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1- レス

【崩落のステージ】Another-C_8【 前篇 】


[238]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/12(水) 19:58:46 ID:???

ナムリス「メリー先輩…? 何処に居るんです、メリー先輩!?」

蓮子とアルシオンの様子も気にかかったが、彼は先ず居なくなった人間の名を呼んでいた。
マエリベリーは彼にとって、失いたくない掛け替えの無い人物だからである。
ゲンソーキョーと現世を繋ぐ最も重要な鍵、マエリベリー・ハーン。

ナムリス「(返事が無い、気配も無い…クソっ!) 蓮子先輩!! 起きて下さい!」

蓮子「う、あ……な、ナム…? ハッ)メリーは!? メリーは何処!?」
省23

[239]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/12(水) 20:00:08 ID:???

ナムリス(なんて事だ…! 理論が証明されても、鍵を失ったら意味が無い!
      ここからっ! オレの夢はまだここからだと言うのにっ…!!)

蓮子「ナム…ナムゥ……メリーを探してよぉ………ヒック…
    あたしも探すから…一生かけて探すから……力を貸してよぉ…」

ナムリス「当たり前だ!」

蓮子「本当…?」

ナムリス「(メリー先輩…いや、マエリベリーはオレが必ず見つけ出す…) 省17

[240]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/12(水) 20:01:37 ID:???

……この時、世界では彼らと同様の体験をした者が、次々に記憶と能力を失っていた。
次元の壁の向こう側で八雲紫が『運命を操る程度の能力』を反転させたからである。
しかしナムリス(達)だけはそれらを失う事は無かった。
メリーの最後の祈りは境界を阻つ結界となって、彼らの身を覆っていたからである。
その事をナムリスと蓮子が知る由も無かったが・・・。


一方、少し離れた場所で天を仰いでいたアルシオン…
彼の耳には何も・・・傍で行われた2人の騒ぎすら入ってこなかった。 省8

[241]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/12(水) 20:04:15 ID:???

もう一つの世界でのアルシオンは、どうやら今の彼よりも幾分か年上のようだった。
しかしそれでもアルシオンと同じようにサッカーを愛し、同じようにネズミのアニメーションを愛していた。

アルシオン「オレは…」

そこでの彼は順風満々の少年〜青年時代を過ごしていた。
彼のサッカーの上手さは街の内外に知られ、国内最大のクラブチームがスカウトに来るほど…
地元、国内、世界とそのステージを順調に登っていったが、躓く事は皆無。 省44

[242]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/12(水) 20:05:15 ID:???

アルシオン「オレは・・・」

もう一度彼は同じように呟いた。
その顔を注意深く見れば、頬に薄く涙が流れているのが判ったであろう。
ジョアンと旅を始めてからの9年間、どんな時であっても彼が涙を流す事はなかったのに。

アルシオン「父さん、母さん・・・。」

失われた記憶・・・思い出せなかった顔。
入ってきたイメージの中に、今まで懐かしいと感じる事も出来なかった両親の姿があった。
それは当然記憶にない顔だったが…しかし自分の両親だと一瞬で理解する事ができた。 省22

[243]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/12(水) 20:06:18 ID:???

アルシオン「うっ・・・クッ・・・・・・ウアアアァァァァァッ!!!!」

絶叫と共にアルシオンは地に臥した。
四つん這いになって、何度も何度も拳を地面に叩きつける。
涙と鼻水が混ざった液体を土の上にボタボタ垂らし、彼は泣き叫ぶ。

アルシオン「これが人か! これが世界か・・・!」

幸せであると信じ続けた9年間は、幸せでも何でもなかった。
それを壊した煮えくり返るような不幸の後に残った、砂粒程の希望でしかなかった。 省21

[244]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/12(水) 20:07:31 ID:???

アルシオン「こんな物が世界と言うならば・・・!!!」

その結果、アルシオンの中で何かが弾け飛んだ。


         アルシオン「砕 け 散 れ ぇ っ ! !」


アルシオンは側にあった巨大岩を蹴り飛ばしていた。
普通の人間ならば脳がリミッターをかけ、“自分の足が砕け散らないように”力をセーブする筈だが・・・
今のアルシオンには、そんなブレーキがかかる事はなかった。
そして次の瞬間・・・

省16

[245]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/12(水) 20:09:50 ID:???
今日はこれだけです。
次回(早ければ明日)は三杉の視点に戻って話が再開します。
それでは退屈な幕間が続いておりますが、次回もまた宜しくお願い致します。

[246]森崎名無しさん:2011/10/12(水) 20:10:52 ID:???
ラ・オツデシタ

[247]森崎名無しさん:2011/10/12(水) 20:35:57 ID:???
ラ・オツデシター!

[248]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/13(木) 16:58:54 ID:???

>>246-247 ラ・オツカンシャですらー
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ナムリス(なんとまあ…星をも砕きそうな蹴りだ。)

大岩が砕け散る様は当然ナムリスの目にも入っていた。
ヒドラの肉体と呼ばれる物を得た彼でも、この光景には驚愕を顕わにしていた。
巨大な岩を一蹴りで砕くのは、どうやら今の彼を以ってしても難しいと見える。
省32


0ch BBS 2007-01-24