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屁理屈推理合戦withキャプ森
[113]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/01/03(火) 22:26:46 ID:IB1rcuRM 森崎「チッ、なんで生きてやがるんだよ。俺の黒魔術作戦は失敗だったか……。 作戦通りに行けば、金髪ボインな魔女の姉ちゃんが、お前を破裂死させてたのによ」 ――だから森崎は、再びコイツが黒魔術だか魔法だかで死ねば良いと思った。 生きていたら生きていたで文句を言うし、死ねば死んだで大騒ぎする。 随分身勝手な感情であるが、ある意味そこは森崎らしいと言えた。 翼「ハァ……黒魔術? 森崎、そんなつまらない物に頼ってるヒマがあるなら、練習でもしたらどうだい?」 森崎「ふ、ふざけんな! こっちが一体どんだけ苦労して……!」 翼「……それとも、熱でもあるのかな。今日は自主練習を止めて帰ったら? 明日の練習試合、そっちも不調で臨みたくはないんだろ? じゃ、俺はこれから一人で練習するから。……風邪、移さないでくれないかな?」ニコッ 森崎「ギギギギ……やっぱりムカつくぜ。魔女なんて目じゃねぇほどに……!!」 そして翼は翼で、森崎とは水と油の存在である事には変わりない。 彼は散々森崎の神経を逆撫でしてから、彼を通り過ぎて平然と体育用具室から出ていくのだった。 森崎「……フン! なーにが『風邪、移さないでくれるかな?』ニコッ だよあのクソ翼! いやアイツなんて糞で充分だ! 漢字だって似てるし! くっそー、こうなったら帰ってから特訓だ! 絶対明日は、あの糞をギャフンと言わせてやるー!!」 返す森崎もまた、顔を真っ赤にさせた状態で用具室を飛び出す。翼の姿はもうそこには居ない。 また、他に練習しているチームメイト達も居ない。……だから、森崎は幸運にも気づかれなかった。 森崎「……ケッ」 翼に対して敵愾心を燃やし、明日の計略を考えている自分の表情が。 怒りのそれでは無く、満ち足りた笑顔であった事に――。
[114]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/01/03(火) 22:29:14 ID:IB1rcuRM 屁理屈推理合戦withキャプ森『もりさきのふっとぶ頃に』 Episode 1 Apperance of the golden witch 〜黄金の魔女の登場〜 完
[115]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/01/03(火) 23:05:45 ID:IB1rcuRM ***** 〜????〜 ――ここは、森崎が翼との奇妙な友情を確認した世界から見て、上位に位置する世界。 そのテラスにて、とある絶世の美女は溜息をついていた。 絶世の美女「いやいや……。一体全体どーして、高名なる無限の魔女・ベアトリーチェ郷なんぞが、 ウチの領地に現れてるのよ……しかもまた何かをする気マンマンだし……はぁ」 絶世の美女の名はニネー。森崎が主人公として活躍を遂げる『ゲーム盤』を統べるゲームマスターにして、 千年を生きた偉大なる運命の魔女。そんな彼女にとって、無限の魔女が自身の領地に入り込んで来る事は予想外だった。 ニネー「ベアトリーチェの魔法は同じ1を無限に繰り返す魔法。 対する私の魔法は無限の中からたった1を紡ぎ出す魔法。 互いに正反対の性質だから、決して相容れない存在だと思ってたのになァ」 無論、この運命の魔女のゲーム盤を愛し、その領地にて無数の物語を紡ぎ始める創造主は絶えない。 しかし、今回の場合は性質が違いすぎた。いや、違うのは性質だけならば問題無かった。 ニネー「例えば……いや、例えじゃなくて半分直球だけど。皆がサッカーゲームで楽しんでいる中、 一人だけチェス盤を持って来て、おもむろに対局を始めたような。そんな違和感があるのよね。 勿論、皆が楽しんでくれるんだったら、私はチェスをされようが将棋をされようが、一向に構わないのだけど。 ……私が気になるのは、このゲームを始めた人の、真なる目的。 ただ単に、新しい遊びを持ち込みたかった……それだけ?」 ニネーは、無限の魔女を疑っていた。正確には、無限の魔女の『駒』を操り、新たなゲーム盤を持ち込んだ者の目的を。 繰り返しになるが、実際にゲームを楽しんでいる者がいる以上、ニネーとしても魔女を頭ごなしに否定する気は無い。 ……しかし、どうしてもその意図が解せないが故に、気になるのだ。
