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【花の都の】キャプテン岬2【色物達】
[488]キャプテン岬の人 ◆ma4dP58NuI :2019/06/08(土) 19:37:14 ID:t0TyXqb6 天ヶ瀬の醜態が口に出されるにつけ、彼らから楽勝ムードが目に見えそうになる程になっている。 そんな彼らから発せられた言葉が、僕にひらめきをもたらしてくれた。 ならず者G「今日は俺、チョーシいいんだ、ハットトリックいったら100フランな!」 ならず者H「バカ言え、ハットトリック決めるのはオレだ。お前より先にハット決めるのに200賭ける」 ならず者I「今日はDFでも決められそうな気がするぜ!オレが決めたら……」 岬「いいかげんにしろっ!」 反射的に体が突き動いた、ように勢いよく彼らの前に飛び出す。 賭け、それに金額。これら単語からあるアイデアが浮かんできた。 ならず者I「見ねえ顔だな、テメエはだれだ?」 岬「岬太郎、日本人学校のサッカー部員だ!僕達は君達にいつまでも負け続けるだけの存在じゃない!」 ならず者I「ナマいってくれちゃって、新入りらしいから教えてやるよ。 こいつらはオレらに負けて負けて20連敗、敗北率150%よ!試合が終わって負ける100%に、 後半はじまる前から負けが見える50%!お前らはせいぜいオレらのカケ用道具がおにあ」 岬「なら今度は僕と賭けろ!」 ノッてきた。敵方の他の仲間も賭けを制止する様子も見られない。 激しい怒りの顔を叩きつけながら、僕は宣言する。 岬「僕の手持ちは400フラン、全財産鍵集めれば1000はある。 今度勝負して負けたら全部、お前達にくれてやるっ!お前達も口だけじゃないなら賭けてみろ!」 ならず者A「言ってくれるじゃねえか、いいぜ」
[489]キャプテン岬の人 ◆ma4dP58NuI :2019/06/08(土) 19:38:51 ID:t0TyXqb6 集団の後ろにいたならず者が鷹揚に声をかける。周りが異議を唱えないところから見て、この少年がキャプテンだろう。 天ヶ瀬「お、おいみさ」 ならず者A「ただし!せっかく賭けてやるんだ、もっと儲からないとな。1000じゃ1人頭100フランにもなりゃしねえ、 そうだな、2200出せば相手してやろうじゃねえか。受けなかったら お前らの弱虫ぶりケチぶりをパリ中に広がるから覚悟しておけ」 丸山「はいはい、そこまで」 僕と相手との口論を先生がさえぎった。右手には開ききったノートを手の平いっぱいに広げて支えている。 左手は手のひらを地面から見て垂直に立てていて、キリスト教徒が聖書を前に宣誓するような身振りで、僕らに告げる。 丸山「エキサイトするのはサッカーだけにしなさい。あなた達、賭け試合する気ね」 ならず者A「ああ、そうだ。悪いか」 他校とはいえ先生相手に悪びれもせず答えた。この分だとこの手の金のやり取りは慣れっこになっているのだろう。 先生はそんな横柄な態度には全く関心なしといった風らしく、顔色も変えずに言葉を返す。
[490]キャプテン岬の人 ◆ma4dP58NuI :2019/06/08(土) 19:41:00 ID:t0TyXqb6 丸山「約束を守らなければね。守る分には、借りた金を返すため金策に走り回って返済するのも、良い社会勉強になるから」 ならず者A「ほーお、毎日の勉強や勝てないサッカー部の練習だけじゃなく、 世の中の仕組みまで学ばせるとは、教育熱心な先生ですなあ」 丸山「御託を並べてないでここに書きなさい。あなた達の氏名と学校名、賭ける金額を記す事。 もし裏切っておかしなマネをしたら、あなた達の先生に伝えるべき事を伝えるだけよ」 ならず者A「へっ、チクってうやむやにしようってか?」 丸山「大丈夫よ、約束を守る限りそんな事はしないわ。それに」 先生は懐に手を入れ、1枚の赤みがかった紙切れを取り出し、ならず者達に見せつける。 丸山「あなた達が勝ったら、私が1人分200フラン、合計2200フラン出しましょう。岬君の分と合わせて3200フラン、 賭け金が多い人が多くもらうようにしなさい。ま、負けたら関係のないこ」 「3200フラン!」 フランス側メンバーの誰かが叫び、それ以外のメンバーも色めき立つ。無理もない、 フランスでも細々と流通し始めた日本の漫画が何十フランもし、清水の舞台から飛び降りるような気持ちで 買っていく子供としては、山分けとはいえ3200フランとは山のような大金だ。
[491]キャプテン岬の人 ◆ma4dP58NuI :2019/06/08(土) 19:42:37 ID:t0TyXqb6 ならず者B「言ったな、後悔するなよ!」 丸山「出なかったら学校に訴えるなり警察に行くなり自由にしなさい。 それより私達がここまで出す以上、あなた達も賭け金はそれなりに持ってこないとね」 ならず者B「当然よ!お前らとは物持ちが違うからな」 ならず者C「どうせ勝つんだ、気前のいいとこ見せてやるぜ!」 ならず者D「みんなわりい、オレハットトリック決めるから、1000フランぐらいもらっちゃうわ」 ならず者E「ちょうど昨日、小遣いが入ったんだ、取り分が増えるぜ!」 丸山「はいはい、受け取りたかったらここに記入しなさいね」 やいのやいの、既に勝って賭け金を受け取ったかのような高揚した様子で、敵方は湧き立ち 喜び勇んでノートに名前と賭け金を記帳していく。どれくらいの額になったかというと…… 先着で、 ★クレベーユ !powerフラン セルビー !powerフラン デュイソン !powerフラン★ ★ギュイーズ !powerフラン モンモランシー !powerフラン テナルディエ !powerフラン★ (続きます。次のレスを投下するまで投稿は行わないでください)
