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【影の役者】鈴仙奮闘記30【天才の相棒】
[567]森崎名無しさん:2015/08/07(金) 17:56:39 ID:??? 中山「妖怪がいきなり襲ってきたから正当防衛したら、終わった後にやってきた奴に退治すると言われた」 言っていることは真っ当だが、当事者にとってはたまったものではないですねこれ
[568]森崎名無しさん:2015/08/07(金) 18:33:41 ID:??? 中山でこれだともしこの世界に妖怪凹れる他の外伝の人間連中が紛れ込んだらゆかりん発狂死しそうだな。 具体的には岩見軍団
[569]森崎名無しさん:2015/08/07(金) 18:46:06 ID:??? ドーモ、妖怪サン 妖怪スレイヤーです
[570]森崎名無しさん:2015/08/07(金) 19:24:18 ID:??? ヨウカイスレイヤーさんの正体はハクレイの巫女ではないのか?
[571]鈴仙奮闘記 ◆pXM64Uz50c :2015/08/08(土) 01:00:43 ID:??? こんばんは、今日もあまり時間が取れず、無判定パートが続きますが更新していきます。 >>563-565 なんもかんも中山のせいだ!あと主人公は霊夢だろ!…ってのが紫の主張ですね。 >>566-567 中山さんは紫達によって仕組まれた罠に掛かった感じです。 >>568 岩見軍団だったら逆に幻想郷の統治者になれそうですね…。
[572]鈴仙奮闘記 ◆pXM64Uz50c :2015/08/08(土) 01:01:53 ID:??? 霊夢「……なるほど。こうなる事まで、全てはアンタの仕組んだストーリーだった訳ね、紫」 紫が中山への断罪を宣言した直後。そんな紫に追いついたかのように、今度は霊夢が空から現れた。 殆ど訳が分からぬまま現状を傍観していた鈴仙は、藁にも縋るような想いで霊夢に助けを求めるも。 鈴仙「あっ、れ、霊夢! 何とかしてよ。なんか、八雲紫が中山さんを退治するとか言ってるんだけど……!」 霊夢「――無理よ。『アレ』を見ちゃった以上、私だって、紫と同じような結論になっちゃうもの。 打ち出の小槌も反則アイテムも無しに、単に人望だけで、あれだけの人妖を動かすなんて。 神子や正邪が途轍も無く可愛らしく見える程の力だわ」 紫「そうでしょう、霊夢? 分かってくれて嬉しいわ」 鈴仙「そ、そんな……!」 鈴仙の期待に反して、霊夢は博麗の巫女としての職務を全うする気でいた。 つまり、彼女もまた、中山政男は確かに幻想郷の秩序に大きな風穴を空ける存在であると認識していた。 霊夢「……まぁ。建前づくりとしては、随分と大袈裟だとは思うけどね」 紫「建前? 何のことかしら。私には表も裏も無い、清らかな乙女なのだけれど」 とはいえ、鈴仙から見ても霊夢と紫とは完全に一枚岩であるようには見えなかった。 少なくとも、霊夢は何らかの事情を知っているように思える。 霊夢はひとり言のようにこう呟いた。 霊夢「アンタは前々から、この大会を通じてサッカーで幻想郷に悪影響を与える中山政男。 あと、その影響を色濃く受けた鈴仙とかを退治しなさいと再三再四私に指示して来た。 だけど、私は何となく乗り気で無かった。 ……だから、今みたいな状況を上手くでっち上げて、体よく中山政男の危険性を私に実証したいと。 そう思っていたんじゃないのかしら?」
[573]鈴仙奮闘記 ◆pXM64Uz50c :2015/08/08(土) 01:03:32 ID:??? 紫「………フフ」 霊夢の独白に紫は嗤う。それは肯定も否定もしていないように思えた。 霊夢「――そうか。だからアンタは神子達を。聖徳ホウリューズへの締め付けを敢えて行わなかったのね。 無論そこには、一回退治された神子達の危険度は中山政男よりも低いから……という安心もあったのでしょうけど。 真の狙いはそこじゃない。適度に連中へ恩を売っておいて、ここぞの場面で自分の手駒にする為……とかだったんじゃないの?」 神子「おいおい、それは酷い言い草だな博麗の巫女よ。 