※人気投票開催中※
01/17(日)00:00-01/30(土)23:59
第二回鈴仙奮闘記キャラ人気投票
※新板できました※
ダイス創作物語板
ブログ
現行スレ
投票
最新20
板
1-
前
次
新
レス
【そんなタイトルで】アナザー カンピオーネ1【大丈夫か?】
[65]アナカン ◆w2ifIqEU72
:2010/10/25(月) 19:05:09 ID:???
この言葉を普通に受け取れば、腕の中の子供がそれほど大切という事を示している。
だがBJは男の言葉の端々に、何かそう単純でない物が感じられた。
そう…この男から感じられる雰囲気は、自分の命を軽視している人間の“それ”である。
BJ「ふぅん、“自分は死んでもいい”ねぇ……気に入らないな。
すまんが私は天邪鬼なんだ、アンタの事も助けてやるぜ。」
男と子供を強引に抱え上げながら、BJの口からは思わず皮肉の言葉が飛び出していた。
省10
[66]アナカン ◆w2ifIqEU72
:2010/10/25(月) 19:06:10 ID:???
1-8)LOST BOY
ガチャ…
ホテルのドアを開けると、そこにはあの少年が居た。
椅子に座って、何をするでもなく、何を見るでもなくボーッとしていた。
…あれからジョアンはBJと事の成り行きを確認し合った。
その中で少年の事が話に出てきた時、ようやくジョアンは多くを思い出した。
スタジアムで偶然あの少年と家族を目にして驚いた事、
もしかして縁があるのではと考えた後、バカバカしいと自嘲しながら否定した事、
省23
[67]アナカン ◆w2ifIqEU72
:2010/10/25(月) 19:07:12 ID:???
BJの話によれば、少年には外傷が認められず、今のところ命に別状はないそうだった。
ただ、ジョアンが目を覚ます前に、何が起こったか調べると、色々と解せない部分が出てきたらしい。
それ故 少年を病院に置かず、自分の宿泊しているホテルへと移したという事だった。
解せない部分についてはジョアンも色々と思うところがあり、BJの話と合わせると、
どうやら少年の命は別の意味で危険かも知れないという予測が立っていた。
・・・・・。
省13
[68]アナカン ◆w2ifIqEU72
:2010/10/25(月) 19:08:19 ID:???
ジョアン「これは………。」
思わず絶句してしまうジョアン。少年の異常はただ反応が乏しいだけの物ではなかった。
覗う事が出来た彼の表情には生気、活力と言った物を見出すことが出来なかったのだ。
BJ「心因的な物だな。 度を超えたストレス、ショックに直面した人間に時折見られる。
病名としては“全生活史健忘症”…アンタの記憶が混濁していたのも程度は違えど同じ物さ。」
ジョアン「つまり……?」
BJ「まぁ理解り易く言えば記憶喪失ってやつだ。」
省18
[69]アナカン ◆w2ifIqEU72
:2010/10/25(月) 19:10:25 ID:???
ジョアン「そう…か。」
BJ「…で、どうするんだい?」
ここでBJが心なしか厳しい口調でジョアンに問うてきた。
この問いに対して、ジョアンは自信を持って言える答えはなかった。
その意を力なく聞き返すのが精一杯であった。
ジョアン「どう……とは?」
BJ「アンタはこの少年を母親から託され、そしてこの子の命は助かった。
…だがこの通り。 それでアンタはどうするつもりだ? これでおさらばかい?」
畳みかけるように言葉を紡いでくるBJ。
省9
[70]アナカン ◆w2ifIqEU72
:2010/10/25(月) 19:11:29 ID:???
サポーター同士の乱闘で刃物が飛び出す事がまず異常だった。
女子供がパイプで叩かれようとしていたのも信じられなかった。
ジョアンがさらに驚いた事に…BJに見せられた新聞では、あの事件はこう報道されていた。
『怪我人:多数、死者:0、行方不明者:0』と。
BJ「さあ、どうなんだ?」
痺れを切らしたBJが再びジョアンに回答を迫った。
ジョアン「私は………。」
だがジョアンは答えられない。
そう、ジョアンに考えられる答えはたった一つだけしかなかった。
省13
[71]アナカン ◆w2ifIqEU72
:2010/10/25(月) 19:12:49 ID:???
BJ「アンタ…あの夜 自分が死んでも構わないと言ったな。」
ジョアン「……。」
BJ「もしやと思っていたが、どうやら間違いない。 アンタはあの時ホントに
自分“なんか”死んでもいいと思っていたんだ! 違うか!?」
ジョアンはグゥの音も出ない。
「違わない」と、擦(かす)れる声を精一杯だした。
BJ「自分に生きようとする意志の無い者が、人を生かしたいだって?
笑わせるな! アンタはこの子の母親に託され、それを受けたんだ!
省10
[72]アナカン ◆w2ifIqEU72
:2010/10/25(月) 19:13:57 ID:???
ジョアンは何も言えなかった。
BJもそれ以上は言わなかった。
少しの沈黙のあと、BJが再び口を開いた。
BJ「一ヶ月だ…! 私は自分の用事で一ヶ月この国を巡る。
せめてその間だけでも、アンタがこの子の面倒を見るんだ。
その後は好きにするがいいさ。 あとこの部屋は自由に使え、代金は先に払っておく。」
吐き捨てるようにしてBJは部屋を後にした。
残されたのはジョアンと少年。
うな垂れるジョアンと…そして今の騒ぎにも全く無反応な少年の二人だけだった。
[73]アナカン ◆w2ifIqEU72
:2010/10/25(月) 19:17:50 ID:???
本日は以上です。文章だけパートが予定より長くなってしまってます。
次回更新でこのパートは終わりますので、どうか見逃して下さい。
・・・あと、何処かで見た話なのも見逃しうわなにをするやめくぁwせdrftgyふじこlp
1-7)黒い男
>>61-65
1-8)LOST BOY
>>66-72
それではまた。
[74]森崎名無しさん:2010/10/25(月) 19:22:18 ID:???
乙でした
前
次
写
名前
E-mail
0ch BBS 2007-01-24