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【サッカー少年】キャプテンEDIT【奮闘記】


[43]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2010/02/15(月) 23:23:36 ID:???
あそこを見てみろ、と比良山は顎で向こうを指した。
小豆沢が、シュートのコントロールに悩む末松を指導している。

小豆沢「……末松君は、まだ蹴り足だけの力でボールを蹴ってる感じだね。
生まれつきの筋力に恵まれて、強いキックを撃つのに工夫が要らなかったから、かえって悪い癖がついてるんだ。
もっと腰を入れて、それから軸足に掛かる体重を意識したら良くなると思うよ」

末松「そうした方がいいのは分かるんだけどな〜。頭では分かるんッスけど実際にやるとなるとどうも……」

小豆沢「じゃあ、軽くお手本を見せてみるから、真似してみてね。……それっ」

綺麗な弾道を描くシュート。
それがゴールネットに吸い込まれるのを見届けると、末松も懸命にシュートフォームの改善に取り組んでいく。
一見すれば、丁寧な指導をする先輩と、それによく応える後輩という絵になる構図なのだが、

大前「……そういえば、最近の小豆沢さんって、ボールを蹴ってる時は大抵誰かに見本を見せる時だよな」

落田「練習の効率を上げるために部員の数を絞ってるのに、肝心のキャプテンが一番新入部員に足を取られてる感じだ」

雪村「自分の練習時間を持てないなんて、僕だったら一日も持たないよ」

比良山「と、いうわけだ。そもそもキャプテンがいかに優秀とはいえ、俺たちより二つ年上なだけで同じ中学生に過ぎない。
指導力にも限界がある。対して清栄学園は、実業団選手の出身の監督の他にコーチも高値で雇い入れていると聞く。
このままでは差をつけられてしまうぞ」

大前「小豆沢さんも中学生、か。そうだよな……あの人、凄く大人びているから、時々それを忘れちゃうんだよな」

落田(ていうか、俺には小豆沢キャプテンよりお前の方が中学生とは思えないぞ、比良山……)

比良山の言葉で現状を認識した1年生一同は、一様に沈鬱な表情になる。
能天気が売りの雪村さえ、表情を曇らせた。
空気を変えるように、比良山が軽く咳払いをする。


0ch BBS 2007-01-24