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【新章】きれぼしサッカー3【突入!?】
[263]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/11/08(日) 12:07:36 ID:FPrU1eW6 そうして主だった人々との対面を済ませた後は誰とも遭遇することなく、最愛の女性2人が 着付けをしている衣装室へたどり着いた。 森崎も翼も、ドアの前で立ち止まったまま、ドアノブをひねり中に入ろうとはしなかった。 森崎・翼「あ」 やや待って、手を伸ばしてドアノブに触れようとすると、相手も同じ事を考えていたらしく、 ドアノブ越しに手を触れ合う形となってしまった。 すぐ振り払おうとするも、なぜか肩が強張っている事に気づき、手が動かない。 森崎「(なんだこれは?緊張のせいか?ワールドユースでもこんなにはならなかったんだぞ)」 翼「(怖い訳じゃない、嫌なわけじゃない。なのに早苗ちゃんと会うのに勇気がいるなんて……初めてだ)」 またさらにたっぷり時間をかけ、2人は観念する。このまま2人でドアを開けるしかないと。 互いに目を合わせた後、ゆっくりとドアを開けた。
[264]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/11/08(日) 12:09:29 ID:FPrU1eW6 ドアを開け、衝立を押しのけ、鏡台にたたずむ陽子と早苗の姿が目に入った時、森崎と翼はまたも硬直した。 陽子と早苗も同じく、ハッとした表情で何も言えなくなり、 時がたつと共に輝きを増すように見える瞳をじっと向けながら、良人を見つめ続けていた。 森崎・翼「(可愛い……)」 マーメイドラインのウエディングドレスを身にまとい、そっと手を前に重ねる陽子を見て、 魂が掻き消えてしまったかのように見惚れていた。そして、 清楚な純白の衣裳でありながら陽子の蠱惑的な腰や胸のくびれが艶めいて映り、 マスカラを通してキラキラとまたたく視線を目に取った森崎は、 危うく陽子に襲いかかってしまいかねない程に衝動が体中を駆けめぐるようになっていた。 対する早苗は、不安げにブーケをこそりと指でいじくりながら、おずおずと翼を見上げている。 ふんわりとしたスカートの上にちょこんと上半身を立てて見つめる姿は、人間というより妖精であった。 陽子と早苗もまた、良人の姿に見とれていた。ピシリとしたタキシードに身を包み、 颯爽とした様子で現れた想い人を見て、ほとんど直感的に決心していた。 陽子・早苗「(私のパートナーはこの人しかいない……)」 かあっと体が熱くなり、心臓が嬉しそうにトクトクと震える。 慎みをかろうじて乱さないようにグッと顔を前に向けながらも、 胸が一杯になり、何も話す事が出来ないまま、ただただ見つめあうばかりであった。
[265]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/11/08(日) 12:12:50 ID:FPrU1eW6 それからの結婚式の様子については不思議な事に、森崎も、翼も、陽子も、早苗も、 ほとんどの場面でおぼろげにしか覚えていないと、口をそろえて語っていた。 祝電の読み上げも、関係者からのお祝いのスピーチも、それぞれのエピソードの紹介も、 それら諸々に対する出席者からの反応も、どういった訳か明確に思い出せず、 後日に他人がビデオ撮影した映像を見て、ああそう言えばそうだったと思い返す程であった。 本人の立場になって考えれば、さもありなんと納得するかもしれない。 彼ら彼女らはもう既に胸が一杯になっていた。互いの間に強い絆ができていた。 ドラマはこの結婚式までに十分すぎる程に味わった。そうである以上、 今さら結婚式を執り行ったとしても、感動を入れる余地がほとんどなくても当然かもしれない。
[266]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/11/08(日) 12:20:27 ID:FPrU1eW6 唯一の例外があるとすれば、結婚式で恒例であり一大イベントであると言える、誓いのキスの場面であっただろう。 見知った人達の視線が集まる事もあるが、これをもって夫婦になる、 以前とは決定的に異なる関係になる以上、平常心で迎えられるはずもない。 森崎「(いつまでもカチコチしてられない。俺は陽子が欲しいんだ。 だから、この程度の覚悟は笑って引き受けるんだ)」 陽子「(これからはもう弱音は吐かない、諦めない、 そして、1人で抱え込み過ぎない。あなたといつまでも居続けるために)」 翼「(これまでの僕と早苗ちゃんの関係は終わり、新しい時代がくる。 その時代を素晴らしいものにしなければ、早苗ちゃんを迎え入れる資格は無い)」 早苗「(苦しい時も、悲しい時も、怒りで身悶えそうになる時も、私はそばにいて共に立ち向かいます)」 それでも覚悟を改めて固めて、司会者の指示を受けた後に、森崎と陽子、翼と早苗は唇を合わせた。
[267]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/11/08(日) 12:23:01 ID:FPrU1eW6 チュッ。 森崎「(ブラジルや新宿御苑の時とは違う。これが、結婚した妻とのキスってやつか?)」 陽子「(あなたがいる限り、怖いものなんてない。これで私はあなたのもの……)」 翼「(これが早苗ちゃんの唇……間違いなく、結婚したんだ)」 早苗「(翼くんの唇!こんなに素敵なんて……いつまでもこのままでいたい)」 この瞬間に、陽子は森崎陽子、早苗は大空早苗となった。 そして森崎と翼は守るべき相手、共に人生を歩む相手を得て、新たに人生を進むことになったのであった。 きれぼしサッカー 第1部 完
[268]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/11/08(日) 12:24:20 ID:FPrU1eW6 ……という訳で、きれぼしサッカー本編はこれをもって終了いたしました。 3年以上にも及ぶ長い間、駄文につきあい、トラブルにおいても丁寧にご指摘を下さり、 誠にありがとうございました。 今後についてですが、埋めネタとして挙げましたハンブルガーSV対シャンゼリゼFC戦に ついての描写を再開した後、完全終了いたします。 この物語の感想や本来の物語の構想などにつきましては、スレが余った場合に記述いたします。 それでは、本日はこれにて失礼いたします。
[269]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/11/09(月) 23:03:38 ID:ENE+/l4g 失礼いたします。昨日埋めネタの続きを書くと述べておきながら、 たったの1日で反故にしてしまうのはよろしくありませんが、 ただ今執筆のモチベーションが大幅に低下してしまっています。 申し訳ありませんがこれ以上の執筆は少なくとも数か月、最悪の場合、 これ以上の執筆ははできないと思われます。 もしきれぼしJAPANを使った外伝を使いたい人がいらっしゃるならば このスレの残りを練習台としてもかまいません。 大変申し訳ありませんが、ここで終わりにいたします。 最後に、もしこれまでの物語できれぼしJAPAN、ひいてはバグ動画について関心を持って もらえた方がいるならば、幸甚これに勝ることはありません。
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0ch BBS 2007-01-24