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【神話に】鈴仙奮闘記44【挑むもの】
[358]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/09/07(金) 00:29:46 ID:??? …と、言ったところで今日はここまでにします。 >>352 乙ありがとうございます! >>354 ご心配ありがとうございます。昨日まで打身の痛みがひどかったですが、今日は大分良くなりました。 リアル吹っ飛びを体感できたという意味では良かったですね…これからはにとりに優しくしたいと思います (吹っ飛び描写を濃密にしないとは言ってない)
[359]森崎名無しさん:2018/09/07(金) 00:36:16 ID:??? 前々から幻想郷の外にもやたら人外が多いとは思っていたけどまさか理由があったとは…… 乙でした
[360]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/09/08(土) 15:24:00 ID:tqpzT/YE >>359 乙ありがとうございます。 幻想郷と外界を隔てる境界が無くなった影響ですね。外界と幻想郷の区別は無くなりつつあります。 スウェーデンはそんな設定関係なくトンデモですが。
[361]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/09/08(土) 15:25:46 ID:tqpzT/YE ~イタリア・山奥の塔~ 霊峰モンテ・ローザの中腹に位置する古びた館。 その中央には高さ829メートルもの超高層の尖塔が建てられている。 今や歴史にすら残されていない、古代人によるロストテクノロジーの産物であるその塔の頂上で、 秘神降臨の儀式を終えた豊聡耳神子は唇を歪めた。 神子「(これが。後戸の神であり、障碍の神であり、能楽の神であり、宿神であり、星神であり。 ……八雲紫の盟友として、幻想郷を創りし賢者の秘儀)」 神子は身体に力を籠め、自らの肉体を改めて確認する。 外見は変わっていないが、その中身はこれまでの自分と比べても明らかに異なる。 全知全能に近いまでの叡智。天空に輝ける星々からの加護。そしてその全てを意のままに制御できる力。 青娥「なるほど。これがマタラの御力というものなのですね。 只でさえ賢者に匹敵する力と才能を持った太子様でしたが。 今はもはやそれをも超えて――唯一神にも等しき偉大さと畏れを感じさせますわ」 神子「世辞は要らぬ。……ただでさえ、この圧倒的な力を前に、震えているのだから」 普段では決して見せない弱気な言葉を従者に投げかけながら、神子はふう、と儀式場から離れた場所にある椅子に座る。 神子「聖徳太子時代の我が配下であった秦河勝。国を乱す新興宗教の一団を単騎で制圧した時に、奴に宿させた力だ。 元々、当てはあったとはいえ――これは手間がかかる。敵に勘付かれぬよう振る舞う必要があったが……。 結果として、上手く行ったと言えようか」 彼女はそう独り言ちる。 幻想郷の動乱に乗じて、人間を中心とした社会を築き上げる為の一連の計画は概ね順調に進んでいる。 旧体制の支配者である八雲紫は『プロジェクト・カウンターハクレイ』潰しに躍起となっており、 むしろ人里の人間の不満封じとして、神子による統治を追認している体たらく。 また、『プロジェクト・カウンターハクレイ』側も未だ一枚岩では無いようで、紫率いる全幻想郷選抜代表を抑えうる勢力にはなっていない。 そんな中で、『ハイパーカンピオーネ』――神子を中心とした幻想郷乗っ取り計画は、ほぼ放置されてきた。
