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【挑戦者】キャプテン岬U【岬】
[60]キャプテン岬の人 ◆ma4dP58NuI :2024/02/18(日) 17:27:32 ID:smiBSF32 色々悶着ありましたが、どうにか西ベルリンに向けて旅立とうとしている、 というところで、本日はこれまでといたします。 なお、>>56 での注釈は以下の通り。 ※1:スペイン語でイベリスモ。スペイン・ポルトガル両国の統一を目指す運動・思想。 ここではポルトガルのシャラーナとスペインのアルゴスとのコンビを強調している言葉。 なおコンビだと語っているのはシャラーナのみであり、アルゴス自身はシャラーナとの間に 特別な絆があるとは思っていない。 ※2:ポルトガル・リスボンに本拠地を置くプロサッカークラブ。 1982-83シーズン(この物語は1985年)に国内リーグ2冠、UEFAカップで準優勝を達成するなど 当時のヨーロッパでの強豪クラブだった。
[61]森崎名無しさん:2024/02/18(日) 17:30:19 ID:??? A
[62]キャプテン岬の人 ◆ma4dP58NuI :2024/02/25(日) 17:19:04 ID:BxffVU8s A:「拳法家の君がなぜサッカーを?」 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― アルゴス「事の起こりは半世紀も前、スペインを血と暴力で覆った、内戦時代からはじまった…… 当時の我が先人達はフランコ将軍率いる国民戦線軍と拳を交えていた。 3年もの間奮戦するも時利あらず、国の実権を握り独裁者となったフランコによって、 先人の多くがイベリアの土へ還ってしまった…… まだ幼き師父も命からがら難を逃れ、ピレネーの高峰を師とし身を隠す木々を友とした。 幾度となく迫り来る追手を避け、長じてからは敵を圧し、我らが拳法と道場の復興に 尽力しておられた……その師父が、まだ拳の修行を許されたばかりの 私を召し出し、こう告げられた……」 師父『アルゴスよ、本日より手に拳法を、足に球術を共に修めるがよい』 師匠の言葉をよどみなく語った後、アルゴスはポケットに手を伸ばし白黒の布切れを取り出した。 砂や土ですすけたようになってはいたが、きれいに折りたたまれている。 師父『国王陛下ファン・カルロス1世が発布した自由選挙が、不正なく執り行わられたと連絡があった。 フランコの徒党は未だ要職を占めているとはいえ、もはや風の前の麦殻。遠からず散るであろう。 我々の恩赦も近いうちになされるとのことだ。 しかし、塗りつけられた泥は、いまだぬぐわれたとは言えぬ』
[63]キャプテン岬の人 ◆ma4dP58NuI :2024/02/25(日) 17:21:20 ID:BxffVU8s アルゴス「そう言って師父は懐から古ぼけた紙を取り出し、私の前に見せた。 紙は一枚の貼り紙、そこには……!」 注意!そして通報せよ! 拳を我らの血で彩る赤旗の尖兵、今なお潜伏す! 奴らは人を人とも思わぬ人面獣である! 男A「ん⁉まちがったかな…」 奴らは人間を玩具にする。好奇心のままに我らを殺す。 恥じず、ためらわず、飽くを知らず! 男J「そんなガキの1人や2人、なんだというのだ!」 けがれなき子も、奴らには殺戮への誘惑をかき立てるスパイスにしかならない。 その人面獣が今もなお、街や野山に潜んでいる。彼らの居場所を知る者は、 最寄りの治安裁判所へ通報せよ! アルゴス「老いた病人を苦しませては悦び、泣き叫ぶ子を喜々として刺し貫く…… 我々は人の皮をかぶった悪魔とさせられたのだ!」
[64]キャプテン岬の人 ◆ma4dP58NuI :2024/02/25(日) 17:23:19 ID:BxffVU8s そう言ってギュッと目をつぶり、絶句した。殺戮と言われなき中傷を受け 何も言い返せず逃げ隠れるしかなかった無念が、我が事として胸の内で 荒れ狂っているようだ。 師父『かつてはスペイン全土でこうした政治宣伝が繰り広げられ、 幾多の朋友が狩り立てられていった。今は世に光が戻ったが、 かつての偏見は未だにぬぐわれていない。早く我らの無実を あまねく伝えねばならん。さもなくば郷里を再び見ることなく 世を去る者、未来に光を閉ざす者が出てきてしまう。 ……そのため今後、お前には球技を取得してもらいたい。古今東西老若男女、 いわゆるスポーツと呼ばれるものには、多くの人間の心をつかむ力がある。 お前がこの球を通じて外の世界で活躍するようになれば、 我らにとっての救世主(サルバトーレ)となるだろう』 アルゴス「そう言って師父は、右も左も知らぬ幼い私に頭を下げた。人は己の責務を 年端もいかぬ幼子に押し付けたというだろう。だが違う! もはや老いた身では一門の無念を晴らせぬと嘆き悩みぬいたが、 私にその可能性を見出してくれたのだ!」 機内であることは頭の片隅にも残っていまい。アルゴスの決然とした表情がそう語っている。 彼は取り出した布を右手人差し指に当てた。するとみるみるうちに空気を入れずして 布が球となり、サッカーボールへと化していく。 アルゴス「先人の無念を晴らし未来に光を抱くは、この球にかかっている…!」
[65]キャプテン岬の人 ◆ma4dP58NuI :2024/02/25(日) 17:50:27 ID:BxffVU8s アルゴスがサッカーをする動機を語ってくれたところで、本日はこれまでといたします。 あと残り3人のチームメイト紹介とダイジェスト紅白戦を交えての選手能力紹介…… それらが終わり次第、岬君達も本格的に試合がはじまります。 …アニメ終了までにたどりつかないと……
[66]キャプテン岬の人 ◆ma4dP58NuI :2024/03/03(日) 16:47:34 ID:Wqomk6Bc 第4話 なぜ空はこれほど青い? リブタ「いやあ、大きい体はこういう時大変ですねえ」 あふれんばかりの肉を座席と座席の間に押し込みながら、ひとり苦笑する。 リブタ「席も2人分取らせてもらうことになるとは。狭苦しいですが、どうかご容赦を」 相席する隣人に声をかける。だが相手は声が届いていないのかテーブルに広げた 手の平より少し大きいノートを見入っては熱心に書き込んでいる。 ただそれも十数文字程度書き込んでは止まり、また書き進めてはすぐ止まるを繰り返し 時折品を失わぬ程度に幸せそうな顔を浮かべ、窓へ顔を向け空の彼方へ視線をやりながら、 小声で何かをつぶやいているのだった。 何に夢中となっているか、むくむくとリブタの中に興味が湧きだしてきたようだ。 意識が彼方に向いているのを幸い、体をむりむり傾けて、ノートの中をのぞき見る。 この空を見ているだけでうれしい あなたと見れたらどんなにうれしいだろう Do you know why the sky is blue?
