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【不屈の心は】鈴仙奮闘記40【この胸に】
[550]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/10/21(土) 03:57:11 ID:??? 静葉「では、この布陣で相手が攻めて来るとして。私達はどう相手を突破すれば……?」 パチュリー「そうね。……大きく分けて、二つの考え方があるかしら」 良い感じの反論が出来ず悔しがるアリスさんを尻目に、パチュリーは静葉の問いに応える。 パチュリー「一つ目は王道だけど、サイドを軸にした攻め方。……と言っても、単なるドリブル突破じゃない。 サイドと中央とのパス交換を増やして、サイドチェンジも交えながら、敵を翻弄する事を念頭に置く。 サンパウロは守備力の高い選手が中央に寄りがちだから、お手軽に高い効果を上げられるでしょうね」 つかさ「確かに……。サイドハーフの新田さんやマウリシオさんは、攻撃力は中々でしたが、 守備力については翼さんとか、後ろのドトールさん頼りだった風に思えます」 てゐ「DFでも、石崎やリマってのはタックルとかパスカットはお粗末極まりなかったしねぇ。 センタリングやり放題かもしれんよ、こりゃ」 アリスさん「と……とは言っても欠点があるわ! 幾らサイドを素通しできても、 敵のCBのアマラウ君はクリアの名手! センタリングの効果は薄いかもしれないわよ? 後それに、…ボールのやりとりが多過ぎると、ドトール君にボールを刈られるリスクも高まるし」 パチュリー「その指摘は正しいわ。だから、もう一つの攻め方がある。 中盤のMFを大量に増やして――この際ゼロトップでも良いわ――、 中央の精鋭選手を数で突破しつつ、アマラウやドトールのマーク先をばらけさせ、 その中でミドルシュートを撃ちまくる戦術よ」 佳歩「ミドルシュートを、撃ちまくる……!」 反町「(となると、俺のシュートも出番になって来そうだな……)」 つかさ「ですが、ミドルシュートを撃ちまくると一言で言いますが、シュートは多くの体力を消耗しますし、 失敗した場合はカウンターのリスクも高まります。 シュートは数よりも、質を求めるべきではないでしょうか?」
[551]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/10/21(土) 04:00:04 ID:RIcfMbDQ パチュリー「この辺りは、トレードオフね。質を求めるならば、慎重にサイドを揺さぶった方が良い。 勿論サイドを速攻で攻め落とす考え方もあるけれど、攻め手が孤立しては意味が無いからね。 だから私は、『じっくりとしたサイド突破』か、『中央突破とミドルシュート連発』。 この二つの策を取るのがベターだと思っているわ。――鈴仙、貴女はどう思う?」 鈴仙「わ、私ですか……?(流石はマスター。どっちの攻撃案にもそれなりの道理がある。 勿論最終的にどうするかは、現場の判断にはなるでしょうけど、 作戦に応じて動きやすいフォーメーションを考えないといけないしね……)」 唐突に話題を振られてしまい、ルナティックスで永琳に無茶ぶりされていた時の事を思い出す。 ただ、パチュリーの作戦自体は、どちらも決して無茶では無い事は分かる。 鈴仙「(パチュリーさんが言っていた以外にも、もっと良い策があるかもしれない。 両者を良い所どりしたような案から、普通に考えたらおかしいけど、 効果があるかもしれない薬だし……)」 賢者の問いかけに対し、鈴仙はふと考えてから――。 パチュリーにより始まったサンパウロ戦への攻撃方針について、こう答えた。 A:じっくりとしたサイド突破を重視した攻め方を取る。 B:中央突破とミドルシュート連発を重視した攻め方を取る。 C:両方が実行可能な、バランスを重視した攻め方を取る。 D:右サイド寄りに選手を固め、敵の布陣を混乱させる。 E:Bだが、前線選手はMFではなくFWの位置に置き、更なる速攻を目指す。 F:その他 自由選択枠 案を考えて頂ければ嬉しいです。 先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。 *フォーメーションについては、攻撃(今回選択)、守備(次回選択)の投票結果を踏まえて、 自動的に決定。その後選択肢で調整する形にしてみようと思います。
[552]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/10/21(土) 04:03:26 ID:??? 今晩の更新はここまでにします。 >>545 乙ありがとうございます。 コーチのイベントやストーリーは結構練り込んだと思うので、感想等頂ければとてもうれしいです。
[553]森崎名無しさん:2017/10/21(土) 08:33:15 ID:wtzMMw1k A 乙なのです
[554]森崎名無しさん:2017/10/21(土) 09:27:35 ID:w7gq9BVU A