[362]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/09/08(土) 15:30:17 ID:tqpzT/YE 青娥「秦河勝が作った面の付喪神――秦こころを手中に収めたのは大きかったですわね。 彼女の存在が、太子様とマタラ神との良好なパスとなってくれました」 神子「それを言うならば、布都と屠自古にも感謝せねばなるまい。儀式に要する二童子の役を、二人はよく勤めてくれた」 今彼女達が名前を挙げた三者は、既に塔の一階で休ませている。……それだけに、負担が大きかったからだ。 命や存在にこそ別状はないにせよ、暫くはサッカーのような激しい運動はできないだろう。 だが、それでも問題ない。今の神子はもはや、彼女達の助力など必要ない。 聡明である神子は、自らがそれ程圧倒的な存在と成った事を、冷静かつ客観的に認識していた。 青娥「儀式の地を、ここイタリアにしたのも良い選択でした。日本国内では、流石に八雲紫も黙っていなかったでしょうから。 ここでは魔界を本拠地とする『プロジェクト・カウンターハクレイ』の眼にも付きませんし」 儀式の立会人としてこの場を選び、様々な呪術的なセッティングをしたのは神子の後見人を自称する邪仙・霍青娥。 彼女は終始温厚な貴婦人の如き優雅な笑みを称えながら、今日の儀式の成功を祝いながら、窓から見える星々を指さす。 青娥「マタラ神は本来、北斗七星の傍らで輝くアルコルを依り代とすべきでしたが。 今日は……ほら。あの、一番綺麗に、赤く輝いている星。プレイアデスの四女星。 ――“アルシオン”が、強い影響を与えたようです」 神子「そうか――ならば私もこれからは、そう名乗るとしよう」 短い休息を終え、彼女達は次の目的へと向かって動き出す。 イタリアを回ったのは儀式の為だけではない。 『ハイパーカンピオーネ』の一員として共に戦うべき、素晴らしい素質を持った人間を選抜し手中に入れる為でもある。 かつて彼女が岬太郎や魂魄妖夢を用済みとしたように。 目的を遂行する為に必要な人員は、厳しく、冷酷に選ばなければならない。 神子「全ては、遍く人間の平和と安寧の為。私は喜んでこの身を投げ出し、星となろうではないか」 神子は――いや。“アルシオン”は、その次の一歩を踏み出した。
[363]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/09/08(土) 15:38:50 ID:??? 一旦ここまでです。 もうちょい描写パート入れてから、魔界編の進行をおさらいしつつ練習選択等に入っていきます。 ちなみに、今後の予定はこんな感じです(テンプレ再掲) ☆第四章の予定表☆ 午 前 午 後 11日目 練 習 試 合 (全 日) ←今ココ 12日目 練習フェイズ 飲み会イベント 13日目 練習フェイズ 自由行動フェイズ 14日目 練習フェイズ 自由行動フェイズ 15日目 練習フェイズ 自由行動フェイズ 16日目 練習フェイズ 自由行動フェイズ 17日目 練習フェイズ 自由行動フェイズ 18日目 練習フェイズ 自由行動フェイズ 19日目 練習フェイズ 自由行動フェイズ 20日目 魔界カップ開幕、第1回戦 21日目~22日目 練習か自由行動を任意選択 23日目 魔界カップ決勝戦 24日目~27日目 練習か自由行動を任意選択 28日目 決戦の地・幻想郷へ、第四章完。最終章に続く…
[364]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2018/09/08(土) 17:33:13 ID:+VInUDXk 投稿乙です。 今ポールポジションのスレ内対戦設定を整理していますが、物語を続ける、 それも長く続けるのは本当に大変です。書いているうちに元ネタの物語が進行して 新たなキャラクターや設定が現れるとこれまでの設定とのすり合わせをしたりして、 あららのコアラ。とりあえずは何やら目論んでいる神子達へ。 鈴仙「お前が身を投じたは女神ではなく死神だ!その醜い野望、ここで果てるが良い!」 こんな台詞が拝める日をじーっと気長に待っております。
[365]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/09/08(土) 17:52:28 ID:??? ~魔界・聖屋敷前~ 鈴仙「ふいーっ、終わったぁ」 視点は再び鈴仙に戻る。彼女達はイングランドとの戦いを終えて友誼を深め、 そのまま白蓮が託してくれた空飛ぶ船――聖輦船に乗って、魔界の拠点へと戻ってきた。 てゐ「前半終了時点はかなりしんどかったけど、後半は割となんとかなったねぇ」 パチュリー「言っておくけれど、……この程度で満足していては駄目よ。 イングランドは世界の強豪と比べては一段も二段も劣るチーム。 今日はむしろ、圧勝できなかった事を反省すべきなのだから」 てゐ「分かってるよー。