それじゃあまるで私達が、プライドも無く強者の間を飛び回り寄生する、コウモリ野郎みたいじゃないか」 輝夜「いや、それはその通りでしょ」 永琳「……貴女達は元から、今日の試合の勝敗には大して興味が無かったのね。 勝利に徹するようでいて、時に隙のある作戦を選択したのは――今回の計画にかこつけて、 裏切りの可能性がある者を平和裏にお払い箱にする意図もあったのかしら?」 岬「……!(……もしそうだとしたら、僕をすぐに消耗させた挙句に反則プレーを要求した事にも、 反則後の僕の印象操作について冷淡だった事にも、説明が付く。 ――豊聡耳神子にとって、八雲紫というバックアップを得ている以上。 試合中のああした行動は、彼女にとって単なる厄介払いの為の茶番に過ぎなかった、という事か……。 だとしたら、詐欺師としても完敗だ。僕は、小手先の技術に囚われて、大局を見切れていなかった……)」 更に霊夢が指摘した可能性――豊聡耳神子と八雲紫は裏である程度手を結んでいた――についても、 紫は霊夢の疑問に答える代わりに、曖昧な笑みを浮かべたままこう話しだす。 紫「……豊聡耳神子の企てる【ハイパー・カンピオーネ】計画については知っていたわ。 しかし、彼女の計画には時間が掛かる。ならば、時間も資源も限られた中、優先順位は自ずと低くなってしまいます。 現在は目下の、かつ大きな危機に対して動かねばなりませんわ」 霊夢「……その答え方。殆ど肯定してるようなもんじゃない」
[574]鈴仙奮闘記 ◆pXM64Uz50c :2015/08/08(土) 01:04:50 ID:??? 霊夢は皮肉るが、仮に紫の意図が彼女の予期した通りであるならば、今回の事態を説明するのは容易である。 中山を吊し上げる為の一連の騒ぎを神子が主導したとすれば、それは紫に恩を売る結果となるからだ。 更に紫としても、自ら手を汚さず危険因子を排除する為の錦の御旗を作れる上、 将来の危険因子たる可能性がある神子達の情報を得られるのだから、決して損な話ではなく。 紫と神子とが、彼女らの部下すらもあずかり知らぬ場所でこうした交渉を進めていても、何らおかしくはない。 紫「さて。話が逸れてしまったけれど……中山政男君?」 中山「……僕は、貴女に殺されるのでしょうか」 周囲の疑念が高まる中、紫は本題とばかりに中山に向き合った。 人形のような美しさ、愛らしさの中に禍々しさと狂気を孕んだ瞳に心が吸い込まれそうになる。 しかしそれでも、中山は弱弱しくもハッキリと言葉を紡いだ。 紫「殺しはしませんわ。力に訴えて君の首をこの場で捻る事は簡単ですけど、 それは即ち、私が貴方の持つ力に屈した事の証左となってしまう。 だから、この幻想郷の理に則って、貴方が正しく『退治』される事。……それがまず第一に必要となります」 中山「そうですか。では、もし僕が幻想郷の理どおり『退治』されれば、問題は無いと」 紫「――いいえ。私はそれだけを望んでいる訳では無くってよ。 具体的には、退治の後、速やかに幻想郷から外界へと帰還される事。そして……」 スッ……。 そこで初めて、紫は霊夢と中山以外の人物に視線を向けた。 彼女の目線は中山を通り過ぎ、しかし輝夜や永琳、神子程奥には行かず。 ……その中間に居た、長い兎耳を付けた少女の場所で止まった。
[575]鈴仙奮闘記 ◆pXM64Uz50c :2015/08/08(土) 01:07:11 ID:??? 鈴仙「…………!」 最初は取り乱していた鈴仙も、この期に及んでは少しだけ順応できていた。 事前に藍や永琳から、紫の計画や悪意などについて聞き及んでいたから、覚悟があったのかもしれない。 ともかく、鈴仙を見据えて、彼女は虚ろにこう言い放った。 紫「私が退治を望むのは、正確には中山政男だけでは無い。 鈴仙・優曇華院・イナバ。貴女もまた、幻想郷の理に従って、博麗の巫女により退治されるべきと考えます。 何故なら貴女もまた、中山政男の共犯。 なにせ貴女は、彼の持つ『希望』による影響を一心に受け、それを幻想郷中へとバラ撒いた張本人だからね」 鈴仙「……そう、ですか」 紫「あら。思ったより反応が薄いわね。誰から事前に話を聞いていたのかしら」 この言葉を聞いて、紫は藍と自分の密会――力が減退した紫を救うための計画――が 発覚してしまったのではないかと強い畏れを抱いた。 アレは紫に決して聞かれてはならない、と藍も強く念を押していたのだから。 しかしそれは杞憂だったようで、紫はなんてね、と悪戯っぽく呟くと、これ以上の追及は行わない。 ただし、彼女は代わりに鈴仙の耳元へと近寄り、こう甘い言葉を吐いた。 紫「……貴女はここで諦めて、『退治』されれば良いの。そうしたら、誰も何も傷つく事は無い。 中山政男は帰り、貴女は元の生活に戻るだけ。……何も、辛い事は無いのよ」 鈴仙「…………」
