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【楽園の未来】鈴仙奮闘記31【映す試合】
[26]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/27(木) 00:33:48 ID:??? すみません、今帰ったので今日は更新をお休みします。 >>25 スレ建ての乙をありがとうございました。ワクワクして頂いて嬉しいです。 このイベントが終わったらつかさとの特訓が入りますね(備忘) 決勝までに自由行動は4回あります。 ここまで来たら出来る事は限られて来るかもしれませんが、 つかさがチルノに会いたがっているフラグや、レミリアがシュート練習を見てあげるというフラグや、 評価値が実はかなり高い秋姉妹の焼き芋屋に行くとか、 色々と行動の指針自体はあるかと思いますので、優先順位を立てて考えて頂ければ幸いです(現状整理) それでは、(できれば)また明日宜しくお願いします。
[27]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/28(金) 00:44:14 ID:??? ザワザワ……ザワザワ…… 実況「……え、えー。一旦状況を整理しましょう。 全幻想郷選抜大会準決勝第二試合、紅魔スカーレットムーンズ対博麗連合2015の試合。 現在は後半12分で、スコアは0ー2、博麗連合が2点をリードしております。 そして満を持して迎えた後半戦、スカーレットムーンズは天子選手の大型シュートを防ぎ、 チャンスを掴んだかと思いきや……!」 魔理沙「……何のつもりだよ。勉強のし過ぎで頭がおかしくなったんじゃないのか?」 パチュリー「ゴホッ、ゴホッ……。――ちょっと、考え方が変わっただけよ。あんたの真似をしようと思っただけ」 スッ……。タッ。 小悪魔「な、なんで……! なんでパチュリー様がレミリアお嬢様へのパスをカットしてるんですか!?」 ボールの位置はセンターサークル付近、やや左サイド寄りの場所。 フランドールとレミリアが共に上がり目の位置に居るのに反し、 パチュリーの位置はFWとして高いタックル力を誇る魔理沙の目の前。 更には先程パスカットに向かった霊夢やアリスもすぐ近くに居る。 これから逆転に向けて攻めるには、あまりに不利な位置取りであり、これが秘策とは思えない。 咳き込みながら、パチュリーはニヤリと唇を歪ませてこう言った。 パチュリー「あんたは昔、私にこうご高説をのたまってくれたわよね。 『お前みたいな魔法使いと比べたら、人間の寿命は短い。 だからこそ、一瞬……だけど、閃光のように輝いてみせる』……って。 その言葉。人間だけの専売特許だと思っているんだったら……それは全くの傲慢よ。 ――私は死ぬ前に……一瞬。だけど……閃光のように、輝いてみせる……!」 タッ……!
[28]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/28(金) 00:46:08 ID:??? 魔理沙「それがお前らしくもないスタンドプレーの理由か? ――霊夢もお前も、最近なーんか妙に変わったよな。何だか暑苦しいぜ!」 スッ、ズザアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!! そして、パチュリーと魔理沙は同時に跳ねた。 疲労が見え隠れしながらも、尚も『芸術的なドリブル』を操るパチュリーと、生き急ぐようにそれに激しくぶつかる魔理沙。 二人の勝負は一瞬だけ互角のように見えたが、今回はパチュリーの閃光の方が強かった。 ――シュッ、パァァァンッ! パチュリー「ゴホッ、ゴホゴホッ……!」 実況「パチュリー選手、魔理沙選手を一対一で圧倒! そのまま左サイドへと逸れ、ガラリと空いたスペースを猛スピードで爆走していきます!」 霊夢「どうしちゃったのよ、アイツ。……これも何かの作戦?」 アリス「でしょうね。……と、言いたいところだけど。彼女が喘息を克服する為に発動していた魔法―― 『フォトシンセシス』が、今は発動していないのよ。 理知的でリスクを嫌うパチュリーが、わざと魔法の効果をストップさせるとは思い難いし。 もしかしたら、本当の本当に持病の喘息が悪化して、魔法も使えない程、理性を失いつつあるとか……」ブツブツ 針妙丸「ねえねえアリス。さっきから人形に話しかけてるけど、霊夢はそんなんじゃ話聞いてくれないと思うよ?」 アリス「う、うるさいわね小人風情が! 私のオートマタ技術に口を挟まないで頂戴!?」