[492]キャプテン岬の人 ◆ma4dP58NuI :2019/06/08(土) 19:44:25 ID:t0TyXqb6 ★ブリュイ !powerフラン マルタン !powerフラン ピラーグ !powerフラン ブーアン !powerフラン ギャロス !powerフラン★ と書き込んで下さい。!とpowerの間のスペースは埋めてください。 投票チャンスを増やすため、投票は1人1項目(★〜★)でお願いします。 岬君が儲けのタネを見つけ、丸山先生が賭け試合を了承したところで、本日はこれまでと致します。 岬君の算段については次回か次々回でもう少し詳しく説明します。 なお、再来週の投稿についてですが、松山光・三杉淳誕生祭の準備と私事により、投稿ができないかもしれません。 投稿できないと確定した時点でお知らせしますので、なにとぞご了承ください。
[493]森崎名無しさん:2019/06/08(土) 20:22:18 ID:??? ★クレベーユ 231 フラン セルビー 454 フラン デュイソン 13 フラン★
[494]森崎名無しさん:2019/06/08(土) 20:44:31 ID:??? ★ギュイーズ 315 フラン モンモランシー 419 フラン テナルディエ 358 フラン★
[495]森崎名無しさん:2019/06/08(土) 20:48:26 ID:??? ★ブリュイ 742 フラン マルタン 537 フラン ピラーグ 813 フラン ブーアン 432 フラン ギャロス 409 フラン★
[496]キャプテン岬の人 ◆ma4dP58NuI :2019/06/16(日) 12:28:43 ID:DNkmwWcQ ★クレベーユ 231 フラン セルビー 454 フラン デュイソン 13 フラン★ ★ギュイーズ 315 フラン モンモランシー 419 フラン テナルディエ 358 フラン★ ★ブリュイ 742 フラン マルタン 537 フラン ピラーグ 813 フラン ブーアン 432 フラン ギャロス 409 フラン★ ⇒合計4723フラン ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 岬「(……凄い額だ)」 次々と書き入れられる金額が目に入り、ゴクリとつばの音がのどに響く。 周りに聞こえてはいないかと、ヒヤリとさえしてしまった。 岬「(4723フラン。円にすると10万円以上だ。これをそっくり手に入れてしまえば、何年もの間お金に困る事はなくなるだろう。 巻き上げる前に『ほんのわずかな差で負けてしまった』と感じるように上手く勝てば、 相手は負けを取り戻そうとムキになって挑戦し続ける。 後は時々負けてやっていけば、少なくとも半分は手元に残せる、 そして収益を今以上に増やす事だってできるはずだ。問題は)」 僕の横や後ろで先生とならず者、そして事の発端たる僕をチラリチラリと交互に視線が飛び交っている。
[497]キャプテン岬の人 ◆ma4dP58NuI :2019/06/16(日) 12:30:52 ID:DNkmwWcQ 岬「(『お前のせいで大変な事になった、どうしてくれる』と言いたげな この先輩達をやる気にさせないといけないんだよなあ。そしてやる気を出させた後は、 なるべく少ない分け前で満足してもらわないと。そのためには)」 協力者が必要だ。金儲けのシステムを維持し、自分の存在を分かりづらくする存在が必要となる。 岬「(でもその前に)」 賭け試合の話が一通り決まってからだ。幸い取り決めは先生が滞りなく進めてくれている。 テナルディエ「……っと、これで終わりだ。金の調達もしなきゃならんだろ、5日後の9時か10時、この運動場で試合だ。 雨が降ったら立ち合いの元、延期するか決める。これでどうだ」 丸山「そうね、こっちも問題ないわ」 テナルディエ「そうか、じゃ、決まりだ。忘れずに来いよ、金づるさんよ、じゃあな!」 試合の取り組みが彼らと先生との間で締結され、彼らは運動場から去っていった。 その先生は残った僕らの方に向いてわざとらしく咳をする。 皆催眠術から覚めたかのようにハッとした顔になり、口々に先生へ苦情を申し立てた。 渋沢「先生、いくらなんでもあんまりですよ!勝手に決めるなんて!」 大杉「俺達あいつらに20連敗してるんですよ!20連敗!」 西園寺「だいたい岬の奴が勝手に……」 パアン! 先生が勢いよくノートを閉じた。予想外の動きに皆がたじろぐ瞬間、語った。 丸山「これで、勝つしかなくなったわね」
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0ch BBS 2007-01-24