[116]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/01/03(火) 23:11:32 ID:IB1rcuRM ニネー「……でも、実際に手の打ちようが無い訳だし。だったら、しょうがないわ」 ――魔女の意図が解せないというだけで、上位世界の住民が一つの下位世界を荒らして良い訳が無い。 そのため彼女は、普段通りかつ奥の手を使って、魔女の動向を監視する事にした。 ニネー「……あなた。この物語を読んでくれるあなた、参加してくれている、画面の向こうのあなた。 悪いのだけれど、これからも、この世界における森崎君に気を配ってくれないかしら。 そして、再び魔女が魔法でこの世界を侵食しようとしたら――森崎君の力に、なってほしいの。 魔女の真意が、純粋にゲームを楽しみたいという事であれば、それで良い。 だけど、魔女の真意が、別の所にあるのだとしたら――それは、森崎君や私の力だけでは、 どうしようも無くなってしまう恐れがある。だから、その時に備えて、力を貸して……!」 パァッ……! 彼女はそう言うと、自身の魔力(この表現を使う事自体、無限の魔女の作法に従っているようで気分が良くないのだが) を練り上げて、参加者に対して黄金の勲章を授与した。 ニネー「……このゲームに参加してくれるあなた達を、このニネーの領域における【ウィッチハンター】として任命します。 ウィッチハンターの皆さんは、常に魔女の動向を監視し。 魔女が魔法によって、『キャプテン森崎』のゲーム盤に登場する人達を苦しめた場合は。 その時は、主人公の森崎君を通じて、魔女の魔法を否定する事で助けてあげて」 ……これは屁理屈による推理合戦の範疇を既に超えている。 運命の魔女と無限の魔女との探り合い。その間に発生するであろう、人間と魔法の戦い。 『戦争』とも称すべきその争いが、今、静かに始まろうとしていた―――。
[117]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/01/03(火) 23:17:12 ID:IB1rcuRM ――と、言ったところで第一話は完とします。 ニネーさんの名前・設定については俺inキャプ森さんの設定を勝手にパク……リスペクトさせて頂きました(汗) 何か伏線っぽく書いてしまいましたが、この伏線が今後活かされるか否かは私の気分次第です(爆) 第二話については、また時間のある(かつ、参加してくれそうな方がいる)時に書いていければと思いますが、 もしも『自分も出題者になりたい!』…という方が居られましたら譲りますので、書き込み頂ければ幸いです。 本日もありがとうございました。
[118]森崎名無しさん:2017/01/03(火) 23:21:32 ID:??? 乙なのです! 改めて作者さんの構成力や文章力に唸らされました。 楽しかったです!
[119]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/01/04(水) 20:05:53 ID:??? >>119 乙ありがとうございます。そう言って頂いて大変嬉しいです。 ただ、構成や表現については、原作の「うみねこのなく頃に」をリスペクトしている部分も結構ありますので、 もし気に入って下さったのなら、「うみねこ」もプレイして頂ければ幸いです。(既プレイだったらすみません) 昔と比べてはマシ…とは聞きますが、今もネット上の評判はそこまで高くないですし、 実際人を選ぶところもあるゲームかもしれません。ただ、少なくとも私は楽しめました。 第二のゲーム盤について、ネタは何となく考えているのですが、 もう少し固まるまで最短数日、最長数週間お休みします。 (なので、その間出題したい! という方が居りましたら是非使ってください!) 出題が無ければ、書く予定と言っていたTIPSを、気の向くままに投下しようと思っています。