[29]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/28(金) 00:47:39 ID:??? オーバーラップの影響で、衣玖と天子はパチュリーに対しタックルへと向かえない。 そのままパチュリーはバイタルエリアへと到達。 レミリアとフランドールは戸惑いながらも、「まあきっとこれもパチェの作戦ね!」と喜んだ表情で 普段の調子でパチュリーに対してボールを要求しており……困惑するのは、博麗連合の番になった。 萃香「う、うーーん? これ、どうするの、森崎? 定石は、レミリアにラストパスを出させない事だと思うけど……」 森崎「(……なんか、WY決勝の三杉を思い出すな。あんときの三杉は割とガチだったが。――今のコイツも、そうなのか?)」 森崎はパチュリーの顔をもう一度見つめ直す。彼女の表情は真剣な苦悶に満ちていた。 パチュリー「……私はね。……ゴホッ。昔からずっと思っていたのよ。 どうして私だけが、こんな喘息なんてつまらない病気で苦しまなくちゃいけないのかって。 どうしてレミィだけが、名だたるゴールキーパーと勝負できて、私は出来ないのかって」 しかし、身に纏う魔力の層が次第に剥がれて行くと、その表情には苦悶に加えて狂気も見え隠れて来た。 パチュリーは血が出る程の大きな咳を何度も繰り返しつつ、こう森崎達に向かって吐き捨てて――。 パチュリー「ゴホッ……! 何故なのっ!何故私には好きなだけ鍛えられる体が無いのっ!何故こんな弱弱しくて 邪魔にしかならない肺しか無いんのっ! 何故サッカーの才能なんか持ってるのっ! 何故サッカーなんか始めたんだ、何故サッカーなんてあるの……何故何故ナゼナゼナゼッ!!」 タッ! ――その瞬間。人間離れをした速度と技巧で、彼女はペナルティエリアの中へと突っ込んで行った。 中里「い、行ったでゴザる!? これはよもや――体力切れを見越した最後の特攻ではなかろうか!?」 萃香「ちぇっ。そんなら、私も行くしかないか!」 ダダッ!
[30]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/28(金) 01:01:24 ID:??? パチュリー「ニクイニクイニクイ…苦シメ! オ前モ苦シメ! 地獄ヘ一緒ニ落チロ!!」 ビュンッ! シュシュシュッ!ヒュンッ! 実況「パチュリー選手、今度は博麗連合のDFすらも抜いた〜〜〜! レミリア選手へと届く筈のパスを奪ってから、まさかの単独特攻で紅魔スカーレットムーンズに 貴重な1点を得る大チャンスが到来しました〜〜〜!!」 パチュリー「ゲホッ、ゴホオッ!?」 フラン「きゃーっ! パチェの口から血が出てるー!?」 森崎「……ちいいっ! おい、何数行で抜かれてんだあいつ等! もう実質俺だけじゃねーか!? (――あまりに演技が生々しくて、特攻に見せかけた搦め手と決め撃ちするには尚早な気がして来たな。 喘息のフリをするとして、その為にマジで血痰を吐く様な奴……そう居ないぞ?)」 レミリア「…………」 パチュリー「ゴホッ。ゼー、ゼー……ヒュー、ヒュー……!」 タッ……! 実況「パチュリー選手走って行く! これはもう、森崎選手が止めるほかありません!」 森崎「(……分からねぇ。奴がドリブルで来るのか、ここでシュートを決めに来るのか。 それとも、今までのは全部奇策で、実は冷静にバックパスなりレミリアにパスなのか?)」 パチュリーは森崎と一対一で対峙せんと猛スピードで向かって来る。 その真意が何であるか、森崎には推し量る事は出来なかった。 何故なら、この時のパチュリーの表情からは、まさしく先程自身で言ったとおり。 『閃光のように輝いてみせる』という強い意志しか感じられなかったからだ。
