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【希望は】鈴仙奮闘記42【魔界より】
[147]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/01/16(火) 23:46:01 ID:??? 佳歩「う、うわぁ……! サンパウロに居た時は、昼過ぎだったのに……!」 星「――魔界の空気は赤いんです。これは、空気の中に、酸素の他に魔力素が多く含まれているから……と聞きました。 だから、今はお昼時でも、空だけは夕方みたいに赤く見えます。……ただ、暗くはありませんよ。 昼でも青白く発光する植物が、エソテリアの近辺には沢山生えていますから」 ナズーリン「この辺りは……エソテリアから少し、法界よりに来てしまったみたいだね。 おーい、にとり! もう少し面舵を一杯にしてくれ。それと、高度をもう少し低く。着陸準備だ!」 にとり「アイアイサー!」 にとりが指示に応じると、聖輦船は大きく転回し、青色の雲を突っ切って、地上へと向かう。 ぽかぽかする感覚はあるけれど、肌はひんやりとして気持ち良い。 鈴仙は目が見えない代わりに、触覚で魔界の空気を味わっていた。 反町「(あ、あれ……全然苦しくないぞ。人間にとって、魔界の空気は瘴気って聞いていたのに。 ……俺、何時の間にか人間やめてたのか……? しかし、それにしても……凄く、綺麗だ)」 雲の下に降りて、地上が迫るにつれて、魔界の都市の一部が明らかになる。 近代的な無国籍なビルは無く、西洋風の洒落た意匠が施された白い住居が軒並び。 しかし、自然は豊かであるようで、星が言っていた、月のように光る草木が道路や住居間に生え並び。 サンパウロの中心街のような無骨さや慌ただしさでは無く、ゆったりとした時間が流れる印象を受けた。 てゐ「すっげ〜。あたしゃ1万年近く生きて来たけど、こんなファンタジーな街見るのは初めてだよ」 つかさ「あ! サッカーコートが見えました。魔界の地でも、サッカーはあるんですね……」 やがて一同を載せた船は、街から少し外れた平原――白く光る草や虹色の花が咲き、異界染みた美しさがあった――に降り立ち。 星「聖の住居は、エソテリアの郊外。ここから少し離れた場所にある……と、ナズーリンが言ってました。行きましょう」 ナズーリン「(まあ、ご主人が方向音痴な事位は想定の範囲内だよ……)」
[148]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/01/16(火) 23:51:16 ID:WmNUHaJg 鈴仙一行は、星(の前で目的地をダウジングマシンで探知するナズーリン)の案内を受けて、 平原から白亜の地方都市へと歩き始めた。そして――。 ナズーリン「……ようやく着いた。ここが、ご主人の言っていた場所だよ」 彼女達が辿り着いた、聖白蓮の隠れ屋敷の全貌は――。 先着1名様で、 ★第四章の拠点です→!card★ と書き込んでください。マークで分岐します。 JOKER→超ハイテク、サッカーコート3面完備、リゾート設備万全。最高の物件だ! ダイヤ・ハート→洋風な魔界にそぐわない、豪奢な和風建築だった。 スペード・クラブ→他の魔界の建築物同様、白い壁をした美しい屋敷だった。 クラブA→犬小屋同然のほったて小屋だった。鈴仙「コリンチャンスの時と同じ。いや、それ以下じゃないのよぉ……」
[149]森崎名無しさん:2018/01/16(火) 23:52:38 ID:??? ★第四章の拠点です→ ハートQ ★
[150]森崎名無しさん:2018/01/16(火) 23:59:04 ID:??? >一緒にエーテルの風を浴びましょうよ! あなたの目は増殖した。
[151]森崎名無しさん:2018/01/17(水) 00:39:07 ID:??? にとりが思ったより強そうだなぁ 過労死寸前まで扱き使ってから交代が良い気がした(酷い)
[152]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/01/17(水) 01:09:31 ID:UQyWWvY2 ★第四章の拠点です→ ハートQ ★ お燐「うわぁ……」 その建物を見たお燐は、思わず溜息を洩らした。 にとり「うっひゃー……。すっごいなー。……え。ここ。マジで私達の拠点になるの? 鬼とか天狗とかじゃなくて、河童風情がこんなところに住んで良いの??」 静葉「これは。……私達もいつかは崇められて、こんな社に住みたいわね、穣子……」 穣子「うんうん。晴れて秋パレスを創る事になった暁には、こんな家にしようねぇ……!!」 反町「(何故に八百万の神々なのにパレス……横文字なんだろう……)」 鈴仙「えっ? 何? どんな建物?」 眼帯で両目を隠す鈴仙には、即座に周囲の視覚情報は入って来ない。 だから仲間達の反応を聞きながら、妖力を手繰り寄せてその建物の全容を把握しようとすると。 鈴仙「こ、これは……。和風の、お屋敷……?」 つかさ「その通りです。鈴仙様。……魔界の建物は基本的に、西洋のお城みたいなのですが。 この家だけは違うんです。幻想郷の人里の、稗田の御屋敷。あんな風な、純和風の家なんです……!」 つかさの言葉を聞いて、鈴仙はいつかの薬売りで入った、稗田家――代々幻想郷の妖怪の脅威を 書物にしたためている、人里きっての良家だ――の景色を思い出す。 鈴仙「(永遠亭をもっと、生活感溢れるようにした感じの。平屋で、土間があって、座敷があって。 ひろーい縁側と、中庭と、襖で仕切られた沢山の私室があって……。あんな感じね……)」 鈴仙の想像は当たっていた。しかし違う点もあった。