[120]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/01/07(土) 17:10:27 ID:??? 【TIPS@・悪魔の証明】 <序・TIPSコーナーについて> 〜黄金郷・魔女のテラス〜 ワルギリア「ウィッチハンターの皆さま、御機嫌よう。私は有限の魔女・ワルギリアと申します。以後お見知りおきよう。 あの子、ベアトのゲーム盤はもうお楽しみ頂けたでしょうか? 私は今宵、主の意向にて、皆さまに魔女のゲーム盤における基礎知識を教示する事となりまして。 その為に召喚されたものでございますよ。ほっほっほ……」 美しい黄金の薔薇が咲き乱れる庭園。その中に備え付けられたテラスにて、彼女は紅茶を嗜んでいた。 ワルギリア「ここは私達の故郷――『黄金郷』を魔法で再現した場所。 あらゆる望みが叶い、全ての愛が結ばれる地ゆえ、決して不快にはさせないとは思いますが。 ……私だけが話しっぱなしとなっても辛いでしょう。ここに生徒役を二人程呼びましょうか」 魔女はそういうと講義に先立って魔法の杖を振るい、一人の人間と一人の魔女を呼び出した。 森崎「……なんだよ。また魔女の魔法か? コレ」 ベアト「くっくっく。お師匠様も準備が良い。この辺境の地においてこの風景が見られるとは思わんかったぞ。 ああ、懐かしい……。お師匠様、また美味しい紅茶を入れてくれよォ」 ワルギリア「この森崎くん。そしてベアトは、私が魔法で呼び出した駒に過ぎません。 【ここはTIPSの為の空間であり、本筋とは完全に隔離された空間】と認識して頂ければと思います」
[121]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/01/07(土) 17:12:54 ID:??? 森崎「……前置きは良いからさ、折角呼んでくれたんだ。教えてくれよ、さっき言ってた魔女との戦い方ってヤツ」 ベアト「妾はもう、お師匠様から一度勉強済みだけどなァ。妾はそなたにとっては先輩みたいなモンだぞぅ。 ほら、敬え! 指を舐めろ! 全裸で首輪になり、その上で妾の椅子となれ!」 森崎「最悪な先輩だぜ……。なぁ、ワルギリア。この配役なんとかならねーのか?」 ワルギリア「無理ですね。無理に私達の世界から戦人くんとか引っ張って来ても、『誰コイツ?』ってなるでしょうし。 それなら本編と多少役どころが変わっても、あなた達二人が生徒役。 私が教師役というのが一番しっくり来るでしょう」 森崎「まぁ、長く引っ張ってても疲れるだけだし、仕方ないか……宜しく頼むぜ、先生」 ワルギリア「ほっほっほ。成績優秀な子には、先生が鯖ジュースを奢ってあげますよ? ……と。本格的な説明に入る前に、一つ前置きを。 今回からの講座で取り上げる単語(『悪魔の証明』など)は、一般的・辞書的な意味ではなく。 『うみねこ』及び『屁理屈推理合戦』の世界で使われる意味に則り、説明を行っていきます。 そして、その内容についても、【当説明は>>1の主観に則っているため、絶対的に正しいとは限りません。】 その点につきましても分かって頂ければと思います。では、次から講義に入っていきましょう」
[122]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/01/07(土) 17:16:00 ID:??? <第一講・『悪魔の証明』とは?> ワルギリア「それでは栄えある第一回講義ですが、『悪魔の証明』から初めていこうと思います。 ――ベアト、魔女のゲームにおける『悪魔の証明』とは何か分かりますね?」 ベアト「はァァ〜イ! お師匠様! ズバリ『悪魔の証明』とは。 『妾は黄金の魔女である!』という事について何の疑いも無いという事です!」 森崎「いや、分かんねーよ」 ワルギリア「……ベアトの言いたい事もあながち分からないでも無いですが。 ここは私が順を追って説明していきましょうか」 ワルギリアは形式的な前置きを終えると、魔法を使ってテーブルの上に一つのリンゴを生みだした。 ワルギリア「……さて。森崎くんに質問です。この世界に、『リンゴ』という果物は存在するでしょうか?」 森崎「は? いきなり何聞いてんだ? リンゴなら、今お前が持ってるだろ。ボケたのか?」 ワルギリア「……そうですね。『リンゴ』という果物は確かに、この私の手に存在していました。 では、この世界に『ゴリン』という果物は存在するのでしょうか?」 森崎「いや。そんな果物ねーだろ。聞いた事無いし」 ワルギリア「あら。ですが、南アメリカの奥地には、そうした果物があるのかもしれませんよ?」 森崎「だからねぇっての。辞書でもウィキペディアでも何でも調べてみろよ。そんな果物、どこにも無いから」
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0ch BBS 2007-01-24