[555]森崎名無しさん:2017/10/21(土) 21:17:05 ID:??? コーチは初めは単なる舞台装置と言うか、城山監督みたいな背景キャラかと思っていたので重い過去が判明した時は驚きました 鈴仙、指導者に恵まれてるなー
[556]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/10/21(土) 23:29:16 ID:??? 更新再開します。 >>553 乙ありがとうございます! >>555 感想ありがとうございます。 コーチの過去についてはブラジルのソクラテス選手(ドトール君のモデル?)を参考にしました。 (参考と言ってもwikiで調べて分かる程度のレベルですが…) 具体的には、 ・コリンチャンスやブラジル代表で活躍した ・医師免許を持ち、引退後はスポーツクリニックを開業 ・インテリで政治や経済の分野にも明るい ・長年の飲酒と喫煙が祟り、消化器出血等で入院、死亡 というあたりを勝手に膨らませて、 『サンパウロの市民病院の院長兼コリンチャンスのスーパープレーヤーであり、 理想を掲げて政界への進出も企図していたが、陰謀によって挫かれる。 その後は自堕落な生活を過ごし、末期のガンにも侵されていた所に鈴仙と出会った』 ……という設定になりました。なお、セクハラキャラは完全に創作ですw 永琳の庇護下というこれまでの環境との対比のためにも、逆境だらけの場所から己の努力のみで名を挙げる鈴仙 …というのも良かったかもですが、今の展開も割と気に入っているので、これで良かったかなと思っています。
[557]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/10/21(土) 23:30:45 ID:??? A:じっくりとしたサイド突破を重視した攻め方を取る。 鈴仙「……ミドルシュートの連発は、相手の消耗よりも先に、こちらが息切れしてしまうのが怖い。 であれば、必然と取るべき手は、じっくりとしたサイド突破。これしかないと思います」 パチュリー「そうね……言っておいて何だけど、こちらの方が私も無難だと思うわ」 そう言いながら、パチュリーはホワイトボードにFWからOMFまでのフォーメーション案を何個か書き込む。 佳歩がちらりと覗き込むと、彼女の作る案は全て、現在のコリンチャンスメンバーの能力値やスキルを 理解した前提で作られていたために、彼女は思わず声を漏らしてしまった。 佳歩「……パチュリーさんって、たった今私達と合流したばっかりですよね。 それなのにどうして、もう既に私達の現状を知った上で、布陣を組み立てられるんですか……?」 慧音「それは……彼女は、賢者だからだ」 佳歩の驚きに対して、慧音が本人に代わって答える。 慧音「彼女は――パチュリーは、ここに来るまでにありとあらゆるサッカーに関する雑誌書物を調べ上げていた。 それだけじゃない。魔法を駆使してか、それとも機械かは知らないが、これまでの私達の試合映像も確認していた。 私だって勿論予習はしているつもりだが――彼女程、徹底はしていない。いや、 彼女のように徹底する事など、到底出来そうにも無かった」 静葉「パチュリー・ノーレッジ……。高いサッカースキルすらも読書を通じて学んだと聞いているけれど。 まさかそこまでも知識に貪欲だったとは知らなかったわ」 慧音「ああ。イタリアで彼女と同行し、時には対峙し……分かった。彼女は、自分が知識を得る為ならば、 如何なる手段をも惜しまないし、知識を得たからには有効活用せずには居られない性質。 ――そしてそれはまさしく、その知恵と叡智によって衆生を導くべき、賢者ならではの気質と言っても良い」
[558]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/10/21(土) 23:32:13 ID:??? かつての鈴仙達であれば、慧音の説明をパチュリーの自画自賛と思い、笑ったかもしれない。 しかし、確かに慧音が説明した通り――彼女の後姿は、これまでとは大きく異なっていた。 反町「(小柄な筈の彼女の背中が……とても巨大に見える!)」 穣子「私達、もしかして凄い人を仲間に入れちゃったんじゃあ……?」 イタリアで高度な戦術を吸収し、実践に昇華する術を身に着けた今の彼女は、まさしく知識の巨人。 ネイや翼のような、ファンタジスタと呼ばれる選手とも違う存在感と威圧感。 間違いなく、『次元の違う』選手を初めて自らの布陣に組み込む事となったと感じ、一同は静かに震える。 鈴仙「――それで。守備の方はどうしたら良いかしら。パチュリーさん……じゃなくても良い。 サンパウロは豊富な攻撃陣こそが脅威。色んな意見を聞いて、しっかりと決めたいわ」 その中で、鈴仙は気丈に一歩前に出て話を守備の布陣へと進めようとする。 パチュリー・ノーレッジは確かにイタリアでの修行を経て、 彼女の友人レミリア・スカーレットにも負けぬ賢者としての偉大さ・カリスマ性を得たようだが、 一回り大きくなったのは鈴仙も同じである。 てゐ「(――リオカップでも割と最初の方から一緒だったし、いつもは暢気だから気付かないけど。 気圧されてない……いや逆に、当たり前のように皆を仕切れるようになった鈴仙も凄いね。 パチュリーにも負けん位、デカくなってる)……そんじゃ、私から一つ案を出そうかな」 そんな相棒の成長に気づいたてゐが、率先して口火を切った。 てゐ「つっても、大した奇策じゃあないよ? ……簡単、中央にCBを沢山置くだけだもの」 慧音「サンパウロのミドルシューター対策……か」
