出会った事で、 彼は自身の知能の高さと限界を知り。 ……そしてその上で、より賢くなりたいという、これまでとは別種類の、純粋な欲望を抱くようになっていた。
[956]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/06/29(月) 00:26:41 ID:??? ……と、言ったところで今日の更新とこのスレでの更新はここまでです。 明日は新スレに移行ののち、聖徳ホウリューズ戦の後半に移っていければと思います。 また、もしも追加でスレタイを思いついた方、新しく募集したい方がおりましたら、まだまだ募集しておりますので、 【】鈴仙奮闘記30【】 の形で考えて下さると幸いです。 次スレは、丸々聖徳ホウリューズ戦とそれに係るイベントになるか、 もしかしたら準決勝第二試合、紅魔スカーレットムーンズVS博麗連合戦にもちょっと入るかもしれません。 それでは、皆様、本日もお疲れ様でした。
[957]森崎名無しさん:2015/06/29(月) 01:28:19 ID:??? 乙なのです 特訓、やってやんよ! (気に入ったっぽい。つかさちゃんが言ったのが意外性あって、けどよく考えたらしっくり来た) チルノ……なにやら捕まらないような気がするのう 狂気度って二章終了時に廃止されるんでしたっけ? それならドイツ戦に届かなければ浮き玉か紫用に洗脳取得しておくべきかなあ。
[958]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/25(火) 01:02:05 ID:??? ごめんなさい、スレ容量を埋めてしまったので、こっちに書き込みさせていただきます。 今日の拙作の更新はここまでにして、明日は新スレを立てていこうと思います。 もしもスレタイを追加・新規で提案してくださる方が居れば、 【】鈴仙奮闘記31【】 の形で考えて、このスレに書き込み下さると幸いです。 次スレは、紅魔VS博麗戦を終わらせた上で、決勝前最後の自由行動。 そして、永遠亭ルナティックス最後の試合である、大会決勝戦へと入っていければと思っています。 それでは、皆様、本日もお疲れ様でした。
[959]森崎名無しさん:2015/08/25(火) 02:25:53 ID:??? 乙です 【負けず嫌い王】鈴仙奮闘記31【決定戦】
[960]森崎名無しさん:2015/08/25(火) 23:48:51 ID:??? 毎日お疲れ様です。いつも奮闘なされているスレ主様へ 串カツ 、 バナナ 、 ジャムパン を、主人公である鈴仙様には キリマンジャロの雪解け水 、 ロースカツ 及び不渡り手形義捐金として 993 万円を進呈いたします。 【ついに来た】鈴仙奮闘記31【最強の敵】 【才の博麗】鈴仙奮闘記31【衆の鈴仙】 【鈴仙よ】鈴仙奮闘記31【意志を見せよ!】 【楽園の未来】鈴仙奮闘記31【映す試合】
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0ch BBS 2007-01-24