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屁理屈推理合戦withキャプ森
[137]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/01/09(月) 00:26:15 ID:??? ――ここでベアトリーチェは「とある事情」とぼかしたが、 これは数か月前、森崎に魔女のゲームを提示するも、敗れた事が原因である。 彼女の創り上げた魔女幻想が、人間とトリックにより説明されたことにより、 ベアトリーチェはその存在意義を失って雲散霧消していた。 それを辛うじて現世に繋ぎ止めたのが、今の亡霊のような姿であるため、 正直に暴露すれば、彼女は今追い詰められた状況下にあったのだが――そこは敢えて語らない。 ベアトリーチェ「妾が完全な力を取り戻すには、幻想により、魔女が実在すると多くのニンゲンに認められる必要がある。 しかし今の状態では、妾のみの力では困難だ。 ……故に反町。そなたが妾の代わりに、魔女幻想を起こして欲しいのだ。 これが妾の願い。そしてそなたへの対価は、無限の魔法の使用権となる。 ……どうだ? 聡明なそなたならば、この取引が不公平な物では無い事が分かったろう?」 反町「魔女は魔法で自分の存在を証明したい。俺はその依り代となる代わりに、 俺が望む事を魔法で叶えさせてやる。……そう言いたいのか」 ベアトリーチェ「その通り! どうだ、妾と契約して魔法少年、いや魔術師となってくれぬか?」 どこかのアニメに出て来たマスコットキャラクターのような語り口で、ベアトリーチェは反町を誘惑する。 反町「……」 ベアトリーチェ「ま〜だ悩んでおるのか! 良いか、もしもそなたがニンゲンの下らぬ良心の呵責に囚われてるなら、 それは全く心配せずとも良い! 何故なら妾の無限の魔法はニンゲンの理の先にあるもの。 そうした悩み、そなたが魔法を覚えれば全てどうでも良くなろう!」 反町「……………」 反町は当初、その良心から魔女の誘いを断ろうと考えていた。 幾ら日向達が憎いと言っても、人は人を殺すべきではない。 ……しかしその一方で、ベアトリーチェの提案に魅力を感じている自分が居る事に気付く。
[138]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/01/09(月) 00:28:13 ID:??? 反町「(考えてみれば、日向だけじゃない。俺は今まで……誰にも言いたい事を言えない人生を歩んで来た。 物心ついた頃から、サッカーの英才教育を受け、練習後は夜遅くまで塾通い。 両親や、チームの監督や、塾や学校の先生。その期待に応えたいと思っていた。 だから、辛くても辛いと言えなかった。地道に努力を重ねるしかないと思っていた。 ――だけど。そもそもどうして俺だけがこんな目に遭わなくちゃいけないんだ?)」 ベアトリーチェ「そうだ反町ィ。憎い奴らを殺すのは単なるきっかけだと考えよ! これはいわば試練なのだぞ。そなたが下らん大人の価値観を脱ぎ捨て、 言いたい事を言える、立派な一人格となる為のな! 完全犯罪の魔法は五万とある。後はその魔法を解き放つか否か! さあどうする? このまま魔法を否定し、大人や暴君に言いなりの人生を歩むか? それとも魔法でそいつらを殺し、自分らしく言いたい事を言える人生を歩むか?? この絶好のチャンスをみすみす逃すのかソリマチィィィィィィイイィィッ!?」 反町「(そうだ。魔女の言う通りだ。このまま大人しくしていても、食い殺されるだけだ。 やられる前に、やらなきゃダメなんだ。俺が……俺が、日向達暴君どもに、鉄槌を下すんだ! そして、俺は全てから解放されるんだ!!)」 ベアトリーチェの狂気に触れ、反町の心に生じたどす黒い感情はますます高まる。 その感情は毒のように、真面目で聡明な少年の心を蝕んでいき――。 反町「……分かった。取引に応じよう。無限の魔女、ベアトリーチェ」
[139]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/01/09(月) 00:29:58 ID:??? ベアトリーチェ「くくくく……! 宜しい。それではそなたに、無限の魔法を授けようぞ!」 ゴオオッ……!! 魔女と人間との取引は成立した。その瞬間周囲に凄まじい量の魔力が迸った。 如何に力の大半を失っているとはいえ、無限の魔女が保有する魔力は規格外。 常人ならばその洪水を受ければ、たちまちに絶命してしまうだろうが――。 パァァァァッ……! ソリマチ・ベアトリウス・ユグドラシル卿(以下長いのでソリマチ卿) 「……くっくっく。くわーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーはっはっは! なんだ、これは。これが俺だというのか……! 全身を駆け巡る無限の魔力! 全身の血液がヘロインになったみたいに、爽やかで、満ち足りたっ!」 ――魔女と契約を結んだ魔術師となれば、話は別であろう。 黄金の気を纏った魔術師にとっては、その毒こそが生命の源。 よって、ベアトリーチェの魔力を体内に宿した彼はもはや、 人間としての生命から完璧に逸脱した存在と進化していた。 ベアトリーチェ「うむ……妾の見立て通り。そなたには魔術師としての適性があったようだ。 では殺せソリマチィ! 今こそそなたの積年の恨み、果たすべき時ぞ!」 ソリマチ卿「ふーはっはっはは! 分かっておるわ、ベアトリーチェ卿!」 魔力譲渡を終え、人の姿すら喪い金色の蝶と化したベアトリーチェに対し、 ソリマチ卿はこれまでの理性あふれる少年の仮面を脱ぎ捨て、傲然とした口調で応じた。
[140]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/01/09(月) 00:33:15 ID:??? …と、言ったところで一旦ここまでです。今回の森崎の敵は、毒の魔術師ソリマチ卿になります。 次回は肝心の殺人シーンの幻想描写(魔女(魔術師)が自らの主観で現実を歪めたシーン描写)を更新します。
