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【運命の扉】ファイアーモリブレム34【開かれるとき】


[196]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/09/03(土) 00:48:48 ID:???
シーダ「よく知っているわね。気候がいいタリスにしか咲かない珍しい花なのに」

カタリナ「タリスは素敵なところですよね。自然が豊かで、海が綺麗で……
     ……シーダ様。私、ノルダの生まれなんです。あの町のこと、ご存知ですか?」

前大戦中、シーダはマルスから聞いた覚えがある。
人が人を商品として売りつける『奴隷市場』が成立する悪魔のような町だったと。

カタリナ「私は…よく知ってます。あの町で、私は家畜みたいに虐げられて、
     何かあると面白半分にぶたれました。痛いのは嫌だから、そういう時は
     目を閉じて何も考えないで、逃げこむんです。心の奥に……」

シーダ「カタリナ……」

この優れた才能を持つ儚げな少女に、そんな悲惨な過去があったことにシーダは胸を締め付けられていた。
雄大な自然の中で伸び伸びと、両親の愛情を受けて育てられたシーダからしてみれば正に真逆の世界だろう。
そんな彼女に自分はどんな言葉をかけてあげられる?この国の妃になる者として、
この国の王宮騎士になろうと、明るい未来をつかもうと努力している彼女に何を伝えられる?
頭の中で言葉を整理しようとすると、カタリナが話を続ける。

カタリナ「…でも、そんな私を救ってくれた人がいたんです。
     その人が私に生きる意味をくれました。私はその人のためならなんだってしたいと思ったんです。
     そう……シーダ様にとってのマルス様のようなお方が……私の支えになっているんです」

シーダ「カタリナはその人のことを愛しているのね。……そして、愛されたいと願っている」

カタリナ「……はい。そうです。その人のためだったら、私はどんなことでも……」

悲痛な叫びにも聞こえる彼女の声に対し、シーダは自分でしか伝えられないことを思いつく。

シーダ「でもねカタリナ。あなたを心配する人がいることを忘れないであげて」


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0ch BBS 2007-01-24