[67]キャプテン岬の人 ◆ma4dP58NuI :2024/03/03(日) 16:49:14 ID:Wqomk6Bc リブタ「(これは……詩ですね。大切な人を…)」 ????「…カレン」 スッと澄んだ声が、フッと隣人から発せられる。そしてようやく リブタの視線に気づいたらしく、ピクリとまばたきしてから向き直った。 ????「これは失礼、考え事をしていたもので。何かご用事でも?」 リブタ「いえいえこちらこそ勝手にのぞき見を。えっと、あなたも私と同じく、 西欧メンバーの一員ですよね?」 ????「はい」 リブタ「よければもう一度、お名前を教えてもらえないかと。物覚えが悪いもので… 私はオランダから来た、アルフレット・リブタです」 レヴィン「私はステファン・レヴィン、スウェーデン代表です。よろしく」 握手を交わした後、改めてレヴィンという少年の顔を見る。よく整った顔立ち、 自信を宿した顔つき、そして右目まで届かんばかりに大きく円弧を描いた髪が 特徴として目に入る。 リブタ「(まるで死神の鎌のような…ええい縁起でもない)も、もしよければ 今お書きの詩について、うかがっても」 レヴィン「詩…ああ、カレンに宛てる手紙の下書きのことですか」 リブタ「カレン…ご姉妹ですか」 レヴィン「いえ、僕の……大切な人です。何と、いいますか」 レヴィンは再び遠い目をして、再び窓を向いて空の彼方へと目線を投じた。
[68]キャプテン岬の人 ◆ma4dP58NuI :2024/03/03(日) 16:52:01 ID:Wqomk6Bc レヴィン「不思議なものです。恋をするまでは、恋をするとその人のことしか目に入らなくなると思っていたのですが…… いざそうなると目に映る全ての景色、世界が輝くというか、あざやかになるというのか。 その不思議と喜びを思うままに、つらつらと」 リブタ「そうでしたか……どうかカレンさんと、共に過ごすお時間を大切になさってください。 後悔することが無いように、一瞬一瞬、全力で」 ありがとうございます。ほほえみを添えてチームメイトにそう返事した後、再び窓に広がる青空を眺める。 どこまでも空は青い。 どれほど見渡しても一筋の暗雲も、湧き上がってきそうになかった。
[69]キャプテン岬の人 ◆ma4dP58NuI :2024/03/03(日) 17:00:08 ID:Wqomk6Bc 短いですが残り3人のチームメイト1人が、レヴィンくんと分かったところで今日はここまでといたします。 なおレヴィンくんが作中で記していた詩は、以下の動画(5:30あたり)からお借りしております。 https://www.nicovideo.jp/watch/sm29525809 物語での利用許可をくださりました、ねこ号さんにこの場を借りて御礼申し上げます。 ねこ号さんX(Twitter)アドレス ⇒https://twitter.com/nekogoing
[70]キャプテン岬の人 ◆ma4dP58NuI :2024/03/24(日) 17:41:19 ID:ZxMHRW6U 第5話 西ベルリン、そして最後の2人 リチャード「お前らが西ヨーロッパ代表かい。 ワシがリバプールのリチャード・デンバーじゃ。 よろしくたのむぞ」 西ベルリンのテーゲル空港に到着すると、これから僕達のチームメイトになるはずの男、 炎に石炭をまぶしたような黒みがかった赤毛の長髪イングランド人が待ち構えていた。 ギャロス「よ、よろしくっ」 リチャード「よろしくのう」 一番近くにいたギャロスは彼を見て、明らかにひるんで見えた。ギャロスには悪いが 他人には恐れおののいたチンピラが、組の頭と応対しているといった光景にしか見えない。 丸太に筋肉を覆ったような隆々とした両腕を組み、遠慮など欠片も感じさせない 不敵な表情は、一目で強者だと感じずにはいられない。 平静を保っているのは大男のリブタや拳法家のアルゴス、あとはレヴィンと監督くらいか。 後の面々は大人も含めて、硬い表情を浮かべてしまっている。 もっともみんなが赤毛のイングランド人を恐れ、警戒しているのは傲然とした風貌ばかりではなかった。 「先例」がある。
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0ch BBS 2007-01-24