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【楽園の未来】鈴仙奮闘記31【映す試合】
[57]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/09/01(火) 00:44:48 ID:??? それは魔理沙にとって都合の良い妄想。森崎はこれまで自分の仲間だったから、きっと自分と同じ苦痛を抱えているはずだ。 きっと自分と同じく、どうしても越えられぬ才能の壁の前で、身を削りながらもがいているはずだ。 先ほどまでは森崎を霊夢と同じと否定しつつも、魔理沙は森崎に対し、心の奥でそうした願望を抱き続けていた。 だからこそ――きっかけは妄想であったとしても、魔理沙は森崎の腰痛に気が付いた。 魔理沙「(もしそうだとしたら。森崎もまた、『がんばりセービング』の副作用で私と同じく身を削っているとしたら。 ……だとしたら、私はなんて恥ずかしい奴だったんだ。なんせ私が自分の事を考えている間。 森崎は何一つ悩まず、それよりもチームの勝利を優先に考えていたんだからな。 成程。――森崎。お前、私よりもずっと魔法使いに向いてそうだ)……いや。 やっぱり、オーバーラップ作戦についても考えてみるのも良いかもな」 霊夢「……え、マジ?(私が色々言っても逆ギレするだけなのに。森崎が相手だとヤケに素直ね……)」 魔理沙は森崎の真意を察し、彼の提案したオーバーラップ作戦に力強く頷く。 それに目を丸くしたのは霊夢だったが、あの頑なな魔理沙が賛成した事への驚きと これまでの実績により芽生えた森崎への信用から、強く否定はしなかった。 霊夢「まぁ、それなら……。私からは、ここからのオーバーラップの意義について。 どういう考えか、聞かせてくれるかしら、森崎?」 森崎「……相変わらずの上から目線だな。本当にどっかの誰かさんを思い出すぜ。その爽やかなまでの傲慢さ。 ――いいさ。教えてやるよ。この俺様の考えた、良い所どりの攻撃プランをな」 霊夢もまた、森崎の創り出した輪の中には入っていく。 考えてみれば、霊夢にとって自分以外の人物が中心になる機会は新鮮に思えた。 霊夢「(……思えば最初っからコイツはいけ好かない奴だったし。 勝手に派閥を作ったり私のイメージダウン工作を仕掛けてきたり、とんでも無いヤツだと思っていたけど。 ――なーんか、憎めないのよねぇ)」 そして不思議な事に、森崎の言い分は勝手かつ傲慢、自己中心的で弱者を顧みないため、 一般的に言えば腹立たしい事が多いのだが――それも含めて、霊夢はこの時間を楽しんでいた。
[58]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/09/01(火) 00:48:25 ID:??? ……と、いったところで今日の更新はここまでにします。 皆さま、本日もお疲れ様でした。
[59]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/09/02(水) 00:26:05 ID:??? ――ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ! 魔理沙「(よし。始まった……!)」 そうしてキックオフのホイッスルが鳴った。 有力選手が大きく消耗した紅魔スカーレットムーンズは、 0トップの布陣のまま大きく攻める様子は見受けられない。 そんな様子を確認して――森崎の手筈通り、まずは魔理沙が動いた。 魔理沙「……う、うおおおおおおお〜〜!」 ダッ! ダダダダダッ……! 実況「お〜〜っと! ここでとうとう霧雨魔理沙選手が動いた〜〜〜!! 後半15分に1点を追われる状況での、博麗連合のキックオフ! 1−2に傾いた試合を1−3の圧倒的状況に戻すため、ここはもしや……! 霧雨魔理沙選手が第一回戦でも魅せた圧倒的シュート・『ファイナルスパーク』が 出るのでは無いでしょうか〜〜〜〜!?」 ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ……!! フラン「だってさ。どうするの、お姉様?」 レミリア「無い無い。あれはどう見てもブラフだ。 大方魔理沙が蹴るフリをして、後ろから霊夢か……もしかしたら例の小人あたりが ドリブルで突っ込むんでしょうよ」 フラン「ふーん。まあ確かにシュートを撃つにしても、それならあそこまで大袈裟に叫ばないよね。 魔法使いのクセに演技がヘタだもの、魔理沙ったら」
[60]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/09/02(水) 00:28:10 ID:??? センターサークルからシュートを撃つように、後方からダッシュでボールへと駆ける魔理沙。 しかしそれを見ても、紅魔スカーレットムーンズは動じようとしない。 元々レミリアやパチュリーが大きく消耗したため、逆転するにも暫く守勢に回るのは必定だったが、 魔理沙の突進がシュートでは無いと言う意図は、彼女達から見ても容易にわかる事だった。 ――が。 魔理沙「うおおおおおおおっ……っと、頼むぜ! ―――森崎!!」 森崎「おう!」 バシッ……ポムッ。 スッ………タタタタタタタタタタタタタタッ! レミリア「いつもはパチェを立てる為にあえて気を遣ってるけど、 本当は知力においてもこの私が紅魔館ではナンバーワンなのよね。 フッ……妹よ。私は時々、この悪魔のような自分の知能と才覚が恐ろしくなる…――って、アレ?」 パチュリー「ゴホッ、ゴホッ……!(――私の体力と気力さえまだ残っていれば、 オーバーラップを警戒するよう伝えられたのに……! レミィったら、本当に、こういう肝心な時に限って間が抜けているんだから……!)」 この時レミリアは迂闊にも失念していた。 博麗連合には霊夢と互角のドリブラーが一名居る事。そしてそのドリブラーは、普段はGKを務めている事を。 魔理沙が予想通りシュートフェイントで右サイドに流したボールは、霊夢でも、針妙丸でも、アリスですらなく。 ……いつの間にかゴールを全力疾走で抜け出して来た、森崎によりフォローされた。 実況「あ〜〜っと! ここはシュートでは無く、森崎選手によるオーバーラップでした! そういえば、森崎選手が外界で活躍していた際も、ゴールキーパーであるにも関わらず、 頻繁にオーバーラップでのドリブル突破を繰り返し、並みのFW以上の実績を挙げていたという噂があります! そして確かに幻想郷においても、森崎選手は大会前半をFWとして4ゴール2アシストの活躍を遂げている! これは間違い無く奇策ですが、この奇策はよもや、紅魔スカーレットムーンズに大きく刺さるかもしれません!」