[576]鈴仙奮闘記 ◆pXM64Uz50c :2015/08/08(土) 01:10:02 ID:??? 霊夢「退治と言っても、弾幕ごっこでも弾幕アクションでも無いわ。これは形式的な……いわば儀式。 『幻想郷を破壊し得る力を持った中山政男は、その部下共々博麗の巫女にやられました。 その後、皆で宴会をやりました。結局、中山政男も案外大した事なく、幻想郷はいつもの幻想郷のままでした。』 ……そんな、いつものストーリーを。いつもの世界を繰り返す為にも必要な茶番を。 ――鈴仙。アンタと中山君は演じてくれれば、それで良いのよ。 紫にハメられて悔しい気持ちは分かるけど、……私だって、これ以上良い方法は無いと思うし」 霊夢もまた、普段のさばさばとした口調は鳴りを潜め、 紫の提案する儀式への参加こそが最善ではないかと提案してくれた。 恐らくそれは紫の策略をも度外視して、 どうすれば鈴仙が一番傷つかずに済むかを、霊夢なりに考えてくれた上での結論ではないかと思った。 鈴仙「(八雲紫は言った。この場で霊夢により『退治』される事を決めれば良いと。 そうすれば、辛い事はなにも無くなると)」 鈴仙もまた、考えていた。どうする事が、自分にとっての最善なのか。 これまで、【プロジェクト・カウンターハクレイ】や【リアル・幻想・セブン】への参加などの話こそあったが、 それらは全て、中山や鈴仙を排斥しようとする紫と戦う為の選択だった。 鈴仙「(……だけど。私は本当に戦わなくちゃいけないの? 私は本当に信じられる仲間を得て。師匠にも並び立ち得る選手になりつつあって。 その上で――私は一体、何を望もうというの?)」 今ここで、現実に紫と相対して。 あらゆる手段で――そこに姑息が紛れていても――幻想郷全体の為に尽くそうとする紫に、本当に対立すべきなのか。 鈴仙は強い疑問を覚えるようになった。 中山「鈴仙さん。言わなくても分かってると思うが……自分自身が、一番良いと思う選択をするんだぞ。 俺や永琳さん。あるいは輝夜さんなんかに囚われなくても良い。自分の意志がどうあるかに従って……!」
[577]鈴仙奮闘記 ◆pXM64Uz50c :2015/08/08(土) 01:24:17 ID:HvKIT762 紫「――静かに。これ以上貴女の思想が。……希望の力が感染しては堪らないわ」 中山「ぐっ……!」 鈴仙「(希望……それだけ取り出すと良い言葉だけど。 希望を得る為には多くの困難に立ち向かわないといけないし、 強い希望を持っていると、その分感じる絶望だって大きくなってしまう。 だから、八雲紫が病毒のように扱うのも、あながち間違いじゃないのかも)」 不意に鈴仙の眼前に現れた、新たなる選択肢……紫とは戦わないこと。 その魅力的な内容に、鈴仙は思わずこれまでの記憶すら忘れてのめり込みそうになる。 しかし同時に鈴仙は、中山が最後に放った言葉も思い出していた。 『自分の意志がどうあるかに従って』。――鈴仙は、紫にこう返答した。 鈴仙「私は……」 A:それでも希望を諦めない。異変の主犯として、自分は霊夢に立ち向かう! B:もう辛い想いはしたくない。このまま退治され、穏やかな生活を取り戻す。 先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票し…… 鈴仙「……投票なんて、しなくたっていいわよ。こんなの、決まり切ってるんだからさ」 ――投票なんかあっても無くても関係ない。 他者の意志なんかに左右されずとも、左右されたとしても。 鈴仙がこの場で出すべき答えは決まっていた。
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0ch BBS 2007-01-24