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1- レス

【そんなタイトルで】アナザー カンピオーネ1【大丈夫か?】


[55]アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/10/24(日) 16:21:53 ID:???
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

……目を開けると薄暗さと真っ白な天井が飛び込んできた。
どうやらベッドの上で寝ていたようだが、ジョアンはこの場所に覚えがなかった。。
ベッドの周囲はカーテンで囲まれており、どう考えてもシティホテルのそれではない。
ジョアンは只ならぬ違和感を感じ、急いで上体を起こそうとした。

ジョアン「……っつ!」

右腕に思わぬ激痛が走り、ジョアンは思わず声を挙げた。 省21

[56]アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/10/24(日) 16:23:09 ID:???
………だが、どうやらそこまでしか思い出せない。
懸命に頭を働かせているが、どうにも頭に靄(もや)が掛かりきりである。
そして何故だか焦燥の念ばかりがドンドン溢れ出して来る。

ジョアン(分からない… 分からない、が…! ジッとしている訳にはいかない、そんな気がする!)

今度は腕が痛むのも構わず身体を起こし、ベッドから這い出した。
どうやら右腕が痛む以外では頭痛が少し伴っている程度で、歩く事は可能だった。

ベッドの周囲を覆うカーテンを荒っぽく開く。 省8

[57]アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/10/24(日) 16:24:54 ID:???
ジョアン(病院の一室という訳か…状況を考えてみれば、そうか。)

自分の身が無事であった理由もこれで得心がいったが、今その事は重要でなかった。
ジョアンは■■の安否を確認すべく、部屋の出口へ急いだ。
と、そこでジョアンに再び違和感と疑問が襲い掛かる。

ジョアン(うん…… 誰だ…? 誰の安否だ? 私に連れなど居なかった筈……)

考えても、思い出そうとしても、ヤハリそれを思い出すことは出来ない。 省11

[58]アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/10/24(日) 16:25:57 ID:???
暗い部屋から急に廊下の電灯下に出た為、眩しさでハッキリとは見えないが、
ジョアンには目の前の男が何者であるか、おぼろげに理解できていた。

ジョアン「キミは…」

男「ああ……お目覚めですかい?」

男がジョアンに向けて話しかけてきた。
その低く渋い声には、やはり薄っすらと覚えがあった。
■■を抱きかかえながら騒ぎの中をすり抜け、息を切らして走り…
意識を失う寸前まで逃げた先のその場所にこの男が居たのだ。

[59]アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/10/24(日) 16:27:28 ID:???
※取り敢えず、一旦(今日は?)ここまででつ


[60]森崎名無しさん:2010/10/24(日) 21:08:09 ID:???
乙でした。

[61]アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/10/25(月) 19:00:07 ID:???
>>60 乙感謝です、言って貰えるとやはり嬉しい物ですね。

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1-7)黒の男

この街でも手掛かりなし…。
そう結論付けるしかないと諦め、彼は大きな溜息を吐いた。

その男は全身を黒い服飾で覆い、顔面には手術の痕がクッキリと残っており…
さらにその継ぎ接ぎだらけの皮膚の色も半面が異なるという面妖だった。
彼の名はBJ、親友の消息を求めて世界中を旅しているところであった。
省25

[62]アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/10/25(月) 19:01:29 ID:???
いつか医者になりタカシに対していっぱいお礼をする…
その幼き誓いを果たすため、BJは必死で医者の技術を求め…そしてそれが叶った今、
世界を渡り歩きながら友人の行方を探し続けている。 しかしその消息は一切掴めなかった。

ユーゴ連邦は世界でも類を見ないモザイク国家だ。
東欧、西欧だけでなく、トルコやムスリムとも繋がっている。
故に少しは手掛かりが掴めるのではと期待していたBJだが、今日までに何の情報も得られておらず、 省21

[63]アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/10/25(月) 19:02:51 ID:???
そう言えば聞き込みの時に話題が挙がったのを覚えていた。
何でも地元のチームが国内でNo.1のチームと対戦するとの事で、
やたらと興奮しながら話してくるオッサンの飛ばすオツユが不快だった。

BJ(サッカーねぇ……よく知らんが、こんな怒号みたいな歓声が挙がるもんかね?)

BJは興味なく帰路を急ぐ事にした。 と、その時 彼の肌が急にザワツキ始めた。
粘膜に血の匂いを感じる気がする。BJは立ち止まり、建物の陰に入って様子を窺う事にした。 省18

[64]アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/10/25(月) 19:03:55 ID:???
BJ(人……それも子供か…。 何があったか知らんが、あの爺さんそろそろ限界だな。)

無視することも出来ず、BJは陰から飛び出した。
初老の男はBJの影を認め、ギョッとした顔で急停止した
そして限界が来ていたのか、そのまま膝が崩れてしまう。
だが眼光だけは強く保ち、こちらを睨みつけていた。

ジョアン「そこを退け……この子は殺させんぞ…!」

BJ「殺すよりも治す方が好みなんだがね……。 省10

[65]アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/10/25(月) 19:05:09 ID:???
この言葉を普通に受け取れば、腕の中の子供がそれほど大切という事を示している。
だがBJは男の言葉の端々に、何かそう単純でない物が感じられた。
そう…この男から感じられる雰囲気は、自分の命を軽視している人間の“それ”である。

BJ「ふぅん、“自分は死んでもいい”ねぇ……気に入らないな。
   すまんが私は天邪鬼なんだ、アンタの事も助けてやるぜ。」

男と子供を強引に抱え上げながら、BJの口からは思わず皮肉の言葉が飛び出していた。 省10


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