[559]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/10/21(土) 23:34:28 ID:??? てゐは小さく首肯して、 てゐ「そ。だって攻撃で怖いのってそれじゃん。さとりはPA内では滅法強いけれど、 ことミドルシュートへの守りってなると、あー、失礼だけど……」 さとり「お気を遣わなくて結構。てゐさんの思う通り、サンパウロの名だたるシューターによる、 バイタルエリアでのミドルシュートを防げる自信はありませんもの。 特に妖夢さん、ストラット君、翼君。……この三者のシュートは、受け切れる気がしません」 さとりがそれに続く。攻撃案の書き込みを終えたパチュリーも彼女達の意見に賛同している。 パチュリー「そうね。中央に寄った4バック……5バックでも良いかもしれない。 いっその事センタリングは自由にさせても良いから、兎に角ミドルシュート封じに専念する方法も良いわね」 お燐「う〜ん。でもさ、ブロック重視以外にも選択肢はあるんじゃないかな?」 アリスさん「(そ、そろそろ発言しないと私の存在意義が………私が、消滅してしまう!) ――お燐の言う通りね。撃たせてからの体勢を盤石にするだけじゃない。 そもそも撃たれないようにする、という作戦も大事じゃないかしら?」 つかさ「打たせない……となりますと。ラインを大きく上げてボールカットを増やすべき、という事でしょうか」 アリスさん「そうよ。幸いにもこのチームには、ボールカット力に長けた選手は多い(私のパスカットとか)。 だから、ボールカットに長けた選手をDMFやCBに沢山配置して、上がり目の守備を意識するの。 そうしたら、シュートの危険性は大きく減るわ」 反町「(確かに。しかもその戦術なら、穣子さん達の『オータムスカイラブタックル』や『オータムスカイラブパスカット』を 最大限に役立てる事が出来る。俺も土台にはなれるから、俺がボランチ、穣子さんがCB、静葉さんがSBに居れば、 かなり柔軟に『オータムスカイラブ』を運用できるぞ……!)」
[560]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/10/21(土) 23:35:55 ID:??? 慧音「――しかし、もしもボールを止められなかった場合が問題となるな。 さとり殿には少ないブロッカーでシュートを防ぎに行って貰わなくてはならない」 さとり「……それは嫌ですね。少なくとも私にとっては」 佳歩「後は……撃たせる前に止める、となりましたら。サイドへの守備もある程度は気を配る必要が出て来るでしょうか。 PA内をガチガチに固めてあるならば、さとりさんの守備力も相まって、サイドは最悪放棄しても大丈夫そうですけど、 撃たせる前に止める場合、DF陣はPA内に引き籠り続ける訳にもいかない。 そうなると、DF陣の隙間を縫ったシュートが飛んで来る危険性も高りますから、従来通りのサイド守備も大事になってきますね」 お燐「つまり、サイド際の守備に定評のあたい的には、そっちの方が目立ってハッピーってこと? さとり様すみません。あたいが止められなかった場合は弔ってあげますからね……あいたっ」 さとり「弔った後に私の死体を持ち去りたいのは知ってるけれど、少しはその欲求を消す努力をしなさい……」 穣子「う、うう〜ん。よくわかんなくなって来たけど、結局撃たせる前に止めるよりも、 シュートを撃たせてPA内をガチガチに固めて止める方が良い……ってこと?」 パチュリー「そうとも限らないわ。何故なら、PA内を固めるという事は、ただ単に敵のシュートチャンスを増やすだけじゃない。 ”有利な状況下での”敵のシュートチャンスを増やす事になってしまうわ。 具体的には、フリーでのシュートや、撃った後のフォロワーが多い状況を容易に作り出してしまう。 そうなると、幾ら私達のチームのDF陣が堅いと言っても……限界は、必然と生じる」 鈴仙「(要するには、どっちの策にも同じだけのメリットとデメリットがある、って事ね……。 分かり切った事だけど、今回の試合の場合はどっちのメリットを優先させるべきか……)」 仲間達の討議を聞きながら、鈴仙もまた同時に考える。 打たせてからの体制を固めるべきか、打たせる前に止めるべきか。 あるいはその中間を狙うか。はてまた第四の選択肢を思いつくか。
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0ch BBS 2007-01-24