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銀河シュナイダー伝説10 〜星海篇〜


[986]銀河シュナイダー伝説:2011/11/06(日) 19:21:40 ID:vv4BGnPc
外伝 〜〜銀河モリサキ伝説〜〜

自由惑星同盟には一つの法律がある。

その名はトラバース法。正式名称を「戦災孤児育英法」と呼ばれるものであり、掻い摘んでいうと
戦災遺児の救済と人的資源の確保を目的とした軍人が、遺児を引き取り養育する法律である。

モリサキ「ざけんな。俺はまだ22だ。この年で父親なんてやれるかよ!」

と暴言を吐いたのはつい二週間前。元々少佐昇進の祝いと、最前線からの凱旋が目的であったはずの場は、
荒れに荒れる彼を静めるまでの場となり、久しぶりに会ったソウダやナカヤマなど、現在ハイネセン
もしくはその近隣の惑星に勤務していた学生時代の仲間達はそのうっぷんはらしの被害者と
なっていた。

マツヤマ「まあまあ、いいじゃないか。俺のところにもこんど1人来るんだ。1人暮らしも寂しいだろう?」

そういうのは、最前線では常にモリサキと行動を共にしていたマツヤマ。彼もまたモリサキと同時に
少佐となっており、彼らの中では頭一つ抜けた階級になっていた。

モリサキ「…俺は子供を養うために軍人になったわけじゃない。」

流石に全く同じ立場のものがこんなにも冷静なのに自分だけ地団駄を踏むのはかっこ悪いと思ったのか、
僅かに気勢が削がれ、愚痴を零しながら奮発して注文した酒をあおる。


0ch BBS 2007-01-24