[61]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/09/02(水) 00:30:37 ID:??? 観客席「ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!??」 「す、すげえ……博麗連合のFWが4人になってるよ」「噂は本当だったんだ…」「この幻想郷では常識(ry」 「というか外の世界の方が幻想的じゃね?」「中里とかも分身するしな…」「何でも良い、勝て〜!」 鈴仙(観客席)「失敗したら2点差どころか、同点だってあり得るのに。……ねぇ、中山さん。あの森崎ってのは正気なの?」 佳歩(観客席)「う〜ん。奇襲を狙うのは良いとしても、オーバーラップまで必要だったんでしょうか……?」 中山(観客席)「何、心配は要らないさ。森崎は意味の無い奇策はしない。 奴の行動にはきっと、何らかの深い意図があっての事だよ。……た、たぶん」 霞(観客席)「(あの中山さんですら自信無さげだなんて。規格外の人であるのは間違いなさそうだけど……怖いなぁ)」 観客席のどよめきやざわめきを全て自分への美辞麗句だと思っているのか。 森崎は周囲の歓声に恭しく一礼をして、それからスカーレットムーンズの面々を品定めするように見比べて。 森崎「本当は本気――『超モリサキモード』でドリブルに行きたかったんだけどな。 まあ、雑魚が相手だったら……通るだろ!」 ――――シ ュ バ ッ ! ――短い挑発と同時に彼は右サイドにボールを流して……。 そこからレミリア達が気付いた頃には、スカーレットムーンズの守備陣は。 ――森崎一名により、ほぼ半壊状態となっていた。
[62]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/09/02(水) 00:34:51 ID:??? バシュッ! クルルッ……! レミリア「……!(早い……! そして――巧い!)」 レミリアは森崎の機転を利かせた『頭脳的なドリブル』に対処できず。 ……シュンッ、シュパパパパッ……! メイド妖精G「こ、こんな時こそ『妖精特攻スライディング部隊』よ!」 メイド妖精B「了解よ、Gちゃん! ……って、アレ。もう抜かれてるー!?」 メイド妖精達は徒党を組んで強大な個に挑もうとしたが、 決起した際には既に、森崎の『やや華麗なドリブル』の毒牙に沈められていた。 咲夜「……私は、そう簡単に突破させないわ。だって、通せませんもの」 美鈴「私だって同じです! 最後の最後まで諦めず全力で。これが紅魔の掟ですから!」 森崎「ふうん。忠誠心が強い奴らだな。ま、いいぜ。何せ俺も、これ以上突破する気はねぇからな。 その代わり――」 グワァァッ、バシュウウッ! 咲夜「!?(こうして近くで見ると……彼、パスも上手い! パチュリー様には及ばないまでも、 基礎力では小悪魔を凌駕する程度に……彼の。森崎のパスは危険!)」
[63]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/09/02(水) 00:37:39 ID:??? 森崎「俺様は楽々アシストを稼がせて貰うからな。……おい、魔理沙! 今度はぬかるなよ!」 魔理沙「おう、でかした森崎! さっそく決めてやるぜ!」 小町「Zzz……」 陸「だーっ! お前ら何やってるアルかー!?」 ダッ! スタタタタッ……! そして最後に、咲夜と美鈴によるプレスが森崎による綺麗なパスで遮られると、 紅魔の残された壁は、森崎によく似た顔をした中国人・陸とメイド妖精若干名のみとなっていた。 待望の得点によって紅魔に生まれた一瞬の隙を見つけ、圧倒的な力で尽き穿つ。 レミリア「(……ふん。私とした事が一瞬たりともアイツの危険性を見過ごすなんて。本当に失態だわ)」 パチュリー「(……まさかここまでアッサリ、私達の守備陣を突破されるなんて。 森崎有三。まさか貴方が、ここまでの実力者とは思わなかったわ……!)」 捨て身だがそれ故に危険な森崎の策は見事に嵌り、紅魔は劇的な得点劇から僅か1分半後。 あっという間に、更なる失点の危機の瀬戸際へと立たされていた。
[64]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/09/02(水) 00:41:31 ID:??? ……と、いったところで今日の更新はここまでです。 皆さま、本日もお疲れ様でした。
[65]森崎名無しさん:2015/09/02(水) 00:45:25 ID:??? 乙です イタリア戦、空っぽのゴールにシュート、ゲームオーバー。 ……頭の中でなにかが?
[66]森崎名無しさん:2015/09/02(水) 00:47:50 ID:??? 慢心はダメ(頭の中の声)
[67]森崎名無しさん:2015/09/02(水) 03:39:57 ID:??? 森崎選手、パスと思ったがシュートだったー! 全く違和感がない。 乙でした
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0ch BBS 2007-01-24