[153]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/01/17(水) 01:10:47 ID:UQyWWvY2 星「この屋敷は、魔界神様が、聖のかつて住んでいた世界……即ち、当時の日本建築を真似て作らせたそうです。 しかし、気合が入ってしまったのか、一人で暮らすには幾分広くて。 ……丁度、二十人程度が集団で生活できる程度の大屋敷になっているのですよ」 狭い幻想郷の狭い人里に造られるとなると、屋敷の広さには限界もある。 しかし、この魔界は土地が鈴仙達の世界よりも広いようであり。その間取りも、それに合わせて広く大きく作られていたのだ。 屋敷の中に入ると、それが良く分かる。 慧音「これは凄い。屋敷と言うよりは、ちょっとした旅館みたいだ」 パチュリー「移動するだけでも手間ね。読書好きとしては、面倒なのだけれど……」 一団の中では冷静な慧音達も、これからの魔界での戦いに向けて過ごす拠点としては、 この屋敷が快適な環境である事を認めており。パチュリーは文句を言いながらも、 目線ではトレーニングルームやサッカーコートにもなり得る、広い屋内運動場の場所を追って。 パチュリー「……ま。とりあえずはそこに荷物を置いて。今後の方針やざっくりとした計画でも、話し合いましょうか」 ……と。選手兼コーチの立場として、そう提案を行った。
[154]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/01/17(水) 01:13:18 ID:UQyWWvY2 〜聖屋敷・屋内運動場〜 コーチ「……さてと。ここからは暫く、このワシが仕切らせて貰うゾイ」 パチュリーの先導の後、指揮を執る旨を申し出たのはコーチだった。 コーチ「ワシも魅魔さんから、魔界カップまでのおおよその日取りは聞いておる。 じゃから、ワシは船で魔界に着くまでに……これからのスケジュールを考えておったのじゃよ」 彼は手際よく用具庫から可動式のホワイトボードを持って来ると、 大きな模造紙を磁石を使って貼り付けて、一同に示した。そこには、こう書いてあった。 −魔界カップまでの練習スケジュール案− 2月1日 魔界着、ミーティング等 2月2日 紅白戦 2月3日〜2月10日(8日間) 練習、自由行動 2月11日 練習試合 2月12日〜2月19日(8日間) 練習、自由行動 2月20日 魔界カップ開幕
[155]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/01/17(水) 01:14:41 ID:UQyWWvY2 コーチ「魔界カップが開かれるのは、今日から20日後※。もうあまり時間は無い。 じゃが今日は旅の疲れもあるから、今後の方針の打ち合わせだけに済ませようと思う。 そんでもって……明日はいきなりじゃが、紅白戦を行うぞ」 ※魅魔は「1か月後の魔界カップ」と言ってましたが、鈴仙はその後も暫く入院してたので、20日となっています。 合流直後で連携も整えていない今の段階で、紅白戦という単語が出て来た事に対し、 一同は僅かに戸惑いを見せるも――淡々と老人は説明を続ける。 コーチ「ま。なんでそんなにせっつくかは、明日試合をしてみたらわかる筈じゃなから、説明はせん。 そんで、紅白戦の翌日……明後日じゃな。そこから暫くは、午前に集中して練習を行い。 そして、午後は各自自由行動とする。 あまり根詰めても効果が出ん事は、腐ってもスポーツ医学者じゃからの、言わせてもらうゾイ。 そんな日程を8日分程こなしたら――次は、練習試合を行う」 鈴仙「は、ハァ……練習試合!?」 反町「失礼ですが。こんな異世界で練習試合を引き受けてくれるチーム。 それも、俺達の実力に適合したチームなんて、存在するのでしょうか……!?」 コーチ「フォフォ。その点は心配いらぬ! ……と、だけ言っておこう。 対戦相手については、試合が近づいたらまた意見を聞こうと思うからの〜」 非常識な発言を繰り返しながらも、コートは飄々と好々爺めいた笑みを浮かべる。 しかし、これが単なる耄碌ではなく。彼なりの考えがあるであろう事が読めたため、 鈴仙はこれ以上の反論はしない。
[156]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/01/17(水) 01:16:02 ID:UQyWWvY2 コーチ「で。練習試合後はもう8日間。練習を行って魔界カップに備えるぞ。 ……さてさて。この時点で何か質問のある者は?」 最後に、一通りの説明を終えたコーチは話を一旦切り、チームメンバーに質問を求めた。 鈴仙「(どうしよう。いきなり紅白戦をやるだの、魔界に居るのに練習試合をセッティングするだの、 色々と不可解な事を言ってるコーチだけど……。あの人、普段はボケてるふりをしてるだけで、 実際はとても賢いんだから、いい加減な事を言ってるとは思えない。 ――ただ。それを差っ引いても、これからの生活だもの。気になる事は色々と質問はすべきよね)」 鈴仙は、これからの生活について為すべき質問は何かを考えるも――。 その辺りは、利発そうな仲間達が先回りをしてくれていた。 慧音「では、コーチ。システムは何を採用する心算ですか?」 コーチ「結論から言って、それはワシは決めぬ。基本は4−4−2となるじゃろうが……。 しかし、このチームに居る選手は皆世界で戦えるタレント揃いじゃ。 故に、様々な起用方法が想定される。それと、相手の戦術、戦法、特徴を加味する事も必要じゃからの」 パチュリー「妥当な判断ね。貴方が居なければ、私が同じ事を言っていたと思うわ。 ……私からも質問、いいかしら。午前中は練習とあるけれど。具体的にはどんな方針を考えて?」 コーチ「全体練習は皆の連携を確認するに留め。基本的には各自で足りぬ分野、伸ばすべき分野を磨いて貰う。 しかし、個人練習を強いるつもりはないゾイ。他人と共に練習する。他人を手伝い練習する。 あるいは、他人に手伝ってもらい練習する……。その辺りのバリエーションは、各々で考えてもよいぞ」
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0ch BBS 2007-01-24