[31]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/28(金) 01:04:55 ID:??? パチュリー「はぁ……! ハァ……! ゼヒィー、ゼヒィー……!」 そこには、森崎が得意とする損得勘定や権謀術数は全く存在しない。 意地の塊が何も加工されず、そのままぶつかって来たような錯覚を覚えた。 森崎「(……アリスがボソボソ呟いた情報によると、アイツは――パチュリーは今、 持病の喘息を防ぐ魔法も使わず――もしくは使えずに、ここまでやって来た。 だとすると、これはちょっと凄い覚悟だ。……そして、覚悟のある奴って、大体強いんだよな)」 だからこそ、その正体が策であれ単なる特攻であれ。 森崎はパチュリーが自分に対し見せてくれた意地を評価し、 自分もまた同じ意地で対決したいという気持ちを抱くに至り。 森崎「(――だったら、面白れェ。普段秀才ぶった奴のクソ意地を見るだけでも楽しいが、 それを更にブチ破った後の顔を見るのは、もっともっと面白れェ筈だ! ……となれば、今こそ――『超モリサキモード』の出番だな!)……ハァァァァァァッ………!!」 ゴオオオオッ! ゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ! 森崎は目を閉じ大きく息を吸いこんで―――。 森崎「 ――――カ ッ!」 ゴウッ!! 一言と共に気合を解き放つと同時に、自身の体内に潜む潜在能力を、限界以上に解放させる。 彼は――超モリサキは、今や自信の眼前にまで接近したパチュリーに対して人差し指をくいくいと引きつつ、 こう挑発してやった。 超モリサキ「――来いよ、自称賢者。ぶっつぶして、下剤を盛って、 その上で肺にコークスクリューブローでも掛けて、後悔させてやる。……この俺様に、刃向った事をな!」
[32]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/28(金) 01:14:13 ID:??? …と、いったところで今日の更新はここまでです。 本日もお疲れ様でした。
[33]森崎名無しさん:2015/08/28(金) 03:29:36 ID:??? 乙です これはわざと吐血をして血で森崎の足を滑らせるという賢者の作戦に違いない! フッ、我ながら先の展開が分かっちまうこの俺様の頭脳が憎いぜ(キリッ
[34]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/29(土) 02:01:19 ID:??? こんばんは、ちょっとだけ更新します。 >>33 乙ありがとうございます! 判定アリで森崎ピンゾロとかだったら、真面目にそんな展開も良かったかもですw
[35]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/08/29(土) 02:03:16 ID:??? そこからの睨み合いはまさしく一瞬。 しかし対峙するパチュリーと超モリサキにとっては永遠にも等しい時間だった。 ドリブルで突破するか、シュートに向かうか。はたまたキックフェイントで本命はレミリアか。 理性を捨てた獣の如く、両者は言葉も忘れて感覚を研ぎ澄ませ――。 パチュリー「……―――!!」 グワアァァァァッ……!! まず最初に動いたのはパチュリーだった。 眼光を光らせ、理性を失った状態でも尚的確なコースを瞬時に割り出し、 全く無駄の無い、効率的で洗練されたシュートフォームを取る。 その動きこそは地味であるが、威力は絶大。 パチュリーの秘密兵器とも称される、『クワッドスパーク』の構えだった。 超モリサキ「……チッ。シュートか!」 そしてそれは、ドリブルに備えていた超モリサキにとっては悪い知らせだった。 このコンマ数秒で既に全身はドリブルボールを包み込むよう大きく飛び出ており、 通常の動きではパチュリーのシュートに対応するのは不可能に思えた。 咲夜「(今の動き……超モリサキ君はドリブルに備えた! そしてあの体格を見るに。 彼はセービングは一流でも、フィジカルの強弱や体格が大きな差を生む、一対一までもが得意かどうかは怪しい! ――パチュリー様の意図が未だ掴めませんが。これは――とうとう私達に貴重な1点が―――!?)」 ――そのため、紅魔スカーレットムーンズを含めた周囲の者が、今の咲夜のように考えるも当然だった。 パチュリーは自分の身体をも犠牲にした策略――あるいは純粋な思いの爆発により、 今大会最強GKを打ち負かす事ができる。出来るに決まっている……と。 超モリサキ「ぐおおお……っ!」
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0ch BBS 2007-01-24