でも、今くらいは良いじゃん」 慧音「まあまあ二人とも。どちらにせよ、今日はもう休むべきだ。疲れた頭と身体で議論しても益は無いぞ」 パチュリー「……それもそうね」 後ろでは仲間達が口々に今日の感想を言い合ったり、今後の展望について語り合ったりしている中、 鈴仙もまた思索に暮れていた。 鈴仙「(今日は私も途中交代しちゃったしなぁ。もっとスタミナを鍛えないとダメなのかしら? とは言っても、これ以上となると中々上手くいかないし……う~んうう~ん)」 と言っても、慧音がやんわりとパチュリー達に指摘した通り、 疲れた中で一人で考えていても不毛なままで、これと言った結論には至らない。 ただ、そうは流石の鈴仙も分かってはいるのだが――それでも、考える事を辞められないのだ。
[366]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/09/08(土) 17:53:29 ID:??? 鈴仙「(佳歩や星も強くなってるし、反町君も汎用性で言えば私以上だし。 このままじゃいけないのっては重々分かっているんだけどなぁ……頑張りが足りないなぁ……)」 そんな中でひり出される結論らしきものは結局いつも、「自分のがんばりが足りない」という所になるのだが、 これに対して鈴仙は疑問を抱かないのは――ハッキリ言って異常である。 佳歩「鈴仙さま? むずかしーい顔してますけど、大丈夫ですか……? ま、まさか不治の病とか……!?」 つかさ「…………」 自分を慕ってくれる佳歩やつかさが心配そうに見上げているが、鈴仙は気付かない。 ――元々鈴仙はサンパウロ戦で、謎のスナイパーにより眼を撃ち抜かれた後遺症で盲目となっており、 こうして普通に生活したりサッカーが出来るのも、本人の類まれなる努力の成果であるのだが、 彼女はそれすらも、大した努力だとも思っていないのだ。 そんな鈴仙は顔をしかめながら、拠点となる屋敷の門をくぐろうとした時。 フラッ……。 鈴仙「あ、あれっ……!?」 不意に頭がぐらついた。眩暈がして、鈴仙は大きくふらついてしまう。 ……これまでの過労に加えて試合の疲労が重なっただけの、単純な理由だったが。 鈴仙「(ど、どうしてっ!? わたしってば、そんな大した事してないのに!?)」 この期に及んでも、鈴仙本人だけはその原因に気づかない。 色々と的外れな思考が浮かぶ中、鈴仙の頭部は地面へと一直線となり――。
[367]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/09/08(土) 17:57:53 ID:??? アリス「――危ないっ!」 ガシリと腕を掴まれる感触。……鈴仙はアリスの手によって転倒を免れた。 鈴仙「アリスさん……いや、アリス?」 アリス「鈴仙ったら、本当にバカなんだから。他人の事はよく見てる癖に、自分の事になると本当に無頓着よね」 彼女の言葉は一見素っ気なかったが、その語調には友人として鈴仙を想う強い意志が感じられる。 きょとんとしている鈴仙に追い打ちをかけるように、次はつかさが駆け寄り言った。 つかさ「鈴仙さま、ちょっと前までの私みたいになってます。無茶してるのに、それが無茶だってわかってません」 てゐ「中山さんの影響受けるのは良いけど、身の程を弁えて欲しいよねぇ。……ナイス、アリスさん。いや、アリス」 鈴仙「ご、ごめん。でも、本当に大丈夫だからさ。今のも、バナナかなんかで滑っただけだし、たぶん」 パチュリー「それすらわからない、目の見えない状況で普通に生活するって言う時点で、 とてつも無い負担だって事を、あんたはどうやら理解してないみたいね……」 そしてそれを皮切りに、仲間達が次々と鈴仙を心配して色々な言葉を投げかけてくれる。 その全ては、これまでの鈴仙と仲間達との信頼に裏打ちされているものだった。 コーチ「世の中には、たった一人で全てを為し遂げ、決して倒れる事の無い者は確かに居る。 しかし残念ながら、多くの者はそうではない。だが、悲観する事はないぞ。 そんな一人では何も出来ず、容易く倒れ得るような者こそ。 一人で全てを成し遂げる者よりも多くの仲間を得る機会に出会えるんじゃからのう」
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0ch BBS 2007-01-24