[141]森崎名無しさん:2017/01/09(月) 00:39:43 ID:??? 乙でした また反町が人間を止めてしまったか……
[142]森崎名無しさん:2017/01/09(月) 09:59:58 ID:??? 魔力が53ぐらいありそう(魔王並感)
[143]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/01/09(月) 10:51:28 ID:??? 続きを投下します。 >>141 乙ありがとうございます。某スレの影響もあってか、反町君をよく弄ってしまいます(爆) >>142 シュート力は67あります。
[144]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/01/09(月) 10:54:24 ID:??? +++++++++++++++++++++++++++++++++++++++ 【毒の魔術師の殺人、そして蘇生】 ソリマチ卿「まずは召喚魔法を行う。日向、若島津、吉良! この3名を俺の部屋に転送する!!」 そして彼はまず、数ある魔法体系の中でも基礎である召喚魔法を詠唱した。 すると今や彼専用の魔術工房となった反町の私室に異空間が現れ、 そこから宣言通り日向、若島津、吉良の3名が召喚される。 日向「な、何だ……? 俺は今、東京のヒューガー本社で会議中だった筈だが……?」 若島津「――飛騨の山奥で修行をしていた筈だったが。何故反町。貴様がここに居る……!?」 吉良「ウイ〜ヒック。んあ? ワシは埼玉の居酒屋で飲んどった筈じゃが。記憶が飛んだか?」 ソリマチ卿「くっくくく……! 愚かな暴君どもめ。俺は今から、貴様らを処刑する」 日向「ホウ……? 良く分からんが反町の奴、随分と調子に乗ってるみたいだな。 もしかして貴様、俺のタイガーショットを受ける側に回りたいというのか……?」 ソリマチ卿「ハン! 吠えていろ、駄猫が。 ……ハァァァッ!」 パァァッ……ゴオオオッ! ……ブチンッ! 日向「ぐ、ぐわぁぁぁっ……!!」 第一の処刑は、この状況下を理解せず偉大なるソリマチ卿に楯突く愚かな日向小次郎。 毒の魔術師は魔力による大槌を練ると、次の句も告げぬ間に潰され肉塊と化す。
[145]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/01/09(月) 10:56:28 ID:??? 若島津「貴様……よくも日向さんを……!」 ソリマチ卿「若島津よ……今すぐ俺の軍門に下るというならば、命を見逃してやらん事もないぞ? 力を信望する貴様の事だ、今ので俺と日向、どっちに付く方が得か分かったと思うが」 若島津「ふざけるな……! 自分で強くなる努力を忘れ、下らぬ外法の力に溺れる貴様などの下に誰が付くか! 俺を従いたいのなら、まずはこの俺を倒し――ぐふっ!」 パァァッ……グシャァァッ! ソリマチ卿「私のシュート力は67です」 第二の処刑は、力を求める癖して偉ぶり身の程を弁えぬ若島津健。 まずは自分を倒してみせろ、と意気込む割には、ただのシュートを食らっただけで絶命する。 吉良「ひ、ヒイイイ……! ワシは、ワシは被害者なんじゃ。 日向にそそのかされ、無理矢理東邦学園に連れてこられたんじゃぁ……」 ソリマチ卿「日頃は威張っていながら、窮地に立つと被害者面か。日向や若島津以上に見苦しいぞ」 吉良「な、何が目的じゃ!? か、金ならある! それとも女か!? ひ、ひいいいいっ!?」 ソリマチ卿「死ね」 パァァッ……ブンッ、グシャアアアアアアアアアッ!! 第三の処刑は、殺人思想をばら撒く割には自らの保身には必死の腐った大人、吉良耕三。 ソリマチ卿は天空からグングニールの槍を召喚して、その身体を一突き。それだけであっけなく動かなくなった。
[146]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/01/09(月) 10:58:26 ID:??? ベアトリーチェ「く……くっくくく! お見事、お見事! 中々やるでは無いか! 一時譲渡なのが勿体無い、そなたなら修行を積めば、さぞ立派な魔術師に――」 その凄惨なる処刑光景に、ベアトリーチェは若干気圧されながらも、しかし上機嫌にソリマチ卿の魔法に賛辞を贈る。 当初の予定以上にソリマチ卿は優れた魔術師であったが、ともかく、これでベアトリーチェの目的は半分果たされた。 ベアトリーチェ「さてさて。後は妾が適当に密室結界でも張っておく。 だからその魔力を一旦妾に返すが良い。良い塩梅の不可能犯罪に仕立て上げてや……」 ソリマチ卿「――だが断る」 ベアトリーチェ「ん、んなっ!?」 ――しかし、ベアトリーチェは同時に誤算していた。ソリマチ卿の魔法適正の高さを。 彼はもはや、ベアトリーチェの駒を逸脱し、一個の魔術師として覚醒を果たしていた。 ソリマチ卿「俺が今アイツらを殺した魔法は貴様の力による物では無い。 全て、この俺の血に生まれながら宿っていた毒の魔法。それが目覚めたのだよ。 くっくくくく……! ああ、スゲー力だぜ魔法ってのは。 どうして今までこの力に気付いていながら使わなかったのかなァ!! 食らえよ、毒属性レベル67魔法、『トクシックインパクト』ォ!」 グンッ、ドガァァッ! ベアトリーチェ「ぐうううううっ!?」 強烈な毒属性の魔法を受け、ベアトリーチェは数メートル先まで吹き飛ばされる。 普段ならば生来の高い抗魔力でレジスト出来た筈の攻撃に耐えられぬ程、今の彼女の力は減衰していた。
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0ch BBS 2007-01-24